打率3割ではなくOPS8割。楽天オコエ瑠偉が掲げた2年目の目標値に新世代を感じた!
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おはようございます。信州上田在住、故郷の英雄・真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドに見える楽天推しの野球好き、週刊野球太郎、ベースボールチャンネルなど野球専門メディアなど他媒体への寄稿も行う@eagleshibakawaです。
ここ最近報じられた楽天イーグルスのニュースから、Shibakawaが気になるものを取り上げて補足する「Today's Pick up」。
今回は昨日デイリースポーツで報じられたオコエ瑠偉選手の2017年目標についてのニュースです。
下記に記事の一部を引用します。
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はい、オコエ選手が来季目標にOPS8割を口にしたという記事なんです。
皆さん、これはちょっと驚きのニュースですよ。
私の怪しげな記憶力をフル回転して思い出してみても、楽天選手の口から目標値としてOPSというフレーズが飛び出したことは、恐らくこれまでなかったと思うのです。球界全体を見渡しても、恐らくそんなにいませんよね。OPSが目標だと公言した選手。
当ブログにご訪問頂いている読者の皆さんには、OPSの説明など釈迦に説法。そのため、ごくごく簡潔に記せば、OPSは得点との相関が大変高い指標として知られています。
ちなみに、下記に記した各種指標と得点との相関係数は、以下のとおりです。
打率、出塁率、長打率といった従来指標と比べて、OPSのほうが相関係数が高く、打者の得点能力を測る上で信頼性の高く、最もポピュラーなスタッツになります。
それに、このOPS、とにかく算出するのがお手頃。この点も見逃せません。
OPSは、(安打+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)の出塁率と、塁打÷打数の長打率。その2つの合計値です。塁打は、(安打+二塁打+三塁打x2+本塁打x3)÷打数になります。
小中高と算数・数学が苦手な野球選手でも、簡単に算出できる指標です。
この簡単な計算式が理解できれば、例えば、オコエ選手なら自身のOPSをどのように8割に乗せていくのか、その道筋が見えてきますし、課題点もより明確になると思います。
打率3割を打つためミート打撃ばかりに徹することが、OPS上昇にとって得策なのか?という疑問も湧くでしょう。打率.301と3割以上の快音を響かせながらOPSは.707止まりでは本末転倒ということに気付くはずです。
同じアット・バットで打率3割未達ながらもOPS8割以上のほうが、得点への貢献度は高いと知ることになります。(丁寧に書きますけど、私も大好きな銀次選手をディスっているわけではないですよ)
OPSを上げるには、必然、出塁率、ひいては選球眼の改善も必要になります。無駄なボール球を追いかけないという意識も強くなるでしょう。
ボール球を約2球に1球手を出していく選手がいますが、こういう意識があれば、ボール球を追い回すことが、どれだけバカげたことか分かるはずなんです。(誤解なきよう丁寧に書きますが、後藤選手のことをディスっていますよ)
例えば、OPSを上げるには長打率の改善も必要。そのためには長打を増やしたい。長打量産には力強い打球を打ち返すことが前提。そのためには身体を大きくしなければならないからトレーニングの量を増やそうとか、身体を大きくしても最大の武器である俊敏性を損なっては元も子もないから、その両立に成功した島内選手に話を聞きにいこうとか、色々と具体案やアイデアが湧いてくるはずなんです。
打率を目標に掲げるよりも、OPSを目標にしたほうが、よっぽど生産性と言えますし、なにより色々と知恵を絞るため、野球脳が鍛えられるはずなんです。私はここにオコエ選手による新世代の価値観を見る思いがします。
さて、ここでオコエ選手のOPSを振り返ってみましょう。
■楽天 オコエ瑠偉 2016年 1軍 2軍 OPS

1軍では.527。パリーグ平均.706ですから、平均から.179という大きな差異が生じました。
2軍のイースタンでは.642でした。イースタン平均値は.699です。そのため、イースタンでも平均より劣る数字で1年目を終えたということになります。
当該OPSを守備位置別で診ることも大切です。オコエ選手は現在、宮崎で開催されているフェニックスリーグで両翼の守備に就くケースも増えていますが、主な守備位置はセンター。これは今後も変わらない。
リーグの得点環境が今と同じ状況になった2013年以降で、楽天中堅手OPSをリーグ平均の中堅手OPSと比較するため、下記の棒グラフを作成してみました。

2015年はソフトバンク・柳田選手、西武・秋山選手の大覚醒もあり、平均値が上昇していますが、それを除くと.725~.739の範囲内で推移しています。対する楽天の中堅手OPSはそこと比べると遅れを取る4年間になっているんですよね。
今年は島内選手の活躍、出場機会が限られながらも聖澤選手も良い成績を残したため、大分差を詰めることができました。しかし、OPS.527のオコエ選手を我慢強く起用したこともあり、平均値には未達になりました。
2年目のオコエ選手にとって、8割超えという目標もさることながら、その手前に位置する.725~.739の壁をまずは第一の関門に設定してもらい、そこの突破を目指して欲しい。そのように期待しています。【終】
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オコエ選手が掲げた2年目の目標に注目せよ!
