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マリナーズ岩隈久志、バーランダーとの対決を制し、今季指折りの好投で13勝目──2013年9/18○SEA8-0DET

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マリナーズ対タイガース2013年9月18日
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ゴロ量産体制で岩隈久志13勝目



レギュラーシーズンも終盤に来て、2試合15イニング連続無失点の投球だ。岩隈がこんな快投ができる余力を残していたとは、本当に驚きである。

今季31試合目の先発マウンドは敵地タイガース戦となった。アリーグ中地区首位。昨年三冠王のミゲル・カブレラやプリンス・フィルダーらを擁する打線はアリーグトップのチーム打率を誇る破壊力を誇る。投げ合う相手は4/18シアトル以来2度目のマッチアップ、球史に残る名投手ジャスティン・バーランダーである。

ここまで12勝の岩隈。13勝のバーランダー。二桁勝利どうし両先発の投げ合いは、岩隈に軍配が上がった。

岩隈が自慢の制球力を発揮しゴロアウトピッチングを繰り広げる一方、バーランダーは序盤からコントロールが乱れ、ボール球が大変多かったのだ。フルカウントも目立ち、7回で124球の球数過多。そのため、マリナーズ打線がバーランダーを捉えるのは時間の問題かと思われた。

1回表、1番・アクリーがフルカウントから四球出塁。この場面は得点に結びつけること叶わなかったものの、翌2回表、先頭打者スモークの四球出塁を起点にマリナーズが先手を取ることに成功する。無死1塁で、ソーンダースが左中間を完全に割る二塁打で、スモークをホームに呼びこむと、続くフランクリンの当たりも左中間へ。このクリーンヒットでソーンダースも生還し、マリナーズが先制の2点を獲得した。(SEA2-0DET)

岩隈は立ち上がりの1回裏、満塁のピンチを切り抜けると、2回、3回はすいすいピッチング。2イニング連続三者凡退の好投をみせていく。

1回裏は確かに満塁にはなったものの、より正しく言えば、相手の猛攻に晒されてのピンチではなかった。1死後、2番打者にセカンド内野安打を打たれて1死1塁、3番・カブレラには初球真中に抜けた甘い速球を狙われたが、打ち損じの中飛球に打ち取った。しかし、続くフィルダーに三塁線突破の二塁打を許し、5番・マルチネスには敬遠、塁を埋めて6番打者との勝負は1-2から低めスプリッターがしっかり機能。要所を空振り三振に取って、危機を脱出している。

実はフィルダーの二塁打は、サードのシーガーが遊撃寄りに位置取りする極端なシフトを敷いたことの裏返しだったので、こういった事態はありえる場面だった。下記にフィルダーの打球方向を掲載してみたが、ご覧のとおり、その内野ゴロアウトの大半が2塁ベースから右側に多く集まっている。もしシーガーが通常の守備位置にいたなら、しぶとく三塁線を破っていった二塁打は単なるサードゴロになっていたはずだ。

また、5番打者・ビクター・マルチネスの敬遠策は、理解はできる。正直まだ始まったばかりの1回に敬遠作戦ってどうなのかな?とは思いはしたものの、オールスター明けの後半戦、この5番打者が226打数83安打の.367(9/20の17時現在)と当たりに当たっていることを考えれば、1塁を埋めて6番打者との勝負を選んだ作戦も、理解はできるところなのだ。

というわけで、相手に攻めこまれ、押されてアップアップの状態で招いた満塁のピンチではなかったことから、私は冷静に観戦することができていた。(既に試合結果を知っていたというのも、あるのだろうが・・・)

■フィルダーの打球方向
FOXスポーツのWEBサイトより。赤点が凡打、青点が安打。内野の赤点の大半はゴロアウトと思われ、センターラインから一塁方向に多く集まっているのが確認できる。


三者凡退に切って取った3回は、アクリーの好守が光るかたちに。1死後、8番打者に打たれた中前へのライナー性の飛球を、アクリーが前進。球際のスライディングキャッチでグラブに収めている。3回は1番から始まる相手の攻撃だったが、こちらも3人で片づけることに成功している。追い込んでからカブレラにファウルで2度粘られはしたものの、ラストは低めストライクからボールゾーンに絶妙に落としたスプリッターで空振り三振となった。

この試合、ヒヤヒヤさせられたのは4回だった。1死後、2度目の満塁ピンチを背負うこととなったが、流れが悪すぎただけに、1回とは一転、手に汗握るピンチになった。先頭打者フィルダーをイージーなサードゴロに討ち取った後からのできごとだった。第1打席は敬遠で勝負を避けた5番・マルチネスとの勝負は詰まり気味のピッチャー返し。セカンド左のゴロをフランクリンがバックハンドで追いつき、1塁へジャンピングスロー。これが高めに大きく浮いてしまい、1塁はセーフ。もし、あの場面、セカンドを楽天の藤田が守っていたなら、100%アウトにしていたはずなのに・・・という思いで見つめていました。

