【試合評】 終戦記念日~2014年7月22日(火)●楽天イーグルス0-2西武
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試合前、ドン底からの連覇を狙う楽天にとって今季最悪のバッドニュースが飛び込んできた。
ラッツ戦線離脱... 本日が今季イーグルスの終戦記念日になってしまうのか...
前日の一戦、7回表無死3,1塁、ウィリアムスから4番・ラッツが受けた死球。あのヒット・バイ・ピッチが思いのほか重症だった。翌朝、所沢市内の病院で診察を受けたラッツにくだされた診断は右手親指の第2関節骨折。全治6週間だという。この報せを受けてラッツは1軍登録抹消。代わりに2軍から島内が再昇格されていた。
オールスター挟んで3カード勝ち越しを狙った西武12回戦は、結局、4番の差が表れた一戦になってしまう。
楽天の先発は青山。中11日のマウンドになった背番号41は6回まで合計3イニングの三者凡退を含む無失点投球。前日16安打の西武打線を散発2安打に抑える快投をみせる。
西武先発は菊池。1回表1死2塁で元4番の3番AJ、22代4番に就任したボウカーが揃って見逃し三振に倒れると、先頭・銀次のファースト強襲二塁打などで作った1死3,1塁の翌2回表好機では嶋が今季10本目の併殺打。
指にマメができたということで2回で降板した菊池の後を受け、西武は3回から二番手・中郷が登板。涌井の人的保障でライオンズに移籍してきた8年目右腕に5回までの3イニングを零封されてしまう。5回表は先頭・嶋の安打出塁、岡島バントで1死2塁の好機を作り、松井稼の当たりは左中間深部の大飛球。しかし、センター秋山の背走ランニングキャッチに遭い、得点が入らない。
6回は岡本篤の前に三者凡退。7回はウィリアムス相手に1死から西田がツーベース。ラッツの弔い合戦といきたかったが、嶋が高めの逆球に手を出して三振に倒れる。2死2塁で岡島。1,2塁間を破る右前安打を打ち返したが、前進守備のライト木村の正面を突き、二走・西田は3塁ストップ。後続の松井稼は再び外野後方に飛球を打ち返したものの、相手守備範囲に収まり、3アウト。
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試合は7回表まで両軍スコアボードには綺麗にゼロが並ぶかたちで進んでいた。
均衡が破られたのはその直後、7回裏、ライオンズのラッキーセブン、相手クリーンアップトリオとの対決回のことだった。それまで好投を続けてきた青山が先頭の3番・栗山にほんの少しかすった程度の死球を与えてしまう。納得行かぬ表情で栗山を1塁に歩かせた後、悲劇の一閃に見舞われる。
4番・中村、1-1からの第3球だった。初球アウトコースいっぱいを突いた速球でファウルを打たせ、2球目インハイを見せてボール。並行カウントからの3球目、嶋が要求したのは再度インコースだった。嶋の指示どおり投げ込んだ137キロ速球。
0-0の終盤。相手は一発がある4番打者。絶対に長打は避けなければならない場面で、なぜインコースを2度も続けてしまったのか? 前2打席は外角で空三振、中飛と討ち取ってきただけに、悔やまれるインコース攻めだった。
また、青山も球数が80球を越えてヘバってきたのか、中村に投じた結果球ストレートは137キロだった。46球を投じたストレートは平均球速142.7キロ、最速148キロから最遅136キロの球速帯の中で「最も遅かった4球の1球」が中村に投じた結果球だったのだ。
ガツンとくらった大飛球は左中間スタンドへ。(楽0-2西)
2点を失った直後の8回表イーグルスの攻撃。マウンド上は西武五番手・野上。2番・藤田から始まる打順で、野上の制球が定まらない。藤田がストレートの四球で1塁に歩き、無死1塁。攻撃の橋頭堡を作ったものの、ここで本戦2度目のジョーンズ、ボウカーの3、4番揃っての見逃し三振。
両者いずれも見逃し三振に倒れるような球ではなかった。それどころかAJは真中に入った相手失投を悠々と見送る始末。AJはこの日4打席に立ち、投げ込まれた17球のうちバットを振りにいったのは僅かに3回。腰や膝に違和感を抱えながらプレーしているというAJの隠れた満身創痍が表出した一日になってしまった。ボウカーもオールスターを挟んで見逃し三振が増えているのが気がかりだ。
楽天は得点圏で打者を13回バッターボックスに送り込んだものの、ヒットは7回岡島の右安のみ。頼みの助っ人2選手が機能せず、結局、0-2で敗戦。6/11ヤクルト戦に続く今季8度目の零敗を喫している。
「あれだけ安打が出ていて、点が取れないのは監督の責任。投手に申し訳ない。一つ勝って、監督に渡したい」。試合後、大久保代行はそう振りしぼるのが精いっぱいだった。
