〔記録〕「悪球打ち」の真骨頂、データでも証明されてます!──楽天イーグルス・中村真人選手2011年ボールゾーン・スイング率

スポンサーリンク

引き続き、打者がどのくらいの割合でボール球に手を出しているか?を確認するボールゾーン・スイング率の話。

今回は、この企画を最も面白くしてくれそうな「悪球打ちの名人」中村真人選手を取り上げてみたい。

昨年はブラウン監督との方針と中村選手の持ち味がバッティングすることとなり、いわゆる干されてしまったかたちになったが、指揮官が星野監督に代わった今季は、一昨年のような好活躍を魅せてくれた。

後日「最も印象に残った打撃ベスト」企画を中村選手でも行う予定だけれど、特に強烈な印象を残した打撃といえば、Kスタで開催された5/18巨人戦、6回1死1塁での打席だ。


■大根切りホームランは0:49秒からです



2-2からの金刃投手が投げた7球目、見逃せば完全にボールだった高めのストレートだった。この超・悪球を大根切り打法で叩いて、ライトスタンドに運ぶ同点1号2ラン!!! 中村選手の数ある悪球打ちの中でもひときわ際立つ打席で、こんなの、漫画の世界だけでしょ(笑)と思わずツッコミを入れたくなる場面だった。

さて、まずは、選球眼を確認する表を作成したので、御参照いただきたい。





IsoD以外の指標はリーグ平均を上回っている。交流戦に入る5/14ロッテ戦まで56打席四球が無いのが懸念されたが、終わってみれば、四球を選びとる頻度を表す「PA/BB(打席÷四球)」ではリーグ平均より良い値を記録した。

三振も少なく、リーグ平均が5.53打席に1個という三振ペースに対し、中村選手は8.09打席。これは規定打席到達者内のパリーグ「PA/K(打席÷三振)」ランキングでみると、7位・本多雄一の8.12、8位・川崎宗則の7.80の間に位置する。楽天の中でも高須の12.10、草野の8.56、銀次の8.43に続く良い成績になっていた。

さて、ボールゾーン・スイング率を確認してみたい。


■全体:22.2%
20111224DATA7.jpg


中村選手のそれは22.2%を記録していた。これをここまで調べてきた選手と比較すると下記のようになる。ちょうど真中に位置しており、ボール球を打ちにいくというイメージからすれば、逆に手を出しにいく頻度は少ないのでは?σ(^_^;)という印象も、持ってしまう。


●ボールゾーン・スイング率〔全体〕
・ルイーズ・・・36.3%
・聖澤諒・・・26.4%
・松井稼頭央〔左打席〕・・・25.5%
・ガルシア・・・24.8%
・松井稼頭央〔右打席〕・・・23.9%
・内村賢介〔左打席〕・・・23.1%
・中村真人・・・22.2%
・横川史学・・・19.4%
・岩村明憲・・・19.1%
・草野大輔・・・17.2%
・内村賢介〔右打席〕・・・16.6%
・高須洋介・・・16.0%


「高め」「低め」別にみると、「低め」ボール球に手を出しにいく割合は多いと言えそうだ。


●高めボールゾーンのスイング率
・ガルシア・・・42.7%
・聖澤諒・・・30.5%
・横川史学・・・23.8%
・岩村明憲・・・23.8%
・中村真人・・・22.7%
・高須洋介・・・19.6%
・内村賢介〔左打席〕・・・19.0%
・松井稼頭央〔左打席〕17.1%
・草野大輔・・・16.6%
・ルイーズ・・・14.8%
・松井稼頭央〔右打席〕13.5%
・内村賢介〔右打席〕・・・4.9%


●低めボールゾーンのスイング率
・ルイーズ・・・52.0%
・松井稼頭央〔右打席〕37.3%
・松井稼頭央〔左打席〕36.2%
・内村賢介〔左打席〕・・・29.7%
・中村真人・・・27.7%
・聖澤諒・・・27.1%
・岩村明憲・・・23.8%
・内村賢介〔右打席〕・・・23.5%
・ガルシア・・・21.4%
・草野大輔・・・20.7%
・高須洋介・・・18.0%
・横川史学・・・18.8%


さてさてさて!!

中村選手の特徴が最も顕著になるのが、ボール球に手を出しにいってバットに当たった割合を診る「ボールゾーン・コンタクト率」だ。

中村選手は驚異の72.8%という、とんでもないパーセンテージを残してくれた!!

