【試合評】スタミナ不足?! 売り出し中の入野貴大に訪れた試練のとき~2015年3月8日(日)●楽天イーグルス3-6中日
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昨日は雨で流れたドラゴンズとのオープン戦。本日の倉敷マスカットスタジアムは青空に覆われた。
絶好の野球日和と多くの野球ファンが見守る中、13時ちょうどにプレイボール。両軍合計23安打の試合は17時手前までの約4時間に及ぶ長尺となり、中日が3-6で逆転勝利を収めている。
両軍のスタメンは以下のとおり。銀次と嶋は試合前の練習に参加した後、侍ジャパンに合流するため、チームを離れている。
塩見はオープン戦初登板。2軍調整を終えて1軍に上がってきた松井稼もオープン戦初出場。今日は1番・DHだった。相手先発・大野は開幕投手候補だという。
両軍のスタメン
中日=1番・荒木(二)、2番・三ツ俣(遊)、3番・森野(一)、4番・ルナ(指)、5番・ナニータ(左)、6番・藤田(中)、7番・高橋週(三)、8番・松井雅(捕)、9番・野本(右)、先発・大野(左投)
楽天=1番・松井稼(指)、2番・山崎(二)、3番・岡島(左)、4番・サンチェス(一)、5番・後藤(遊)、6番・ウィーラー(三)、7番・牧田(三)、8番・小関(捕)、9番・聖澤(中)、先発・塩見(左投)

先手を取ったのは中日。1回表、塩見が2死走者なしから失点を許した。3番・森野、4番・ルナ、5番・ナニータの主軸3連打をくらい、1点を失った。(楽0-1中)
1点を追いかけた楽天が反撃に転じたのは中盤6回裏のこと。中日二番手・山井の2イニング目を捉えた。1死から4連打のマシンガン射撃で2得点。3番・岡島、途中出場の4番・中川と5番・阿部、6番・ウィーラーがいずれもセンターから逆方向の意識によるシングルヒット(阿部、ポテトが適時打)。調子の上がらない山井の速球・変化球をことごとく弾き返すことに成功、2点を挙げて試合をひっくり返した。
なおも、1死3,1塁の好機で7番・牧田が初球を一塁線へ絶妙なセーフティスクイズ。三走・阿部が悠々生還し、楽天に3点目が転がり込む。(楽3-1中)
対外戦5連敗中のデーブ楽天である。このまま逃げ切り勝利を期待したファンも多かったはず。6回から登板していた三番手・入野も6、7回と期待に違わぬ好投をみせ、零封。あと2イニングを逃げ切って欲しい!という願いも報われず、入野が3イニング目の8回以降に自らのミスに集中打を浴びるなど崩れて合計5失点。結局、イーグルスは3-6で逆転負け。オープン戦初の二桁安打も、対外戦6連敗。NPB相手の対外戦は1勝6敗2分、韓国球団を入れた対外戦全体では3勝7敗2分としている。
これがまだ開幕前で、ペナントレースの趨勢に影響しない6連敗であることが、せめてもの救いだと思い、残り2週間のオープン戦を見守っていきたい。
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本戦、楽天は塩見─則本─入野と、シーズン中では恐らく滅多に機会はない「たかひろ」継投を見ることができた。
インフルエンザで出遅れた塩見は本戦が初の実戦登板。調整遅れが心配された中、投球回以上の被安打を許したものの、三振も5個奪うなど4回1失点。まずは合格点といえるピッチングを披露した。
恐らくストライク先行がテーマの1つだったのだろう。立ち上がり1番・荒木に2-0としてしまうが、2番・三ツ俣以降はストライク先行が目立った。77球を投げた全体のストライク率も75.3%と上々。ボール先行2-0はその荒木含む2打席に止めた一方、0-2と早々に追い込んだケースは7人。3球目以降に決着のついた打者13人の約半数を僅か2球で追い込むことに成功した。
僅か2球で追い込む“攻めの投球術”は、昨年の塩見を支えた原動力の1つでもある。昨年0-2を経由した打者72人との対戦被打率は.071だった。(72打席、70打数5安打、22三振、2四球、1本塁打)
2ストライク以降ファウルが14本と、追い込んでから粘られるケースも多かった。11球投げさせられたり、フルカウントにもつれこんだりするケースが2打席あったが、いずれも根負けせずに打者を三振に仕留めることができたのは、実戦初登板であることを考えれば、上々の収穫。しかも、四球ゼロである。
