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〔記録〕統一球2年目。どこまで進んだ?打者の捲土重来。オープン戦にみる得点力比較

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セリーグの総得点は、前年の3724から2718へ。1試合平均得点では4.31から3.15に。

パリーグの総得点は、前年の3858から2945へ。1試合平均得点では4.47から3.41に。

NPBの総得点では、前年7582から5662へ。1試合平均得点では4.39から3.28に。

飛ばないボールの導入で1試合平均得点が前年から約1点も下落したのが、2011年のプロ野球だった。


統一球2年目となる今季、「投高打低」の状況から、
はたして打者の巻き返しはあるのか?どこまで対策は進んだのか?



ぼくを含めて多くの野球ファンの関心はココにあると思っている。

そんな中、先週の土曜日、Web版スポルティーバで下記の興味深い記事が掲載された。


【プロ野球】投高打低に終止符? 導入2年目『統一球』に異変あり!? (2012年03月24日(土))
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/2012/03/24/2_1/


記事によると、「ヤクルトは砂鉄を入れたゴム製の特種ボールをメーカーに発注し、打撃練習に取り入れた。昨年のチーム本塁打数が一昨年の95本から53本に減少した楽天は、大久保博元打撃コーチの提言で、ほとんどの選手がバットの重さや長さを変えた」など、春季キャンプから各球団や各選手、入念な統一球対策を実施したため、ボールが去年より飛ぶケースが増えてきたという。


スポルティーバの記事は、「真実」か?

個人的にも、2年目ということで打者対応や統一球対策が進み、元年の昨年のような「投高打低」は徐々に解消に向かうのでは?と考えている。セリーグは今季から導入される予告先発が、打者の復権を後押しする“追い風”になることは想像に難くない。

実際、パリーグTVのおかげで今年は例年以上に数多くのオープン戦を観戦したが、そういえばボールは昨年より飛んでいるような印象も受けるのだ。とりわけ、デーブ大久保コーチの下、厳しいアーリーワークをおこなってきた楽天の選手達のバットの振りは、間違いなく鋭くなっているように感じている。


だが、野球は点取りゲーム。

打者が昨年よりいくらボールを飛ばせるようになっても、得点に結びつかなければ意味はなくなってしまう。

ということで、

1試合平均得点はどのように推移しているか?

を調べてみた。

対象となるのは、主に2011年と2012年のセパ12球団オープン戦全試合だ。

2011年は震災の影響で例年より少ない67試合(攻守それぞれでカウントすると134試合)、2012年は96試合あった(同192試合)。

まずは下記表を御参照いただきたい。


■オープン戦 2008年~2012年 1試合平均得点
20120326DATA5.jpg


2008年は89試合、2009年はWBCの影響で例年より開幕が遅れたこともあったりして115試合、2010年は82試合と、分母となる試合数にバラツキがあることを先に断っておく。表の公式戦はペナントレースでの1試合平均得点だ。

導入前の2008年~2010年、公式戦でのセパ1試合平均得点は4点台前半で推移していた。オープン戦でも3点台半ばから4点台の間を記録していた。ところが、導入元年となった2011年はオープン戦で3.13、公式戦では3.28となった。それぞれ前年から0.63、1.11減少したのである。

そして、導入2年目を迎える今年のオープン戦での1試合平均得点は、2.92である。
全チームの得点は560、2チームが戦うから96試合×2で192チーム(試合)、560÷192で2.92となった。

対策が進み、ボールは徐々に飛び始めているのは事実だと思っているのだが、

得点力では、導入元年の昨年とほぼ変わらない数字となった。
それどころか、より正確に言うなら、昨年を僅かに下回る値なのだ。



1試合平均得点は2011年が3.13、2012年が2.92だったが、
実際にはどういう分布になっているのだろう?
下記で調べてみた。


■得点



平均2.92を示した2011年は67試合×2チーム=のべ134チームの得点があった。
上記の右表に目を移していただきたい。その分布をみると、1試合0点が19チーム、1点が26チーム、2点が18チームで、0点~2点のチームは63を記録した。これは全体の47%を占めている。

同様に、2012年の分布をみる。上記の左表になる。1試合無得点に終わったのが27チーム、1点が30チーム、2点が24チームで、0点~2点のチームは81。全体の43%となった。

つまり、2点止まりで終わってしまったチームの割合は、2011年47%、2012年43%と、ほぼ変わらずできているのだ。1試合3点のチームの割合も23%、24%と変化がない。

変化があるのは、6点以上を獲得した割合で、2011年は18%を記録するものの、2012年は9%と半減した。減った分はどこへいったか?というと、1試合4点5点の得点帯だ。12%だったその割合は今季24%に倍増している。

これはどういうことか?と推測してみるに、「投高打低」をもたらした統一球だが、元年の昨年は、投手も統一球を操るのに相当苦労していたということである。変化球が大きく曲がり過ぎてしまったり、あるいは、あまり曲がらなくなってしまったり・・・あの時期、投手も試行錯誤を繰り返していた。オープン戦でもコントロールが甘くなった球が増え、その失投を打たれてしまったということなのでは?と推測している。

投手が統一球の扱いに慣れ、「投高打低」の環境を“追い風”にして投げてくる今季は、そのようなこともなくなった。そのため大量得点の割合が減り、1試合平均得点も昨年から僅かながらも減少したのではないか。

