【記録】 内野フライ率から眺める楽天主要投手の個性とその特徴~2014年2015年2年分調査データより
スポンサーリンク
《NewsPicksやっています》アカウントは@eagleshibakawaです。プロ野球、スポーツのネット記事を含むその他諸々をPick、時々コメントをつけています。フォロワー数130人突破。
《Twitterやっています》アカウントは@eagleshibakawaです。ブログ更新のお知らせ、プロ野球、スポーツの話題、時々実況しながら記録などをつぶやきます。フォロワー数1900人突破。
《facebookページを作りました》当ブログのページをfacebookに作成しました。ブログ更新情報やブログに載せない、Twitterでつぶやかない軽い話題などもアップ中。現在いいね!420人到達。
http://www.facebook.com/eagleshibakawa
Batted Ballの中で、最もアウトになりやすい安全な打球は内野フライになる。
ヒットになる確率の高い打球順に挙げると、ライナー>外野フライ>ゴロ>内野フライの順になる。
今年の楽天投手陣を確認してみると、相手打者に打たせた345本の内野フライのうち(バント打球による捕バ邪飛等は除く)、アウトにできず出塁を許したのは僅かに1本、8/6西武戦の4回外崎の二飛失(後藤のエラー)だけだった。逆を言えば、内野フライを打たせることができれば、99%でアウトを取ることができるのだ。
打者に数多くの内野フライを打たせる投球術を持つ投手こそ、「安全な投手」とも言える。
今回は楽天主要投手(40イニング以上)の2014年、2015年の内野フライ率を調査した。
内野フライ率とは、(バント打球以外の)打球に占める内野フライの割合になる。
ブログ村投票のお願い
皆さんの1票が継続運営のエネルギーになります

にほんブログ村


チーム全体の内野フライ率は、この2年間、いずれも8%台で変わらない。
その中、2年連続で10%超えを記録しているのが、松井裕樹と菊池保則だ。
松井裕は昨年13.6%、今年15.5%。2年連続チーム最多を記録した。空振り奪取、三振が多く、そもそもバットに球を当てさせない。コンタクトされてインプレーに打ち返されたとしても、被打率は昨年.220、今年.150と低く、容易にヒットを許さない。よしんば良い当たりをされた場合でも、被本塁打率は昨年0.16、今年0.37と2年連続で低く、柵越えは許さない。その中で内野フライが多い特徴は背番号1の強みである。
調べてみると、22本打たせた内野フライのうち、その約3分の2に当たる14本はストレートを打たせての内野フライだった。ストレートの内野フライ率はNPB平均で9.7%とされているところ、松井裕の場合は19.7%を記録した。これ1つ取っても、高卒2年目サウスポーのファストボールの威力のほどが確認できる。パリーグで500球以上ストレート投げた投手対象のストレートPitch Values、松井裕の1.80は大谷翔平の1.49を上回り、リーグ2位を記録していた。
菊池の数字が昨年10.9%から今年14.0%に増えたところに、キャリアハイのシーズンを送ることができた要因を見る思いがする。1試合で打たせた内野フライは4本が最多だったが、その1試合最多4本を記録した登板が6/21・7/2ロッテ戦、7/15西武戦、9/2・9/19オリックス戦の5試合と多かったのも、特徴的だ。
昨年はチーム平均を下回る7.9%だった内野フライ率が、今年は同平均を上回る10.7%を記録した青山。この推移も、中堅右腕の今季好調を表す数字になる。
調べてみると「局面打開のスライダー」の威力が今年は上々だった。被打率は昨年.244から今年.118へと大きく改善に成功。スライダー打球に占める内野フライ率も昨年11.8%から今年17.4%に増加した。パリーグでスライダーを300球以上投げた投手対象のスライダーのPitch Valuesランキング。武田翔太、バンデンハークのソフトバンク勢に続いて2.14を記録し3位にランクインしたのが、青山のマネーピッチ、「局面打開のスライダー」だった。
塩見も高い値を残した。昨年9.1%、今年11.2%。いずれもチーム平均を上回った。内野フライは打者に差し込ませたり詰まらせたり等、打者を翻弄して打たせる投手主導のケースと、打者が狙い球を「ヨシ!来た!」とスイングしにいくものの、紙一重でミスショットした打者主導のケース。大きく分けるとこの2つに分けることができる。フライボールピッチャーで例年被弾が多い塩見の場合は、恐らく後者が多いのではないか。
一方、2年連続でチーム平均を下回る投手もいる。昨年4.7%、今年4.3だった福山博之はその代表格だ。サブの場合、塩見の逆で投球スタイルがグラウンドボールピッチャーだから、内野フライもこんなに少ないのだ。
内野フライ1つ取っても、その投手の個性、特徴が浮かび上がってくるのだから、面白い。【終】
◎◎◎関連記事◎◎◎
・好投と苦闘。ジキルとハイドの楽天・福山博之~2015年投手成績より
・空振りの取れるサウスポー候補、楽天・濱矢廣大の2015年を振り返る
・キャリアハイから暗転。辛島航が成績低迷したその理由
Amazon、楽天市場でのお買いものはこちらからどうぞ。ブログ継続安定運営のモチベーションになります

