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〔総括〕犬鷲通信簿2012──聖澤諒。87点。念願の盗塁王、1億円プレーヤー内定の好活躍!

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今回から楽天の主な選手の今季成績を順次振り返っていきたい。その上で、100点満点の採点をつけて、2012年の通信簿としてみたい。点数は1点刻みとし、便宜上、及第点を60点、合格点を75点に設定する。

採点企画は読み手としては面白い読み物になるはずだ。しかし、付ける側としては、かなり逡巡する。1点の違いがどこにあるのか?と言われれば、最終的にはフィーリングとしか言いようがなくなってくる。(^_^;)なので、その辺のツッコミは、ご容赦を。


その第1弾は、聖澤諒選手。

聖澤諒・・・87点


球団史上初の生え抜き野手1億円内定の好活躍

「来年も同じ活躍ができたら1億円だ」。昨オフの契約更改時、球団幹部からこのような趣旨の言葉があったという。結論を言えば、晴れて1億円プレーヤー内定だ。

【2013年1/26追記】1/26、前回提示から800万上澄みとなったものの、推定9800万+出来高で、球団初のはえぬき野手1億円には200万足らなかった。惜しいっ!!残念!!

もちろん、地元・長野のTV番組やトークショーで掲げた年間60盗塁や、打ちたいと意欲を見せていた打率3割には届かなかった。シーズン2度ほど体調不良からくるスランプに陥ってしまい、数字を下げてしまった点も、もったいなかったというイメージになってくる。

しかし、それらを考慮に入れても、念願の盗塁王獲得となった2012年の活躍は、しっかりと評価できる。

開幕前、レギュラー3年目の今季こそ勝負と決意を口にしていた。レギュラー3年はって野球選手として1人前という思いが強かったそうで、その3年をしっかり務めあげてみせた。特に統一球以降この2シーズンの安定した働きぶりは、プラス査定の大きな要素になってくるはずだ。

それに、聖澤はチームにとってもはや欠かすことのできない存在になっている。皆さん御存じのように、昨年は球団初の全試合出場を果たした。今季も138試合は楽天の中で最多出場。この3年間、怪我や故障等で1度も1軍登録抹消されず、1軍戦力となっている唯一の野手なのだ。

指揮官の信頼も厚い。16日から始まったKスタでの秋季練習の際、星野監督は「ここにいるメンバーでレギュラーは(聖沢)諒くらい」と記者陣に語るほどで、レギュラー4年目の来季は、チームを引っ張るリードオフとしての任務と同時に、中核打者としての役割を、より一層、今まで以上に求められるはずだ。


■月間別 期間別 打撃成績
20121017DATA4.jpg

鮮やかなロケットスタートに成功した前半戦

さて、初のタイトル獲得となった2012年。本人も「今は調子がいい」と手応えを口にするほど、出足はすこぶる絶好調だった。Kスタでの開幕2カード6試合で猛打賞3度含む26打数12安打。鮮やかなロケットスタートで叩き出した打率は.462のハイアベレージだった。

開幕2戦目の3/31ロッテ戦で早くも猛打賞。唐川相手に快音を響かせた。強風吹き荒れた4/4ソフトバンク戦では2度目の3安打。逆転の戦端を切り開く流し打ち、決勝点となったタイムリーなどバットで魅せると、足でも魅せる。プロ初の1試合3盗塁で通算100盗塁もマーク。「塁に出る。かき回す。そしてバットで返す。自分に課せられた全ての仕事ができた」と振り返った聖澤は、今季初のヒーローインタビューにも登っている。怒涛の勢いは、なお止まらない。翌日は打ちも打ったりの4安打3打点。チームは6-7の1点差で敗れはしたものの、存在感を見せつけた。

その後も好調を維持した。4/14日本ハム戦から5/3西武戦までは15試合連続安打をマーク。6度のマルチ安打、1度の猛打賞でバットも振れていたが、個人的にはこの間11盗塁を記録した足での活躍が記憶に焼きついた。