次に、同様の手法で、1試合における得失点差の分布を調査してみた。


■得失点差
20120326DATA4.jpg


右が2011年、左が2012年の表になっている。

得失点差が±4以上、つまり、まとまった点差がついた試合の割合は、2011年が全試合の30%を占めていたが、2012年は減って20%になっている。一方、得失点差が0~±2点の試合、言いかえれば僅差、接戦の割合は、2011年の55%から増加し、2012年が63%を記録した。

打者側の巻き返しが始まっているのであれば、まとまった点差のついた試合が増え、僅差や競ったゲームが減ってもよいように感じる。ところが、上記の表を確認するかぎりでは、オープン戦ではそうではない。


次に、ロースコアの試合の割合を確認してみる。

統一球になってロースコアのゲームが増えたという印象は、皆さん感じているはずだ。ここでは、スコア0-0、1-0(0-1も含む。以下は省略)、1-2、1-3、2-0、2-1、2-2、3-0、3-1、3-2、3-3をロースコアゲームと便宜上定義して調べてみたい。すると、2011年のオープン戦では全67試合中64%に当たる43試合がそれに該当した。2012年は全96試合のうち68%の65試合となった。ここでも打者の復権を確認できるような目立った差異を確認することはできない。


ホームランの発生頻度は?

最後にホームランの発生頻度をチェックしてみたい。導入前の2010年、導入元年2011年のオープン戦ホームラン数が調べがつかなかったので、ここでは便宜上、公式戦の数字を引用する。すると、下記のようになった。


2010年公式戦 1試合につき0.93本 (1728試合で1605本)
2011年公式戦 1試合につき0.54本 (1728試合で939本)
2012年オープン戦 1試合につき0.70本 (96試合で67本)



オープン戦は投手有利とよく言われるけれど、それでも今年のオープン戦、数字でみるかぎりだと、ホームランは少ないのかなぁ・・・という印象だ。

再び戻って、上記で紹介したWeb版スポルティーバの記事を一部引用。


ところが今シーズン、キャンプを終えてオープン戦などの対外試合がはじまり、選手やスコアラーからこんな声が聞こえるようになった。

「なんか今年、飛ぶようになったなぁ」



本当にそう言えるのか?

こうして幾つかの記録を確認してみると、僕自身も飛ぶようになったなぁと感じていたその印象は、本当にそうなのか?と疑問符をつけたくなってくる。

シーズン終わってみれば、セリーグは予告先発導入などで、パリーグは複数のエース級が活躍の場を移したことなども手伝い、数字上からでも打者の巻き返しがはっきり確認できる内容になるはずだ(そう信じたい!)

だが、シーズン当初は、統一球が生み出した「投高打低」の強烈な磁場は、まだまだ強く残り、打者を苦しめていくのではないだろうか?とも思うのだ。皆さんは、どのように思うだろう?

【終】

◎◎◎参考URL◎◎◎
今季も投高打低が続きそうなNPB|2011-2012オフシーズン(野球の記録で話したい 2012.3.27)


◎◎◎関連記事◎◎◎
統一球の影響をビジュアルで確認!
2008年~2011年年度別の打率ヒストグラム
2008年~2011年年度別の長打率ヒストグラム
2008年~2011年、年度別のOPSヒストグラム


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テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

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印象と統計

こんばんは。丁寧な分析、ほんとうに素晴らしいです!
やはり印象と統計に明確な差が観られましたか。

個人的には、2011年シーズンは従来に比べがくっと投高打低となったわけですから
それが非常に強烈な印象として残り、実際よりも更に、はるかに投高打低であったと
脳裏に焼きつく傾向が高いため

今シーズン(まだシーズンは始まっていませんが)、
統計的に2011年シーズンとほぼ同程度もしくは微増であっても
印象面では明確に改善されている、となっているのではないかという仮説をたててみます。

いずれにせよ、2012年シーズンが終わってから(1/2終了時点でもOK?)の統計総括が楽しみですね。

Re: 印象と統計

ballgame_loverさん

コメントありがとうございます。

> こんばんは。丁寧な分析、ほんとうに素晴らしいです!
> やはり印象と統計に明確な差が観られましたか。

ヌルデータで恐縮ですが・・・ 今回調べた限りでは、投高打低を否定する要素は見当たらなかった・・・というひとまずの結論になりました。

> 個人的には、2011年シーズンは従来に比べがくっと投高打低となったわけですから
> それが非常に強烈な印象として残り、実際よりも更に、はるかに投高打低であったと
> 脳裏に焼きつく傾向が高いため
>
> 今シーズン(まだシーズンは始まっていませんが)、
> 統計的に2011年シーズンとほぼ同程度もしくは微増であっても
> 印象面では明確に改善されている、となっているのではないかという仮説をたててみます。

御指摘の強烈な記憶のバイアス作用は、大いにありえますね。
今季はパリーグTVのおかげでかなり沢山のオープン戦を観戦してしまった(?)ので、全打球に占める大きな当たりの割合的にはほぼ変わらずだけれど、目で観た大きい当たりの数が多いため、自分の記憶に偏った印象が残ってしまっているのかも・・・と判断しています。

大きな当たりでいえば、昨年はフェンス直撃弾は記録を取りましたが、今季はウォーニングゾーン内に着弾したフライの記録も取っていければと思っています。(本当はUZRのように、どこにどのような打球が飛んだか?を記録していきたいのですが、こればっかりはさすがに無理なので・・・笑)

> いずれにせよ、2012年シーズンが終わってから(1/2終了時点でもOK?)の統計総括が楽しみですね。

前半戦終了時の球宴休みを利用して、今までも、前年の楽天と本年の楽天を比較したことはありましたが、もっとしっかり調べてみたいですね。
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