FC2ブログ

データで確認する、楽天・嶋基宏のリーグ屈指を誇るプレート周り守備力

スポンサーリンク




◎本日1本目の記事>>【お知らせ】LINEを始めました!! IDはeagleshibakawaです

◎日々更新中です>>【まとめ】各種報道からみる楽天ドラ1、松井裕樹2014年動静一覧


データで確認する、リーグ屈指を誇る楽天・嶋基宏のプレート周り守備力



昨年、シーズン中、ずっと気になっていたことがあった。

捕手の守備力だ。

一口に守備力と言っても色々ある。

走者の盗塁を阻む肩力や送球力。バックホームされた送球をしっかりキャッチし、本塁突入してきた走者を好ブロックでアウトにする本塁死守力。投手のワンバウンド投球を後ろに逸らすことなく受け止めるキャッチング能力。試合展開に応じて内外野に的確な守備陣形のサインを送る等の状況判断力。打者がどのコース・球種を狙っているか?この場面でスクイズはあるか?などを読み取る危機察知能力も、広義な意味で捕手に求められる守備力と言えるかもしれない。

しかし、今回、本稿で検証してみたいのはプレート周りの守備力である。

ボックススコアの打席結果に「捕ゴ」「捕バゴ」「捕バ併」「捕犠」「捕バ飛」「捕バ邪飛」「捕邪飛」「捕飛」と記載される、ホームプレート周辺に飛んだ打球処理能力を、本稿では差している。

今なお溜息が出てしまう嶋基宏の超絶美技



発端は、昨年5/5Kスタで行われたオリックス6回戦(○E3-2Bs)だった。

嶋基宏の素晴らしいファインプレーが発生した。


スコア0-0で迎えた3回表オリックスの攻撃。この年打撃覚醒をみせた伊藤光から始まる打順だった。その伊藤を先発ダックワースが早々に追い込んでいく。インサイドを突いた投球を伊藤が一塁側にフライファイルを打って粘った直後の、1-2から投じた第5球目のことだった。

インハイにクサく入った投球を打ちにいった伊藤が捉えきれずに打ち上げる。打球は本塁後方、バックネット際を襲った。

解説・高橋雅裕氏が「上がらないキャッチャーフライなので、難しい打球だったと思いますよね」とコメントした当たりは、フェンスぎりぎり球際の難しい飛球に。追い着けずに金網に当たってファウル、打ち直しになってもおかしくないシーンだった。

ところが、このファウルフライを嶋が機敏な動きでアウトにしてみせたのだ。

間髪入れずにマスクを取り、無駄のない動きでバックネット際の打球に追い着くと、最後はフェンスに手をかけながらの華麗に舞うジャンピングキャッチ。場内が嶋の好守に舌鼓を打ち、大きくどよめいた瞬間でもあった。

(下記へ続く)

■嶋が真後ろに飛んだフェンスギリギリのフライを好捕 2013.05.05 E-Bs






このファインプレーをみて、当時の私はTwitterで「プレート周りの守備力では、パリーグ屈指の名手かもしれない」とつぶやいている。

シーズン中ずっとそう信じてきたが、しかし、確信があるわけではなかった。客観的に検証したわけではなかったからだ。

今回はそのことを検証してみたい。

捕手の守備力を調べるのは、本当に難しい。

刺殺、補殺、失策、併殺、捕逸、守備率といった従来指標を見て判断する方法がある。


■2013年パリーグ主な捕手の守備成績
※各球団、最も守備イニングが多い捕手をピックアップした。
※守備イニングは当ブログ調べ。毎夜眠い目をこすりながらの集計のため、どこか誤差っている可能性は捨てきれません。


従来指標でもセイバー指標でも、プレート周り守備力を見るには相応しくない



しかし、この手法だと、プレート周りの守備力を確認したい場合、有効ではない。

刺殺の中には投手の三振が入ってしまい、奪三振能力が高い投手と組んだ捕手は有利になり、打たせて取る投手と組むケースが多い捕手は不利になってしまうからだ。また、バックホームを捕球して本塁突入してきた走者をタッチアウトしたアウトも刺殺に含まれてしまう。本稿では本塁死守能力ではなくプレート周りの守備力を見たいのだ。

同様に補殺には盗塁刺が混じってしまうことになる。この方法だと、ノイズが大きく、実態が掴みづらいのだ。

(下記へ続く)