指揮官も唸った無安打本塁生還

ハイライトは4/24オリックス戦だ。「このチームはいい意味のずるさが欠けていたけど、あそこで出たな」と指揮官も目元を緩めた神業をみせた。出塁後、無安打でホームまで辿りついたのだ。3回1死から死球出塁すると、二盗を決め、進塁打で三進。「セットポジションじゃなかったからホームスチールまで考えていた」という聖澤は、三塁上で大きなリードを取り、フィガロを再三揺さぶっていく。遂にはボークを誘発させ、みごとホームを踏んでみせた。

同一カードの4/26ではプロ初の1イニング内2盗塁。ニ盗が相手捕手の悪送球を誘い、三走・嶋をホームへ迎え入れる役目も果たすなど、機動力野球を掲げて臨んだ星野楽天2年目、開幕直後からその象徴となる走りっぷりをいかんなく発揮、JA全農Go・Go賞の3・4月度「最多盗塁賞」にも輝いた。(その後、最優秀賞にも輝いている)

4/14から続いていた連続安打は16試合目の5/8で途切れてしまったが、連続出塁は開幕30試合の5/8西武戦まで続いていく。前後する5/6ソフトバンク戦では2度目の3安打3盗塁。打率ランキングも4位に浮上。盗塁ランキングも19個で2位のソフトバンク松田に9個差をつけ、本多が不調や故障で喘いだこともあり、早くも1位独走状態に入ってみせた。

悪天候に振りまわされ、6点リードを追いつかれた5/10西武戦、あの嫌な雰囲気の点取り合戦に終止符を打ったのは背番号23の決勝犠飛だったし、交流戦直前の5/11オリックス戦でも4安打3盗塁の固め打ち&固め走りをみせた。

暗転したスランプ。身体とケンカしていた交流戦

しかし、交流戦に入り、暗転。

交流戦突入前まで.333を記録した打率は、交流戦内では.195。まさかのスランプに陥り、開幕以来続いていた背番号23の快進撃が、遂に止まってしまう。ヒットが14打席ぶり、13打席ぶりというケースがあるなど苦しんだ。5/30東京ドームでは試合前時点で打率ランキング2位につけていた背番号23だったが、杉内のノーヒットノーラン最後の打者という屈辱も味わっている。

この時点で開幕から全試合出場続けていた犬鷲戦士は聖澤だけという状況だった。胸のすくような好活躍の裏側には相当な疲労が蓄積されていたのでは?と思う。

それを伺わせるのに十分なシーンがあった。

4の0で打率3割を切った6/5阪神戦でのできごとだ。8回岩田の前にファーストゴロに凡退した打席である。その中でファウルを打った後に体勢が完全に崩れヘナヘナになってしまうシーンや、これまであまり見られなかった及び腰でバットを投げだすようにしてかろうじて当てたというファウルの光景があった。

当時、ボールゾーンスイング率を調べてみた。開幕から交流戦突入前まで26.1%だったのが、交流戦に入って38.8%にまで上昇。ボール球に手を出すケースが増え、ホットゾーンであるアウトコースで結果が出ない場面が増えていた。

開幕52試合目の6/9中日戦。スタメンに聖澤の名前は無かった。代役を榎本に任せ、今季初の完全休養となった。その後も途中で御役御免になる試合が続き、6/13の盗塁時に脇腹を痛めたことで6/16に2度目の完全休養となっている。

「自分が不調になってから、チームが悪い流れになった責任を感じている」と歯がゆさを口にした本人は、不振の原因を「交流戦に入ってから身体とケンカしていた」という独特の言い回しで表した。いわく、打撃フォームにバランスを欠き、重心がかかと体重になってしまったことで、それまで対応できていた球ができなくなってしまったという。原因が判っていながらも身体が言うことを聞いてくれない。そんなもどかしさに悩まされた季節が今季の交流戦だった。そして、打撃でのスランプは、足にも直結した。

交流戦24試合で記録した盗塁は僅かに4つ。最大の原因はスランプで出塁できずに分母が極度に減ったという点が挙げられるが、盗塁死も多かった。5/26DeNA戦では高崎─黒羽根のバッテリーに2度刺され、プロ初の1試合2盗塁死となってしまった。

