〔分析〕交流戦前夜の楽天イーグルスを戦力分析──守備位置OPS、打順OPSをリーグ平均と比較
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交流戦に入る前に、再度、楽天イーグルスの現状分析。
5/13終了時、楽天のチームOPSは.632。リーグ平均の.641を下回る数字で、パリーグ4位となっている。
守備位置別、打順別のOPSをリーグ平均値と比較してみたい。
なお、下記で触れる選手のOPSは各ポジションを守った時のOPSである。例えばガルシアのOPSは.772だが、DHでのOPSは.780。誤差が生じているのは代打での打席があるからだ。
■守備位置別OPS


楽天の得点力の基幹は捕手、中堅
楽天の守備位置別OPS。高い順から、捕手.784、中堅.747、三塁.727、という具合だ。
これらに遊撃を加えた4ポジションで、リーグ平均OPSを上まわる結果になっている。
リーグ平均値との差異が大きいのは、.248の上澄みを作った捕手を筆頭に、.099上まわった中堅、.041の三塁、.037の遊撃、となっている。中でも、捕手、中堅のOPSは他球団に対して「強み」となっており、現在のイーグルスの得点力の基幹を成している。
4/31時点ではOPS.570でリーグ平均を-.035下回っていた遊撃は、今回.648を記録。.037のプラスを作ることができた。改善できた要因は、腰痛で出遅れていた松井稼が5月に入って好結果を出している点にある。松井稼の5月月間OPSはここまで.826。これが全体の数字の底上げに大きく貢献した。5月に入って3番に座ることが多い松井稼。現在のOPSは.677で、この数字だと下記表のとおり、3番打者としての平均を下回っており、心もとない。だが、5月の好調が打撃の安定感につながってくればOPSも上昇してくると思われるので、今後の好活躍に期待したい。
三塁に目を移してみよう。4/31時点ではリーグ平均.642に対し、楽天は.697。差異+.055だった。今回、リーグ平均.686に対し、楽天は.727。差異は+.041。依然、優位を維持している。主にサードを任されてきたのは高須だが、そのOPSも平均を上回る.713。5月に入り三塁先発起用が多くなっている銀次も23打数と少ないながらもOPS.913という高値を残している。打順では2番で起用されることが多い。2番打者のリーグ平均値と比べても、それを上まわる数字となった。優位に立てているサードだが、これは西武・中村の不振が大きく影響している(サードを守る中村のOPSは.556)。中村の復調と共にリーグ平均値も上がってくるものと思われ、予断は許さない状況だ。
今回の調査でぎりぎりリーグ平均を超えることができなかったポジションがある。DHだ。僅か.003及ばなかった。ただ、下記のとおり、4/31時点と比較すると、改善傾向にある。
4/31時点・・・《リーグ平均》.603 《楽天》.538 《差異》-.068
5/13現在・・・《リーグ平均》.660 《楽天》.657 《差異》-.003
これが、ガルシアが奥さんの出産による帰国から戻ってきてDHにどっしり座ったのが大きい。ガルシア以外では、テレーロ、中村、中島、銀次、横川、鉄平、高須らが起用されてきた指名打者だが、ガルシア.780、それ以外の選手.353とOPSで明暗くっきり分かれるかたちとなっている。ガルシアがこのまましっかりDHを務めあげてくれれば、リーグ平均を上まわっていくに違いない。
次に、穴が出てしまったポジションをチェックしてみたい。
物足りない一塁フェルナンデス
OPS1割を越える穴が出ているのは一塁、ニ塁、左翼だが、その中で前回から悪化してしまっているのが一塁だ。4/31と比較すると下記のとおりだ。
4/31時点・・・《リーグ平均》.699 《楽天》.637 《差異》-.062
5/13現在・・・《リーグ平均》.699 《楽天》.584 《差異》-.115
リーグ平均は全く同じだが、楽天の数字が下がった。これはフェルナンデスの不振が大きい。球団別のファーストOPSを確認してみると下記のようになり、楽天はリーグ5位だ。
■球団別 一塁OPS
日本ハム(主に稲葉)・・・.981
オリックス(主に李大浩)・・・.749
ソフトバンク(小久保、江川など)・・・.673
西武(浅村、中村)・・・.620
楽天(主にフェルナンデス)・・・.584
ロッテ(大松、福浦、塀内)・・・.541
特に楽天の場合、フェルナンデスは主軸に座ることが多い。その意味でも現在のOPSは厳しいと言わざるをえない。ただ、ホセは皆さん御存じのとおり、ここぞ!という場面での価値ある一撃が非常に多い。その点を考慮すれば、及第点の評価を与えたいところ。夏場に向けて打棒爆発を期待したい。
大きな借金を作ってしまっている二塁と左翼
ニ塁と左翼で大きく穴をあけてしまっている。いずれも1割6分のマイナスだ。4/31時点と比べると改善傾向にあるが、依然としてチームの足をひっぱっている。
■ニ塁
4/31時点・・・《リーグ平均》.589 《楽天》.375 《差異》-.214
5/13現在・・・《リーグ平均》.614 《楽天》.450 《差異》-.164
■左翼
4/31時点・・・《リーグ平均》.661 《楽天》.433 《差異》-.228
5/13現在・・・《リーグ平均》.662 《楽天》.493 《差異》-.169
最も穴が大きいのはニ塁か?左翼か?