ストレートの平均球速は136.7キロと昨年と同程度まで出ている。空振りも速球、スライダー、フォーク、カーブで7個奪うこともできた。
オープン戦での調整は残り2登板だろうから、数少ないマウンドを大切にして、美馬と共に開幕ローテ争いを面白くさせる差し馬的存在になってもらいたい。
(下記に続く)


今キャンプは新球習得に新フォーム、調整法も新たに変えるなど3年目の飛躍へ抜かりのない則本。フォーム変更の影響で下半身に張りが出て、ここまでスロー調整で、本戦がオープン戦初登板となった。
調整が遅れていることもあり、本戦では5回1イニング17球の投球になった。先頭の9番・野本を僅か2球で追い込んだ後、ファウルで4度粘られたり、決め球が決まらなかったり等で9球投げての四球出塁を許す。無死1塁で上位対決になったが、後続を3者外野フライアウトに仕留め、零封投球で終えている。
やっぱり、まだ本調子ではないのだろう。ストレートは最速148キロを計測したが、その1球のみ。他はそこまで届かぬ真っすぐが多かった。変化球は確認したところ8球投げたように思うのだが、いずれも捕手の構えたミットには行かず高めに抜けてしまうなど、コマンド不足が顕著だった。
昨年を確認してみると、初登板は3/1ソフトバンク戦。3回48球無失点。3/8中日戦で5回75球無失点。3/15ヤクルト戦で5回105球6失点、3/21中日戦で6回76球無失点で、開幕へ照準を合わせていった。今年はちょうど1週間遅れているので、残り2登板。詰めて3登板か。
急ピッチでの調整を余儀なくされるが、背番号14を心配する必要はないだろう。恐らく心配したとしても杞憂に終わるはず。開幕には素晴らしいパフォーマンスで大谷翔平との初顔合わせを制してくれるはずだ。
逆に一気に心配になったのが、売り出し中の入野である。この日は6回から三番手で登板。9回途中まで3回1/3を投げて7安打3四球5失点(自責は3)と散々だった。
1イニング目の6回、2イニング目の7回は、則本を彷彿とさせるようなナイスピッチングだった。真っすぐは最速150キロを計測。真っすぐでも、武器のフォークでも空振りを奪うことができ、凡打でも打球を外野に飛ばさせない内容。
しかし、3イニング目の8回以降に暗転した。中日1番からの攻撃となった8回は、長短6連打の猛攻を受けての3失点。代打・谷繁兼任監督にも内角投球を詰まりながらも中前へ運ばれた。翌9回も修正効かず。1死後バッターボックスに1番を迎えて前の回の悪夢を意識したのかもしれない。ストレートの四球。一ゴベースカバー時に自らの捕球ミスでピンチを招くと、山崎のタイムリーエラー(ファンブル)や途中出場の福田に2打席連続適時打を浴びるなど2点を失った。
8回暗転した理由はスタミナ切れなのだろう。
前回先発した3/1ソフトバンク戦でも2回三者凡退投球も、3回に入ると四球を与えるなど、かんばしく無かった。それまで中段以下のゾーンに良く制球されていた球が、3回は投げた球数の約半数が高めに上ずるなど、コントロールがままならなかった。この時は大怪我をせずにゼロで抑えることができたけれども、予兆はあったと見るべきかもしれない。
本戦でも8回以降ボール先行2-0のケースが5打席と大変目立ち、猛攻を受けたことから翌9回には少しでも高めに上ずってはいけないという意識から低めを突く投球を見せたが、ストレートがおじぎしたり、変化球が明らかにボールになったりと制球ままならなかった。9回福田に2打席連続タイムリーを浴び、なおも2,1塁で谷繁に四球を与えてフルベースとした後、オープン戦ながらも西宮の救援を受けた。
1塁牽制が大暴投の悪送球、ベースカバーで捕球ミスなどエラー2つ。一走のリードが大きすぎたなど、精神的にNPBの洗礼を浴びたということもあったのだろうが、一番の原因はスタミナ不足なのかなあと思う。
これで先発ローテ争いは一歩後退だろうか。普通に考えて残り2試合。この2試合で3回以降を投げ抜くスタミナがあることを検証する猶予が、今の楽天にあるだろうか。先日、山本チーム戦略室アドバイザーと今後の方針を確認した指揮官は「2人で5回もある」と第2先発構想を披露。しかし、基本は5回3失点なのだろうと思う。
先発ローテは則本、辛島が確定。横山がほぼ当確。戸村も頭1つ抜きん出た感がある。残り2枠を入野、塩見、美馬、菊池らで争う構図か。レイとハウザーはシーズン中の先発バックアップ構想の模様。残り2週間となった先発ローテ争いも目が離せない。
