好守連発。楽天守備陣の真の実像とは?! DERの得点換算で確認する。
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今季の楽天は例年にも増して守備が安定しているように感じている。そんな思いを抱くのは決して私だけでなく、多くのファンが同意するところのはずだ。少なくとも、星野政権下では、過去2年と比べれば今シーズンは一番良いように見えるのだ。
昨日は銀次が相次ぐ好守備で糸井の猛打賞を幻に終わらせた。6/9東京ドームでの巨人戦では藤田が好プレーでエースの8勝目をアシストした。
今年38歳を迎える松井は「打」では今ひとつなものの「守」では変わらずの軽いフットワークで私達の目を楽しませてくれる。
聖澤はパリーグの連続守備機会無失策の新記録を樹立させ、NPB記録へと向けて記録を更新し続けている。2年目の島内はまだ粗削りながらも成長の跡を伺わせるプレーを披露、牧田が左手首痛で離脱してしまったのは誤算だったものの、トータルで見れば上々のように感じているのだ。
しかし、本当のところはどうなのだろう?
ボールの反発係数が修正されたことによって、リーグ平均打率は1分上昇した環境下での今季だ。過去2年と比べて打者が「より多く」のヒット性の打球をフィールド内に打ち返している結果、それに比例して球際のファインプレーも増えており、私の認識が楽天の守備は良い!という判断になっている可能性もある。
「主観」に頼っていては、よりはっきりした実像は見えてこないということで、ここではセイバーメトリクスの守備指標の1つ、DER(Defense Efficiency Ratio)を用いて、各球団が守備で獲得した得点(=防いだ失点)を数値化してみたい。
DERとは、ホームランを除くフィールド上に飛んだ打球のうち、チーム全体の野手がアウトを獲得した割合を表している。
DERは下記の計算式を採用する。
DER=(打者数-被安打-与四球-与死球-奪三振-失策)÷(打者数-被本塁打-与四球-与死球-奪三振)
算出方法は、セイバーメトリシャン、蛭川氏が2010年にネット上で公開した「DERでチーム守備力を計測する」の手法を踏襲する。その思想・視点は、ぜひ上記記事を御参照頂きたい。
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まずは、チーム投手成績、守備成績でDERを算出する。その後、該当チームのDERとリーグ平均を比べることで、リーグ平均の守備陣と比べたとき、そのチームの守備陣が何点防ぐことができたか?(あるいは、失点してしまっているのか?)を見ていく。
すると、下記表のようになった。
■2013年 パリーグ チーム別 DER
※2013年6/30終了時

楽天のDERはリーグ平均.692を上まわる.697(.6967...)。ソフトバンクの.6973に及ばずリーグ3位の数字になった。
このDERを基に得点換算を試みると7.4点となった。今季、楽天の守備陣はリーグ平均と比べた時に7.4点ぶんを守備で防いでいることになる。
もっと正確に言えば、7.4点ぶんの打球をアウトに置き換えているということになる。
例えば、走者1塁で相手打者に右翼安打を打たれた時、右翼手守備の巧拙で走者が2塁ストップになるか?3塁まで進出されてしまうか?という場面がある。または、捕手が投手のワンバウンド投球を受け止めることができずワイルドピッチで走者を進塁させてしまうケースもある。こういった守備ミスはDERでは反映されていない。DERはグラウンド上に飛んだ打球をどれだけアウトにできたか?を見る指標だからだ。
6/30終了時現在、パリーグで最も守備で失点を防いでいるチームは西武となった。計算上では10.1点ぶんを阻止している。
一方、ワーストに沈んだのが現在最下位のオリックス。想像どおりの結果だ。昨年は全ポジションでUZRマイナスを記録していた。年明けには電撃トレードで糸井を獲得。懸案の右翼に据える布陣を敷いているが、現状17.3点分の失点を守備で計上するかたちになった。
DERからの得点換算でいえば、楽天守備陣は、なかなかイイ線をいっている、と言えそうだ。
■2013年 パリーグ チーム別 二塁手 レンジファクター
※2013年6/30終了時