ボール球を10回スイングしにいったら7回は当てているという計算。これは下記のとおり、もちろん、チームトップの値になっていた。


●ボールゾーン・コンタクト率
・中村真人・・・72.8%
・内村賢介〔右打席〕・・・66.7%
・内村賢介〔左打席〕・・・66.0%
・草野大輔・・・64.6%
・高須洋介・・・60.5%
・聖澤諒・・・58.4%
・松井稼頭央〔右打席〕・・・55.2%
・松井稼頭央〔左打席〕・・・53.1%
・岩村明憲・・・47.2%
・ガルシア・・・40.5%
・横川史学・・・32.3%
・ルイーズ・・・20.4%


2ストライクと追い込まれてしまってからのボールゾーン・スイング率はどのようになっているだろう?


■2ストライク以降:44.6%
20111224DATA8.jpg


中村選手は全体では22.2%とまずまずの数字だったが、追いこまれてしまうと44.6%と高い数字を記録していた。しかし、同時に、追いこまれてからのボールゾーン・コンタクト率は72.9%という高い数字を維持していた。

追い込まれてしまうと、ボール球に手を出しにいく頻度は倍近く上昇するも、7割はバットに当てており、空振りしてしまうケースのほうが少ないのだ。


●2ストライク以降のボールゾーン・スイング率とボールゾーン・コンタクト率
・ルイーズ・・・スイング率47.0%、コンタクト率31.9%
・聖澤諒・・・スイング率46.7%、コンタクト率・・・現在調査中
・中村真人・・・スイング率44.6%、コンタクト率72.9%
・松井稼頭央〔左打席〕・・・スイング率41.9%、コンタクト率49.4%
・草野大輔・・・スイング率40.4%、コンタクト率63.9%
・松井稼頭央〔右打席〕・・・スイング率39.4%、コンタクト率58.0%
・内村賢介〔左打席〕・・・スイング率39.1%、コンタクト率65.6%
・ガルシア・・・36.9%、コンタクト率46.1%
・岩村明憲・・・スイング率32.3%、コンタクト率47.5%
・高須洋介・・・スイング率31.4%、コンタクト率67.8%
・内村賢介〔右打席〕・・・スイング率27.3%、コンタクト率66.7%
・横川史学・・・スイング率23.2%、コンタクト率34.0%


最後に、ボールゾーン打率をチェックしてみたい。

中村選手のWikipediaをみると、プレースタイルの項目に「2009年にはボールゾーン打率.228を残すなど」(12/25現在)という表記がある。はたして今季はどうだったのか?


■楽天イーグルス主要選手 2011年 ボールゾーン打率
20111224DATA6.jpg


上記のように、楽天の主要選手の中では最も高いアベレージを残していた。3本の二塁打、1本の本塁打とボール球を打って長打も出ている。ご覧のように、この人の“持ち味”、今季はいかんなく発揮されていた、と言えそうだ。

「悪球打ち」なのにボールゾーン・スイング率は極端に高くはない22.2%。しかし、ボール球をひとたび打ちにいくと、結果を残す。ということから考えると、むやみやたらにボール球に手を出しているというわけではないのだ。

中村選手自身もよくコメントするように、恐らく中村選手は、ボール球の中でも好球必打をおこなっていると思われる。【終】


■中村選手のボールゾーンでの安打履歴
試合展開=0・・・0-0、リ・・・リード、同・・・同点、ビ・・・ビハインド
球種=Ch・・・チェンジアップ、St・・・ストレート、Sl・・・スライダー、Cut・・・カットボール、Fo・・・フォーク



◎5/4ソフトバンク戦での「中安」映像はこちらのyoutubeで1:04からです。

◎8/2西武戦での「左中ニ」映像はこちらのyoutube映像でどうぞ。6:35からです。

◎8/6日本ハム戦での「左安」映像はこちらのyoutube映像でどうぞ。1:26からです。

◎8/13ロッテ戦での「右安」映像はこちらのyoutube映像でどうぞ。7:03からです。

◎8/24日本ハム戦での「右安」映像はこちらのyoutube映像でどうぞ。3:21からです。


◎◎◎関連記事◎◎◎
〔記録〕弱点を徹底して突かれてしまった典型例──楽天イーグルス、ランディ・ルイーズ選手2011年ボールゾーン・スイング率
〔記録〕選球眼は曇っていなかった?!──楽天イーグルス・岩村明憲選手、2011年ボールゾーン・スイング率
〔記録〕打撃フォーム修正でボール球を振らなくなった楽天ガルシア選手、2011年ボールゾーンスイング率
〔記録〕楽天イーグルス・松井稼頭央選手の2011年ボールゾーン・スイング率
〔記録〕「マネーボール」にも出てくるボールゾーンスイング率調査!──楽天イーグルス・草野大輔選手の2011年
〔記録〕楽天イーグルス・高須洋介選手の2011年ボールゾーン・スイング率
〔記録〕楽天イーグルス・横川史学選手の2011年ボールゾーン・スイング率
〔記録〕楽天イーグルス・聖澤諒選手の2011年ボールゾーン・スイング率
〔記録〕楽天・内村賢介、今季は本当に「粘り」を発揮できたのか?


