2年前からホームラン約220本増。打高新時代を乗り切る、楽天の隠し兵器
スポンサーリンク
◎コテコテの巨人ファンがナベツネ教を脱会し、東北楽天ゴールデンイーグルスに一目惚れしたその理由
浅村栄斗のFA入団など戦力整備も順調に進み、「RESTART!~日本一の東北へ~」を掲げて今年こそVを目指す楽天イーグルス。
そのなかにあって、ぼくが地味に期待を寄せたい選手がいる。
彼はここ何年も1軍定着できずにいる1.5軍級の若鷲だ。
入団当時は高いポテンシャルを期待されていた。
数年後はローテーションの一角を任され、二桁投手になっているはずだった。
実際、楽天本社主催の東京ドームで好投し、三木谷浩史オーナーを喜ばせたこともあった。
しかし、プロ入り6年、1軍で挙げた白星はわずか3個のみにとどまっている。
そう、ぼくがひそかに想いを寄せている選手とは(※)、森雄大である。
※・・・「地味に」とか「ひそかに」と書いたのは、FA浅村のプロテクト名簿予想記事で、ぼくは森の名前を名簿から外したからである。
まず、下記表をご覧いただきたい。
ブログ村投票のお願い
皆さんの1票がブログ継続運営と
楽天プレーデータ集計の原動力になります

にほんブログ村

イーグルスが新規参入した2005年以降のパリーグ平均OPSと本塁打の推移をグラフ化したものになる。
ご覧のとおり、パリーグはこの2年間でホームランが約200本超と激増した。
それにともない、2013年以降.702~.708で安定推移してきたリーグ平均OPSも、昨年は.723に上昇した。
昨年は夏の早い時期から猛烈な暑さに見舞われ、異常気象で投手陣がバテたという側面もあった。
とはいえ、ZOZOマリンスタジアムにラッキーゾーンが新設される今年も「打高」の傾向は変わらない。
MLBで始まったフライボール革命がNPBにも押し寄せ、今やアマチュア野球専門誌でもふつうに特集が組まれるほど。
科学的・客観的なトレーニングに取り組む「意識高い系選手」も年々増えるなか、投手にとってはまさに「受難の時代」だ。
そのなか、例年以上に増して評価を上げてくるのは、『長打を打たれない投手』『三振を奪える投手』の存在だと思う。
森はその前者に合致する。
1軍通算90.1回で奪三振率は6.48と低いながら、浴びた被本塁打はわずかに5本。
9イニング当たりの被本塁打率に換算すると0.50の少なさだ。
森と似たような1軍通算投球回の投手で、古川侑利(133回)は0.88、藤平尚真(124.2回)は1.37だった。
その両人と比べれば、森の0.50がいかに少ないか、確認できると思う。
被弾が少ないのは、典型的なグラウンドボール投手だからだ。
数年前、ゴロを大量生産できるマッスラ回転の速球を自身の持ち味と「自分再発見」したあたりから、森は徐々にだが成長の階段を昇り始めた。
昨年は遂に1軍でゴロ率67.8%を記録。(当方計測)
2軍でもチームトップのGO/AO2.83(※)と数多くのゴロアウトを記録し、44.2回を投げたイースタンではホームランを1本も許さなかった。
※・・・チーム平均1.02。
イースタン投球回40回以上の投手78人中、被弾ゼロを記録したのは、森を含めてわずか4人だけだった。(下記表参照)
■2018年 イースタン 被本塁打ゼロの投手一覧
※投球回40回以上