ブログ村投票のお願い。
皆さんの1票が継続運営のエネルギーになります

にほんブログ村 野球ブログ 東北楽天ゴールデンイーグルスへ
にほんブログ村

「じゃあさ、レンジファクター、UZRなどセイバー系の守備指標で確認すればいいんでないの?」と言われそうだが、こちらもそれぞれ欠点を抱えている。

9×(刺殺+補殺)÷守備イニングで表されるレンジファクターは、前述のとおり三振や盗塁刺が入ってしまう従来指標をもとに算出される。そのため、プレート周りの守備力を見るには相応しくない。

リーグ平均と比べた場合どれだけ失点阻止したか?を見るUZRも、その対象となるフィールドは176分割したフェアゾーンである。ファウルフライなどファウルゾーンに飛ぶ打球が多くなる捕手をこの指標で判断するのは難しい。

ということで、であるならば、「捕ゴ」「捕バゴ」「捕バ併」「捕犠」「捕バ飛」「捕バ邪飛」「捕邪飛」「捕飛」を実際に1つ1つ数えていったらいいんでないの?という結論に達した。

パリーグ全試合のボックススコアを1つ1つ、目を皿のようにして、集中力が途切れそうな所を我慢し、チェックしてカウントするという、気の遠くなるような膨大な作業を年末年始に試みたというわけだ。

その結果は下記になる。

(下記に続く)

BLOGTOPMAILMAGAZINE3.jpg
8月に創刊した当ブログの有料メルマガ「shibakawaの楽天イーグルス応援マガジン」。御好評頂いております。これをお 読みのあなたも、さらに深くイーグルスのこと知ってみませんか? 毎週月曜日発行。月額499円です。購入方法(まぐまぐ と直接販売)やメルマガ本文の一部内容など、詳しい御案内は下記エントリーに記しました。1人でも多くの皆さんの読者 登録、お待ちしております。
◎shibakawaの楽天イーグルス応援 マガジン、読者募集のお知らせとバックナンバー一覧
☆1/6配信最新号の主な内容は「楽天主要選手の2014年成績予測〔打者編1〕」です。
---------------------------------------------------------------

■2013年パリーグ主な捕手 プレート周りの凡打処理数


リーグ2位につけた楽天・嶋基宏



上表、凡打はプレート周りに飛んだ打球を処理した回数。9イニング当たりは、9イニング当たりの処理数を見ている。

2013年パリーグ主な捕手で、プレート周りの守備能力No.1は西武・炭谷銀仁朗という結果になった。9イニング当たりの処理数は0.52個。2試合に1個アウトを獲得している計算になる。

その炭谷の後につけて2位に入ったのが楽天・嶋基宏になった。9イニング当たり処理数は0.469で、ロッテ・里崎の0.466を僅かに上まわった。しかし、里崎が347.2回しかマスクをかぶっていないのに対し、嶋は1000イニング超えである。当然、後者のほうが疲労の影響を受けていると考えられるため、嶋と里崎の僅かな差は、実際はかなりの差だと考えることができる。

一方、ワーストに沈んだのはソフトバンク・細川亨である。9イニング当たり処理数は0.33。守備イニングが異なるため、守備イニングを100試合(=900イニング)換算で比べた場合、トップの炭谷の52に対し、細川は33。アウト19個分の差をつけられてしまうことを意味する。

次に打球処理の内訳をチェックしてみたい。

(下記へ続く)

■2013年パリーグ主な捕手 プレート周りの打球処理内訳
20140131DATA2.jpg

楽天・嶋、ホームプレート周辺のゴロに強さを発揮



このような結果になっている。

一目見て気づくのは、里崎、細川の「捕ゴ」「捕バゴ」「捕バ併」といった犠打以外のゴロ処理の少なさである。細川は僅かに1回、4/9オリックス戦の4回に処理した捕バゴのみである。里崎に至っては1つも記録されていない。

これはやっぱり、元々の俊敏性につけ加えて体重、加齢の影響も大きいのだろう。

選手名鑑によると里崎は94キロ、37歳、細川は104キロ、33歳だった。三十路を越えて身体の反応が全盛期と比べてどうしても鈍くなっていると言えるのかもしれない。これは推測だが、ホームプレート前に転がった打球、他の捕手なら機敏な動きで処理するところを、動作が1拍2拍遅れてラインを切れてファウルになってしまう・・・といったケースもあったのかもしれない。

一方、プレート周りのゴロ処理に最も強さを発揮したのは、楽天・嶋基宏だった。

犠打を入れたゴロでも最多29個、犠打を入れないゴロでも最多12個を処理している。特に際立つのは「捕ゴ」の多さだ。炭谷、鶴岡、伊藤が各2個に止まっているのに対し、嶋は7個と突出して多い。下記に犠打を入れない12個の履歴を出してみた。

(下記に続く)

