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【試合評】 ロッテバッテリーの判断を見事に跳ねのけた嶋基宏の三塁線強襲決勝二塁打──2013年10月19日(土) ○楽天イーグルス2-0千葉ロッテ

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当ブログお薦め、ファン必読の1冊
山村宏樹 著『楽天イーグルス優勝への3251日』

さっそく読書感想文を書いてみました。詳細はコチラをクリック


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決勝点を生み出した下位打線の面目躍如



初戦、2戦と機能しなかった下位打線が3戦目にして決勝点を生み出した。

0-0で迎えた3回裏、4番・ジョーンズから始まる攻撃。MJ砲が古谷の前に打ち取られて2死になった後、それは始まった。

枡田が死球で1塁に歩くと、追い込まれた松井がMJ砲が屠られてしまったチェンジアップにくらいついていく。上手く体勢を残しながら放った軽打はセンター右へ弾んで、一走・枡田は悠々三進。

2死3,1塁でバッターボックスは嶋を迎えていた。初球インコースを攻められ、三塁線へゴロファウル。古谷─里崎の相手バッテリーは第2球も続けてインコース攻めを選択。その内角球を狙っていたかのようにバチンとひっぱった痛烈な打球は、三塁線を破っていった。

3塁から枡田が悠々先制のホームを踏むと、1塁の松井も懸命な長駆激走。本塁返球より一足早く2点目のホームを奪うことに成功し、嶋は楽々2塁へ。昨年から一転、今季は得点圏で.325の打棒を発揮し、自己最多の48打点を挙げた打点マシーンの嶋が帰ってきた。(楽2-0ロ)

美馬と古谷の両先発は実力伯仲の投げ合いを演じていた。楽天打線は得点が入った2回の前後、1回、3回、4回と三者凡退を余儀なくされていただけに、2死から始まった2回の2点攻撃は、数少ないチャンスをモノにできた貴重な攻撃となった。

美馬は2回、3回とスコアリングポジションに走者を抱える投球になったが、いずれも1死から出塁を許し、2死で2塁に進出されるというピンチだった。2本のヒットを集められた2回は2死2,1塁で清田をライト定位置イージーフライに打ち取ると、3回は2死2,1塁で今江の当たりは痛烈な右打ちライナー。しかし、正面に飛来した打球を銀次がしっかりつかんで3アウト。ホームを渡さない。

序盤のピンチを切り抜けた美馬が、その後、得点圏に走者を背負う状況はなかった。5回以降、許したヒットは僅かに1本。回の先頭打者をしっかり打ち取ることに成功したのも大きく、先頭・井口にやや制球乱して四球を与えた9回がこの試合初めての無死1塁だった。しかし、このピンチをお得意の併殺網にかけて2死、ラストバッター角中を平凡な左飛に打ち取って、ゲームセット。

美馬はCSファイナルの大舞台で自己最多128球の快投。プロ初の完封勝利を飾っている。

美馬─嶋のバッテリーによる活躍で、楽天はアドバンテージ含む3勝1敗とし、日本シリーズへ王手。天候がやや心配される明日の第4戦は、辛島vs松永のサウスポー対決が予定されている。

両軍のスターティングラインアップ

ロッテ=1番・根元(二)、2番・岡田(中)、3番・井口(一)、4番・今江(三)、5番・角中(左)、6番・ブラゼル(指)、7番・鈴木(遊)、8番・清田(右)、9番・里崎(捕)、先発・古谷(左投)

楽天=1番・岡島(右)、2番・藤田(二)、3番・銀次(一)、4番・ジョーンズ(指)、5番・マギー(三)、6番・枡田(左)、7番・松井(遊)、8番・嶋(捕)、9番・聖澤(中)、先発・美馬(右投)

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1試合2点止まり。課題を残す攻撃陣に、執念を見せるロッテ



序盤の数少ないチャンスを得点につなげたという点では、2回の先制決勝2点攻撃は見るべきものがあったが、以降は課題を残した。

打線は5回から8回まで4イニング連続で得点圏に走者を進出させたものの、そこからホームを奪うまでには至らなかった。

5回は1死後、井口のエラーを聖澤がつないで1死2,1塁~2死3,2塁のチャンスを作ったが、岡島、藤田が凡退。岡島が狙っていたかのようなお得意のハイバウンド攻撃をサード前方へ叩きつけてみせたものの、古谷の機敏な処理に遭い、惜しくも間一髪1塁アウトになっていた。(このアイデアは評価したい)。