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ここ最近報じられた楽天イーグルスのニュースから、Shibakawaが気になるものを取り上げて補足する「Today's Pick up」。
今回は昨日デイリースポーツで報じられたオコエ瑠偉選手の2017年目標についてのニュースです。
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■【野球】楽天・オコエ、2年目の目標はOPS8割 フェニックス・リーグで奮闘中 (デイリースポーツ2016.10.15)
そんなオコエが、来季の目標にしているものがある。OPS(出塁率+長打率)を向上させることだ。「目標は8割」と話し、「自分は打率が高いタイプのバッターではないから、OPSを上げることを目指したい。出塁もそうですし、自分の場合、足を使って長打を稼いだりもできるので」
俊足が武器の一つで、盗塁に話が及びがちだが、「盗塁は、まず塁に出ないと意味がない。だから数もそんなに気にしたことはない。決めるんだったら成功率10割にしたいとかはありますけど、今は盗塁するんだったら、ヒット1本打ちたい」とオコエ。単打を二塁打にしてしまうストロングポイントを、あくまで打撃で生かし、プレーヤーとしてのスタイルを確立したいと考えている。
1年目のオコエはOPS・527(出塁率・233+長打率・294)だった。今季、リーグでOPS8割超えを果たしたのは計11人。トップがソフトバンク・柳田の・969だった。以下、ロッテ・角中、西武・浅村、オリックス・糸井、西武・メヒアと、リーグを代表する打者がズラリと並んだ。
ただ内訳として本塁打が多いメヒア、日本ハム・レアード(OPS7位)らは出塁率3割台前半で長打率が5割台なのに対し、例えば糸井は出塁率・398、長打率・451とバランスが取れている。オコエが目標とする選手に挙げる日本ハム・陽岱鋼は出塁率・3594、長打率・4303でOPS・7897だ。脚力があり比較的プレースタイルが似通っているこの2者を目安としていくことになるだろう。
打率ではなく、OPSを目標値に選んだオコエの新世代野球脳
はい、オコエ選手が来季目標にOPS8割を口にしたという記事なんです。
皆さん、これはちょっと驚きのニュースですよ。
私の怪しげな記憶力をフル回転して思い出してみても、楽天選手の口から目標値としてOPSというフレーズが飛び出したことは、恐らくこれまでなかったと思うのです。球界全体を見渡しても、恐らくそんなにいませんよね。OPSが目標だと公言した選手。
当ブログにご訪問頂いている読者の皆さんには、OPSの説明など釈迦に説法。そのため、ごくごく簡潔に記せば、OPSは得点との相関が大変高い指標として知られています。
ちなみに、下記に記した各種指標と得点との相関係数は、以下のとおりです。
- 打率 0.8781・・・
- 出塁率 0.9016・・・
- 長打率 0.8848・・・
- OPS 0.9222・・・
※岡田友輔・著『日本ハムに学ぶ勝てる組織づくりの教科書』(講談社+α新書)より
打率、出塁率、長打率といった従来指標と比べて、OPSのほうが相関係数が高く、打者の得点能力を測る上で信頼性の高く、最もポピュラーなスタッツになります。
それに、このOPS、とにかく算出するのがお手頃。この点も見逃せません。
OPSは、(安打+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)の出塁率と、塁打÷打数の長打率。その2つの合計値です。塁打は、(安打+二塁打+三塁打x2+本塁打x3)÷打数になります。
小中高と算数・数学が苦手な野球選手でも、簡単に算出できる指標です。