11安打は2/22巨人戦の9安打を上回るオープン戦最多安打。しかし、全て単打というピストル打線は深刻だ。
オープン戦初出場の松井稼は左右両打席で安打を放つマルチの活躍。四球も選び3打席3出塁と、今後の外野レギュラー争いをかき回すキーマンになりそうだ。
岡島はオープン戦初安打をマーク。対外戦でも3本目のヒットがようやく生まれたが、ヒット後の打席は三邪飛で4打数1安打。まだ本調子とは言えない。
途中からショートの守備位置にも入り、適時打を放ったポテト。オープン戦打率でサンチェスを上回る.286。一見、上々のようにみえるが、2/17日本ハム戦、2/24西武戦、2/25オリックス戦が練習試合のため、カウントされていない。直近20打席で3安打、同10打席で2安打、決して状態が上向いてきた訳ではないと診る。(オープン戦と練習試合を区別する意味を見いだせない)
6回に山井から1,2塁間突破の右安を記録した中川。オープン戦4打席連続安打となったが、1本目と2本目の間に練習試合で3打席凡退が含まれていることを指摘したい。それを考慮に入れても、打撃好調と言えそうで、ヒットの後の打席も三塁線に痛烈に弾き返した長打コースの三直だった。惜しくも高橋周のダイビングキャッチに阻まれ、ヒット1本を損している。
紅白戦から打撃好調でアピールを続けてきた背番号23。ここへきてコンディションは下がり気味。気になるが、ここで1度下げておいたほうが、開幕後を考えた時に、良いのかもしれない。ただ、あっさり空振りしすぎるシーンが目立つのは気がかり。この人、あまりにも淡白な空振りをしている時は体調不良であることが多いからだ。
同じく適時打を放ち、2の2だった阿部。昨年2軍でセンターから逆方向を意識したスタイルで結果を残したその経験が、今、つながっている。これでNPB球団相手の対外戦成績は10打数4安打、1三振、2四球、1死球。打率.400、出塁率.455。
とりあえず、本稿は以上!【終】
◎◎◎関連記事◎◎◎
・2015.3.27 大谷翔平攻略へ。デーブ楽天の開幕スタメンを予想する
・【試合評】 入野貴大、最速147キロの真っすぐ中心に3回無失点~2015年3月1日(日)●楽天イーグルス0-2ソフトバンク
・【試合評】 アリバイ作りの積極スイング。デーブ楽天、対外戦5連敗~2015年3月6日(金)●楽天イーグルス2-4ヤクルト
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晴天の倉敷で谷繁ドラゴンズとオープン戦
昨日は雨で流れたドラゴンズとのオープン戦。本日の倉敷マスカットスタジアムは青空に覆われた。
絶好の野球日和と多くの野球ファンが見守る中、13時ちょうどにプレイボール。両軍合計23安打の試合は17時手前までの約4時間に及ぶ長尺となり、中日が3-6で逆転勝利を収めている。
両軍のスタメンは以下のとおり。銀次と嶋は試合前の練習に参加した後、侍ジャパンに合流するため、チームを離れている。
塩見はオープン戦初登板。2軍調整を終えて1軍に上がってきた松井稼もオープン戦初出場。今日は1番・DHだった。相手先発・大野は開幕投手候補だという。
両軍のスタメン
中日=1番・荒木(二)、2番・三ツ俣(遊)、3番・森野(一)、4番・ルナ(指)、5番・ナニータ(左)、6番・藤田(中)、7番・高橋週(三)、8番・松井雅(捕)、9番・野本(右)、先発・大野(左投)
楽天=1番・松井稼(指)、2番・山崎(二)、3番・岡島(左)、4番・サンチェス(一)、5番・後藤(遊)、6番・ウィーラー(三)、7番・牧田(三)、8番・小関(捕)、9番・聖澤(中)、先発・塩見(左投)

終盤に入野が捕まり、逆転負け
先手を取ったのは中日。1回表、塩見が2死走者なしから失点を許した。3番・森野、4番・ルナ、5番・ナニータの主軸3連打をくらい、1点を失った。(楽0-1中)
1点を追いかけた楽天が反撃に転じたのは中盤6回裏のこと。中日二番手・山井の2イニング目を捉えた。1死から4連打のマシンガン射撃で2得点。3番・岡島、途中出場の4番・中川と5番・阿部、6番・ウィーラーがいずれもセンターから逆方向の意識によるシングルヒット(阿部、ポテトが適時打)。調子の上がらない山井の速球・変化球をことごとく弾き返すことに成功、2点を挙げて試合をひっくり返した。
なおも、1死3,1塁の好機で7番・牧田が初球を一塁線へ絶妙なセーフティスクイズ。三走・阿部が悠々生還し、楽天に3点目が転がり込む。(楽3-1中)