先頭・銀次が切り込みに成功、継投に入った二番手・西野から2四球を貰って満塁とした6回は、嶋の三遊間深い当たりをショート鈴木の好守に阻まれてしまった。

7回は2死2,1塁でジョーンズが西野の執拗なフォーク連投に対応できず、空振り三振。中には落ち切らずに甘く入ったフォークもあったが、外野へ弾き返すことができなかった。これはやむをえないだろう。AJにとってフォークは本当に厄介な球種となっているからだ。その球種打率は35打数2安打27三振の.057。空振り率は30.3%を記録。なぜここまで苦手としているのか?その理由は当メルマガ7号に書いたので、興味のある方は読んでみて下さい。これを読むと対応できないのも、まあ、仕方ないよなあと納得できるはずだ。

8回は先頭・マギーがカルロスロサの初球を逆方向へ運んで、バントで1死2塁のかたちを作った。しかし、松井、嶋が凡退。

試合後、打線が2点しか取れなかったことを記者陣に問われた星野監督は「こういうポストシーズンは、それだけのプレッシャーがあるから。これも経験!経験を積んで行けば良いものを出してくれるよ」と語った。

指揮官の言うようにシビれる場面で1つ1つ経験を積み重ねていけばこその対応というものはあるだろうし、また一方で、私はロッテ勢の執念を見た思いもした。

予想外に3戦ともロースコアの競った試合になっているCSファイナルステージ。理想を言えば、もっと打線が得点を積み重ねて欲しいものの、こういった緊迫したプレーオフも大変見ごたえがあって、十分に楽しんでいる。

嶋基宏の左翼線決勝2点二塁打を振り返る



ここで改めて嶋の決勝打について振り返っておきたい。

私がよく愛読しているマリーンズファンのブログに「タップダンスマリーンズ」がある。読んでいてなるほどなあと頷くことが多く、また、ロッテサイドからみると、そのようにみえるのかと視野を複眼にするためにも、大変重宝している。このシーン、タップダンスマリーンズはこのように綴っていた。

2回の嶋のタイムリーこそ仕方ない部分も有、あれは不運で片づけられる3塁線の打球ですから、今江も古谷も、里崎も責めることは全くできません。


確かにロッテサイドからみれば、そのように見える向きもあるのかもしれない。

ただ、直前の内角球を叩いての三塁側ゴロファウルをどのように捉えるか?なのだ。

右打ちの意識の強い嶋は、内角を攻められてのファウルでもバックネット後方に打ち上げてのフライファイルおっつけにいっての一塁側ファウルが多い。あの場面、直前のそのようなファウルだったら、2球目もインコースの選択は間違っていなかったように感じる。

しかし、実際は三塁線へのゴロファウルだった。古谷─里崎バッテリーはこのファウルをストライクを稼ぐことができた程度にしか考えていなかったのでは?と思うのだ。2球目もまさかひっぱってくるとは想定していなかったのではないだろうか。

というのは、もし1球目と同様に三塁側にファウルを打たせてストライクを稼ぎたいという意図があったら、サードの今江にもう少しライン際を詰める守備位置を取るよう指示を送るはずである。しかし、実際は、サードの今江も、レフトの角中も、嶋がセンターから右方向への打球が多いということから、右寄りの守備位置を取っていた。右寄りの守備シフトが幸いしたことで、松井もホームへ帰ってくることができたのだった。まさに両軍明暗分かれたシーンになっていた。(つけくわえると、腰痛を抱えて痛め止めを服用しながらプレーしている角中の決して良くない状態も、松井ホームインに一役買っていたといえるかもしれない)

・・・と私は考えているのだが、ロッテにはロッテなりの根拠はあったかもしれない。

調べてみると、嶋は今季11本の左前ゴロ安打を放っているが、そのうち10本が三遊間を破っていった当たりだった。残り1本は7/27ロッテ戦の8回の当たりで、サード今江の正面を突いた打球を、今江がトンネルして左前へ抜けていったものだった(記録上は安打)。二塁打、三塁打までをチェックしても、三塁線を破っていく当たりは1本もなかった。凡打の三ゴ25本を検証してみても、私の観戦メモの備考欄に残されている「三塁線」の記述は、6/9巨人戦の8回笠原から打った三ゴ1本だけだった。

つまり、再びひっぱられても、インフィールドに飛んだ打球が三塁線を破る可能性はきわめて低いと判断してのロッテ側の配球だった可能性もある。ここまで考えた上での判断だったら、タップダンスマリーンズが綴るようにロッテサイドからすれば「不運」ということになってくる。一方、楽天サイドから言えば、嶋がその判断を見事に跳ねのけてくれたと言うことができる。