先発なのか救援なのか、今年の起用法はまだ決まっていない。
しかし、ぼくは救援が向いていると思う。
与四球の多い森の場合、先発だとどうしても5回6回あたりで球数100球を迎えることになり、リリーフにもしわ寄せがくるため、救援なのかなと思う。
課題は四球減もそうなのだが、左打者対策もその1つだ。
昨年は1軍でも2軍でも右打者は良く抑える一方、左投手が抑えなければならないとされている左打者に分が悪かった。
■2018年 森雄大 打者の左右別被打率
1軍 左打者.353(34-12)、右打者.147(34-5)
2軍 左打者.309(68-21)、右打者.194(93-18)
調べてみると、1軍との左打者150球勝負中、捕手が内角にミットを構えたケースはゼロだった。
頻度は少なくても良いけど、左打者の懐にも見せ球を投げることができる投球術があれば、もっと楽に投げることができるはずで、そのあたりをどうするかだと思う。
今年はプロ7年目である。
プロ7年目以上で独身貴族を謳歌する日本人選手は、森を筆頭に下妻貴寛、内田靖人など数少なくなってきた。
今年は良い活躍をし、プライベートでも良い伴侶を見つけ、秋にはホクホクの収穫の季節を迎えてほしいとひそかに願っている。【終】
まぐまぐ《スポーツ・アウトドア》有料メルマガ読者数ランキングTop10入り!
こんな読者さんにオススメ!
読者さんの感想、反響数々!
「観る野球から考える野球へ。選手がノートを持ってノムさんの講義を受けるみたいな感覚が常にあるメルマガです。データを駆使して結論をみちびくスタイルは他にもありますが、より具体的で分かりやすい。こちらを読むようになってから、本棚に野球本が増えました」(東海在住40代男性さん)
「勝ってもおごらず、負けてもくじけず!と思えることが、購読の利点です。試合評を拝読すると、ひとつひとつのプレーに込められた“意図”を感じることができます。また、2軍戦や育成試合のデータは、若鷲好きの私をワクワクさせてくださいます」(東北在住40代女性さん)
「膨大なデータから一筋の解を見つけ出す『ストーリー作成能力』や、真のバント成功率などの実態をより反映した『指標作成能力』は、本業の学会発表や論文執筆の際に大変参考にさせて頂いております」(関東在住20代男性さん)
ご入会のご案内など詳細は下記URLでどうぞ!
◎まぐまぐメルマガ読者登録はコチラから。
◎noteマガジン読者登録はコチラから(更新期間8/1~12/31)


一発激増の打高新時代における「鷲の隠し兵器」
◎コテコテの巨人ファンがナベツネ教を脱会し、東北楽天ゴールデンイーグルスに一目惚れしたその理由
浅村栄斗のFA入団など戦力整備も順調に進み、「RESTART!~日本一の東北へ~」を掲げて今年こそVを目指す楽天イーグルス。
そのなかにあって、ぼくが地味に期待を寄せたい選手がいる。
彼はここ何年も1軍定着できずにいる1.5軍級の若鷲だ。
入団当時は高いポテンシャルを期待されていた。
数年後はローテーションの一角を任され、二桁投手になっているはずだった。
実際、楽天本社主催の東京ドームで好投し、三木谷浩史オーナーを喜ばせたこともあった。
しかし、プロ入り6年、1軍で挙げた白星はわずか3個のみにとどまっている。
そう、ぼくがひそかに想いを寄せている選手とは(※)、森雄大である。
※・・・「地味に」とか「ひそかに」と書いたのは、FA浅村のプロテクト名簿予想記事で、ぼくは森の名前を名簿から外したからである。
まず、下記表をご覧いただきたい。
ブログ村投票のお願い
皆さんの1票がブログ継続運営と
楽天プレーデータ集計の原動力になります

