【試合評】 塩見貴洋、今後に繋がる一発回避のゴロ快投~2015年3月31日●楽天イーグルス2-3西武
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3.31東北開幕。球団史上最速3時間20分でチケット完売した試合は、それよりも1分短い3時間19分で決着がついた。26,267人のコボスタ最多観客動員数を更新する大観衆を集めて行われたホーム開幕戦は、終盤まで1点を争う僅差のゲーム展開になる。日中最高気温16.2度を記録した仙台も夜の帳が降り、グラウンドレベルは冷気も漂っていたが、それを感じさせない熱戦になった。
試合は2回に動いている。両軍のスコアボードに点が灯った。
表の西武の攻撃、先頭の4番・中村。2-2と追い込んでからの決め球フォークの高め失投を打たれた。左翼線に弾き返されての二塁打。この後、1死2塁で6番・DHの森の初球打ちが痛烈なピッチャー返し。名手・藤田の横っ飛びも及ばず、あっと言う間に打球は中前へ抜けていく。2塁から中村が悠々生還し、西武が1点の先制を許した。(楽0-1西)
その裏、楽天はすぐさま反撃を開始する。1死後、西武先発・岡本洋に3連打を浴びせて2点を奪取、逆転に成功する。
5番・銀次は初球カーブを中前へ。6番・藤田との間ではランエンドヒットが鮮やかに成功。1,2塁間をゴロで破る右前安打で銀次は悠々3塁を陥れる。逆転の一撃は1死3,1塁、7番・岡島の一振りだった。低めに入る縦割れカーブ。上手く溜めて左中間に運ぶ巧打だった。打球はフェンスまで到達するツーベースになり、走者2人がホームに返って逆転。(楽2-1西)
その後、試合は膠着状態を余儀なくされる。両軍投手陣の踏ん張りもあり、決め手を欠いた。
塩見は3回表、2安打1四球で1死2,1塁~2死満塁のピンチを背負ったが、5番・メヒアを三ゴに仕留め、要所を締める。
一方、楽天打線は4回、5回、6回と立て続けにチャンスを作る。しかし、ミス等もあり、追加点が入らない。
4回は2死2,1塁で一走・岡島が炭谷の1塁牽制を受けて牽制死。先頭・嶋が安打出塁してバントで1死2塁のかたちを作った5回は、聖澤、森山の1、2番コンビが岡本洋の前に凡退。今日の聖澤は4打席4三振と深刻だ。6回は2死2塁で藤田が左前へ弾き返し、二走・ペーニャがホームを狙ったが、レフト栗山のバックホームに遭い、タッチアウトになった。
膠着状態の試合が再び動いたのは7回表、西武の攻撃だった。
楽天はこの回から早めの継投策に入る。二番手で青山。代打・坂田、炭谷を退けたが、2死から崩れた。フルカウント勝負になった9番・金子侑に右前へ弾き返され、その後二盗。続く秋山にも四球を与えて2死2,1塁。バッターボックスに2番・栗山を迎えたところで、指揮官、三番手に左の西宮を継ぎ込む。しかし、2年目タンメンが誤算。ストレートのフォアボールで満塁としてしまう。
打席には3番・浅村。大久保監督、忙しなくベンチを飛び出し、福山を投入する。3-2までもつれた対決は最後、浅村に軍配が上がった。外の速球を弾き返され、1,2塁間をゴロ突破する右前適時打。走者2人に生還され、逆転を許した。(楽2-3西)
楽天は9回表、1点ビハインドの場面で異例の抑え・松井裕を送り込む。背番号1はゼロに抑え、最終回の攻撃に望みを託したが、ライオンズの抑え・高橋朋の前にペーニャ、銀次、藤田が凡退。終盤、継投の代わりばなで綻びが出た楽天が2-3で逆転を喫する一戦になった。
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両軍のスタメン
西武=1番・秋山(中)、2番・栗山(左)、3番・浅村(二)、4番・中村(三)、5番・メヒア(一)、6番・森(指)、