《当ブログのコメントルール》御感想のある方は下記コメント欄でどうぞ。ただし、感情に流された御意見・誹謗・中傷・悪意の類、プロ野球や楽天と関係のないもの、名無しや通りすがりなどハンドルネームがいい加減と私が判断したものは、内容に関わらず、御遠慮申し上げております。頂いても削除の対象となります。なお、管理人の都合により、返信が遅れる場合、またはできない場合がございます。


《NewsPicksやっています》アカウントは@eagleshibakawaです。プロ野球、スポーツのネット記事を含むその他諸々をPick、時々コメントをつけています。フォロワー数130人突破。
《Twitterやっています》アカウントは@eagleshibakawaです。ブログ更新のお知らせ、プロ野球、スポーツの話題、時々実況しながら記録などをつぶやきます。フォロワー数1900人突破。
《facebookページを作りました》当ブログのページをfacebookに作成しました。ブログ更新情報やブログに載せない、Twitterでつぶやかない軽い話題などもアップ中。現在いいね!420人到達。
http://www.facebook.com/eagleshibakawa
最も安全な打球は内野ポップフライだ
Batted Ballの中で、最もアウトになりやすい安全な打球は内野フライになる。
ヒットになる確率の高い打球順に挙げると、ライナー>外野フライ>ゴロ>内野フライの順になる。
今年の楽天投手陣を確認してみると、相手打者に打たせた345本の内野フライのうち(バント打球による捕バ邪飛等は除く)、アウトにできず出塁を許したのは僅かに1本、8/6西武戦の4回外崎の二飛失(後藤のエラー)だけだった。逆を言えば、内野フライを打たせることができれば、99%でアウトを取ることができるのだ。
打者に数多くの内野フライを打たせる投球術を持つ投手こそ、「安全な投手」とも言える。
今回は楽天主要投手(40イニング以上)の2014年、2015年の内野フライ率を調査した。
内野フライ率とは、(バント打球以外の)打球に占める内野フライの割合になる。
ブログ村投票のお願い
皆さんの1票が継続運営のエネルギーになります