その後、岩隈のワイルドピッチ、四球で1死2,1塁、7番打者に打たせた当たりはボテボテの討ち取ったゴロもシーガーがバウンドを合わせることができずにエラー出塁。味方守備の綻びが招いたピンチで、バッターボックスに迎えたのは前の打席、センターへライナー性の当たりを飛ばしていた8番・ペレスだった。ここで岩隈が、持ち味を出していく。低めに球をしっかり集めて、1-1からのスプリッターでショート正面のゴロを打たせることに成功。打球は6-4-3と渡るゲッツー完成で、この回もゼロで切り抜けている。

ハムストリングスを痛めて戦線離脱したミラーの代わりに、この試合、ショートを守ったのはトリンフェルだった。このゲッツーゴロ、打球を待って処理したがため、1塁は間一髪のタイミングになってしまった点、少し心臓に悪いシーンになってしまった。(前へ突っ込んで処理する選択肢もあったと思うのだが・・・)

ともあれ、4回のピンチをしのいだ岩隈は、5回以降は安全運転。8回を投げ切るまで、タイガース打線に許したヒットは僅かに1本。2度と2塁を踏ませないピッチング。特に5、6、7回は3イニング連続の三者凡退劇をみせてくれた。

5回、6回はアクリー、シーガーの好守も岩隈を盛り立てた。アクリーは再び中前着弾ヒットコースをスライディングでアウトにしてみせると、シーガーはフィルダーの痛烈な打球をダイビングキャッチで良く防いでみせる。カブレラとの対決は3度目は僅か4球でスプリッター空振り三振に取ると、初めて走者を置いた状況で迎えた第4打席ではセカンド正面へのイージーゴロに討ち取り、4の0。岩隈の完全勝利となっている。

岩隈の好投が続く中、2回に2点を先制した打線は6回にスモークのソロショットで1点を追加すると、バーランダーが降板して二番手が登板してきた8回表に3本の長短打に2四球1暴投などで一挙4点を追加、試合を完全に決めてみせ、マリナーズが8-0で完勝を収めている。

岩隈は13勝目。白星は8/21アスレチックス戦以来、実に1カ月ぶりとなっている。

両軍のスターティングラインアップ

マリナーズ=1番・アクリー(中)、2番・グティエレス(右)、3番・シーガー(三)、4番・モラレス(指)、5番・スモーク(一)、6番・ソーンダース(左)、7番・フランクリン(二)、8番・ブランコ(捕)、9番・トリンフェル(遊)、先発・岩隈(右投)

タイガース=1番・ジャクソン(中)、2番・ケリー(右)、3番・カブレラ(三)、4番・フィルダー(一)、5番・マルティネス(指)、
6番・ティアソソポ(左)、7番・アビーラ(捕)、8番・ペレス(二)、9番・イグレシアス(遊)、先発・バーランダー(右投)

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■岩隈久志 2013年 試合別 投手成績
岩隈久志2013年投手成績 border=

防御率2.76はアリーグ3位。敵地25イニング連続無失点



これで13勝6敗、防御率2.76はダルビッシュの上、アリーグ3位に浮上。WHIP1.02は同2位となっている。(9/20の17時現在)

QS数は22個に。これはアリーグ3位タイの数。QS率も68.8%まで上げてきている。シーズン球数は3001球。3000球を超えてきたのは2010年以来、3年ぶりのこと。(近鉄時代が不明なものの)恐らく2度目ではないだろうか。

中日スポーツ「岩隈、最強打線0封で13勝目 サイ・ヤング右腕にも投げ勝つ」によると、敵地での25イニング連続無失点は球団タイ記録とのこと。ビジター防御率も2.45としている。

試合終了後、岩隈のブログが更新されている。それによると残り登板は1試合だと言う。防御率2点台はとんでもない大炎上でも発生しない限り、ほぼ100%手中に収めたため、シーズン最終登板もこの調子で2年目有終の美を飾ってもらいたい。

■岩隈久志 球種別 投球詳細
岩隈久志9月18日タイガース戦球種別投球詳細

8回、打者30人、105球(1回当たり13.13、1人当たり3.50)、被安打4、被本塁打0、奪三振6、与四球2、失点0、自責点0。

《初球30球》
右打者17球=4Seam5、Sinker1、Slider8、Splitter3
左打者13球=4Seam1、Sinker1、Splitter5、Curveball5、Int.Ball1