7番・木村(右)、8番・炭谷(捕)、9番・金子侑(遊)、先発・岡本洋(右投)
楽天=1番・聖澤(中)、2番・森山(左)、3番・サンチェス(一)、4番・ペーニャ(指)、5番・銀次(三)、6番・藤田(二)、7番・岡島(右)、8番・嶋(捕)、9番・阿部(遊)、先発・塩見(左投)
手に汗握る1点差とはいえ、なんとも悔いが残るホーム開幕戦である。塩見の早期降板、初回なぜ動かなかったのか?等を始め、あまりにも突っ込みどころが多い試合のため、ここでは特に気になった点を2点に絞って書き記しておきたい。
1点目は7回表2死満塁、3番・浅村と四番手・福山の対決シーンだ。
塩見の前に右飛、三ゴ、見三振に倒れていた浅村だが、福山とのフルカウント勝負6球目、外角速球を右前へ打ち返した。全6球外角低めを中心にしたアウトコースの出し入れという配球だった。なぜ嶋は外角一辺倒の配球をし、インコースを果敢に攻めなかったのか?
この場面は最悪、単打まではOKだけども(嶋の脳裏には同点まではOK、1点ビハインドの逆転までは超最悪OKという考えもあったかもしれない)、試合が決定してしまう長打は絶対にNGというシーンだった。そのため長打リスクの高まる内角攻めができなかったのでは?と思う。特に浅村は内角をさばいてホームランにすることが多い。昨年14本を記録した本塁打、そのうち9本をインコースで発生させているのだ。恐らく嶋の脳裏にはこのデータがあったに違いない。
この場面で外中心に配球する嶋のリードは、私はアリだと思う。
しかしそれは条件付きでのこと。
前3打席で塩見が果敢に浅村のインコースを攻めていれば、7回のこの対決で外中心の配球でもアリ、浅村を外外外の連続でも討ち取ることができたと思う。実際には塩見と浅村の3打席に渡る対決も外中心の組み立てだった。そのため、7回のあの場面、初球をインコース厳しく攻めなければならなかった(死球リスクを背負っての内角攻めを敢行すべきだった)。
なぜ塩見x嶋のバッテリーは浅村のインコースを攻めることができなかったのか?
これには塩見と浅村の過去の通算対戦成績が影響していたように思う。ここまで21打席、20打数9安打、1三振、1四球、2二塁打、4本塁打の対戦被打率.450と滅多打ちに遭っていた。2011年.400&1本、2012年.500&1本、2014年.429&2本、どのシーズンとっても浅村に軍配が上がる結果だった。そのため、リスクの高いインコースを避けたのだろうと思われる。
この試合、楽天打線がイニング先頭打者の出塁に成功できたのは1回と5回の2イニングのみだった。1番・聖澤がイニング先頭打者として3度打席に立ち、全て三振に倒れた(うち1度は振逃出塁したとはいえ)。
中でも痛かったのは逆転された後の8回裏の攻撃だ。前3打席全て空三振。全くタイミングが合っていない背番号23、さすがにここは代打だろうと思ったが、大久保監督動かず。指揮官が動いたのは聖澤が三振に倒れた1死後、2番・森山の打順で代打・ウィーラーを告げた時だった。
あの場面、代打で松井稼を送り出すべきだと思ったファンも多いのでは?と思う。
私もそう思ったクチだが、最後まで出てこなかったことを考えると、1軍登録抹消するほどではないにせよ、札幌ドームの人工芝の影響で出た下半身の張りがあり、出場できなかったのだろうと推測する。
そうなると、もし聖澤にオープン戦で目覚ましい打棒を見せた代打・伊志嶺を送り込み、2番・森山のところで代打・ウィーラーを使った場合、その裏の守備回、誰に外野を守らせればいいのか?という悩ましい問題が生じる。
牧田はその前の7回に代打で使い切ってしまっている。ベンチに残っている外野手は福田だけ。岡島ライトはそのままだとすると、聖澤が守っていたセンターに福田を当てた場合、森山が担当していたレフトは代打ウィーラーがそのまま入る=守備力に不安を残すかたちになる。