余談だが、俗に良く言われる「足にスランプはない」という言い方は本当だろうか? 個人的にはノーだと思っている。あのイチローも松井秀喜との対談で、走塁が最も難しいという発言をしている。聖澤も俗説の考えではないということは、ベースボールマガジン社の『白球男子』誌Vol.3号でのインタビューで明らかになっている。やはり、足にも好不調の波があるのだ。

頑固頭の起用法がスランプを生みだした

個人的にはこのスランプ、聖澤の体調管理といった側面もあるだろうが、ひとえに首脳陣の融通の効かない選手起用の拙さにもあったと見ている。

報道によると「疲労していても出場させるチームの方針があった」という。疲労していても、怪我なく、好結果が残せるのならそれで良いと思う。しかし、現実的には無理な話だ。ヘトヘトの時に一時的に火事場の馬鹿力が出る。そのような経験はプロ野球選手ならずとも、私達も経験することだ。しかし、それは結局、一時的なもので、暴論だ。全試合出場にこだわるあまり、パフォーマンスが下がったとしたら、それこそ本末転倒だ。

6/8中日戦の時点で、開幕以来51試合全出場していた。守備イニング換算では452.1回のうち450.1回出場していた。その間、休養できる負け試合は何度もあったはずなのだが、途中交代でベンチに退いたのは僅か2イニングだけだった。竹槍でB29を打ち落とすような野球はとうの昔に終わっているはずなのだが、首脳陣の頭は硬かった。

聖澤が成績を落としてしまった「かなりの部分」、そういうことで私は起用法の拙さにあると思っている。もしもっと上手く、コンディションに配慮した使い方をしていたら、もっと良い数字が残っていたはずだ。


サヨナラ劇のお膳立て、指揮官の叱咤激励に応えた決勝打

交流戦が明けて、再びリーグ戦に戻ると、息を吹き返し、調子を取り戻していく。リーグ戦再開の初戦となった6/22郡山でのロッテ戦ではいきなり3安打。猛打賞は5/11ぶり。スコア1-1で迎えた3回1死2塁のチャンスで、グライシンガーの失投チェンジアップを右前に痛烈に弾き返す勝ち越し打を放っている。

7月には2度のサヨナラ劇をお膳立てするチャンスメイクの一打を放った。7/1ソフトバンク戦では2-2で迎えた延長10回裏1死から森福のアウトコースの初球をショートを超える左前に運んでいく。その後、高須の進塁打で二進した聖澤は、松井のレフト頭上を越えていくサヨナラ打で歓喜のホームを踏んでいる。7/10オリックス戦も延長10回裏だった。先頭打者として打席に入り、岸田と対峙。ここでも初球を快音轟かせ、三遊間に痛烈に打ち返していく一振りで出塁。その後の枡田サヨナラ3ランにつなげている。

7/17、敵地でのロッテ戦では、指揮官の直接の叱咤激励に応える勝ち越しの決勝打を放った。2-2で突入した延長10回表、楽天は益田を攻め立て1死満塁のチャンス。打席に向かう前、星野監督がネクストバッターズサークルで聖澤に直接訓示をしていた。ポンと背中を押されて飛び出した聖澤は、その初球だった。「弱気にならず、自分のスイングができる球が来たら積極的にいこうと思った」という一撃は、一二塁間を鋭く射抜く決勝の右前安打となった。

結局、交流戦で打率.195と苦しんだ聖澤は、リーグ戦再開から救援前の期間.278の成績で終えた。スランプから脱したその理由は、勝って知ったるリーグ戦に戻ったこと、底を打った体調不調から持ち直してきたこともあるだろうが、同期入団で切磋琢磨してきた良きライバルとの決別が奮起を促した、そういう側面もあったかもしれない。