これでチーム成績は85試合36勝49敗、借金は13へ。順位は6位変わらず。ゲーム差は1位・オリックスと15.0、2位・ソフトバンクと13.5、3位・日本ハムと6.5、4位・ロッテと2.5、5位・西武と2.0としている。
西武戦は7勝5敗、直近10試合は5勝5敗、大久保代行指揮で8勝8敗としている。
両軍のスタメン
ボウカー、球団史上22番目の4番打者に就任
楽天=1番・松井稼(三)、2番・藤田(二)、3番・ジョーンズ(指)、4番・ボウカー(左)、5番・銀次(一)、6番・牧田(中)、7番・西田(遊)、8番・嶋(捕)、9番・岡島(右)、先発・青山(右投)
西武=1番・秋山(中)、2番・渡辺(遊)、3番・栗山(左)、4番・中村(指)、5番・メヒア(一)、6番・浅村(三)、7番・木村(右)、8番・炭谷(捕)、9番・金子侑(二)、先発・菊池(左投)

7回、打者26人、100球(1回当たり14.29)、被安打3、被本塁打1、奪三振8、与四死球3(四2死1)、失点2、自責点2。
初球27球・・・ストレート13、スライダー10、フォーク1、カーブ3
2ストライク以降21球・・・ストレート5、スライダー15、フォーク1
青山の談話「うまく反応された。多分待っていなかったボールだと思うけれど…。全部のボールでストライクが取れていたし、こういう投球を続けていきたい」
ストレートの平均球速は前年に並ぶ142.7キロ。前年は救援投手で記録した数字だから、先発として叩き出した本戦でのストレートは良く走っていたと言える。(それだけに137キロを運ばれたあの1球だけが悔やまれる)
「局面打開のスライダー」も上々の機能。空振り7個、見逃しストライク12個を取るなどストライクを取ることができていた。制球も素晴らしかったが、キレも十分。4回無死1塁で3番・栗山に投じた第3球、5回先頭・浅村への第2球はスライダーがいずれも高めに抜けるかたちで入った失投になったが、空振りを奪った。打者が想像する以上に手元でキレていたのだろう。
2009年10/10日本ハム戦以来の先発勝利はお預けになったが、それに相応しい7回2失点の好投だった。

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《青山浩二の前回先発試合》
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・【試合評】中4日の則本昂大、オリ主砲の艦砲射撃を浴びて大破撃沈~2014年7月16日(水) ●楽天イーグルス1-8オリックス
・【試合評】福山博之を死地へと駆り立てる楽天・大久保博元代行の所業を断罪する~2014年7月21日(月・祝)○楽天イーグルス9-8西武
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ポツダム宣言、受諾になってしまうのか・・・
試合前、ドン底からの連覇を狙う楽天にとって今季最悪のバッドニュースが飛び込んできた。
ラッツ戦線離脱... 本日が今季イーグルスの終戦記念日になってしまうのか...
前日の一戦、7回表無死3,1塁、ウィリアムスから4番・ラッツが受けた死球。あのヒット・バイ・ピッチが思いのほか重症だった。翌朝、所沢市内の病院で診察を受けたラッツにくだされた診断は右手親指の第2関節骨折。全治6週間だという。この報せを受けてラッツは1軍登録抹消。代わりに2軍から島内が再昇格されていた。
オールスター挟んで3カード勝ち越しを狙った西武12回戦は、結局、4番の差が表れた一戦になってしまう。
楽天の先発は青山。中11日のマウンドになった背番号41は6回まで合計3イニングの三者凡退を含む無失点投球。前日16安打の西武打線を散発2安打に抑える快投をみせる。
西武先発は菊池。1回表1死2塁で元4番の3番AJ、22代4番に就任したボウカーが揃って見逃し三振に倒れると、先頭・銀次のファースト強襲二塁打などで作った1死3,1塁の翌2回表好機では嶋が今季10本目の併殺打。
指にマメができたということで2回で降板した菊池の後を受け、西武は3回から二番手・中郷が登板。涌井の人的保障でライオンズに移籍してきた8年目右腕に5回までの3イニングを零封されてしまう。5回表は先頭・嶋の安打出塁、岡島バントで1死2塁の好機を作り、松井稼の当たりは左中間深部の大飛球。しかし、センター秋山の背走ランニングキャッチに遭い、得点が入らない。
6回は岡本篤の前に三者凡退。7回はウィリアムス相手に1死から西田がツーベース。ラッツの弔い合戦といきたかったが、嶋が高めの逆球に手を出して三振に倒れる。2死2塁で岡島。1,2塁間を破る右前安打を打ち返したが、前進守備のライト木村の正面を突き、二走・西田は3塁ストップ。後続の松井稼は再び外野後方に飛球を打ち返したものの、相手守備範囲に収まり、3アウト。
