FC2ブログ

【試合評】 2013年6月28日(木) ○楽天イーグルス10-1西武。ボブの季節がやってきた! 投球データから診る妙味の投球術とは?!

スポンサーリンク

20130627DATA2.jpg



shibakawaの楽天イーグルス応援マガジン、8月5日スタート



以前より告知しておりました有料メルマガ。8月5日からスタートします。プラットフォームはメルマガ配信大手、まぐまぐさんをお借りすることになりました。詳しい御案内を下記URLで差し上げています。そちらを御参照下さい。

http://tan5277.blog104.fc2.com/blog-entry-1722.html

川井貴志vs涌井秀章。明暗分かれた両先発



1勝1敗で迎えた西武3連戦の最終戦、場所を大宮県営野球場に移してのナイトゲームである。

試合は早々に大きく動いた。まだ空に明るさが残っている時間帯に決着がつく試合展開になった。

相手先発は涌井。対するイーグルスは川井。楽天の今季初の左投手先発がこのベテランになろうとは、今年の年明けに想像できたファンはいったい何人いるのだろう?

のっけから明暗分かれるかたちになった。涌井は制球がままならない。近年の不調をひきずったかのような、精彩を欠いた投球であることは一目瞭然だった。

一方の川井は初回に2本のヒットを許してピンチを作ったものの(1本は逆球を痛打されたが、もう1本は討ち取ったゴロだった)、3つのアウトを全てゴロで片づけるなど、安定したコントロールで相手打者に自身の打撃を許さない。

楽天打線は1回、2点を先制した。このカードの初戦、何度も魅せてくれた藤田、銀次の2、3番コンビが連打でチャンスを作ると、AJが1塁に歩いて1死満塁。マギーのサードゴロが5-4-3と転送されるのを一走AJがゲッツー崩しの2塁スライディング(このときの接触で山崎浩は交代)で1塁転送を阻止。

この間に三走が生還。楽天が先制した。なおも2死3,1塁、島内が続いた。真中に入ってきた逆球を痛烈なセンター返し。これが2点目のタイムリーとなる。

翌2回には先頭・岩崎の二塁打でチャンスを作ると、聖澤が送って1死3塁、藤田の流し打ちライナーは栗山の好捕に阻まれたものの、犠牲フライとなって3点目。楽天は涌井から2回までに合計3点を奪うことに成功した。

3回、先頭AJから始まる打順で、涌井をひきずりおろした。AJが珍しく右前に打球を運んで出塁すると、マギーもアウトコース低めの速球をライト方向へ持っていくツーベース。(この一打は、マギーが右投手が投じるアウトコース低めの球を右方向に安打した初のヒットとなった)

無死3,2塁となって、渡辺監督いてもたってもいられず投手交代を告げる。二番手は中崎。島内、鉄平が凡退し、2死3,2塁で打席は嶋。ここで西武バッテリーは嶋と岩崎の打率を比較健闘し、嶋を歩かせ岩崎勝負を採用する。

結果的にこの敬遠策が、勝負の分かれ目となった。

2死満塁、中崎はストライクが全く入らない。結局、岩崎は労せずの押し出し四球。楽天に4点目が入る。(楽4-0西)

お手並み鮮やか、楽天今季初のスクイズ成功は聖澤のバットから



なおも2死満塁で打順は1番・聖澤。あまりにも鮮やか。妙手と言ってよいだろう。3塁線を狙ったセーフティスクイズが完璧に決まる。サードのヘルマンはどうすることもできず、聖澤は1塁を駆け抜け、三走は悠々5点目のホームを踏む。

聖澤のサードへのバントが楽天の今季初のスクイズ成功となった。聖澤のスクイズ成功は、2011年8/23日本ハム戦の2回1死3,1塁、武田勝から1塁方向へプッシュバント気味のタイムリーバントヒットを決めて以来、1年10カ月ぶりの快挙となっている。

2軍から上がってきて今季初登板となった先発・川井は上々の内容。2回にスピリーにソロショットを被弾したものの、打たせてゴロでアウトを取る投球に専念。岩崎の横っ飛びなど、バックの好守備も相まって、13個のゴロアウトを量産した。