◎関連エントリ>聖澤諒オフィシャルブログ6/25付「トレード」

初の球宴出場

6/28、とびきりの朗報が舞い込む。オールスターへの初出場決定の知らせだった。選手間投票でパリーグ外野手部門3位に選ばれたのだ。同業者にそのプレーを認められたという嬉しい選出で、7/21松山の坊ちゃんスタジアムでの第2戦、7/23岩手県営野球場で行われた第3戦に出場、第3戦目の最後の打席となった3打席目で広島・大竹から球宴初安打を放っている。(合計6打数1安打3三振1併殺打) 余談だが、長野県出身のプロ野球選手としては町田行彦(巨人~ヤクルト~巨人。1955年本塁打王)以来の球宴出場だという。

悪夢の8連敗で孤軍奮闘

後半戦のスタートも上々の活躍ぶりだった。前半戦最後の7/18ロッテ戦を入れてチームは悪夢の8連敗を喫していたが、この間、聖澤は孤軍奮闘。.382の率で気を吐いた。田中が炎上し4-13の大敗を喫した7/29西武戦では最終回まで球場で応援を続けるファンの溜飲を少しでも下げる1号ソロ。20安打14得点の大勝となった8/8オリックス戦では4安打を記録、連敗脱出を決定づけるスリーベースを放ち今季5度目の「ヒーロー」となる。しかし、この直後から、再び打撃の調子を落としていった。

結局、8月の月間打率は.222で終えた。この時期、内角球の対応に苦しんでいたようにみえる。8/17西武戦では「らしくない」2三振で途中交代となった。8/19、8/23、8/24の3試合では完全休養となる。今季もったいなかった期間の1つになってしまったが、付け加えると、8月はチーム全体が打撃不振に苦しんでいた時期。松井、銀次、牧田、フェルナンデス、鉄平も低迷に喘ぎ、調子を維持した嶋、枡田、岡島、藤田も打率3割を超える者はいないという状況。聖澤の打撃不振はチーム全体のスランプの中の1事象だったと言える。

2度の不振を乗り越えて迎えた勝負所の9月以降、本人も口にしていたが、決して調子は良かったわけではないと思う。それでも、どうにか持ち直して、踏ん張って、数字を落とさなかったという表現になりそうだ。

きっかけを掴んだ初回先頭打者ホームラン

復調のきっかけは東京ドームでの9/4日本ハム戦。武田勝から放った初回先頭打者ホームランだったように思う。直近の2試合ヒットがなかった。14打席ぶりの快音が2号ソロとなった。ちょうどこの試合、後援会の皆さんが現地応援していた試合で、地元・長野からのファンを喜ばせる一振りとなった。

自らの号砲でもう1度兜の緒を引き締めた聖澤は、翌9/5日本ハム戦、得点圏打率1位の名に相応しい勝負強さを見せている。同点に追いついた8回、なおも1死満塁だった。鉄平の痛烈ライナーがセカンド正面を突き、あえなく2アウト。2死満塁でまわってきたバッターボックスだった。初球、増井のスライダーを流し打つ。この試合、再三好守でイーグルスを苦しめた中田の前に着弾する当たりは、値千金の決勝打となっている。

9/8西武戦では初回4点猛攻劇の口火を切るサードオーバーのシングルヒット。すかさず二盗を決め、ここを起点に楽天打線のバットから4点が誕生した。

足で相手を挑発しミスを誘ったのは9/9西武戦。2回、相手先発MICHEALを足で揺さぶった。エラー出塁、その後、三進すると、本塁方向へ大きなリードを取りMICHEALの集中力を切っていく。直後、ワイルドピッチが発生。楽々ホームを踏んでいる。

膠着した試合を動かした「蟻の一穴」の内野安打を放ったのは、9/13ソフトバンク戦だった。ダックワースの来日初勝利をアシストする貴重なショート内野安打。6回まで岩崎に僅か1安打で抑え込まれていた味方打線。一方、ダックもゼロを並べる好投で0-0で迎えた7回、先頭打者として出塁に成功したのだ。最も出してはならない打者に出塁を許し、足を警戒しなければならない場面。0-0の試合展開で1点取られたら負けだと岩崎と思わせたのが、奏功したのだろう、その後、岩崎は自滅の2四球。塁埋まって草野のバットからグランドスラムを叩きだしている。