■楽天・嶋基宏 2013年 プレート周りのゴロ処理履歴
※犠打を除く


幾つか触れておきたい。

5/2日本ハム戦(●E1-9F)、鶴岡の捕ゴは痛烈なピッチャー返しをマウンド上の片山がグラブで弾いて本塁前方に転がったのを、すかさず前へ出てきた嶋が素手で掴んで1塁へ送球してアウトにしたものだった。9/26西武戦(〇E4-3L)、炭谷の捕ゴも同様のケースで処理したものになる。

他にも5/29阪神戦(〇E2-0T)、大和の叩きつけた打球がホーム手前で高く跳ねあがったのを嶋が出て処理、1塁送球間一髪アウトにした捕ゴも素晴らしいプレーだった。10/3ロッテ戦(●E6-7M)、伊志嶺の捕バゴは0-1の1点を追う2回無死2,1塁というピンチで飛び出した好守備だった。バントの構えからバントを試みた伊志嶺のバントゴロをすかさず素手で捕球して3塁送球フォースアウトにしてみせている。このように、素手で処理する光景が多いのも、嶋の特徴になっている。

このように、嶋のプレート周りの守備力はリーグ屈指と言ってよいのでは?と思う。Twitterのフォロワーさんが言っていたけど、嶋は元々内野手だったという。足も早いほうだ。体重も選手名鑑では82キロと軽いほうである。そういった特性を良く活かしていると言えそうだ。

パリーグNo.1捕手として今季「連覇」を目指す!!



昨年は打率.257、48打点とバッティングでも好活躍、お得意の右打ちが何度も冴え渡った。守備でも素晴らしい活躍をみせた。

年々下落が止まらなかった盗塁阻止率を久しぶりに3割台に乗せてリーグ2位の.333を残したし、リード面ではきっかけをつかんだ戸村を好リードでアシスト、昨年と配球を変えることで田中の快記録に貢献した。日本シリーズでも巧みな配球で巨人打線に仕事をさせなかった。前年と比べれば好ブロックで本塁を死守するシーンもたびたびあったし、今回確認したように、プレート周りの守備力も優れたものを持っている。

まさに今、嶋基宏は名実ともにパリーグを代表する捕手と言ってよいのではないだろうか。里崎や細川に衰えが見られる中、パリーグNo.1と断言しても良いのでは?とすら思っている。

今年も嶋の素晴らしい活躍を、本稿でみてきたプレート周りの機敏な打球処理のプレーも数多く目撃したいと楽しみにしている。

【終】

↓↓↓このファインプレーも素晴らしい。

■好反応!嶋が本多のバントを右手でキャッチ!! 2013.04.17 E-H


◎◎◎関連記事◎◎◎
【嶋基宏vs岡島豪郎】数字で診る両者の違い(1)先発マスク時の勝敗と勝率
【嶋基宏vs岡島豪郎】数字で診る両者の違い(2)被本塁打
【嶋基宏vs岡島豪郎】数字で診る両者の違い(3)盗塁阻止率。2012年楽天捕手陣の許盗塁企図履歴を掲載
【嶋基宏vs岡島豪郎】数字で診る両者の違い(4)ワイルドピッチとパスボール
【嶋基宏vs岡島豪郎】数字で診る両者の違い(5)プレート周りの守備力
【嶋基宏vs岡島豪郎】 数字で診る両者の違い(6)捕手防御率、捕手被OPS、捕手被打率
【嶋基宏vs岡島豪郎】 数字で診る両者の違い(7)対左打者にみる配球傾向
【嶋基宏vs岡島豪郎】 数字で診る両者の違い(8)対右打者にみる配球傾向


Amazon、楽天イーグルスオフィシャルショップなど楽天市場でのお買いものはこちらからどうぞ。ブログ継続安定 運営のモチベー ションになります




《当ブログのコメントルール》御感想のある方は下記コメント欄でどうぞ。ただし、感情に流された御意見・誹謗・ 中傷・悪意の類、プロ野球や楽天と関係のないもの、名無しや通りすがりなどハンドルネームがいい加減と私が判断したも のは、内容に関わらず、御遠慮申し上げております。頂いても削除の対象となります。なお、管理人の都合により、返信 が遅れる場合、またはできない場合がございます。

《Twitterやっています》アカウントは@eagleshibakawaです。ブログ更新のお知らせ、プロ野球、スポーツの話題、時々実況しな がら記録などをつぶやきます。フォロワー数1000人突破。

《facebookページを作りました》当ブログのページをfacebookに作成しました。ブログ更新情報やブログに載せな い、Twitterでつぶやかない軽い話題などもアップ中。現在いいね!290人到達。
http://www.facebook.com/eagleshibakawa