にほんブログ村

この2年間でホームラン200本超と激増!
イーグルスが新規参入した2005年以降のパリーグ平均OPSと本塁打の推移をグラフ化したものになる。
ご覧のとおり、パリーグはこの2年間でホームランが約200本超と激増した。
それにともない、2013年以降.702~.708で安定推移してきたリーグ平均OPSも、昨年は.723に上昇した。
昨年は夏の早い時期から猛烈な暑さに見舞われ、異常気象で投手陣がバテたという側面もあった。
とはいえ、ZOZOマリンスタジアムにラッキーゾーンが新設される今年も「打高」の傾向は変わらない。
MLBで始まったフライボール革命がNPBにも押し寄せ、今やアマチュア野球専門誌でもふつうに特集が組まれるほど。
科学的・客観的なトレーニングに取り組む「意識高い系選手」も年々増えるなか、投手にとってはまさに「受難の時代」だ。
そのなか、例年以上に増して評価を上げてくるのは、『長打を打たれない投手』『三振を奪える投手』の存在だと思う。
森はその前者に合致する。
昨年2軍では被弾ゼロだった!
1軍通算90.1回で奪三振率は6.48と低いながら、浴びた被本塁打はわずかに5本。
9イニング当たりの被本塁打率に換算すると0.50の少なさだ。
森と似たような1軍通算投球回の投手で、古川侑利(133回)は0.88、藤平尚真(124.2回)は1.37だった。
その両人と比べれば、森の0.50がいかに少ないか、確認できると思う。
被弾が少ないのは、典型的なグラウンドボール投手だからだ。
数年前、ゴロを大量生産できるマッスラ回転の速球を自身の持ち味と「自分再発見」したあたりから、森は徐々にだが成長の階段を昇り始めた。
昨年は遂に1軍でゴロ率67.8%を記録。(当方計測)
2軍でもチームトップのGO/AO2.83(※)と数多くのゴロアウトを記録し、44.2回を投げたイースタンではホームランを1本も許さなかった。
※・・・チーム平均1.02。
イースタン投球回40回以上の投手78人中、被弾ゼロを記録したのは、森を含めてわずか4人だけだった。(下記表参照)
■2018年 イースタン 被本塁打ゼロの投手一覧
※投球回40回以上

課題は左vs左
先発なのか救援なのか、今年の起用法はまだ決まっていない。
しかし、ぼくは救援が向いていると思う。
与四球の多い森の場合、先発だとどうしても5回6回あたりで球数100球を迎えることになり、リリーフにもしわ寄せがくるため、救援なのかなと思う。
課題は四球減もそうなのだが、左打者対策もその1つだ。
昨年は1軍でも2軍でも右打者は良く抑える一方、左投手が抑えなければならないとされている左打者に分が悪かった。
■2018年 森雄大 打者の左右別被打率
1軍 左打者.353(34-12)、右打者.147(34-5)
2軍 左打者.309(68-21)、右打者.194(93-18)
調べてみると、1軍との左打者150球勝負中、捕手が内角にミットを構えたケースはゼロだった。
頻度は少なくても良いけど、左打者の懐にも見せ球を投げることができる投球術があれば、もっと楽に投げることができるはずで、そのあたりをどうするかだと思う。
今年はプロ7年目である。
プロ7年目以上で独身貴族を謳歌する日本人選手は、森を筆頭に下妻貴寛、内田靖人など数少なくなってきた。
今年は良い活躍をし、プライベートでも良い伴侶を見つけ、秋にはホクホクの収穫の季節を迎えてほしいとひそかに願っている。【終】
まぐまぐ《スポーツ・アウトドア》有料メルマガ読者数ランキングTop10入り!
こんな読者さんにオススメ!
- 「仕事も家庭も忙しい毎日だけど、おらが東北の楽天を応援するのが、至福のひととき」という鷲ファン
- 野球の“奥深さ”を覗き、野球の“楽しみかた”を広げたいキミ
- スポーツ新聞にはないデータに基づいたゲーム評を楽しみたいあなたへ
読者さんの感想、反響数々!
「観る野球から考える野球へ。選手がノートを持ってノムさんの講義を受けるみたいな感覚が常にあるメルマガです。データを駆使して結論をみちびくスタイルは他にもありますが、より具体的で分かりやすい。こちらを読むようになってから、本棚に野球本が増えました」(東海在住40代男性さん)
「勝ってもおごらず、負けてもくじけず!と思えることが、購読の利点です。試合評を拝読すると、ひとつひとつのプレーに込められた“意図”を感じることができます。また、2軍戦や育成試合のデータは、若鷲好きの私をワクワクさせてくださいます」(東北在住40代女性さん)
「膨大なデータから一筋の解を見つけ出す『ストーリー作成能力』や、真のバント成功率などの実態をより反映した『指標作成能力』は、本業の学会発表や論文執筆の際に大変参考にさせて頂いております」(関東在住20代男性さん)
ご入会のご案内など詳細は下記URLでどうぞ!
◎まぐまぐメルマガ読者登録はコチラから。
◎noteマガジン読者登録はコチラから(更新期間8/1~12/31)


スポンサーサイト
テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
ジャンル : スポーツ