FC2ブログ

〔試合評〕今季初のサヨナラ負け・・・楽天打線が手を焼いた吉川の「あの球種」とは?──2012年4月15日(日)●楽天イーグルス3-4X日本ハム

スポンサーリンク





更新の励みになりますので、ぜひポチッとお願いします!
にほんブログ村 野球ブログ 東北楽天ゴールデンイーグルスへ
にほんブログ村

~~~~~~~~


直前の喜びはどこへやら・・・

まさかの幕切れにしばし呆然。

そんなイメージになってくる日本ハム3回戦だった。

2点を追いかける展開で迎えた終盤9回表の攻撃だった。

安打出塁したホセを1塁に置いて4番ガルシア。マウンド上はこの回から登った敵軍の抑え・武田久という場面である。1球目、2球目とアウトコースに外れて2-0。ボール先行カウントからの3球目だった。武田久の外を狙った球がシュート回転してストライクゾーンの真中に入ってくる。

この失投を、4番のバットは逃さない。おっつけ気味に強く弾き返した打球は、ラインドライブの放物線を描いて右翼席最前列に飛びこむ土壇場での同点2ラン!

しかしだった。

ガルシアの一撃が勝利を手中に収めかけていた敵地・札幌ドームの空気を一変させ、試合は延長戦に突入するのだろうと思われたその直後、まさかのサヨナラ劇が訪れた。

試合は振り出しに戻っての9回裏。バッターボックスには、この試合も3打数快音なし、合計16打席ノーヒットが続いていたファイターズの悩める主砲、中田翔を迎えていた。

フルカウントからの6球目、嶋のミットが内角低めを構える。しかし、片山の速球が意に反して真中高めにすーっと入ってしまう。これをバット一閃。

これ以上ない快音を響かせた一撃は、左翼スタンド一直線。中田にとって初のサヨナラ弾となる。楽天はスコア3-4Xで今季初のサヨナラ負けとなってしまった。


チーム成績は13試合で4勝8敗1分、ビジター成績は2勝3敗1分、先制点奪取試合は2勝3敗1分、2点差以内の試合は3勝7敗1分となっている。

4番の同点弾が空砲になってしまった3回戦を下記でもう少し振り返ってみたい。


●楽天イーグルス3-4X北海道日本ハムファイターズ


■ハイライト映像


先攻・楽天の先発オーダーは、

1番・聖澤(中)、2番・高須(三)、3番・フェルナンデス(一)、4番・ガルシア(指)、5番・牧田(右)、6番・松井稼(ニ)、7番・テレーロ(左)、8番・嶋(捕)、9番・阿部(遊)、先発・下柳(左投)。

後攻・日本ハムのスタメンは、

1番・糸井(右)、2番・岩舘(三)、3番・田中賢(ニ)、4番・中田(左)、5番・稲葉(一)、6番・スレッジ(指)、7番・陽(中)、8番・金子誠(遊)、9番・鶴岡(捕)、先発・吉川(右投)

楽天の布陣は昨日と同じラインアップ。心配されたのは、昨日の試合で本塁クロスプレーの際、右手を痛めた嶋だったが、スタメンに名を連ねてきた。

20120415DATA2.jpg
HANREI.jpg

拙攻は楽天ではなく日本ハム打線?!

それにしてもホームが遠い。今季悶々とさせられるそれはこの試合でも例外ではなく・・・

5度の得点圏打席でヒットは生まれず。これでチームの得点圏打率は115打数23安打の.200まで低下することとなった。(得点圏出塁率は.316、同OPSは.568)

しかし、この試合に限っていえば、楽天より日本ハム打線のほうが拙攻だったと言えるかもしれない。

当ブログでは上記表で用いている「塁打数」「四死球」「失策、盗塁」の合計数を便宜上「獲塁数」として診ている。この試合、日本ハムの獲塁数は23。一方、楽天は14だった。「1得点=4獲塁」とするなら、23÷4=5.75、14÷4=3.5となり、実際の得点に近いのは楽天で、乖離が大きいのは日本ハムになる。この視点でみると、拙攻と言えるのは、楽天ではなく日本ハム打線のほうだったかもしれない。


終盤2つの併殺が痛かった...