《LINEも始めました》 IDはeagleshibakawaです。「最近SNSはもっぱらLINEなんだよね」という読者の皆さんのお 手元に、ブログ更新情報をお届けします。

ブ ログパーツ
レンタルCGI






関連記事
スポンサーサイト



このエントリーをはてなブックマークに追加

テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
ジャンル : スポーツ

コメントの投稿

No title

面白い記事でした。嶋はうまいですよね。
素手で捕って送球というのは、古田が1年目のユマキャンプで招待コーチに「ミットで捕れ」と言われて反抗したという記憶があります。「手で捕った方が早い」と。
野村監督も最初はなんだ?と思ったようですが、古田の動きと言葉で納得したんだったと(少し曖昧ですが)
古田も捕ゴはうまかったです。
「バントのときスライダーを投げさせ、バットの先に当たると捕手前に転がる。それでアウトを狙う」と狙いの中でやったコメントをしていました。
嶋もそうかもしれませんね。捕ゴのときの球種でわかるかもしれません。柴川さんなら調べるのかな?(笑)

Re: No title

紘野さん

コメントありがとうございます。

私が知らなかった初期古田のエピソードを紹介していただき、興味深く拝見しました。

今回このコメントをいただいて、『フルタの方程式』の第6章キャッチャーと守備を読み返して、改めて古田の偉大さを思い知りました。

同書いわく、素手で捕球しにいく理由はそのほうが早いということと同時にファンブル防止があるようです。分厚いキャッチャーミットで両手捕球しにいくのは「これこそ実はファンブルしやすい捕り方なのだ」としています。右手で取りにいくとき、「子どもの頃、虫を捕まえるのに、上からガバッと捕まえたことはあるだろうか。まさにそういう感じで、滑らないようにしっかり、ガバッと手のひらで抑えてからつかむ」とのこと。

また、スライダーを投げさせるくだりも出てきました。「また、ボールを止まらせることを意図的に狙うこともある。バントがキャッチャーゴロになるのは、往々にしてバットの先に当たってしまう場合である。これはバッターの外側に逃げていく変化球を要求することでその可能性は上がる」と書かれています。

それでは嶋はどうだったかな?と球種を確認してみたところ、捕犠以外の「捕ゴ」「捕バゴ」12個でスライダー・カット系は1個のみでした。嶋はまだ古田の域には遠いようです σ(^_^;)

> 面白い記事でした。嶋はうまいですよね。
> 素手で捕って送球というのは、古田が1年目のユマキャンプで招待コーチに「ミットで捕れ」と言われて反抗したという記憶があります。「手で捕った方が早い」と。
> 野村監督も最初はなんだ?と思ったようですが、古田の動きと言葉で納得したんだったと(少し曖昧ですが)
> 古田も捕ゴはうまかったです。
> 「バントのときスライダーを投げさせ、バットの先に当たると捕手前に転がる。それでアウトを狙う」と狙いの中でやったコメントをしていました。
> 嶋もそうかもしれませんね。捕ゴのときの球種でわかるかもしれません。柴川さんなら調べるのかな?(笑)
非公開コメント

プロフィール

shibakawa

Author:shibakawa
真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドにみえるそんな信州人による、東北楽天ゴールデンイーグルス応援ブログ。

鷲ブロガーの中で楽天の記録やデータを最も見ている管理人が、各種データや記録、セイバーメトリクス等を用いながらイーグルスの魅力を紹介していきます。

御訪問&閲覧有難うございます。初めての方、当方と連絡希望の方は「はじめに」をお読み頂いた上で、楽しんで頂けたら幸いです。

Twitter
プロ野球、楽天イーグルス、ブログ更新情報を専門的にツイートするアカウントを作成しました。
カレンダー
11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
最新記事
カテゴリ
スポンサーリンク
feedlyへのRSS登録はこちらから
follow us in feedly
検索フォーム
投票御協力のお願い
各種ブログランキングに参加中です。日々の更新の励みになりますので、ポチっと押して頂けたら幸いです。SHIFTキーを押しながらマウスで次々にクリックして頂けるとスピーディーです。お忙しい時はブログ村!でm(_ _)m
このブログのはてなブックマーク数
この日記のはてなブックマーク数
ブログ村PVランキング
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
スポーツ
183位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
野球
31位
アクセスランキングを見る>>
RSSリンクの表示
最新コメント
このページのトップへ
try{ var pageTracker = _gat._getTracker("UA-20192910-1"); pageTracker._trackPageview(); } catch(err) {}