決勝点の起点を作る活躍は9/16オリックス戦。8回先頭打者としてバットで中前にクリーンヒット。出塁してから足で相手のボークを誘い、労せずして進塁。直後、味方の決勝打が生まれている。

盗塁王へ

9/29、壮絶な死闘となったソフトバンク戦。2点を追う3回、大隣から二盗を決め、これが50個目に。2年連続50盗塁はNPB史上12人目の快挙となった。

10/2オリックス戦では1イニング2盗塁を決め、その数を昨年と同じ52に並べると、10/8の最終戦となった敵地ロッテ戦では、その数を54に伸ばし、通算150盗塁のメモリアルに到達。プロ入り5年で150盗塁はNPB史上20人目、2000年以降では4人目のスピード記録となり、二年越しの盗塁王を手中に収めてみせた。

前後する10/5日本ハム戦には田中のプロ16度目の完封シャットアウトに寄与する先制決勝犠飛を記録、ヒーローインタビューは6度を数えている。

終盤4試合では、聖澤が最終的に目指したいという3番でのスタメン出場も果たした。

9月以降、特筆すべき点は四球が増えたことだ。9月以降のIsoDは最優秀とされる0.100を超えていた。しっかり球を見定め、選んでいくシーンが多かった。9/13ソフトバンク戦では2死満塁で金澤からフルカウントの末、押し出し四球も獲得している。ここに今季の聖澤の成長を見る思いがする。


■過去3年 年度別 打撃成績


リーグ2位の得点

得点78は中田翔の79に次ぐリーグ2位の数字となった。聖澤の出塁や盗塁がしっかりチームの得点に有機的に結びついていることが伺える。チーム総得点に占める聖澤の得点の割合をみても、前年が13.2%に対し、今年は15.9%。チーム3位を記録した打点45と相まって、クリーンアップではなく1番打者ながらも、打線の中心打者の1人としてプレーしていたことが伺える。

得点圏打率はリーグトップ

得点圏では110打数41安打40打点の打率.373。規定打席内ではリーグトップを記録した。チャンスでの強さが光るシーズンになった。既にwikipediaで触れられているように、ビハインド時には.536と勝負強さを発揮。付け加えて言うなら、凡退なら好機消滅となり打者にプレッシャーがかかる2アウト時にも強く.414のハイアベレージを記録している。


■得点圏での状況別打撃成績
◎全体・・・打率.373、出塁率.455、110打数41安打、20三振、18四球、2死球、4犠打、4犠飛、3ニ塁打、2三塁打
◎ビハインド時・・・打率.536、出塁率.611、28打数15安打、4三振、6四球、1死球、2犠打、1犠飛、2ニ塁打
◎2死での得点圏・・・打率.414、出塁率.507、打数24安打、6三振、10四球、1死球、2三塁打


規定打席内で、打率は16位、出塁率も16位、長打率は23位、OPSでは22位ながらも、下記で詳述するSecAではリーグ10位にランクインしている。RC27では16位。上に陽代鋼、下に中田翔が位置する。

後半戦の盗塁成功率95.7%

初の盗塁王。長野県出身プロ野球選手のタイトル獲得は、初の三冠王、中島治康以来。三盗、重盗、1試合複数盗塁が増えた。三盗の企図は12で全て成功させている。後半戦の盗塁成功率が95.7%(企図23、成功22、失敗は8/16日本ハム戦のみ)とすこぶる高かったことも付記したい。盗塁記録に乗らない1塁牽制死はあったとはいえ、この数字は白眉。精度の高い盗塁を今季は目指していたというから、まさにそのとおりの質の高い走りっぷりを魅せてくれたと言える。

終盤ヘルマンのちょっとした追い上げはあったものの、今季はライバル不在だった。本多、片岡が怪我に泣き、一人旅を余儀なくされた。にも関わらず、手(足?)を抜かずに集中して、本多と競った昨年の52を上回る数をあげた点は、大きく評価できるところだと思う。