8回表に1点を取っても同点止まり。同点だと延長戦のことも想定しなければならない。最長12回まで戦う延長戦、ウィーラーの守備に心もとなさを覚えたのではないだろうか。あの場面、聖澤に代打を送ることを躊躇させた難しいチーム事情がそこにはあったと推測している。

6回、打者24人、球数91、被安打4、被本塁打0、奪三振4、与四球1、失点1、自責点1。
「東北開幕でお客さんがたくさん入っていたのですごくうれしかったし、力になりました。今シーズン初登板なので、多少緊張もありましたが、その中で要所をきちんと投げられたので良かった」
素晴らしい91球だった。マウンド上の塩見は良い表情をしていた。それだけに高いレベルでクオリティスタートを記録しながらも、勝利投手に結びつかなかった結果は、本当に残念だ。
相手打線は3番・浅村から7番・木村まで一発長打のある重量打線。被弾癖の多い塩見、ホームランを回避できるか?という点が観戦ポイントの1つにあった。しかし、杞憂に終わる。高めに甘く入る失投もあったが、主に変化球で上手いことゴロを打たせることに成功。昨年39.2%のゴロ率だった5年目左腕は、本戦で57.9%と高いゴロ率を叩き出した。
序盤2、3回の危機を切り抜けた塩見は、4回以降は1人の走者の出塁も許さなかった。ボール先行も目立った序盤と比べると、4回以降はいつもの軽快なテンポが投球に戻り、打者3球目で2ストライクと早々に追い込む持ち味のストライク先行投球も増えていった。
当初は開幕2戦目・日本ハム戦での先発が予定されていた背番号11。しかし、大入りの本拠地開幕マウンドを任されることになったのは、良かったと思う。この経験が背番号11をさらに成長させるはず。今後につながる手応えありの91球だったと思う。【終】

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3時間19分のホーム開幕戦
3.31東北開幕。球団史上最速3時間20分でチケット完売した試合は、それよりも1分短い3時間19分で決着がついた。26,267人のコボスタ最多観客動員数を更新する大観衆を集めて行われたホーム開幕戦は、終盤まで1点を争う僅差のゲーム展開になる。日中最高気温16.2度を記録した仙台も夜の帳が降り、グラウンドレベルは冷気も漂っていたが、それを感じさせない熱戦になった。
試合は2回に動いている。両軍のスコアボードに点が灯った。
表の西武の攻撃、先頭の4番・中村。2-2と追い込んでからの決め球フォークの高め失投を打たれた。左翼線に弾き返されての二塁打。この後、1死2塁で6番・DHの森の初球打ちが痛烈なピッチャー返し。名手・藤田の横っ飛びも及ばず、あっと言う間に打球は中前へ抜けていく。2塁から中村が悠々生還し、西武が1点の先制を許した。(楽0-1西)
その裏、楽天はすぐさま反撃を開始する。1死後、西武先発・岡本洋に3連打を浴びせて2点を奪取、逆転に成功する。
5番・銀次は初球カーブを中前へ。6番・藤田との間ではランエンドヒットが鮮やかに成功。1,2塁間をゴロで破る右前安打で銀次は悠々3塁を陥れる。逆転の一撃は1死3,1塁、7番・岡島の一振りだった。低めに入る縦割れカーブ。上手く溜めて左中間に運ぶ巧打だった。打球はフェンスまで到達するツーベースになり、走者2人がホームに返って逆転。(楽2-1西)
その後、試合は膠着状態を余儀なくされる。両軍投手陣の踏ん張りもあり、決め手を欠いた。
塩見は3回表、2安打1四球で1死2,1塁~2死満塁のピンチを背負ったが、5番・メヒアを三ゴに仕留め、要所を締める。
一方、楽天打線は4回、5回、6回と立て続けにチャンスを作る。しかし、ミス等もあり、追加点が入らない。
