〔分析〕開幕10試合を終えて。東北楽天が抱える2つの課題点とは?
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開幕10試合を終えて、楽天イーグルスは3勝6敗1分の5位。
開幕直前に思い描いていたことと比べて大きく異なってしまったのは、田中に勝ち星がないことぐらいだ。拙守も絡んでの開幕戦6回5失点にもびっくりしたけれど、4/6オリックス戦の今季初勝利をほぼ手中に収めていたところからのまさかの4連打同点劇も驚いてしまった。
だが、他は「まあこんなものだろう」と思っていたので、この順位、個人的には想定の範囲内となっている。
さて、10試合を、試合の流れで7タイプに分類してみた。
A:楽天が先制、そのまま1度も勝ち越されることも追い着かれることなく、逃げ切り勝利した・・・4/3E○5-0H
B:楽天が先制、1度は同点とされるも、再び突き放しての勝利・・・4/7○E3-2Bs
C:楽天が先制、追加点も加え逃げ切り体制に入るも、同点に追い着かれて引分けに・・・4/6△E2-2Bs
D:先制されたが、その後、逆転勝利・・・4/4○E6-5H
E:敵軍に先制を許し、そのまま1度も勝ち越すことも追い着くこともできず、逃げ切られて敗戦・・・3/30●E3-5M、4/1●E2-4M、4/8●E0-2Bs、4/10●E0-4L
F:敵軍に先制を許し、1度は追い着いたものの、再び突き放されて敗戦・・・3/31●E3-5M
G:敵軍に先制を許し、1度は勝ち越しに成功したものの、再び逆転されて敗戦・・・4/5●E6-7H
この中で最も多かったのはEの「敵軍に先制を許し、そのまま1度も勝ち越すことも追い着くこともできず、逃げ切られて敗戦」で、10試合のうち4試合が該当していた。
敵軍に先制され、途中勝ち越しに成功することなく負けたという意味では、Fの「敵軍に先制を許し、1度は追い着いたものの、再び突き放されて敗戦」の1試合を加えて、合計5試合が終始相手に先手先手を取られ、楽天は後手後手にまわらざるをえなかった試合展開だった、と言えそうだ。
一方、楽天が先手先手をとって勝利した試合はA+Bで10試合のうち2試合となっている。
明日から始まる日本ハム3連戦では、まずは先手を取っていくことを念頭に置いて、先手を取ったらさらに次の手という試合運びを期待したいところである。
次に、状況別の打撃成績を確認しておきたい。
得点圏以外と得点圏で分けてみた。
■楽天イーグルス 状況別 打撃成績(4/10終了時)

「得点圏」に軍配が上がったのはOPS、出塁率。
「得点圏以外」が得点圏より良かった数字は打率、長打率の2つになっている。
確かに「得点圏」打率がチーム打率.247よりも低く、「得点圏以外」の.255よりも低い.226という数字になってしまっているのは、どうしても気になってしまうところなのだ。
ただ、得点との相関関係がどの指標よりも高いOPSでは、得点圏の.627がこの中では最も良い数字であるし、セイバーメトリクスで長打率よりも重要とされている出塁率の数字も得点圏のほうが良いのも事実。
それよりもっと気になってしまう状況別の打撃成績があるのだ。
「走者1塁」での打撃成績である。
上記表の得点圏以外は「走者なし」+「走者1塁」の合計値のこと。
この「走者なし」「走者1塁」の打撃成績を下記表にまとめてみた。
■楽天イーグルス 走者無し 走者1塁 打撃成績(4/10終了時)

上記表のとおり、OPS、出塁率、長打率、打率、この全てで「走者1塁」のほうが数字が悪い結果となった。
特に「走者1塁」の打率が酷い。僅か.214しかない。出塁率も3割を切る.290と低い。
つまり、「走者なし」の状況からまずまずの内容でそれなりに出塁には成功するものの、「走者1塁」からチャンスを広げていくことができていないのだ。
さらに言えば、ここまでのイーグルス、「走者1塁」で外野にシングルヒットが飛び出し「走者3,1塁」とすることもできていない。
「走者1塁」で記録した単打10本(内野安打はなし)のうち「走者3,1塁」というかたちにできたのは、僅か1回に止まっている。3/30ロッテ戦で4点を追いかける7回2死1塁で牧田が打ったライトへのフライヒット時に1塁走者・内村が3塁を陥れたこの1回だけなのだ。一方、楽天は守備時に「走者1塁」で相手打者に12本の外野単打を打たれているが、そのうち5本で「走者3,1塁」のかたちを作られてしまっているのだ。
というわけで、もちろん、依然としてフィニッシュでも修正点を抱えてはいるものの、1塁に走者が出塁してからのチャンス拡大にも深刻な課題がある、と言えそうなのだ。【終】
◎◎◎最近記事◎◎◎
・〔記録〕「打てるキャッチャー」が楽天に戻ってきた!──好調・嶋基宏選手の打撃詳細データ(2012.4.11)
・〔試合評〕背番号11vs背番号11、軍配上がったのはカーブの使い手に...──2012年4月10日(火)●楽天イーグルス0-4西武ライオンズ(2011.4.11)
・〔雑感〕もうこれ以上、鉄平を追いつめるな!!!(2012.4.9)
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さて、10試合を、試合の流れで7タイプに分類してみた。
A:楽天が先制、そのまま1度も勝ち越されることも追い着かれることなく、逃げ切り勝利した・・・4/3E○5-0H
B:楽天が先制、1度は同点とされるも、再び突き放しての勝利・・・4/7○E3-2Bs
C:楽天が先制、追加点も加え逃げ切り体制に入るも、同点に追い着かれて引分けに・・・4/6△E2-2Bs
D:先制されたが、その後、逆転勝利・・・4/4○E6-5H
E:敵軍に先制を許し、そのまま1度も勝ち越すことも追い着くこともできず、逃げ切られて敗戦・・・3/30●E3-5M、4/1●E2-4M、4/8●E0-2Bs、4/10●E0-4L
F:敵軍に先制を許し、1度は追い着いたものの、再び突き放されて敗戦・・・3/31●E3-5M
G:敵軍に先制を許し、1度は勝ち越しに成功したものの、再び逆転されて敗戦・・・4/5●E6-7H
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「得点圏」に軍配が上がったのはOPS、出塁率。
「得点圏以外」が得点圏より良かった数字は打率、長打率の2つになっている。
確かに「得点圏」打率がチーム打率.247よりも低く、「得点圏以外」の.255よりも低い.226という数字になってしまっているのは、どうしても気になってしまうところなのだ。
ただ、得点との相関関係がどの指標よりも高いOPSでは、得点圏の.627がこの中では最も良い数字であるし、セイバーメトリクスで長打率よりも重要とされている出塁率の数字も得点圏のほうが良いのも事実。
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上記表の得点圏以外は「走者なし」+「走者1塁」の合計値のこと。
この「走者なし」「走者1塁」の打撃成績を下記表にまとめてみた。
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上記表のとおり、OPS、出塁率、長打率、打率、この全てで「走者1塁」のほうが数字が悪い結果となった。
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ジャンル : スポーツ