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マリナーズ岩隈久志、敵地フィリーズ戦8回零封。今季最高77.1%のストライク率で12勝目~2014年8月19日○SEA5-2PHI

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2014年メジャー日本人投手の話題を最終的には独占しそうな岩隈久志



田中将大の快投で始まった日本人メジャー選手の今シーズン。その田中がDL入りしたのと前後して、1ヵ月出遅れた岩隈がぐんぐん台頭。白星を積み重ねている。初先発になった敵地フィリーズ3連戦第2戦は、田中に並ぶ日本人投手最多タイの12勝目を狙うマウンドになった。

そのマリナーズは67勝57敗のアリーグ西地区3位。快進撃が続き8月は11勝5敗、貯金を10に増やすことに成功している。依然ワイルドカードを経てのプレーオフ進出へ負けられない戦いが続くが、チームは一体感があってとても良い状態だ。

そのワイルドカード争い、俄かに混沌としている。長らく同西地区首位を走っていたアスレチックスが5連敗などで首位をエンゼルスに明け渡して陥落。ア中地区のタイガースと共に思わぬ強敵がマリナーズのライバルになりそうだ。シアトルの下、ワイルドカード4位にはヤンキースも控えており、目が離せない。

対するフィリーズはナリーグ東地区最下位。55勝70敗で既に終戦を迎えている。相手先発A.J.バーネットの今季成績は防御率4.35、6勝13敗。岩隈のインターリーグ登板は今季2度目である。

両軍のスタメン

マリナーズ=1番・ジャクソン(中)、2番・アクリー(左)、3番・カノ(二)、4番・シーガー(三)、5番・モリソン(一)、6番・チャベス(右)、7番・ズニーノ(捕)、8番・ミラー(遊)、9番・岩隈(右投)

フィリーズ=1番・リベア(中)、2番・ロリンズ(遊)、3番・アットリー(二)、4番・ハワード(一)、5番・バード(右)、6番・ブラウン(左)、7番・ルイス(捕)、8番・アッシュ(三)、9番・バーネット(右投)


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1回表、マリナーズ、相手ミスに乗じ機動力で好機広げて2点先制



4戦連続でハイクオリティスタートを記録している岩隈だ。本戦も安心して観戦に臨むことができたのだが、やっぱり、1回表の先制2点劇が大きかった。あの2点で随分と左団扇で悠々観戦することができた。

立ち上がり、制球難に苦しんだ相手先発バーネットを攻めた。ジャクソン、アクリーで頂いたストレートの連続四球。アクリー打席時に二盗を決めたジャクソンは、無死2,1塁で今度は一走アクリーと共に鮮やかな重盗を成功。一昔前のシアトルなら三塁タッチアウトで馬鹿じゃなかろううか♪となるところ、決めていくのが今季のマリナーズだ。相手ミスに機動力を絡めて無死3,2塁にすると、カノの二ゴ時に三走・ジャクソンが生還。1死後、5番・モリソンのセカンド内野安打もタイムリーになり、2点を先制した。(SEA2-0PHI)

岩隈が初回のマウンドに向かう前、既に援護点が入っていたのは、6/20ロイヤルズ戦(1点)、7/1アストロズ戦(2点)に続き今季3度目のことになった。

その岩隈の1回裏、打者4人に対し、きっちりストライク先行させている。

2球目に無駄球なしで追い込んだのが2人、3球目に1-2としたのが2人と早々に有利なカウントを作っていく。2番・左打ちのロリンズには0-2から右前に弾き返されたが、巧打によるもの。結果球は外角低めの難しい球で失投ではない。2死1塁で18本塁打の4番ハワードとの対決は、アウトローを3球続けて攻めて1-2と追い込んだ後、仕上げは一転内角攻め。ズニーノのミットめがけてややシュート回転したが、本戦最速92マイル(約148.1キロ)の速球がズバッと決まり、相手4番打者のバットに空を斬らせている。この回14球。うち11球を低めに集める徹底ぶりでゼロスタートで立ち上がった。

2回裏、2死から抜け球をおっつけられ右前に運ばれたが、問題なし。三振、内野ゴロ2本で僅か8球で終わらせた。

3回、思うがままの三者凡退



3回裏、本戦初の三者凡退イニングだ。

先頭9番の投手バーネットには7球で三ゴ。岩隈にしては球数を使ったか。上位に帰って2まわり目1、2番は遊ゴ、空三振。えげつないほど低めいっぱいに決まる球がいくつもある。MLBでは、ぐうの音も出ないほどの厳しい球をしばしばNastyと表現したりするが、まさにそんな投球だ。これでは相手打者はお手上げ。全てが岩隈の思うままといった投球になった。

