楽天の大型左翼手トレード獲得はあるか?! 攻守でアキレス腱と化すレフトその惨状
スポンサーリンク
ストーブリーグ真っ只中だが、改めて楽天の弱点、補強ポイントを考えてみたい。
二遊間だろうか? 球団は選手層が薄いと判断しているようで、今オフ、大引取りには失敗したものの、山崎浩を獲得した。
主軸を任せることができる強打者だろうか? 今季はリーグ最少の本塁打数に終わり、5番打者が機能しなかった。
救援陣だろうか? 今年はスリーマウンテンズが瓦解。躍進の福山と西宮は来季、怪我明け、2年目のジンクスに直面することを余儀なくされる。
先発陣だろうか? 確かに今季のQS率はリーグワーストの43.8%だった。
そのどれもが確かにそのとおりだと思うが、本稿では、いやいや!レフトのほうがマジヤバイよ!っていうことを訴えていきたい。
ブログ村投票のお願い
オフですが定期更新を心掛けています
応援のクリックを頂けたら幸いです

にほんブログ村
2006~2013年のパリーグ守備位置平均OPS。OPSの上位5つを確認すると、下記のランキングになる。
指名 .7624
一塁 .7618
右翼 .7320
左翼 .7317
三塁 .725
ポジション別の本塁打上位5位は下記。
指名 1005
一塁 939
三塁 733
左翼 673
右翼 610
左翼はいずれも4位にランクインしている。一般に長打や強打の打者が任に就くイメージがある指名打者、一塁、三塁と同様、左翼も攻撃の核として重要な役どころを担っているのが、これで良く理解できるかと思う。

その中、楽天の左翼OPSは2010年以降、5年連続でリーグ平均値を下まわり続けている。しかも、初Vの昨年を除いた4シーズンで平均から0.73以上の大きな乖離を引き起こし、チーム得点力の足を引っ張っているのだ。
他球団は強打の野手を左翼に配し、得点源の1つにしている中、楽天は全く左翼を活かしきれていない事態が続いているのだ。
さらに、今年はレフトの守備でも、酷かった。
まずは下記表を御覧頂きたい。
■2014年 パリーグ 球団別の三塁打、被三塁打

上記表は、三塁打、被三塁打を球団別にまとめたものになる。楽天の三塁打はパリーグ最少の18本。にも関わらず、守備時で浴びた被三塁打はその倍と言えるリーグワースト35本を記録していた。
外野手が介在できない本塁打は投手の完全責任。二塁打の責任は外野手と投手の半々というイメージでいる私だが、三塁打は基本「外野手の失策」だと思っている。(もちろん、何事にも例外はある)
その「外野手の失策」、失点リスクの高い被三塁打が今季のイーグルスは特に多かったのだ。
こんなに被三塁打が多かったのは、39本を記録した2009年以来のことではないだろうか。(この被三塁打の多さが鉄平の右翼コンバートの原因になった)
どのポジションで多かったのか? 被三塁打の打球方向を調べてみた。
■パリーグ被三塁打
※オリックスの本拠地は、ほっともっと神戸も含む
※打球方向はボックススコアの打席結果を下に調査した。左中三=左中間、右中三=右中間とした。

上記表はパリーグの球団別の被三塁打数を、打球方向別、球場別にまとめたものになる。
パリーグで155本あった被三塁打のうち右中間~右翼で58.7%を記録した。右中間~右翼は三塁から距離的に最も遠くなるため、例年、三塁打はこの方向で多く発生している。逆に言えば、三塁に近い左翼~左中間での発生は少なくなる。
しかし、今年のイーグルス外野守備陣は、左中間でリーグ最多16本もの被三塁打を許していた。
他球団が2~6本の間に止めているのに対し、楽天だけ16本。リーグ全体で左中間で発生した被三塁打の半数にも迫る数を、楽天1球団が生み出していたことになる。
次に、楽天が左中間で許した16本の被三塁打の詳細を一覧表にまとめてみた。
■2014年 楽天 左中間での被三塁打詳細