最終9回、楽天打線が再び爆発。ライオンズを大きく突き離した。AJから始まる打順で、1個の四球に5本の長短打を集めて一挙5得点。

9回裏、小山がスピリーの背中にすっぽ抜けるあわや死球の暴投で乱闘騒ぎに発展したものの、3人で締めてゲームセット。

楽天が敵地3連戦を2勝1敗の勝ち越しに成功している。

これでチーム成績は65試合36勝29敗の貯金7。順位は2位変わらず。ゲーム差は1位・ロッテと2.0、3位・ソフトバンクと1.0、4位・西武と2.5、5位・日本ハムと4.5、6位・オリックスと5.0となっている。なお、各種戦績は下記のとおり。

◎直近10試合=5勝5敗 (得点42、失点35)
◎6月月間成績=17試合9勝8敗 (得点70、失点61)
◎西武戦=9試合4勝5敗 (得点40、失点39)
◎リーグ戦=41試合21勝20敗 (得点189、失点193)
◎交流戦明け=6試合3勝3敗 (得点30、失点25)
◎ビジターゲーム=33試合18勝15敗 (得点161、失点134)
◎ナイトゲーム=41試合24勝17敗 (得点194、失点159)

両軍のスターティングラインアップ

楽天=1番・聖澤(中)、2番・藤田(二)、3番・銀次(一)、4番・ジョーンズ(指)、5番・マギー(三)、6番・島内(左)、7番・鉄平(右)、8番・嶋(捕)、9番・岩崎(遊)、先発・川井(左投)

西武=1番・秋山(中)、2番・山崎浩(二)、3番・栗山(左)、4番・浅村(一)、5番・ヘルマン(三)、6番・スピリー(指)、7番・熊代(右)、8番・炭谷(捕)、9番・林崎(遊)、先発・涌井(右投)


ブログ村投票のお願い。
皆さんの1票が継続運営のエネルギーになります。

にほんブログ村 野球ブログ 東北楽天ゴールデンイーグルスへ
にほんブログ村

20130627DATA3.jpg
HANREI.jpg

岩崎達郎、プロ初の3安打猛打賞



左翼二(涌井)、四球(中崎)、右飛(中崎)、左安(山本)、中越二(岡本洋)

今日の打席結果だ。2回、インハイに甘く抜けた速球をひっぱったい一撃は左翼線いっぱいに入る、その後の3点目につなげるツーベースとなった。5回の第3打席、右飛に倒れたが、良い当たりだった。浅く守っていたライト・熊代の後方を襲い、ウォーニングゾーンまで飛ばす快飛球となった。9回はセンター・秋山の頭上を超える笑顔の走者一掃打となった。今日放った3本の安打と1本のフライアウトは、追いこまれる前の、いずれも高めの甘い速球をしっかり振り抜いていった当たりだった。

調べてみたら、どうやらこの猛打賞がプロ7年目で初の快挙のようだ。守備でもセンター前のヒットコースを横っ飛びするなど良い所をみせた岩崎、松井の代役を見事にこなしてみせている。

これで6/23日本ハム戦以降スタメン起用4試合の打撃成績は16打数6安打(うち3本は二塁打)6打点の打率.375としている。

この日の解説・松沼博久氏の情報によると、4試合休養となった松井は明日からのオリックス戦でスタメン復帰予定だという。さあ、困った。指揮官にとって嬉しい悩みとなった。

青山浩二、1回1/3、打者4人を完璧に退ける



4点リードした7回のアタマ、先発・川井からバトンを託されたのは二番手・青山だった。イニングをまたいで8回先頭林崎まで投げ、打者4人を3個の空振り三振に内野ゴロと圧倒した。

久々に見る青山の快投となった。確かに6番から打線の下位へ向かう場面のピッチングだったものの、それを考慮に入れても、ここ数試合では群を抜く内容となった。青山は6/15阪神戦で2回を三者凡退零封する投球をみせている。この時は外野フライアウトが多く、ゴロが減り、フライが増えている今季の青山を象徴するかのような内容で、その点が気になっていた。

ところが、今日はどうだ。打球が上がることなく、全て内野でアウトを取ってみせた。制球も安定していた。75%の球が嶋の要求したコース、ゾーンへと投げ切ることができていた。本人は阪神戦での2回零封を転機と捉えているようだが、私は今日の投球を復調のきっかけと見たい。再び青山の投球に生気が宿ってくる、朗報の20球になった。