OPSは微減、打率も1分8厘下げたが、選球眼の向上で出塁率は前年を維持した(後ろで詳述)。

純粋な意味での長打力を診るIsoPでは前年増となり、三塁打、本塁打で前年を上回ったものの、依然、二塁打が少ない点が今後へ向けての課題点の1つと言えそうだ。3番を目指すなら、やっぱり、30本近くは期待したい。


■パリーグ チーム別 1番打者 中堅選手のSecA
※先発選手のみの数字。途中出場選手は対象外。


パリーグで最優秀といえる1番打者、中堅手に成長

1番・中堅で123試合に先発出場した聖澤。パリーグ他球団の1番打者や中堅手と比較した際、その成績はどのくらいの位置にあるのだろう? 

そこで、チーム別の1番打者、中堅選手の成績を調査した。

使用したセイバーメトリクスの指標はSecA。Secondary Average。計算式は(塁打-安打+四球+盗塁-盗塁死)÷打数。最もポピュラーなOPSを使わなかった理由は、聖澤の最大の持ち味である盗塁が評価されないからだ。その点、計算式のとおり、SecAでは盗塁も対象となってくる。

チームの数値のため、例えば、楽天の1番は123試合の聖澤の他に、18試合で1番を務めた松井、鉄平(2試合)、榎本(1試合)の成績も入ってくる。同様に、中堅手では133試合の聖澤、鉄平、島内、榎本の合計値となる。とはいえ、楽天の1番=聖澤、センター=聖澤と、ほぼ断定できると言えそうだ。

さて、上記表のとおり、SecA診断では、楽天の1番、中堅手は、いずれもパリーグトップの成績となった。

■1番打者、西武との比較
楽天・・・《ニ塁打》16、《三塁打》3、《本塁打》6、《盗塁》52、《盗塁死》11
西武・・・《ニ塁打》21、《三塁打》4、《本塁打》6、《盗塁》18、《盗塁死》4

■中堅手、日本ハムとの比較
楽天・・・《ニ塁打》16、《三塁打》3、《本塁打》5、《盗塁》54、《盗塁死》11
日本ハム(陽)・・・《ニ塁打》28、《三塁打》5、《本塁打》7、《盗塁》17、《盗塁死》6

1番では栗山、浅村、片岡、ヘルマンといった好選手が起用された西武を抑えた。中堅では全試合全イニング出場となった陽の日本ハムをも上回った。細かく数字を診ていくと、長打の本数では西武、日本ハムより少ないものの、それを補って余りある盗塁数、高い盗塁成功率が決め手となったようだ。

聖澤を1番・中堅に据えることで、今季の楽天は他球団より優位に立つことができていた。この2ポジションは楽天の「強み」となった。

この稿では打撃のみに触れていて、守備はまた後日に譲りたいところだが、「打」では優位に立てているものの、中堅守備に関していえば、他球団の名手の間に埋もれてしまっているかな?という印象を抱く。

日本ハムの陽、西武の秋山、ロッテの岡田など、今やセンターは各球団の名手揃いだ。そのため、聖澤の守備範囲の広さは相対的に打ち消されてしまい、それだけで他球団に対し優位に立てることは難しくなっているように感じる。

ちなみに、聖澤の中堅レンジファクターを確認すると、2010年が2.31、2011年が2.14、今年が2.06。前年より数字を微減させてしまっているが、ほとんど同値といってよいと思う。前年と比べ、楽天投手陣はゴロアウトタイプが増え、ゴロアウト前年増、フライアウト前年減となっているため、昨年とほぼイコールか、もしくはそれより若干良いというイメージでいる。


■OPS、出塁率 リーグ平均との比較
※青線=聖澤、赤線=リーグ平均
20121017DATA2.jpg

打率減ながらも出塁率は前年を維持

過去3年間の成績の推移を、リーグ平均値と比較して眺めてみたい。

まずは、OPS。前述のとおり、長打全体では前年を上回ったものの、スランプ等で単打不足となった影響で、OPSは前年を下回った。

しかし、リーグ平均よりは上をキープ。この点は評価できる。統一球前夜の2010年はリーグ平均より下に位置していた聖澤のOPSだが、統一球導入後のこの2年は一転、リーグ平均より上位を維持することができている。