4回は2死2,1塁で一走・岡島が炭谷の1塁牽制を受けて牽制死。先頭・嶋が安打出塁してバントで1死2塁のかたちを作った5回は、聖澤、森山の1、2番コンビが岡本洋の前に凡退。今日の聖澤は4打席4三振と深刻だ。6回は2死2塁で藤田が左前へ弾き返し、二走・ペーニャがホームを狙ったが、レフト栗山のバックホームに遭い、タッチアウトになった。
継投の代わり目で綻びが出た
膠着状態の試合が再び動いたのは7回表、西武の攻撃だった。
楽天はこの回から早めの継投策に入る。二番手で青山。代打・坂田、炭谷を退けたが、2死から崩れた。フルカウント勝負になった9番・金子侑に右前へ弾き返され、その後二盗。続く秋山にも四球を与えて2死2,1塁。バッターボックスに2番・栗山を迎えたところで、指揮官、三番手に左の西宮を継ぎ込む。しかし、2年目タンメンが誤算。ストレートのフォアボールで満塁としてしまう。
打席には3番・浅村。大久保監督、忙しなくベンチを飛び出し、福山を投入する。3-2までもつれた対決は最後、浅村に軍配が上がった。外の速球を弾き返され、1,2塁間をゴロ突破する右前適時打。走者2人に生還され、逆転を許した。(楽2-3西)
楽天は9回表、1点ビハインドの場面で異例の抑え・松井裕を送り込む。背番号1はゼロに抑え、最終回の攻撃に望みを託したが、ライオンズの抑え・高橋朋の前にペーニャ、銀次、藤田が凡退。終盤、継投の代わりばなで綻びが出た楽天が2-3で逆転を喫する一戦になった。
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西武=1番・秋山(中)、2番・栗山(左)、3番・浅村(二)、4番・中村(三)、5番・メヒア(一)、6番・森(指)、
7番・木村(右)、8番・炭谷(捕)、9番・金子侑(遊)、先発・岡本洋(右投)
楽天=1番・聖澤(中)、2番・森山(左)、3番・サンチェス(一)、4番・ペーニャ(指)、5番・銀次(三)、6番・藤田(二)、7番・岡島(右)、8番・嶋(捕)、9番・阿部(遊)、先発・塩見(左投)
なぜ楽天バッテリーは浅村のインコースを攻めなかったのか?!
手に汗握る1点差とはいえ、なんとも悔いが残るホーム開幕戦である。塩見の早期降板、初回なぜ動かなかったのか?等を始め、あまりにも突っ込みどころが多い試合のため、ここでは特に気になった点を2点に絞って書き記しておきたい。
1点目は7回表2死満塁、3番・浅村と四番手・福山の対決シーンだ。
塩見の前に右飛、三ゴ、見三振に倒れていた浅村だが、福山とのフルカウント勝負6球目、外角速球を右前へ打ち返した。全6球外角低めを中心にしたアウトコースの出し入れという配球だった。なぜ嶋は外角一辺倒の配球をし、インコースを果敢に攻めなかったのか?
この場面は最悪、単打まではOKだけども(嶋の脳裏には同点まではOK、1点ビハインドの逆転までは超最悪OKという考えもあったかもしれない)、試合が決定してしまう長打は絶対にNGというシーンだった。そのため長打リスクの高まる内角攻めができなかったのでは?と思う。特に浅村は内角をさばいてホームランにすることが多い。昨年14本を記録した本塁打、そのうち9本をインコースで発生させているのだ。恐らく嶋の脳裏にはこのデータがあったに違いない。
この場面で外中心に配球する嶋のリードは、私はアリだと思う。
しかしそれは条件付きでのこと。
前3打席で塩見が果敢に浅村のインコースを攻めていれば、7回のこの対決で外中心の配球でもアリ、浅村を外外外の連続でも討ち取ることができたと思う。実際には塩見と浅村の3打席に渡る対決も外中心の組み立てだった。そのため、7回のあの場面、初球をインコース厳しく攻めなければならなかった(死球リスクを背負っての内角攻めを敢行すべきだった)。
なぜ塩見x嶋のバッテリーは浅村のインコースを攻めることができなかったのか?