■楽天 川井貴志 球種別 投球詳細
20130627DATA4.jpg

ボブの季節がやってきた



6回、打者23人、88球(1回当たり14.67、1人当たり3.83)、被安打6、被本塁打1、奪三振1、与四死球0、失点1、自責点1。

《初球23球》ストレート9、スライダー8、シンカー1、カーブ5
《2ストライク以降15球》ストレート11、スライダー2、シンカー2
《ボール先行26球(※フルカウント除く)》ストレート10、スライダー7、シンカー7、カーブ2

見事な投球だった。1回裏のマウンドに向かう時、既に2点の先制点があった。その後も追加点が加わるなど、打線の援護に恵まれた点も、川井の好投を引き出した要因の1つだろう。ここ2年間、好投すらども援護なく・・・という場面も何度かあっただけに、今日の白星はひとしおの思いのはずだ。

コントロールが安定していた。見違えるようだった。嶋のミットどおりにいかない球は、全88球の20.5%に当たる18球。後述する涌井のそれと比べれば一目瞭然、いかに少ないかが確認できる。

この記録は例えばアウトローに構えているにもかかわらずアウトハイに入った球など、コースは決まっていても高低の違う球もカウントしている。そのため、完全な逆球はもっと少なくなっているはずだ。

■配球図


投球データから、狙い球を絞らせない妙味の投球術を探る



西武サイドは川井を駆け引きの投手と評し、川井本人はヒーローインタビューで「相手に的を絞らせないということを考えていました」と自己分析した。

その一端を投球データでも確認できる。

川井のようなストレートにスピードがない投手は、普通、打者を2ストライクと追いこんだら、球種は何を投げるだろうか? 球威のないストレートを痛打されるのを避けるため、ストレートは見せ球にし、変化球を多く投げ、変化球で討ち取ろうと考えるはずだ。

しかし、今日の川井は2ストライク以降、西武打線が変化球待ちの意識が高い中、ストレートで勝負していた。上記に記述したとおり、2ストライク以降に投げた15球のうち実に11球がストレートだったのだ。追いこんでからの真っすぐでアウトに討ち取ったのは下記6名、2イニングぶんのアウトを稼いでいた。

1回、秋山、3-2から投ゴ
1回、浅村、2-2から一ゴ
2回、熊代、2-2から二ゴ
2回、林崎、2-2から中飛
4回、スピリー、3-2から遊ゴ
6回、栗山、0-2から三ゴ

もう1つ、フルカウントを除くボール先行、1-0、2-0、2-1、3-1からの内訳を確認してみよう。こういった場面、投手心理はストライクが取りたいため、できればストレートを選択したいケースになってくる。しかし、今日の川井はボール先行26球中、16球でスライダーやシンカーといった変化球を採用した。ライオンズの打者はストレートの割合を多くして狙い球がくるのを待っている。そんな中、川井は変化球を投じ、5打数1安打。1本の安打は許しながらも1回1/3ぶんのアウトを稼ぐことに成功している。

嶋のリードにも支えられ、本人が言うとおり、上手く狙い球をはずすことに成功したと言えるのだ。

困った時の川井様、かゆい所に手が届くベテラン左腕。期待されていた若手左腕の先発戦力がこぞって離脱している今季、貴重な左腕が例年どおり1軍の舞台に帰還した。行く手を照らす37歳88球の好投劇となった。

■川井貴志 2013年 2軍 試合別 投手成績


■西武 涌井秀章 球種別 投球詳細
20130627DATA5.jpg

獅子身中の虫と化す涌井秀章



2回0/3、打者14人、55球(1回当たり27.50、1人当たり3.93)、被安打7、被本塁打0、奪三振0、与四球1、失点5、自責点5。

昨オフ、球団から提示された2年5億の複数年契約を固辞。あえて2億2千万の単年契約を結び、背水の陣を敷いた涌井。今季は文字通り不退転のシーズンになるはずだが、ここまで成績はどうも思わしくない。

5/19阪神戦以来約1カ月ぶりの先発も御多分に漏れず、3回終了時には既にその姿はなかった。

2回0/3での降板はプロ最短ではないだろうか。ざっと調べたところ、2回1/3でのKO劇はあった。プロ初登板2005年3/29日本ハム戦でのことだ。今回はその記録を不名誉更新する最短劇となった。