それは左翼だ。両方とも1割6分の穴を空けてしまっているが、守備での貢献度を考慮に入れると、ニ塁の穴は内村の好守備で埋まりつつありそうなイメージがある。両守備位置を比べて、奪アウトの貢献度が高いのはニ塁だ。ニ塁は守備での取り返しが効くが、左翼では(ニ塁と比べると)できない。一般にニ塁と比べると(守備負担が少ない分)左翼の得点力に期待が集まる傾向がある。また、ニ塁=内村の打順を4月半ばから9番に変更した点も、傷口を最小限にとどめたと言えるかもしれない。最も打席数が少ない9番打者にセカンドを守る内村を固定することで、あら不思議、リーグ平均を上回る9番打者が誕生したからだ。(下記の打順別OPS表参照)
■球団別 左翼OPS西武(栗山のみ)・・・.781
ソフトバンク(松中、内川、ペーニャ他)・・・.762
ロッテ(サブロー、角中、伊志嶺など)・・・.723
オリックス(T-岡田、川端、赤田など)・・・.710
日本ハム(主に中田)・・・.509
楽天(主にテレーロ、鉄平)・・・.493
ご覧のように、楽天の左翼OPSはリーグ最下位となっている。
2軍で打ちまくってきたテレーロが1軍で結果を残すことができるか?
以前と比べるとマシになってきたものの、そこから先の復活の扉を鉄平がこじ開けることができるのか?
初打席、強烈な一撃でアピールした小斉が、雌伏の時を経てブレイクすることはあるのか?ないのか?
小斉が上がってきたことによって、鉄平、テレーロ、中島らで争う外野1枠の椅子を巡る定位置争いに、競争が生まれてくれればと願っている。良い方向に向かってくれるはずと信じている!
■打順別OPS


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守備位置別、打順別のOPSをリーグ平均値と比較してみたい。
なお、下記で触れる選手のOPSは各ポジションを守った時のOPSである。例えばガルシアのOPSは.772だが、DHでのOPSは.780。誤差が生じているのは代打での打席があるからだ。
■守備位置別OPS


楽天の得点力の基幹は捕手、中堅
楽天の守備位置別OPS。高い順から、捕手.784、中堅.747、三塁.727、という具合だ。
これらに遊撃を加えた4ポジションで、リーグ平均OPSを上まわる結果になっている。
リーグ平均値との差異が大きいのは、.248の上澄みを作った捕手を筆頭に、.099上まわった中堅、.041の三塁、.037の遊撃、となっている。中でも、捕手、中堅のOPSは他球団に対して「強み」となっており、現在のイーグルスの得点力の基幹を成している。
4/31時点ではOPS.570でリーグ平均を-.035下回っていた遊撃は、今回.648を記録。.037のプラスを作ることができた。改善できた要因は、腰痛で出遅れていた松井稼が5月に入って好結果を出している点にある。松井稼の5月月間OPSはここまで.826。これが全体の数字の底上げに大きく貢献した。5月に入って3番に座ることが多い松井稼。現在のOPSは.677で、この数字だと下記表のとおり、3番打者としての平均を下回っており、心もとない。だが、5月の好調が打撃の安定感につながってくればOPSも上昇してくると思われるので、今後の好活躍に期待したい。
三塁に目を移してみよう。4/31時点ではリーグ平均.642に対し、楽天は.697。差異+.055だった。今回、リーグ平均.686に対し、楽天は.727。差異は+.041。依然、優位を維持している。主にサードを任されてきたのは高須だが、そのOPSも平均を上回る.713。5月に入り三塁先発起用が多くなっている銀次も23打数と少ないながらもOPS.913という高値を残している。打順では2番で起用されることが多い。2番打者のリーグ平均値と比べても、それを上まわる数字となった。優位に立てているサードだが、これは西武・中村の不振が大きく影響している(サードを守る中村のOPSは.556)。中村の復調と共にリーグ平均値も上がってくるものと思われ、予断は許さない状況だ。
今回の調査でぎりぎりリーグ平均を超えることができなかったポジションがある。DHだ。僅か.003及ばなかった。ただ、下記のとおり、4/31時点と比較すると、改善傾向にある。
4/31時点・・・《リーグ平均》.603 《楽天》.538 《差異》-.068