とはいえ、相変わらず打線は、つながらない。小気味良い攻勢を体験したのはいつだったか?と思い、調べてみたら、今季1イニング内での2連打はあるものの、3連打はまだ記録がなかった。

この試合でそんな打線のつながらなさを象徴したのは、2点を追う6回、7回だろう。いずれも後続が併殺ゴロに倒れてしまい、反転攻勢の気運をくじかれるかたちになった。

6回は1回以来となる先頭打者の出塁に成功したイニングだった。高須が3-1から四球で歩き無死1塁の場面で3番フェルナンデス。つないでチャンスを広げていきたい場面だったが、フェルナンデスが外の球を打ち損じ、ひっかけ気味のショート正面のゴロ。これが4-6-3の併殺に。7回は松井稼、テレーロが三遊間に連打を放ち1死2,1塁、しかし、嶋の当たりはショート正面。4-6-3で好機消滅となってしまった。

吉川は左投手だから、右打者が吉川を打って攻略しなければならない試合だったはずだ。その右打者がここぞ!という重要どころでいずれも併殺打を献上してしまった。この試合、楽天の右打者は23打数4安打。対戦打率.190と吉川に抑えこまれてしまった。

■日本ハム・吉川光夫 配球図
※各コースの上段は直球、下段は変化球
20120415DATA5.jpg

なぜ楽天の右打者は吉川を打ち崩せなかったのか?

結論から言えば、右打者のストライクゾーン内角に入ってくる吉川のスライダーに手を焼いたから、と言えそうだ。

下記の配球図で言うと、右打者の内角スライダーは赤の網掛けしたコースに当たる。

20120415DATA8.jpg

このコースに投げ込まれたスライダーは17球あった。その全17球を詳細表にまとめたのが下記表になる。

■吉川光夫が右打者のストライクゾーン内角に投げたスライダー全17球の詳細
※緑の網掛けはファウルの意味
20120415DATA7.jpg

この全17球の内訳は、

◎ストライク・・・4球
◎ストライクカウント寄与のファウル・・・4球
◎凡打・・・8球(ゴロアウト5、フライアウト4) ゴロアウトは併殺も含んでの数
◎安打・・・1球(ショート内野安打)


となっている。吉川サイドからみれば17球のうち無駄球は内野安打の1球だけだった。その内野安打もゴロを打たせたものだから、吉川にとってみれば思惑どおりのピッチングで許容範囲内と言えそうだ。

下記の球種別投球詳細表を見ていただけたら判るが、この試合、吉川は楽天打線からスライダーで11個のアウトを獲得している。そのうち右打者のストライクゾーン内角スライダーで獲得したアウトは前述のとおり(併殺含むゴロ5、フライ4で)9個。スライダーで奪ったアウトの大半と、全24個の獲得アウトのうち37.5%を右打者の内角スライダーで奪っていたのだった。

楽天の右打者は、楽天打線は、このインサイドに食い込んでくるスライダーに手を焼くかたちになり、むやみに凡打の山を重ねていったのだった。


■日本ハム・吉川光夫 球種別投球詳細
St=ストレート、Sl=スライダー、Sh=シュート、Cur=カーブ、Ch=チェンジアップ
vs右打者81球=St38、Sl28、Sh1、Cur10、Ch4
vs左打者21球=St10、Sl9、Cur2
20120415DATA6.jpg

試合を作った下柳は評価できる

4回1/3、打者24人に71球を投げ(1人当たり2.96)、被安打9、被二塁打1、1奪三振、与四球1、与死球2、3失点、3自責点。

決して手離しで好投と言える内容ではないかもしれない。クオリティスタートにも届かなかった。1回表に先制した直後の裏、連打を浴び、犠牲フライであっさり同点に追い付かれてしまう“気まずさ”もあった。逆球など甘い球も多く、特に右打者に対しては球を低めに集めることができないなど、苦しい投球になった。

しかし、5回途中までどうにか3失点止まりでしのいでみせたところは、ベテランの成せる業。ビッグイニングを作ることなく、試合を壊さずに、その結果を中盤以降に持ち越せるような流れを作った点は、評価したいところである。

このままのピッチングを下柳に続けていってほしいと思う。


【終】

■楽天・下柳剛 球種別投球詳細
St=ストレート、Sl=スライダー、Sh=シュート、Fo=フォーク、Cur=カーブ
vs右打者35球=St7、Sl13、Sh12、Fo2、Cur1
vs左打者36球=Sl17、Sh15、Fo3、Cur1
20120415DATA4.jpg


■楽天・下柳剛 配球図
※各コースの上段は直球、下段は変化球
20120415DATA3.jpg


◎◎◎関連記事◎◎◎
下柳剛の登板試合
〔試合評〕“刺身のつま”となってしまった楽天打線──2012年4月1日(日)●楽天イーグルス2-4千葉ロッテ