今年のパリーグ被三塁打155本は、守備側の本拠地球場で61本、他球場で94本という内訳だった。三塁打158本の内訳をみても、攻撃側の本拠地球場で95本、他球場で63本(交流戦でセリーグが打った三塁打は対象外)。
つまり、三塁打は攻撃時は攻撃側の本拠地球場で発生することが多く、守備時では他球場での発生が多いのだ。
外野フェンスに当たったクッションボールの転がり具合や、この風向きであの方向に打球が伸びて外野の頭を超えれば三塁までいけるという判断が、勝手知ったる自分の庭のため、選手も走塁指示を与える三塁ベースコーチも容易にできるのだろう。これは守備時でも同様なのだと思う。
しかし、楽天が左中間で与えた16本の三塁打は、そのうち10本が本拠地コボスタで発生していたのだった。
勝手知ったる自分の庭で、しかも三塁から距離的に近く、被三塁打の発生頻度が本来なら低いはずの左中間で、多くを与えていたのだ。イーグルスの外野守備陣にとって、これ以上の屈辱はないのでは?と思う。
今年、楽天は開幕左翼を枡田でスタートさせ40試合左翼スタメンで起用されたが、最も多く左翼を守ったのは途中加入のボウカーだった。49試合先発起用され、全守備イニングの30.1%に当たる382回1/3で左翼の守備に就いた。
他選手の左翼スタメン数は、松井稼22、牧田21、後藤7、中島2、榎本2、島内1。スタメンはゼロも途中から左翼の守備に就いたのは森山、聖澤、岡島、岩崎の4人がいた。
多くの選手が左翼で起用されたが、ここでは最も多く守ったボウカーと、開幕スタメンを任された枡田、終盤にコンバートされた松井稼の左翼レンジファクターを調査してみた。
■2014年 楽天主な左翼手のレンジファクター

御覧のとおり、軒並み、低いのである。せめて2.20前後の数字は欲しいところ、最多守備回のボウカーは1.58とドボン...な数字。さらに、左翼コンバートを成功させたかにみえた松井稼も1.93という物足りない数字に終わった。枡田も平凡な数字だ。
さて、ここで改めて左中間で許した被三塁打16本の詳細表を眺めてみよう。
そのとき左翼を担当していたのは誰だったか?
内訳はボウカー6、枡田3、牧田3、榎本2、松井稼1、後藤1だった。
昨年在籍していた巨人では左翼UZR5.8と良値を残したボウカーだが、守備はイマイチなレベルである。シーズン途中に楽天入りしたため、コボスタでの守備経験がゼロの中、左翼守備に就いたのもマイナス影響を与えたのか、かなり足を引っ張っていたことが確認できる。
他、守備に難のある選手だったり、今年初めて外野守備に就いたベテランだったり・・・タスキに短しの選手が関与したシーンが多かった。(中堅の聖澤や島内は、レフトまでフォローしなければならなかったので、かなり苦労したはずである)
以上、今年の楽天左翼手は攻撃面でも守備面でも大きくチームの足をひっぱっていた「お荷物ポジション」だったことが分かる。
来季は外野1本で勝負するという松井稼だが、年齢的な事を考えると、守備面に関しては伸びしろは期待できない。
ファンが期待するのはけっこうだが、球団が計算してはいけないだろう。
来季、そつなく守ることができて、攻撃の核となるような打撃を披露できる左翼手、はたして楽天に表れるのだろうか?
それとも、アキレス腱になってしまうのか?
ルシアノ・フェルナンドあたりが救世主としてここに収まってくれれば・・・と思う。
今後の補強を見守っていきたい。【終】
◎◎◎関連記事◎◎◎
・2年総額3億円の後藤光尊を引き取った立花陽三クン。その呆れた大盤振る舞いに唖然呆然の巻
・楽天の捕手人材難。解決のトレードは実現する?! 戸村健次を出して取りたいハマの来季5年目捕手とは?!
・評価したいファルケンボーグ自由契約&広島退団ミコライオの獲得劇
Amazon、楽天市場でのお買いものはこちらからどうぞ。ブログ継続安定運営のモチベー ションになります

《当ブログのコメントルール》御感想のある方は下記コメント欄でどうぞ。ただし、感情に流された御意見・誹謗・中傷・悪意の類、プロ野球や楽天と関係のないもの、名無しや通りすがりなどハンドルネームがいい加減と私が判断したものは、内容に関わらず、御遠慮申し上げております。頂いても削除の対象となります。なお、管理人の都合により、返信が遅れる場合、またはできない場合がございます。
《Twitterやっています》アカウントは@eagleshibakawaです。ブログ更新のお知らせ、プロ野球、スポーツの話題、時々実況しながら記録などをつぶやきます。フォロワー数1400人突破。
《facebookページを作りました》当ブログのページをfacebookに作成しました。ブログ更新情報やブログに載せない、Twitterでつぶやかない軽い話題などもアップ中。現在いいね!300人到達。
http://www.facebook.com/eagleshibakawa