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4番の差が表れた試合に
試合は7回表まで両軍スコアボードには綺麗にゼロが並ぶかたちで進んでいた。
均衡が破られたのはその直後、7回裏、ライオンズのラッキーセブン、相手クリーンアップトリオとの対決回のことだった。それまで好投を続けてきた青山が先頭の3番・栗山にほんの少しかすった程度の死球を与えてしまう。納得行かぬ表情で栗山を1塁に歩かせた後、悲劇の一閃に見舞われる。
4番・中村、1-1からの第3球だった。初球アウトコースいっぱいを突いた速球でファウルを打たせ、2球目インハイを見せてボール。並行カウントからの3球目、嶋が要求したのは再度インコースだった。嶋の指示どおり投げ込んだ137キロ速球。
0-0の終盤。相手は一発がある4番打者。絶対に長打は避けなければならない場面で、なぜインコースを2度も続けてしまったのか? 前2打席は外角で空三振、中飛と討ち取ってきただけに、悔やまれるインコース攻めだった。
また、青山も球数が80球を越えてヘバってきたのか、中村に投じた結果球ストレートは137キロだった。46球を投じたストレートは平均球速142.7キロ、最速148キロから最遅136キロの球速帯の中で「最も遅かった4球の1球」が中村に投じた結果球だったのだ。
ガツンとくらった大飛球は左中間スタンドへ。(楽0-2西)
2点を失った直後の8回表イーグルスの攻撃。マウンド上は西武五番手・野上。2番・藤田から始まる打順で、野上の制球が定まらない。藤田がストレートの四球で1塁に歩き、無死1塁。攻撃の橋頭堡を作ったものの、ここで本戦2度目のジョーンズ、ボウカーの3、4番揃っての見逃し三振。
両者いずれも見逃し三振に倒れるような球ではなかった。それどころかAJは真中に入った相手失投を悠々と見送る始末。AJはこの日4打席に立ち、投げ込まれた17球のうちバットを振りにいったのは僅かに3回。腰や膝に違和感を抱えながらプレーしているというAJの隠れた満身創痍が表出した一日になってしまった。ボウカーもオールスターを挟んで見逃し三振が増えているのが気がかりだ。
楽天は得点圏で打者を13回バッターボックスに送り込んだものの、ヒットは7回岡島の右安のみ。頼みの助っ人2選手が機能せず、結局、0-2で敗戦。6/11ヤクルト戦に続く今季8度目の零敗を喫している。
「あれだけ安打が出ていて、点が取れないのは監督の責任。投手に申し訳ない。一つ勝って、監督に渡したい」。試合後、大久保代行はそう振りしぼるのが精いっぱいだった。
これでチーム成績は85試合36勝49敗、借金は13へ。順位は6位変わらず。ゲーム差は1位・オリックスと15.0、2位・ソフトバンクと13.5、3位・日本ハムと6.5、4位・ロッテと2.5、5位・西武と2.0としている。
西武戦は7勝5敗、直近10試合は5勝5敗、大久保代行指揮で8勝8敗としている。
両軍のスタメン
ボウカー、球団史上22番目の4番打者に就任
楽天=1番・松井稼(三)、2番・藤田(二)、3番・ジョーンズ(指)、4番・ボウカー(左)、5番・銀次(一)、6番・牧田(中)、7番・西田(遊)、8番・嶋(捕)、9番・岡島(右)、先発・青山(右投)
西武=1番・秋山(中)、2番・渡辺(遊)、3番・栗山(左)、4番・中村(指)、5番・メヒア(一)、6番・浅村(三)、7番・木村(右)、8番・炭谷(捕)、9番・金子侑(二)、先発・菊池(左投)

快投青山、無援護&一球に泣く
7回、打者26人、100球(1回当たり14.29)、被安打3、被本塁打1、奪三振8、与四死球3(四2死1)、失点2、自責点2。
初球27球・・・ストレート13、スライダー10、フォーク1、カーブ3
2ストライク以降21球・・・ストレート5、スライダー15、フォーク1
青山の談話「うまく反応された。多分待っていなかったボールだと思うけれど…。全部のボールでストライクが取れていたし、こういう投球を続けていきたい」
ストレートの平均球速は前年に並ぶ142.7キロ。前年は救援投手で記録した数字だから、先発として叩き出した本戦でのストレートは良く走っていたと言える。(それだけに137キロを運ばれたあの1球だけが悔やまれる)
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2009年10/10日本ハム戦以来の先発勝利はお預けになったが、それに相応しい7回2失点の好投だった。

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《青山浩二の前回先発試合》
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