こういうことをつらつら考えていくと、あの場面、本当に興味深いシーンだったと言えそうだ。

【追記】スポニチ記事「嶋 読み勝ちV打!里崎のリード読み切りバット短く持った」によると、読み打ちだったという。

「(古谷には)これまで内角で詰まらされるか、三振か…。まだ2球目だったので余裕があった。内角直球に狙いを絞って、そこを仕留められれば、と思った」。

 2回2死無走者から枡田が死球、松井が中前打で続き2死一、三塁となった。初球。その内角直球を思い切り振り抜いた。ファウル。2球目、同じ捕手である里崎のリードの傾向を、配球の癖を読み切った。もう1球、同じ球が来る――。一握りバットを短く持ち、体を開いて、内角直球を見事に仕留めた。左翼線二塁打。先制、そして決勝の2点を叩き出した。


■楽天 美馬学 球種別 投球詳細


9回、打者32人、128球(1回当たり14.22、1人当たり4.00)、被安打4、被本塁打0、奪三振7、与四球2、失点0、自責点0。

美馬学、右肘関節炎の病み上がりを感じさせない最高投球



右肘違和感で負傷降板したのが10/4西武戦。そこから中14日の復帰登板となった。まさか第3戦で美馬が先発してくるとは思わなかった。私は間に合わないと思ったのだ。右肘というと美馬がアマチュア時代から何度も怪我を繰り返している部位になる。それだけに不安を覚えていたファンは多かったはずだ。

しかし、周囲の不安はどこへやらで、本人はどうやら落ち着いていたようである。羽村亜美さんがこのようなベンチリポートを届けてくれた。

不安材料という言葉がありましたけれども、美馬投手自身は不安はないですよと語っていました。怪我明けからノースローの日も2日だけだったそうなんですね。美馬投手自身、怪我が多くてチームを離れることが多かったので、そこまでの不安はないですということでした。

アマチュア時代から怪我を繰り返しているので、その対応もどうすればよいのか分かっているということなのだろう。そのことがあって不安はないですという発言になった。また、ノースローが2日間だけだったということで、今回は本当に軽度で済んだと言えそうで、ホッとしている。

とは言っても、病み明けだ。どこまで投げてくれるのか?本来のピッチングはできるのか?不安は尽きなかったものの、それを払拭する見事な投球だった。初戦の田中、2戦の則本による先発陣の好投リレーのタスキを美馬もしっかりつないでみせた。本当に素晴らしかった。

田中、則本がそうであったように、ストライク先行の組み立てが功を奏した。下記に3人のストライク率を掲げてみたい。

田中=〔全体〕70.8%、〔初球〕73.3%、〔3球目2ストライク〕66.7%
則本=〔全体〕69.6%、〔初球〕55.6%、〔3球目2ストライク〕63.2%
美馬=〔全体〕64.1%、〔初球〕59.3%、〔3球目2ストライク〕60.0%

このように早い段階で打者を追い込むことに成功したことこそが、完封勝利の下地になったと判断できる。ヒヤッとした当たりも、7回鈴木に打たれたフェンス際ぎりぎりまで伸びていった右飛1本だけで、相手打線に自身のスイングをさせなかった。井口には慎重を期するあまり2四球を与えたものの、3番、4番に仕事をさせなかったのは大きい。

自由自在のブレーキングボール



球種別では、看板球のカーブが上々の機能を発揮。

全27球投げていたが、左打者に12球、右打者に15球と、打者の左右区別なくしっかり使うことができていた。カウント別でみても、初球が9球、ボール先行(フルカウント除く)が5球、2ストライク以降が6球と、カウントも問わずに用いることができていた。

低めにコントロールすることにも成功、自由自在にカーブを操ることができた点が、ピッチングに緩急を生み、相手打者のタイミングをずらし、狙い球をはずしていくことにつながっていた。

日本シリーズへ向けて、安定感ある美馬の力強い投球が戻ってきたのは、本当に心強い。

■美馬学 配球図
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■千葉ロッテ 古谷拓哉 球種別 投球詳細
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5回0/3、打者21人、75球(1回当たり15.00、1人当たり3.57)、被安打4、被本塁打0、奪三振4、与死球1、失点2、自責点2。

135キロから115キロ。約20キロ差の緩急が楽天打線を苦しめた



古谷の今季Kスタ防御率は2戦登板して10.57。この相性の悪さにロッテの斎藤コーチも心配顔だったという。しかし、今季ブレイクした遅咲きの左腕は、この大舞台に相応しい素晴らしい投球を披露。楽天打線を苦しめてみせた。

135キロ半ばを記録する速球と、スラーブのような大きな軌道を描く平均球速115.7キロスライダーの緩急差に、どうやら楽天の打者は悩まされていたように映る。なかなか甘い球もやってこず、ストライク寄与ファウルを打たされることも多く、3球目で追い込まれてしまうシーンも多かった。

■古谷拓哉 配球図
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