---------------------------------------------------------
初めて当ブログにお越し頂いた方、何度か当ブログに閲覧頂いている皆様。もしブログの内容を気に入って頂けましたらRSSリーダーの登録よろしくお願いします
---------------------------------------------------------
最後まで読んで頂き、有難うございます。(o'ー'o)ノ各種ブログランキングに参加中。皆様の応援の1票が更新の活力源になります。宜しくお願いします。現在、ブログ村「楽天イーグルス部門」1位

PCの場合SHIFTキーを押しながらマウスで次から次へクリックして頂けるとスピーディーです

にほんブログ村 野球ブログ 東北楽天ゴールデンイーグルスへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

blogram投票ボタン



SEO対策:楽天イーグルスSEO対策:東北楽天ゴールデンイーグルス

ブログパーツ
レンタルCGI









関連記事
スポンサーサイト
このエントリーをはてなブックマークに追加

テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
ジャンル : スポーツ

コメントの投稿

No title

中村選手の悪球打ちの内容について詳細な分析をありがとうございます。
自分も知りたいと思っていたので,ナイスタイミングのエントリーでした(^_^)v

>「悪球打ち」なのにボールゾーン・スイング率は極端に高くはない22.2%。しかし、ボール球をひとたび打ちにいくと、結果を残す。ということから考えると、むやみやたらにボール球に手を出しているというわけではないのだ。

>中村選手自身もよくコメントするように、恐らく中村選手は、ボール球の中でも好球必打をおこなっていると思われる。

この結論に非常に納得しました。
お立ち台で「(自分にとっては)ど真ん中でした」というコメントがよく聞かれましたが,やはりボール球の中でも打てる球をしっかり打っているということなのでしょう。

来シーズンは,さらに悪球打ちに磨きをかけて(笑)お立ち台に上がってほしいです。

Re: No title

E党7年目さん

コメント有難うございます。
ほんと、マメさんは、イーグルスきってのトリックスターですよね(笑)
マメさんのおかげで、伊藤園のおしるこを飲む機会が増えました(爆)

昨年はブラウン監督の方針でボール球手出し厳禁令のため、干されてしまいましたが、今季は見事その持ち味で復活したのだから、米田さんも野暮なこと言いなさんな、という印象です。. σ(^_^;)

新外国人も入り、キャプテンの巻き返しもあるでしょうから、外野のレギュラー争いは熾烈ですが、今季のようなその悪球打ちで来年も我々を魅了してほしいところ、です。

> この結論に非常に納得しました。
> お立ち台で「(自分にとっては)ど真ん中でした」というコメントがよく聞かれましたが,やはりボール球の中でも打てる球をしっかり打っているということなのでしょう。
>
> 来シーズンは,さらに悪球打ちに磨きをかけて(笑)お立ち台に上がってほしいです。
非公開コメント

プロフィール

shibakawa

Author:shibakawa
真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドにみえるそんな信州人による、東北楽天ゴールデンイーグルス応援ブログ。

鷲ブロガーの中で楽天の記録やデータを最も見ている管理人が、各種データや記録、セイバーメトリクス等を用いながらイーグルスの魅力を紹介していきます。

御訪問&閲覧有難うございます。初めての方、当方と連絡希望の方は「はじめに」をお読み頂いた上で、楽しんで頂けたら幸いです。

Twitter
プロ野球、楽天イーグルス、ブログ更新情報を専門的にツイートするアカウントを作成しました。
カレンダー
06 | 2018/07 | 08
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
最新記事
カテゴリ
スポンサーリンク
feedlyへのRSS登録はこちらから
follow us in feedly
検索フォーム
投票御協力のお願い
各種ブログランキングに参加中です。日々の更新の励みになりますので、ポチっと押して頂けたら幸いです。SHIFTキーを押しながらマウスで次々にクリックして頂けるとスピーディーです。お忙しい時はブログ村!でm(_ _)m
このブログのはてなブックマーク数
この日記のはてなブックマーク数
ブログ村PVランキング
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
スポーツ
145位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
野球
34位
アクセスランキングを見る>>
RSSリンクの表示
最新コメント
このページのトップへ
try{ var pageTracker = _gat._getTracker("UA-20192910-1"); pageTracker._trackPageview(); } catch(err) {}