対外戦5連敗中のデーブ楽天である。このまま逃げ切り勝利を期待したファンも多かったはず。6回から登板していた三番手・入野も6、7回と期待に違わぬ好投をみせ、零封。あと2イニングを逃げ切って欲しい!という願いも報われず、入野が3イニング目の8回以降に自らのミスに集中打を浴びるなど崩れて合計5失点。結局、イーグルスは3-6で逆転負け。オープン戦初の二桁安打も、対外戦6連敗。NPB相手の対外戦は1勝6敗2分、韓国球団を入れた対外戦全体では3勝7敗2分としている。
これがまだ開幕前で、ペナントレースの趨勢に影響しない6連敗であることが、せめてもの救いだと思い、残り2週間のオープン戦を見守っていきたい。
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先発・塩見、4回5安打1失点
本戦、楽天は塩見─則本─入野と、シーズン中では恐らく滅多に機会はない「たかひろ」継投を見ることができた。
インフルエンザで出遅れた塩見は本戦が初の実戦登板。調整遅れが心配された中、投球回以上の被安打を許したものの、三振も5個奪うなど4回1失点。まずは合格点といえるピッチングを披露した。
恐らくストライク先行がテーマの1つだったのだろう。立ち上がり1番・荒木に2-0としてしまうが、2番・三ツ俣以降はストライク先行が目立った。77球を投げた全体のストライク率も75.3%と上々。ボール先行2-0はその荒木含む2打席に止めた一方、0-2と早々に追い込んだケースは7人。3球目以降に決着のついた打者13人の約半数を僅か2球で追い込むことに成功した。
僅か2球で追い込む“攻めの投球術”は、昨年の塩見を支えた原動力の1つでもある。昨年0-2を経由した打者72人との対戦被打率は.071だった。(72打席、70打数5安打、22三振、2四球、1本塁打)
2ストライク以降ファウルが14本と、追い込んでから粘られるケースも多かった。11球投げさせられたり、フルカウントにもつれこんだりするケースが2打席あったが、いずれも根負けせずに打者を三振に仕留めることができたのは、実戦初登板であることを考えれば、上々の収穫。しかも、四球ゼロである。
ストレートの平均球速は136.7キロと昨年と同程度まで出ている。空振りも速球、スライダー、フォーク、カーブで7個奪うこともできた。
オープン戦での調整は残り2登板だろうから、数少ないマウンドを大切にして、美馬と共に開幕ローテ争いを面白くさせる差し馬的存在になってもらいたい。
(下記に続く)


則本昂大、オープン戦初登板
今キャンプは新球習得に新フォーム、調整法も新たに変えるなど3年目の飛躍へ抜かりのない則本。フォーム変更の影響で下半身に張りが出て、ここまでスロー調整で、本戦がオープン戦初登板となった。
調整が遅れていることもあり、本戦では5回1イニング17球の投球になった。先頭の9番・野本を僅か2球で追い込んだ後、ファウルで4度粘られたり、決め球が決まらなかったり等で9球投げての四球出塁を許す。無死1塁で上位対決になったが、後続を3者外野フライアウトに仕留め、零封投球で終えている。
やっぱり、まだ本調子ではないのだろう。ストレートは最速148キロを計測したが、その1球のみ。他はそこまで届かぬ真っすぐが多かった。変化球は確認したところ8球投げたように思うのだが、いずれも捕手の構えたミットには行かず高めに抜けてしまうなど、コマンド不足が顕著だった。
昨年を確認してみると、初登板は3/1ソフトバンク戦。3回48球無失点。3/8中日戦で5回75球無失点。3/15ヤクルト戦で5回105球6失点、3/21中日戦で6回76球無失点で、開幕へ照準を合わせていった。今年はちょうど1週間遅れているので、残り2登板。詰めて3登板か。
急ピッチでの調整を余儀なくされるが、背番号14を心配する必要はないだろう。恐らく心配したとしても杞憂に終わるはず。開幕には素晴らしいパフォーマンスで大谷翔平との初顔合わせを制してくれるはずだ。
入野、8回暗転
逆に一気に心配になったのが、売り出し中の入野である。この日は6回から三番手で登板。9回途中まで3回1/3を投げて7安打3四球5失点(自責は3)と散々だった。
1イニング目の6回、2イニング目の7回は、則本を彷彿とさせるようなナイスピッチングだった。真っすぐは最速150キロを計測。真っすぐでも、武器のフォークでも空振りを奪うことができ、凡打でも打球を外野に飛ばさせない内容。