《2ストライク以降28球》
右打者18球=4Seam8、Slider3、Splitter7(3三振1ゴロ凡打1単打)
左打者10球=4Seam6、Sinker1、Splitter3

岩隈のコメント「1点を与えた方が負けるんじゃないかと思ったので、先制点を与えないようにと強い気持ちで投げた。思ったように投げられた。(カブレラとの対戦について)うまくタイミングをずらしながら打ち取ることができた」

制球力が光った105球のピッチング



前回の試合評、k0418さんから頂いたコメントへの返信に、このように書いたのを覚えている。

80球前半で7回を終えることができていたらもう1イニングいったのかもしれません。1イニング当たりの球数は13.43、これだけ見れば文句のつけようがない省エネ投球でしたが、8回いくには、2回や4回ジェイに9球粘られてしまったのが、響いてしまったかたちでしょうか。今季8回まで投げた4試合の球数をみると、89球(1イニング当たり11.13)、96球(同12.00)、99球(同12.38)、90球(同11.25)となっており、マリナーズ首脳陣の一貫した(言い方を変えれば、頑なな)起用がうかがえます。これからもマリナーズ首脳陣がこれまでと同様の起用法をするなら、今後も8回まで投げるには、かなりハイレベルの省エネ投球が要求されるのかも?!と考えています。


というわけで、ここまでの起用法をみると、7回91球で終えていたこと、8回表に大量追加点を取ることができたこと等を合わせると、8回からは投手交代なのかな?と思われた。ところが、8回も続投。これには嬉しい意味での誤算だった。現在、連戦も増えているだけに、救援陣に負担をかけたくないという意味合いもあったのかもしれない。

ところで、この試合、今季でも指折りの制球力だったのでは?と感じている。例えば捕手がアウトコースを要求しているのに完全にインコースへ抜けてしまったというような逆球は、数えるほどだったかと思う。ほとんど狙ったコースに投げ切ることができていたのでは?と思うのだ。

持ち味の低めへの制球が冴えをみせた。特に右打者だ。65球のうち実に61.5%を低めゾーンに集めることに成功、タイガースの右打者に16打数1安打の対戦被打率.063と完璧な内容をみせた。

獲得アウト24個中、ゴロで奪ったものがちょうど半分の12個。奪三振6、内野フライ1と合わせて内野アウトは24個の79.2%に当たる19個と大変多かったこと、ウォーニングゾーン付近まで飛ばされた飛球が皆無だったこと等を考えると、今季の中でも指折りの好投だったと言えそうだ。

右打者への配球に変化あり



この試合、お!と思わされたのは、右打者への配球である。岩隈は勝負球スプリッターを左打者に多く使用する一方、右打者にはほとんど投げてこなかった。今季、右打者球種割合でスプリッターの割合は当ブログ調査で11.2%に止まっている。それが、この試合、26.2%までに上昇していた。

これは強力タイガース打線を封じるための対策なのか?どういう理由で増やしたのか?は分からないものの(過去ブランコと組んだ試合での右打者スプリッター割合は13.8%だった)、この作戦が功を奏したと言えそうだ。4回1死満塁でペレスに打たせた6-4-3併殺ゴロの結果球もスプリッターだったし、カブレラの2三振の結果球もスプリッターだった。

スプリッターといえば前回カージナルス戦では中段以高に入る球が多くヒヤヒヤさせられたものの、この試合では31球中27球が低めゾーンに集中。打たれたヒット3本のうち2本は当たりは良くないゴロだったこと(フィルダーの二塁打も含まれる)も考えると、岩隈の看板球が上々の機能を発揮していたと言える。

インコース攻めはほとんどなかったものの(右打者に記録された内角球の少なくとも3分の1はアウトコースを狙った投球が内角へ入る逆球)、捕手がベテランのブランコということで、基本、低めに集める投球でしばしば織り込まれた高め勝負の配球が実に効果的。高め速球での三振を3つ獲得している。

打者1巡目までは速球主体、2巡目以降は変化球が増える



下記に打順の1巡目、2巡目、3巡目以上による球種割合の変化を棒グラフにして表してみた。ご覧のとおり、1巡目は4シーム、シンカーといった速球が50%近くを占めている。しかし、2巡目以降になると変化球の割合、特にスプリッターが多くなり、3巡目以降になると、速球の中でもシンカーを多用していることが確認できる。このような球種を変えて配球する作戦も、好投の秘訣の1要因になったのでは?と感じている。

■1巡目、2巡目、3巡目以降の球種割合
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■配球図
岩隈久志配球図

■9/18タイガース戦の球詳細
コースNo.は下記図のとおり。球速はマイル表示

20130920DATA6.jpg
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