この簡単な計算式が理解できれば、例えば、オコエ選手なら自身のOPSをどのように8割に乗せていくのか、その道筋が見えてきますし、課題点もより明確になると思います。
打率3割を打つためミート打撃ばかりに徹することが、OPS上昇にとって得策なのか?という疑問も湧くでしょう。打率.301と3割以上の快音を響かせながらOPSは.707止まりでは本末転倒ということに気付くはずです。
同じアット・バットで打率3割未達ながらもOPS8割以上のほうが、得点への貢献度は高いと知ることになります。(丁寧に書きますけど、私も大好きな銀次選手をディスっているわけではないですよ)
OPSを上げるには、必然、出塁率、ひいては選球眼の改善も必要になります。無駄なボール球を追いかけないという意識も強くなるでしょう。
ボール球を約2球に1球手を出していく選手がいますが、こういう意識があれば、ボール球を追い回すことが、どれだけバカげたことか分かるはずなんです。(誤解なきよう丁寧に書きますが、後藤選手のことをディスっていますよ)
例えば、OPSを上げるには長打率の改善も必要。そのためには長打を増やしたい。長打量産には力強い打球を打ち返すことが前提。そのためには身体を大きくしなければならないからトレーニングの量を増やそうとか、身体を大きくしても最大の武器である俊敏性を損なっては元も子もないから、その両立に成功した島内選手に話を聞きにいこうとか、色々と具体案やアイデアが湧いてくるはずなんです。
打率を目標に掲げるよりも、OPSを目標にしたほうが、よっぽど生産性と言えますし、なにより色々と知恵を絞るため、野球脳が鍛えられるはずなんです。私はここにオコエ選手による新世代の価値観を見る思いがします。
さて、ここでオコエ選手のOPSを振り返ってみましょう。
![]() 楽天イーグルス Majestic[マジェスティック] MyHEROユニフォーム2016《ホーム》オコエ瑠偉#9 |
■楽天 オコエ瑠偉 2016年 1軍 2軍 OPS

1軍では.527。パリーグ平均.706ですから、平均から.179という大きな差異が生じました。
2軍のイースタンでは.642でした。イースタン平均値は.699です。そのため、イースタンでも平均より劣る数字で1年目を終えたということになります。
当該OPSを守備位置別で診ることも大切です。オコエ選手は現在、宮崎で開催されているフェニックスリーグで両翼の守備に就くケースも増えていますが、主な守備位置はセンター。これは今後も変わらない。
リーグの得点環境が今と同じ状況になった2013年以降で、楽天中堅手OPSをリーグ平均の中堅手OPSと比較するため、下記の棒グラフを作成してみました。

2015年はソフトバンク・柳田選手、西武・秋山選手の大覚醒もあり、平均値が上昇していますが、それを除くと.725~.739の範囲内で推移しています。対する楽天の中堅手OPSはそこと比べると遅れを取る4年間になっているんですよね。
今年は島内選手の活躍、出場機会が限られながらも聖澤選手も良い成績を残したため、大分差を詰めることができました。しかし、OPS.527のオコエ選手を我慢強く起用したこともあり、平均値には未達になりました。
2年目のオコエ選手にとって、8割超えという目標もさることながら、その手前に位置する.725~.739の壁をまずは第一の関門に設定してもらい、そこの突破を目指して欲しい。そのように期待しています。【終】
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テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
ジャンル : スポーツ