有料メルマガ「shibakawaの楽天イーグルス応援マガジン」。さらに深くイーグルスのこと知ってみませんか? 毎週月曜日発行、月3~4回程度配信。月額514円。
登録初月の購読料は無料です。
クレジットカードお持ちでない(使いたくない)方の販売も対応しています。
購入方法(まぐまぐと直接販売)やメルマガ本文の一部内容など、詳しい御案内は「◎shibakawaの楽天イーグルス応援マガジン、読者募集のお知らせとバックナンバー一覧」をクリックして御参照下さい。皆様の読者登録をお待ちしております。
☆12/8配信最新号の主な内容は「楽天の守備位置OPSを、2006年からリーグ平均値と共に振り返る」です
楽天最大の補強個所は左翼手である!!
ストーブリーグ真っ只中だが、改めて楽天の弱点、補強ポイントを考えてみたい。
二遊間だろうか? 球団は選手層が薄いと判断しているようで、今オフ、大引取りには失敗したものの、山崎浩を獲得した。
主軸を任せることができる強打者だろうか? 今季はリーグ最少の本塁打数に終わり、5番打者が機能しなかった。
救援陣だろうか? 今年はスリーマウンテンズが瓦解。躍進の福山と西宮は来季、怪我明け、2年目のジンクスに直面することを余儀なくされる。
先発陣だろうか? 確かに今季のQS率はリーグワーストの43.8%だった。
そのどれもが確かにそのとおりだと思うが、本稿では、いやいや!レフトのほうがマジヤバイよ!っていうことを訴えていきたい。
ブログ村投票のお願い
オフですが定期更新を心掛けています
応援のクリックを頂けたら幸いです

にほんブログ村
攻撃の核を担う左翼というポジション
2006~2013年のパリーグ守備位置平均OPS。OPSの上位5つを確認すると、下記のランキングになる。
指名 .7624
一塁 .7618
右翼 .7320
左翼 .7317
三塁 .725
ポジション別の本塁打上位5位は下記。
指名 1005
一塁 939
三塁 733
左翼 673
右翼 610
左翼はいずれも4位にランクインしている。一般に長打や強打の打者が任に就くイメージがある指名打者、一塁、三塁と同様、左翼も攻撃の核として重要な役どころを担っているのが、これで良く理解できるかと思う。

5年連続リーグ平均以下の左翼OPS
その中、楽天の左翼OPSは2010年以降、5年連続でリーグ平均値を下まわり続けている。しかも、初Vの昨年を除いた4シーズンで平均から0.73以上の大きな乖離を引き起こし、チーム得点力の足を引っ張っているのだ。
他球団は強打の野手を左翼に配し、得点源の1つにしている中、楽天は全く左翼を活かしきれていない事態が続いているのだ。
さらに、今年はレフトの守備でも、酷かった。
まずは下記表を御覧頂きたい。
■2014年 パリーグ 球団別の三塁打、被三塁打

今季の楽天、35本の三塁打を許した
上記表は、三塁打、被三塁打を球団別にまとめたものになる。楽天の三塁打はパリーグ最少の18本。にも関わらず、守備時で浴びた被三塁打はその倍と言えるリーグワースト35本を記録していた。
外野手が介在できない本塁打は投手の完全責任。二塁打の責任は外野手と投手の半々というイメージでいる私だが、三塁打は基本「外野手の失策」だと思っている。(もちろん、何事にも例外はある)
その「外野手の失策」、失点リスクの高い被三塁打が今季のイーグルスは特に多かったのだ。
こんなに被三塁打が多かったのは、39本を記録した2009年以来のことではないだろうか。(この被三塁打の多さが鉄平の右翼コンバートの原因になった)
どのポジションで多かったのか? 被三塁打の打球方向を調べてみた。
■パリーグ被三塁打
※オリックスの本拠地は、ほっともっと神戸も含む
※打球方向はボックススコアの打席結果を下に調査した。左中三=左中間、右中三=右中間とした。

左中間で多くの三塁打を許したイヌワシ外野陣
上記表はパリーグの球団別の被三塁打数を、打球方向別、球場別にまとめたものになる。
パリーグで155本あった被三塁打のうち右中間~右翼で58.7%を記録した。右中間~右翼は三塁から距離的に最も遠くなるため、例年、三塁打はこの方向で多く発生している。逆に言えば、三塁に近い左翼~左中間での発生は少なくなる。
しかし、今年のイーグルス外野守備陣は、左中間でリーグ最多16本もの被三塁打を許していた。
他球団が2~6本の間に止めているのに対し、楽天だけ16本。リーグ全体で左中間で発生した被三塁打の半数にも迫る数を、楽天1球団が生み出していたことになる。
次に、楽天が左中間で許した16本の被三塁打の詳細を一覧表にまとめてみた。
■2014年 楽天 左中間での被三塁打詳細