4回裏、相手クリーンアップトリオとの対決。本戦の中で唯一、少しヒヤリ・・・とさせられたイニングになった。

先頭の3番・左打ちアットリーには外角スライダーを左翼ウォーニングトラックの中まで運ばれた。ゾーンが低めだったことでフェンス手前の失速になったのだろう。左打者長打のツボといえR外角高めに近づけば近づくほどスタンドインのリスクが高まったが、低めへの制球が岩隈を救った。

しかし1死後、4番・左打ちハワードに追い込んでからファウルで粘られた後、内角で決めにいった速球を弾き返され、左中間フェンス直撃の二塁打を浴びてしまう。本戦初にして唯一の得点圏に走者を背負った岩隈、打席に5番、6番を迎えた所で粘りを見せた。

慎重になったのか、あるいは絶対にホームは踏ませないという意識の表れか、またはこの回腕をまわしたり、首をまわしながらコリコリしたり、軽くジャンプしてみたりといった動作が目立った岩隈、どこかしら投球フォームにズレを感じていたのが表れたのか、5番、6番に対し球数をかけることになる。

5番・右打者バードには1-2に追い込んだ後、1球ボールが外れ、5球目ファウルで粘られた後、ベンチからマクレンドン監督が飛び出し通訳と共にマウンドへ。球審や内野陣、ズニーノを交えて何やら会話を交わしていたが、指揮官の目にはどこか岩隈の身体に異常を感じ取ったのだろうか?(続報を待ちたい)

しばらくマウンド上に輪ができた後、バードを7球目低め誘い球で三振に取ると、2死2塁で6番・左のブラウンともフルカウント対決を余儀なくされたが、最後はスプリッターを振らせて、三振。この回、7/7ツインズ戦の7回(24球)以来となる1イニング23球を消費したが、ピンチを最高のかたちで切り抜けることに成功した。



Kuma. Simply dominant.



5回裏は先頭7番打者をスプリッターで三振に取った後、1死から8番・左打者アッシュに失投スライダーを三塁後方左翼線沿いにテキサスヒットされた。

しかし、僥倖。インターリーグ敵地戦のため、9番は投手のバーネット。この打順の巡り合わせの良さも岩隈を助けた。送りバントを終始試みたバーネットに対し、低め厳しい投球でスリーバント失敗を誘うと、2死1塁で前日2安打、ナリーグ2位の打率.315、8月月間も.360と好調の1番・リベアに対し、仕事をさせない一ゴ。ボール先行2-0を経由した不利なカウント状況下だったが、軍配は岩隈に上がっている。

岩隈が5回までスコアボードにゼロを並べると、その直後の6回裏、シアトルの4番打者のバットが火を吹く。シーガーの頼もしき一撃は自己最多にあと3本と迫る19号ソロ。岩隈に3点目の援護が入った。(SEA3-0PHI)

味方が追撃の援護点を取った直後の6回裏から岩隈の静かなるギアが一段上がったようだ。この回から8回まで3イニング連続の三者凡退ピッチングになった。

6回裏は2番から始まる相手上位・中軸を僅か7球、3人で終わらせる省エネ投法。スプリッターで良くゴロを打たせている。

翌7回裏も僅か8球で締めた。5、6、7番に対し2三振、中飛の内訳。球審をも味方につけたピッチングが印象的のイニングになった。

特に極まったのは6番・左打ちブラウンへの0-1からの2球、3球の投球。いずれも外角低めの投球は、球審によってはボール判定になってもおかしくないゾーン。しかし、いずれも球審にストライクコールを言わせるピッチングをみせた。本戦、MLBの一球速報Gamedayでは左打者の外角ボールゾーンの6球が岩隈有利のストライクコールを取ることに成功。制球の良い岩隈の存在感があまねくMLB全体に知れ渡っている証拠と言え、3年目の成長の跡をこんなかたちでも伺い知ることができる。

メジャー初安打、メジャー初完封はお預けに



8回表、女房役のズニーノが左前へタイムリー。シアトルに4点目が入る。

その裏も三者凡退。岩隈にとってのラストバッターになった1番・リベアには2-0経由フルカウント勝負を制し、ここでも一ゴ。フィリーズで唯一調子が良い俊足好打者に、内野安打すら許さない4打数ノーヒット1三振。3本の凡打は全て内野ゴロと完璧に封じることができたのも、見応えあった。

9回表、残念ながらマウンド上にクマの姿はなかった。2011年の4月、皇子山で涌井と投げ合って以来の完封勝利は、お預けに。

ちなみに打者・岩隈は3打数ノーヒット2三振、二ゴ、見三振、ファウルチップでの空三振に倒れている。MLBでの通算差劇成績はこれで9打席、7打数0安打5三振、1四球、1犠打としている。岩隈はNPBでも僅かにヒット1本しか打っておらず、このままいくとプロ初安打のみで終わりそうな気配も漂い始めたかもしれない。