〔試合評〕好投・木佐貫の前にリードオフマンのバットが、空を切る...──2012年4月8日(日)●楽天イーグルス0-2オリックス


---------------------------------------------------------
当ブログ推薦の選手名鑑、セイバーメトリクス本、対談本
書店にずらりと並ぶ選手名鑑の数々。幾つか比較と紹介をした上で当ブログ推薦の選手名鑑を決定してみました。詳細はコチラでどうぞ。 3月10日に発売されたばかりの話題の「和製・野球抄」の紹介はコチラでどうぞ。実現不可能では?と思われた野球統計学者と元プロ野球選手の対談本の紹介はコチラでどうぞ


---------------------------------------------------------
当ブログのfacebookページを作成しました。ブログ更新情報をメインに、ブログやTwitterに掲載しないココならではの話題や情報もなるべくお届けします。もしよろしければ「いいね!」をお願いします

---------------------------------------------------------
初めて当ブログにお越し頂いた方、何度か当ブログに閲覧頂いている皆様。もしブログの内容を気に入って頂けましたらRSSリーダーの登録よろしくお願いします
---------------------------------------------------------
ご感想のある方は下記コメント欄でどうぞ。ただし、感情に流された御意見・誹謗・中傷・悪意の類、プロ野球、楽天と関係のないもの、通りすがりなどハンドルネームがいい加減なものは御遠慮申し上げております
---------------------------------------------------------
最後まで読んで頂き、有難うございました。各種ブログランキングに参加してます。皆様の応援の1票が更新の活力源です。宜しくお願いします。現在ブログ村「楽天イーグルス部門」1位

にほんブログ村 野球ブログ 東北楽天ゴールデンイーグルスへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

blogram投票ボタン



ブログパーツ
レンタルCGI








関連記事
スポンサーサイト



このエントリーをはてなブックマークに追加

テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
ジャンル : スポーツ

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

shibakawa

Author:shibakawa
真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドにみえるそんな信州人による、東北楽天ゴールデンイーグルス応援ブログ。

鷲ブロガーの中で楽天の記録やデータを最も見ている管理人が、各種データや記録、セイバーメトリクス等を用いながらイーグルスの魅力を紹介していきます。

御訪問&閲覧有難うございます。初めての方、当方と連絡希望の方は「はじめに」をお読み頂いた上で、楽しんで頂けたら幸いです。

Twitter
プロ野球、楽天イーグルス、ブログ更新情報を専門的にツイートするアカウントを作成しました。
カレンダー
10 | 2019/11 | 12
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
月別アーカイブ
最新記事
カテゴリ
スポンサーリンク
feedlyへのRSS登録はこちらから
follow us in feedly
検索フォーム
投票御協力のお願い
各種ブログランキングに参加中です。日々の更新の励みになりますので、ポチっと押して頂けたら幸いです。SHIFTキーを押しながらマウスで次々にクリックして頂けるとスピーディーです。お忙しい時はブログ村!でm(_ _)m
このブログのはてなブックマーク数
この日記のはてなブックマーク数
ブログ村PVランキング
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
スポーツ
139位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
野球
25位
アクセスランキングを見る>>
RSSリンクの表示
最新コメント
このページのトップへ
try{ var pageTracker = _gat._getTracker("UA-20192910-1"); pageTracker._trackPageview(); } catch(err) {}