にほんブログ村


私が松井裕樹に心を奪われる最大理由の1つ
チーム全体の内野フライ率は、この2年間、いずれも8%台で変わらない。
その中、2年連続で10%超えを記録しているのが、松井裕樹と菊池保則だ。
松井裕は昨年13.6%、今年15.5%。2年連続チーム最多を記録した。空振り奪取、三振が多く、そもそもバットに球を当てさせない。コンタクトされてインプレーに打ち返されたとしても、被打率は昨年.220、今年.150と低く、容易にヒットを許さない。よしんば良い当たりをされた場合でも、被本塁打率は昨年0.16、今年0.37と2年連続で低く、柵越えは許さない。その中で内野フライが多い特徴は背番号1の強みである。
調べてみると、22本打たせた内野フライのうち、その約3分の2に当たる14本はストレートを打たせての内野フライだった。ストレートの内野フライ率はNPB平均で9.7%とされているところ、松井裕の場合は19.7%を記録した。これ1つ取っても、高卒2年目サウスポーのファストボールの威力のほどが確認できる。パリーグで500球以上ストレート投げた投手対象のストレートPitch Values、松井裕の1.80は大谷翔平の1.49を上回り、リーグ2位を記録していた。
内野フライ率に菊池の躍進、青山の復活を垣間見る!!
菊池の数字が昨年10.9%から今年14.0%に増えたところに、キャリアハイのシーズンを送ることができた要因を見る思いがする。1試合で打たせた内野フライは4本が最多だったが、その1試合最多4本を記録した登板が6/21・7/2ロッテ戦、7/15西武戦、9/2・9/19オリックス戦の5試合と多かったのも、特徴的だ。
昨年はチーム平均を下回る7.9%だった内野フライ率が、今年は同平均を上回る10.7%を記録した青山。この推移も、中堅右腕の今季好調を表す数字になる。
調べてみると「局面打開のスライダー」の威力が今年は上々だった。被打率は昨年.244から今年.118へと大きく改善に成功。スライダー打球に占める内野フライ率も昨年11.8%から今年17.4%に増加した。パリーグでスライダーを300球以上投げた投手対象のスライダーのPitch Valuesランキング。武田翔太、バンデンハークのソフトバンク勢に続いて2.14を記録し3位にランクインしたのが、青山のマネーピッチ、「局面打開のスライダー」だった。
好対照の塩見と福山
塩見も高い値を残した。昨年9.1%、今年11.2%。いずれもチーム平均を上回った。内野フライは打者に差し込ませたり詰まらせたり等、打者を翻弄して打たせる投手主導のケースと、打者が狙い球を「ヨシ!来た!」とスイングしにいくものの、紙一重でミスショットした打者主導のケース。大きく分けるとこの2つに分けることができる。フライボールピッチャーで例年被弾が多い塩見の場合は、恐らく後者が多いのではないか。
一方、2年連続でチーム平均を下回る投手もいる。昨年4.7%、今年4.3だった福山博之はその代表格だ。サブの場合、塩見の逆で投球スタイルがグラウンドボールピッチャーだから、内野フライもこんなに少ないのだ。
内野フライ1つ取っても、その投手の個性、特徴が浮かび上がってくるのだから、面白い。【終】
◎◎◎関連記事◎◎◎
・好投と苦闘。ジキルとハイドの楽天・福山博之~2015年投手成績より
・空振りの取れるサウスポー候補、楽天・濱矢廣大の2015年を振り返る
・キャリアハイから暗転。辛島航が成績低迷したその理由
有料メルマガ「shibakawaの楽天イーグルス応援マガジン」。さらに深くイーグルスのこと知ってみませんか? 毎週月曜日 発行、月3~4回程度配信。月額514円。
登録初月の購読料は無料です。
クレジットカードお持ちでない(使いたくない)方の販売も対応しています。
購入方法(まぐまぐと直接販売)やメルマガ本文の一部内容など、詳しい御案内は「◎shibakawaの楽天イーグルス応援マガ ジン、読者募集のお知らせとバックナンバー一覧」をクリックして御参照下さい。皆様の読者登録をお待ちしております。
Amazon、楽天市場でのお買いものはこちらからどうぞ。ブログ継続安定運営のモチベーションになります
《当ブログのコメントルール》御感想のある方は下記コメント欄でどうぞ。ただし、感情に流された御意見・誹謗・中傷・悪意の類、プロ野球や楽天と関係のないもの、名無しや通りすがりなどハンドルネームがいい加減と私が判断したものは、内容に関わらず、御遠慮申し上げております。頂いても削除の対象となります。なお、管理人の都合により、返信が遅れる場合、またはできない場合がございます。


スポンサーサイト
テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
ジャンル : スポーツ