これには塩見と浅村の過去の通算対戦成績が影響していたように思う。ここまで21打席、20打数9安打、1三振、1四球、2二塁打、4本塁打の対戦被打率.450と滅多打ちに遭っていた。2011年.400&1本、2012年.500&1本、2014年.429&2本、どのシーズンとっても浅村に軍配が上がる結果だった。そのため、リスクの高いインコースを避けたのだろうと思われる。
8回表、先頭打者・聖澤に代打を送ることができなかった理由
この試合、楽天打線がイニング先頭打者の出塁に成功できたのは1回と5回の2イニングのみだった。1番・聖澤がイニング先頭打者として3度打席に立ち、全て三振に倒れた(うち1度は振逃出塁したとはいえ)。
中でも痛かったのは逆転された後の8回裏の攻撃だ。前3打席全て空三振。全くタイミングが合っていない背番号23、さすがにここは代打だろうと思ったが、大久保監督動かず。指揮官が動いたのは聖澤が三振に倒れた1死後、2番・森山の打順で代打・ウィーラーを告げた時だった。
あの場面、代打で松井稼を送り出すべきだと思ったファンも多いのでは?と思う。
私もそう思ったクチだが、最後まで出てこなかったことを考えると、1軍登録抹消するほどではないにせよ、札幌ドームの人工芝の影響で出た下半身の張りがあり、出場できなかったのだろうと推測する。
そうなると、もし聖澤にオープン戦で目覚ましい打棒を見せた代打・伊志嶺を送り込み、2番・森山のところで代打・ウィーラーを使った場合、その裏の守備回、誰に外野を守らせればいいのか?という悩ましい問題が生じる。
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8回表に1点を取っても同点止まり。同点だと延長戦のことも想定しなければならない。最長12回まで戦う延長戦、ウィーラーの守備に心もとなさを覚えたのではないだろうか。あの場面、聖澤に代打を送ることを躊躇させた難しいチーム事情がそこにはあったと推測している。

塩見貴洋、今後に繋がる一発回避のゴロ快投
6回、打者24人、球数91、被安打4、被本塁打0、奪三振4、与四球1、失点1、自責点1。
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素晴らしい91球だった。マウンド上の塩見は良い表情をしていた。それだけに高いレベルでクオリティスタートを記録しながらも、勝利投手に結びつかなかった結果は、本当に残念だ。
相手打線は3番・浅村から7番・木村まで一発長打のある重量打線。被弾癖の多い塩見、ホームランを回避できるか?という点が観戦ポイントの1つにあった。しかし、杞憂に終わる。高めに甘く入る失投もあったが、主に変化球で上手いことゴロを打たせることに成功。昨年39.2%のゴロ率だった5年目左腕は、本戦で57.9%と高いゴロ率を叩き出した。
序盤2、3回の危機を切り抜けた塩見は、4回以降は1人の走者の出塁も許さなかった。ボール先行も目立った序盤と比べると、4回以降はいつもの軽快なテンポが投球に戻り、打者3球目で2ストライクと早々に追い込む持ち味のストライク先行投球も増えていった。
当初は開幕2戦目・日本ハム戦での先発が予定されていた背番号11。しかし、大入りの本拠地開幕マウンドを任されることになったのは、良かったと思う。この経験が背番号11をさらに成長させるはず。今後につながる手応えありの91球だったと思う。【終】

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