楽天外野陣、左翼手がもっとかみしめるべき屈辱的な数字とは?!
今年のパリーグ被三塁打155本は、守備側の本拠地球場で61本、他球場で94本という内訳だった。三塁打158本の内訳をみても、攻撃側の本拠地球場で95本、他球場で63本(交流戦でセリーグが打った三塁打は対象外)。
つまり、三塁打は攻撃時は攻撃側の本拠地球場で発生することが多く、守備時では他球場での発生が多いのだ。
外野フェンスに当たったクッションボールの転がり具合や、この風向きであの方向に打球が伸びて外野の頭を超えれば三塁までいけるという判断が、勝手知ったる自分の庭のため、選手も走塁指示を与える三塁ベースコーチも容易にできるのだろう。これは守備時でも同様なのだと思う。
しかし、楽天が左中間で与えた16本の三塁打は、そのうち10本が本拠地コボスタで発生していたのだった。
勝手知ったる自分の庭で、しかも三塁から距離的に近く、被三塁打の発生頻度が本来なら低いはずの左中間で、多くを与えていたのだ。イーグルスの外野守備陣にとって、これ以上の屈辱はないのでは?と思う。
今年、楽天は開幕左翼を枡田でスタートさせ40試合左翼スタメンで起用されたが、最も多く左翼を守ったのは途中加入のボウカーだった。49試合先発起用され、全守備イニングの30.1%に当たる382回1/3で左翼の守備に就いた。
他選手の左翼スタメン数は、松井稼22、牧田21、後藤7、中島2、榎本2、島内1。スタメンはゼロも途中から左翼の守備に就いたのは森山、聖澤、岡島、岩崎の4人がいた。
多くの選手が左翼で起用されたが、ここでは最も多く守ったボウカーと、開幕スタメンを任された枡田、終盤にコンバートされた松井稼の左翼レンジファクターを調査してみた。
■2014年 楽天主な左翼手のレンジファクター

散々な左翼レンジファクター
御覧のとおり、軒並み、低いのである。せめて2.20前後の数字は欲しいところ、最多守備回のボウカーは1.58とドボン...な数字。さらに、左翼コンバートを成功させたかにみえた松井稼も1.93という物足りない数字に終わった。枡田も平凡な数字だ。
さて、ここで改めて左中間で許した被三塁打16本の詳細表を眺めてみよう。
そのとき左翼を担当していたのは誰だったか?
内訳はボウカー6、枡田3、牧田3、榎本2、松井稼1、後藤1だった。
昨年在籍していた巨人では左翼UZR5.8と良値を残したボウカーだが、守備はイマイチなレベルである。シーズン途中に楽天入りしたため、コボスタでの守備経験がゼロの中、左翼守備に就いたのもマイナス影響を与えたのか、かなり足を引っ張っていたことが確認できる。
他、守備に難のある選手だったり、今年初めて外野守備に就いたベテランだったり・・・タスキに短しの選手が関与したシーンが多かった。(中堅の聖澤や島内は、レフトまでフォローしなければならなかったので、かなり苦労したはずである)
以上、今年の楽天左翼手は攻撃面でも守備面でも大きくチームの足をひっぱっていた「お荷物ポジション」だったことが分かる。
来季は外野1本で勝負するという松井稼だが、年齢的な事を考えると、守備面に関しては伸びしろは期待できない。
ファンが期待するのはけっこうだが、球団が計算してはいけないだろう。
来季、そつなく守ることができて、攻撃の核となるような打撃を披露できる左翼手、はたして楽天に表れるのだろうか?
それとも、アキレス腱になってしまうのか?
ルシアノ・フェルナンドあたりが救世主としてここに収まってくれれば・・・と思う。
今後の補強を見守っていきたい。【終】
◎◎◎関連記事◎◎◎
・2年総額3億円の後藤光尊を引き取った立花陽三クン。その呆れた大盤振る舞いに唖然呆然の巻
・楽天の捕手人材難。解決のトレードは実現する?! 戸村健次を出して取りたいハマの来季5年目捕手とは?!
・評価したいファルケンボーグ自由契約&広島退団ミコライオの獲得劇
Amazon、楽天市場でのお買いものはこちらからどうぞ。ブログ継続安定運営のモチベー ションになります
《当ブログのコメントルール》御感想のある方は下記コメント欄でどうぞ。ただし、感情に流された御意見・誹謗・中傷・悪意の類、プロ野球や楽天と関係のないもの、名無しや通りすがりなどハンドルネームがいい加減と私が判断したものは、内容に関わらず、御遠慮申し上げております。頂いても削除の対象となります。なお、管理人の都合により、返信が遅れる場合、またはできない場合がございます。
《Twitterやっています》アカウントは@eagleshibakawaです。ブログ更新のお知らせ、プロ野球、スポーツの話題、時々実況しながら記録などをつぶやきます。フォロワー数1400人突破。
《facebookページを作りました》当ブログのページをfacebookに作成しました。ブログ更新情報やブログに載せない、Twitterでつぶやかない軽い話題などもアップ中。現在いいね!300人到達。
http://www.facebook.com/eagleshibakawa


スポンサーサイト
テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
ジャンル : スポーツ