■2013年 パリーグ チーム別 遊撃手 レンジファクター
※2013年6/30終了時

次に、二遊間のチームRFを確認しておこう。RF(Range Factor)はそのポジションにおける9イニング当たりの奪アウト率になる。
楽天のセカンドRFは5.88でリーグ3位、ショートRFは4.62でリーグ5位。
私の記憶、主観よりも、少し落ち着いた、凡庸な数字になってしまった。
とはいえ、松井と藤田のRFはリーグ平均を上まわっている。松井の遊撃RFは4.70。リーグ平均4.63を僅かに超える結果、平均レベルと言ってよいだろう。藤田の二塁RFは5.99。同平均が5.60だから、こちらはかなり上まわっている。
残りシーズンも、松井を適時休ませながら、遊撃=松井、二塁=藤田の二遊間で戦っていくことになるのだろう。
先日、指揮官は岩崎加入で藤田をセカンドに固定できる利点を説いていたという。藤田は遊撃もこなすことはできるものの、セカンドに専念させることで二遊間に綻びを生じさせたくないという考えなのだろう。松井を休ませる時の代役は(西田や西村の1軍帰還が無い限り)今季は岩崎になりそうだ。
DERで最も失点を防いだ西武。二遊間のRFでは両ポジションともリーグワーストを記録した。特に二塁手の刺殺、補殺が他球団と比べて極端に少なくなっている。これは、西武投手陣が今季もフライアウト(それも主に外野)でアウトを稼ぐチーム体質なのかもしれない。センター・秋山以下、外野が活躍しているのだろう。【終】
◎◎◎関連記事◎◎◎
・【犬鷲戦力分析】リーグ平均との比較で眺めてみる、楽天イーグルスのポジション別OPS (6/19終了時データより)
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昨日は銀次が相次ぐ好守備で糸井の猛打賞を幻に終わらせた。6/9東京ドームでの巨人戦では藤田が好プレーでエースの8勝目をアシストした。
今年38歳を迎える松井は「打」では今ひとつなものの「守」では変わらずの軽いフットワークで私達の目を楽しませてくれる。
聖澤はパリーグの連続守備機会無失策の新記録を樹立させ、NPB記録へと向けて記録を更新し続けている。2年目の島内はまだ粗削りながらも成長の跡を伺わせるプレーを披露、牧田が左手首痛で離脱してしまったのは誤算だったものの、トータルで見れば上々のように感じているのだ。
しかし、本当のところはどうなのだろう?
ボールの反発係数が修正されたことによって、リーグ平均打率は1分上昇した環境下での今季だ。過去2年と比べて打者が「より多く」のヒット性の打球をフィールド内に打ち返している結果、それに比例して球際のファインプレーも増えており、私の認識が楽天の守備は良い!という判断になっている可能性もある。
「主観」に頼っていては、よりはっきりした実像は見えてこないということで、ここではセイバーメトリクスの守備指標の1つ、DER(Defense Efficiency Ratio)を用いて、各球団が守備で獲得した得点(=防いだ失点)を数値化してみたい。
DERとは、ホームランを除くフィールド上に飛んだ打球のうち、チーム全体の野手がアウトを獲得した割合を表している。
DERは下記の計算式を採用する。
DER=(打者数-被安打-与四球-与死球-奪三振-失策)÷(打者数-被本塁打-与四球-与死球-奪三振)
算出方法は、セイバーメトリシャン、蛭川氏が2010年にネット上で公開した「DERでチーム守備力を計測する」の手法を踏襲する。その思想・視点は、ぜひ上記記事を御参照頂きたい。
ブログ村投票のお願い。
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まずは、チーム投手成績、守備成績でDERを算出する。その後、該当チームのDERとリーグ平均を比べることで、リーグ平均の守備陣と比べたとき、そのチームの守備陣が何点防ぐことができたか?(あるいは、失点してしまっているのか?)を見ていく。
すると、下記表のようになった。
■2013年 パリーグ チーム別 DER
※2013年6/30終了時

イヌワシ守備陣、7.4点分の失点を阻止
楽天のDERはリーグ平均.692を上まわる.697(.6967...)。ソフトバンクの.6973に及ばずリーグ3位の数字になった。
このDERを基に得点換算を試みると7.4点となった。今季、楽天の守備陣はリーグ平均と比べた時に7.4点ぶんを守備で防いでいることになる。
もっと正確に言えば、7.4点ぶんの打球をアウトに置き換えているということになる。
例えば、走者1塁で相手打者に右翼安打を打たれた時、右翼手守備の巧拙で走者が2塁ストップになるか?3塁まで進出されてしまうか?という場面がある。または、捕手が投手のワンバウンド投球を受け止めることができずワイルドピッチで走者を進塁させてしまうケースもある。こういった守備ミスはDERでは反映されていない。DERはグラウンド上に飛んだ打球をどれだけアウトにできたか?を見る指標だからだ。
6/30終了時現在、パリーグで最も守備で失点を防いでいるチームは西武となった。計算上では10.1点ぶんを阻止している。
一方、ワーストに沈んだのが現在最下位のオリックス。想像どおりの結果だ。昨年は全ポジションでUZRマイナスを記録していた。年明けには電撃トレードで糸井を獲得。懸案の右翼に据える布陣を敷いているが、現状17.3点分の失点を守備で計上するかたちになった。
DERからの得点換算でいえば、楽天守備陣は、なかなかイイ線をいっている、と言えそうだ。
■2013年 パリーグ チーム別 二塁手 レンジファクター
※2013年6/30終了時

■2013年 パリーグ チーム別 遊撃手 レンジファクター
※2013年6/30終了時

パリーグのチーム別二遊間RFを確認
次に、二遊間のチームRFを確認しておこう。RF(Range Factor)はそのポジションにおける9イニング当たりの奪アウト率になる。
楽天のセカンドRFは5.88でリーグ3位、ショートRFは4.62でリーグ5位。
私の記憶、主観よりも、少し落ち着いた、凡庸な数字になってしまった。
とはいえ、松井と藤田のRFはリーグ平均を上まわっている。松井の遊撃RFは4.70。リーグ平均4.63を僅かに超える結果、平均レベルと言ってよいだろう。藤田の二塁RFは5.99。同平均が5.60だから、こちらはかなり上まわっている。
残りシーズンも、松井を適時休ませながら、遊撃=松井、二塁=藤田の二遊間で戦っていくことになるのだろう。
先日、指揮官は岩崎加入で藤田をセカンドに固定できる利点を説いていたという。藤田は遊撃もこなすことはできるものの、セカンドに専念させることで二遊間に綻びを生じさせたくないという考えなのだろう。松井を休ませる時の代役は(西田や西村の1軍帰還が無い限り)今季は岩崎になりそうだ。
DERで最も失点を防いだ西武。二遊間のRFでは両ポジションともリーグワーストを記録した。特に二塁手の刺殺、補殺が他球団と比べて極端に少なくなっている。これは、西武投手陣が今季もフライアウト(それも主に外野)でアウトを稼ぐチーム体質なのかもしれない。センター・秋山以下、外野が活躍しているのだろう。【終】
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・【犬鷲戦力分析】リーグ平均との比較で眺めてみる、楽天イーグルスのポジション別OPS (6/19終了時データより)
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