【追記】報道によると、プロ1年目の2005年6/12巨人戦で1回0/3での降板があるという。それに次ぐワースト2位の降板劇だったという。

コントロールが定まっていなかった。

捕手が構えた所にいかない球は、全55球の38.2%に当たる21球を数えた(当ブログ調べ)。楽天打線が涌井から放った7本の安打のうち、実に6本は捕手の要求どおりに投げ切ることができず制球がブレた球から誕生していた。

球が高かった。

全55球中、高めゾーンに投げ込まれたのは43.6%に当たる24球。1回銀次の左安、同鉄平の左安、2回岩崎の左翼二、3回ジョーンズの右安の結果球は、いずれも高めゾーンだった。

さらに言えば、打者が打てると判断した格好の球が多かった。

上記表を御参照頂きたい。見逃しストライクの項目だ。55球投げたうち、見逃しでストライクカウントを稼いだのは僅かに2球、2回銀次の3球目、3回ジョーンズの初球、率にして3.6%である。23.9%を記録した川井がと比べるまでもなく悪い。

楽天の打者は、ストライクゾーン30球中、実に28球で積極的にバットを振りにきていた。打てると判断できるほどの甘い球はスイングしにいき、ストライクゾーンをはずれた球は悠々見逃してボールカウントにしていたと言える。投球フォームが定まっていなかったことを裏付ける数字と言えそうだ。

試合後、御立腹の渡辺監督は涌井を2軍に落とすことを決めた。このぶんだと当面、西武が再び走り出すようなことはないのでは?と思えてくる。2億2千万の戦力が4勝4敗、防御率5.11である。ライオンズにとって涌井は再び獅子身中の虫になってきたと言えそうだ。

【終】

◎◎◎関連記事◎◎◎
【試合評】 2013年6月25日(火) ○楽天イーグルス11-0西武。相性の悪さを乗り越え、田中将大23イニング連続無失点、開幕10連勝。22安打の球団新記録樹立
【試合評】 2013年6月26日(水) ●楽天イーグルス0-1西武ライオンズ。あと一歩の粘りが不足したイヌワシ打線。マギーを手玉に取った西武バッテリーの配球術

《当ブログのコメントルール》御感想のある方は下記コメント欄でどうぞ。ただし、感情に流された御意見・誹謗・中傷・悪意の類、プロ野球や楽天と関係のないもの、名無しや通りすがりなどハンドルネームがいい加減と私が判断したものは、御遠慮申し上げております。頂いても削除の対象となります。

《Twitterやっています》
アカウントは@eagleshibakawaです。ブログ更新のお知らせ、プロ野球、スポーツの話題、時々実況しながら記録などをつぶやきます。

《facebookページを作りました》当ブログのページをfacebookに作成しました。ブログ更新情報やブログに載せない、Twitterでつぶやかない軽い話題などもアップ中。現在いいね!230人突破。
http://www.facebook.com/eagleshibakawa

ブログパーツ
レンタルCGI







関連記事
スポンサーサイト



このエントリーをはてなブックマークに追加

テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
ジャンル : スポーツ

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

shibakawa

Author:shibakawa
真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドにみえるそんな信州人による、東北楽天ゴールデンイーグルス応援ブログ。

鷲ブロガーの中で楽天の記録やデータを最も見ている管理人が、各種データや記録、セイバーメトリクス等を用いながらイーグルスの魅力を紹介していきます。

御訪問&閲覧有難うございます。初めての方、当方と連絡希望の方は「はじめに」をお読み頂いた上で、楽しんで頂けたら幸いです。

Twitter
プロ野球、楽天イーグルス、ブログ更新情報を専門的にツイートするアカウントを作成しました。
カレンダー
11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
最新記事
カテゴリ
スポンサーリンク
feedlyへのRSS登録はこちらから
follow us in feedly
検索フォーム
投票御協力のお願い
各種ブログランキングに参加中です。日々の更新の励みになりますので、ポチっと押して頂けたら幸いです。SHIFTキーを押しながらマウスで次々にクリックして頂けるとスピーディーです。お忙しい時はブログ村!でm(_ _)m
このブログのはてなブックマーク数
この日記のはてなブックマーク数
ブログ村PVランキング
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
スポーツ
191位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
野球
32位
アクセスランキングを見る>>
RSSリンクの表示
最新コメント
このページのトップへ
try{ var pageTracker = _gat._getTracker("UA-20192910-1"); pageTracker._trackPageview(); } catch(err) {}