8回、打者28人、96球(1回当たり12.00)、被安打4、被本塁打0、奪三振11、与四死球0、失点0、自責点0。

初球28球・・・4Seam3、Sinker15、Slider6、Splitter2、Curveball2
2ストライク以降32球・・・4Seam9、Sinker8、Slider5、Splitter10
ボール先行13球・・・4Seam1、Sinker7、Slider1、Splitter4

岩隈の談話「初回に先制してもらったので、(気分的に)楽にといいますか、ドンドン腕を振ってストライク先行で投げていこうというような感じで、自分のピッチングができたと思います」

女房役ズニーノのコメント「球がストライクゾーン低めにとてもよく集まっていた。最近は、高めの球をまぜながら、打者の視線を変えることも効果的にできていると思う。何よりも、スプリットの出来だろう。あのスプリットを初めて見ると、すごくフラストレーションがたまると思う」

三塁を守る4番シーガーの岩隈評「信じられない投球だよ。8回に球数表示を見たら、ボールの数が20にも満たない状態だった。どの球でもストライクを奪えるし、空振りも取れる。ゴロを打たせて仕事も早い。これ以上は願えないくらいの働きをしてくれたよ。後ろで守っていて最高だね」

今季最高値のストライク率



これで7/29インディアンス戦を起点に5試合連続ハイクオリティスタート。7/7ツインズ戦以降の9試合で8試合がHQS。17回2/3連続無失点としている。この間、中には調子が芳しくないゲームもあった。3.5日含む4戦連続中4日という未体験もあった。しかし、悪いなりにも崩れることなく結果を出し続けている点が、3年目の進化と言えそうだ。

これで今季成績は防御率2.57、田中と並ぶ日本人投手最多タイの12勝へ到達(6敗)、与四球率0.73、WHIP0.94、QS率71.4%(15/21)、HQS率61.9%(13/21)としている。

右肘部分断裂から順調なリハビリを見せている田中だが、メジャーのマウンドに帰ってくるまで今しばらくかかること。またヤンキースが劣勢に追い込まれていること。ダルビッシュもDL入りし、チームも終戦を迎えていること等を考えれば、終わってみれば2014年、最も輝いた日本人投手は岩隈ということになっていくのかもしれない。

なぜ7月の夏場以降、岩隈が結果を残すことができたのか? ソースを失念してしまったが、試合前ブルペンでの投球練習に改良を加えたとされている。それまでは全球を投げていたのが、夏場のある時期から4シームしか投げなくなったという。捕手の構えたミットに4シームがいけば、あとは握りを変えてそこから変化させるだけだから、投げる必要がないということらしい。マウンド外でも徹底された無駄球削減の省エネ意識が、岩隈を支えているのかもしれない。

本戦は、いつも以上にストライク先行が光った。全体のストライク率は96球投げて74球がストライクで77.1%。これは7/1アストロズ戦に並ぶ今季最高値になっている。初球ストライク率も7割超え。4球目以降に決着がついた打者12人相手に3球目までに追い込んだのは10人ときわめて多かった。2ストライク目までのストライクカウントを取った35球中22が4シーム、シンカーの速球系で獲得した。

速球、変化球、いずれも上々



球種別では4シームが今季最速の平均球速145.2キロを記録した。あまり多くは投げなかったが、そのほとんどが90マイル超え。中でも1回ハワード、3回ロリンズを空振り三振に切って取った結果球はストライクゾーン真中気味に甘く入った4シームだったが、いずれも球速表示以上に打者の手元で伸びているのだろう。二桁本塁打を打っている両打者が全く対応できていなかったのは、痛快だった。

シンカー(ツーシーム)も上々だった。特に目を見張ったのは右打者の外角狙いのシンカー。今季の岩隈は外角狙いのバックドアのピッチングが、ストライクゾーン真中からインコースへ抜けていくケースが大変多かった。しかし、本戦ではアウトコース低め、ズニーノのミットへ美しく決まるシーンが多かったように感じる。

初顔合わせになったフィリーズには、スプリッターもすこぶる効果的だった。空振り率19.2%と高く三振を4個奪取。イージーゴロも5本打たせるなど、スプリッターだけで3イニング9アウト分を獲得することができた。当ブログ調べでは全26球中、中段以高に入る失投もゼロ。しっかりコントロールされていた。

その全ての結果が、下記配球図に凝縮されている。

右打者には全体の68.8%を、左打者には73.4%を低めに集めることに成功しているが、さらに凄いのは、赤線で囲った部分になる。右打者の真中低めから外角低めにかけて全体の62.5%を、左打者の外角低めに全体の50.0%を集中させる徹底ぶり。特に左打者への外角低めに厳しく決まるケースが多かった。

岩隈は今季(本戦前時点で)右打者を.196と良く抑え、左打者に.270とやや打ち込まれる傾向にあるのだが、これで8月以降、左打者を68打数14安打の.206と良く抑えることに成功している。

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