5/13現在・・・《リーグ平均》.660 《楽天》.657 《差異》-.003
これが、ガルシアが奥さんの出産による帰国から戻ってきてDHにどっしり座ったのが大きい。ガルシア以外では、テレーロ、中村、中島、銀次、横川、鉄平、高須らが起用されてきた指名打者だが、ガルシア.780、それ以外の選手.353とOPSで明暗くっきり分かれるかたちとなっている。ガルシアがこのまましっかりDHを務めあげてくれれば、リーグ平均を上まわっていくに違いない。
次に、穴が出てしまったポジションをチェックしてみたい。
物足りない一塁フェルナンデス
OPS1割を越える穴が出ているのは一塁、ニ塁、左翼だが、その中で前回から悪化してしまっているのが一塁だ。4/31と比較すると下記のとおりだ。
4/31時点・・・《リーグ平均》.699 《楽天》.637 《差異》-.062
5/13現在・・・《リーグ平均》.699 《楽天》.584 《差異》-.115
リーグ平均は全く同じだが、楽天の数字が下がった。これはフェルナンデスの不振が大きい。球団別のファーストOPSを確認してみると下記のようになり、楽天はリーグ5位だ。
■球団別 一塁OPS
日本ハム(主に稲葉)・・・.981
オリックス(主に李大浩)・・・.749
ソフトバンク(小久保、江川など)・・・.673
西武(浅村、中村)・・・.620
楽天(主にフェルナンデス)・・・.584
ロッテ(大松、福浦、塀内)・・・.541
特に楽天の場合、フェルナンデスは主軸に座ることが多い。その意味でも現在のOPSは厳しいと言わざるをえない。ただ、ホセは皆さん御存じのとおり、ここぞ!という場面での価値ある一撃が非常に多い。その点を考慮すれば、及第点の評価を与えたいところ。夏場に向けて打棒爆発を期待したい。
大きな借金を作ってしまっている二塁と左翼
ニ塁と左翼で大きく穴をあけてしまっている。いずれも1割6分のマイナスだ。4/31時点と比べると改善傾向にあるが、依然としてチームの足をひっぱっている。
■ニ塁
4/31時点・・・《リーグ平均》.589 《楽天》.375 《差異》-.214
5/13現在・・・《リーグ平均》.614 《楽天》.450 《差異》-.164
■左翼
4/31時点・・・《リーグ平均》.661 《楽天》.433 《差異》-.228
5/13現在・・・《リーグ平均》.662 《楽天》.493 《差異》-.169
最も穴が大きいのはニ塁か?左翼か?
それは左翼だ。両方とも1割6分の穴を空けてしまっているが、守備での貢献度を考慮に入れると、ニ塁の穴は内村の好守備で埋まりつつありそうなイメージがある。両守備位置を比べて、奪アウトの貢献度が高いのはニ塁だ。ニ塁は守備での取り返しが効くが、左翼では(ニ塁と比べると)できない。一般にニ塁と比べると(守備負担が少ない分)左翼の得点力に期待が集まる傾向がある。また、ニ塁=内村の打順を4月半ばから9番に変更した点も、傷口を最小限にとどめたと言えるかもしれない。最も打席数が少ない9番打者にセカンドを守る内村を固定することで、あら不思議、リーグ平均を上回る9番打者が誕生したからだ。(下記の打順別OPS表参照)
■球団別 左翼OPS西武(栗山のみ)・・・.781
ソフトバンク(松中、内川、ペーニャ他)・・・.762
ロッテ(サブロー、角中、伊志嶺など)・・・.723
オリックス(T-岡田、川端、赤田など)・・・.710
日本ハム(主に中田)・・・.509
楽天(主にテレーロ、鉄平)・・・.493
ご覧のように、楽天の左翼OPSはリーグ最下位となっている。
2軍で打ちまくってきたテレーロが1軍で結果を残すことができるか?
以前と比べるとマシになってきたものの、そこから先の復活の扉を鉄平がこじ開けることができるのか?
初打席、強烈な一撃でアピールした小斉が、雌伏の時を経てブレイクすることはあるのか?ないのか?
小斉が上がってきたことによって、鉄平、テレーロ、中島らで争う外野1枠の椅子を巡る定位置争いに、競争が生まれてくれればと願っている。良い方向に向かってくれるはずと信じている!
■打順別OPS


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テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
ジャンル : スポーツ