年々バッティングが向上していることと、いざともなれば足で安打を稼ぐこともできる点が、統一球になって聖澤の「強み」になっていると言えそうだ。言いかえれば、統一球になって、その価値をグッと押し上げることに成功した選手と言える。

ちなみに、前述の、盗塁も加味されるSecAでは下記のようになる。

◎2010年・・・《聖澤》.195、《リーグ平均》.235
◎2011年・・・《聖澤》.190、《リーグ平均》.185
◎2012年・・・《聖澤》.237、《リーグ平均》.184

こちらも統一球導入の前と後で、変化をみせた。2011年以降、リーグ平均を上まわる好値だ。その俊足、走塁技術が、聖澤が2年連続で統一球に対応できている大きな要因と言えそうだ。

出塁率は前年と同値を維持した。打率(=安打での出塁率)が.288から.270に下げた中での出塁率維持は、大いに評価できる点だ。聖澤が目標にしていた投手心理や置かれた状況に合わせたアプローチができ、選球眼が向上したと言える。

選球眼の向上は、次のBB/K、PA/BBで顕著だ。


■BB/K、PA/BB リーグ平均との比較
※青線=聖澤、赤線=リーグ平均
20121017DATA3.jpg

四球増え、選球眼の改善に成功

レギュラー奪取、規定打席到達の2010年以降の3年間、一般に三振が少なく四球が多い打者を評価するBB/Kで、初めてリーグ平均を超えた。四球1つに何打席必要か?を診るPA/BBでも改善がみられた。過去2年、リーグ平均より多くの打席を要していたものの、今季は平均より少ない打席数で四球を選ぶことができていた。


選球眼改善で功を奏したのは、昨年暮れ、当ブログの取材に対して答えてくれた、ノムラの教えだろう。

「低めのボール球を振るケースがかなり多く、そのボール1球をみきわめることができたら、打者としてかなり有利な状態にもっていけるケースが多かった。1-2からきたボール球を1球振らずに2-2にしたり、2-2から3-2にもっていけたら勝負になったのかなというケースが多かったので(※注2)、あくまで投手が低めのボールを振らせにきたところを我慢することができれば、かなり打者有利な状態にもっていけることができるんじゃないかと思っています」(〔2012年 新春特別企画〕楽天イーグルス 背番号23 聖澤諒選手インタビュー)

カウントや状況に応じて打者心理にメリハリをつけてアプローチに臨むことができたのだろう。ボール球で誘ってくるカウントも昨年以上に頭の中に入っていたと言えそうだ。

「ボール球を見逃すことができれば、自然と三振も減るし、打てる確率、出塁できる確率も上がる。そういう意識でやってきて、オープン戦は三振ゼロで終えられました」と前半戦時インタビューで語っていたのを思い出す。


来季への期待感

晴れて球団史上初の生え抜き野手(※ここでは楽天でプロ入りした野手という意味)1億円内定となった背番号23、来季に何を期待したらよいだろう?

聖澤本人が最終形として目標にしている長打も打てる3番打者。この理想像に一歩でも二歩でも近づいてほしいと思う。前述したが、本塁打、三塁打はさておき、外野の間を抜くような二塁打の増産を目指してほしい。あれだけの俊足なのだ。30本は欲しいところなのだ。

また、打率3割、出塁率.350以上は求めたいところだ。

盗塁に関して言えば、久しく出ていない年間70盗塁をもう1度夢見たいところなのだ。好敵手と激しい競り合いの末、高いレベルでの2年連続タイトル奪取、期待したい。

【終】


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テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
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真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドにみえるそんな信州人による、東北楽天ゴールデンイーグルス応援ブログ。

鷲ブロガーの中で楽天の記録やデータを最も見ている管理人が、各種データや記録、セイバーメトリクス等を用いながらイーグルスの魅力を紹介していきます。

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