しかし、3イニング目の8回以降に暗転した。中日1番からの攻撃となった8回は、長短6連打の猛攻を受けての3失点。代打・谷繁兼任監督にも内角投球を詰まりながらも中前へ運ばれた。翌9回も修正効かず。1死後バッターボックスに1番を迎えて前の回の悪夢を意識したのかもしれない。ストレートの四球。一ゴベースカバー時に自らの捕球ミスでピンチを招くと、山崎のタイムリーエラー(ファンブル)や途中出場の福田に2打席連続適時打を浴びるなど2点を失った。
8回暗転した理由はスタミナ切れなのだろう。
前回先発した3/1ソフトバンク戦でも2回三者凡退投球も、3回に入ると四球を与えるなど、かんばしく無かった。それまで中段以下のゾーンに良く制球されていた球が、3回は投げた球数の約半数が高めに上ずるなど、コントロールがままならなかった。この時は大怪我をせずにゼロで抑えることができたけれども、予兆はあったと見るべきかもしれない。
本戦でも8回以降ボール先行2-0のケースが5打席と大変目立ち、猛攻を受けたことから翌9回には少しでも高めに上ずってはいけないという意識から低めを突く投球を見せたが、ストレートがおじぎしたり、変化球が明らかにボールになったりと制球ままならなかった。9回福田に2打席連続タイムリーを浴び、なおも2,1塁で谷繁に四球を与えてフルベースとした後、オープン戦ながらも西宮の救援を受けた。
1塁牽制が大暴投の悪送球、ベースカバーで捕球ミスなどエラー2つ。一走のリードが大きすぎたなど、精神的にNPBの洗礼を浴びたということもあったのだろうが、一番の原因はスタミナ不足なのかなあと思う。
これで先発ローテ争いは一歩後退だろうか。普通に考えて残り2試合。この2試合で3回以降を投げ抜くスタミナがあることを検証する猶予が、今の楽天にあるだろうか。先日、山本チーム戦略室アドバイザーと今後の方針を確認した指揮官は「2人で5回もある」と第2先発構想を披露。しかし、基本は5回3失点なのだろうと思う。
先発ローテは則本、辛島が確定。横山がほぼ当確。戸村も頭1つ抜きん出た感がある。残り2枠を入野、塩見、美馬、菊池らで争う構図か。レイとハウザーはシーズン中の先発バックアップ構想の模様。残り2週間となった先発ローテ争いも目が離せない。
打ちも打ったり11安打も、長打なし
11安打は2/22巨人戦の9安打を上回るオープン戦最多安打。しかし、全て単打というピストル打線は深刻だ。
オープン戦初出場の松井稼は左右両打席で安打を放つマルチの活躍。四球も選び3打席3出塁と、今後の外野レギュラー争いをかき回すキーマンになりそうだ。
岡島はオープン戦初安打をマーク。対外戦でも3本目のヒットがようやく生まれたが、ヒット後の打席は三邪飛で4打数1安打。まだ本調子とは言えない。
途中からショートの守備位置にも入り、適時打を放ったポテト。オープン戦打率でサンチェスを上回る.286。一見、上々のようにみえるが、2/17日本ハム戦、2/24西武戦、2/25オリックス戦が練習試合のため、カウントされていない。直近20打席で3安打、同10打席で2安打、決して状態が上向いてきた訳ではないと診る。(オープン戦と練習試合を区別する意味を見いだせない)
6回に山井から1,2塁間突破の右安を記録した中川。オープン戦4打席連続安打となったが、1本目と2本目の間に練習試合で3打席凡退が含まれていることを指摘したい。それを考慮に入れても、打撃好調と言えそうで、ヒットの後の打席も三塁線に痛烈に弾き返した長打コースの三直だった。惜しくも高橋周のダイビングキャッチに阻まれ、ヒット1本を損している。
紅白戦から打撃好調でアピールを続けてきた背番号23。ここへきてコンディションは下がり気味。気になるが、ここで1度下げておいたほうが、開幕後を考えた時に、良いのかもしれない。ただ、あっさり空振りしすぎるシーンが目立つのは気がかり。この人、あまりにも淡白な空振りをしている時は体調不良であることが多いからだ。
同じく適時打を放ち、2の2だった阿部。昨年2軍でセンターから逆方向を意識したスタイルで結果を残したその経験が、今、つながっている。これでNPB球団相手の対外戦成績は10打数4安打、1三振、2四球、1死球。打率.400、出塁率.455。
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