FC2ブログ

マリナーズ岩隈久志、13球粘られるなど四苦八苦の本拠地レイズ戦──2013年9/6SEA6-4TB

スポンサーリンク




マリナーズ岩隈20130907TB登板スコア
HANREI.jpg

岩隈久志にイニング制限



岩隈久志にイニング制限が課せられた。前回登板直後にウィリス投手コーチら首脳陣が決定をくだしたという。シアトルタイムズ紙、タコマニューストリビューン紙、地元2紙のマリナーズ番記者がそれぞれTwitterでツイートしているのをみると、210イニングが目処のイニング制限だという。







これで本試合を入れて今季残り3登板が精いっぱいということになり、15勝到達は厳しくなってきたかな?という印象だ。区切りとなる15勝に届かないかもしれないという点で言えば、残念な思いはするものの、この決定は支持したい。

というのは、岩隈は今季既に2704球を投げているからだ。本戦入れて残り3登板と考えても球数は3000球を超える可能性は高かった。かりに3015球を超えてくるとなると、少なくとも2007年以降では最多球数になる。

■岩隈久志の年度別球数
2007年=1521球
2008年=2985球
2009年=2552球
2010年=3015球 
2011年=1702球
2012年=1916球
2013年=2704球

「球数制限とは何なのか②|野球史」(野球の記録で話したい)より

もちろん、岩隈は調整方法をメジャー流儀に合わせ、周囲が驚くほどの順応ぶりをみせている。著書『感情をコントロールする技術』によると、NPB時代、登板と登板の間には2度ブルペン入りし120~130球を投げ込んで調整を続けたスタイルを、今では前日に30球投げ込む程度になったと言う。

NPBで1シーズン25登板とするとブルペンでの調整は25×120=3000球、MLBで30登板とすると30×30=900球。その差2100球。2007年以降では2010年の3015球を超えて最多球数になるかもしれない今シーズンだが、ブルペンでの球数を合算すれば、今季は2010年より約2400球少ないという話にもなってくるのだ。もちろん、ブルペンと実戦の球数を同等に捉えてはいけないのかもしれない。しかし、これほどの球数差が出てくることなると、その多寡はあっても、少なからず影響はあるのでは?と思う。2011年右肩痛を発症したのは前年の2010年にブルペンと合わせて約5400球投げたその影響なのかもしれないとも思うのだ。

メジャーに来てから岩隈は逞しくなった。しかし、複数年契約で来季もローテの軸としての働きが求められること、過去の故障歴などを合わせて考えれば、マリナーズ首脳陣が岩隈を大切に扱うその意図は、理解できる。また、再建モードの中、来季を見越して、先日メジャーデビューしていきなり158キロ速球と118キロのカーブを投げ込んでみせたという期待のプロスペクト、タイワン・ウォーカーら若手に先発の機会を与えたいというチーム事情もあるのだろう。このことも理解できる。

・・・という状況の中で迎えた今季30登板目の本拠地レイズ戦のマウンドだった。

四苦八苦で5戦連続クオリティスタートはならず・・・



結果から言えば、しんどいマウンドになったかなと感じている。味方打線の援護は4点。4点以上のランサポートを受けたのは7/25ツインズ戦以来8試合ぶりのできごとになったが、点の取られ方が拙く、打線の援護を活かすことができなかった。

1回表に1安打を打たれながらも後続を絶ち切ってスタートした岩隈は、翌2回表、さっそく試練の時を迎えていた。

直前の1回裏、1番・ミラーの二塁打で作った好機で、シーガーが先制犠飛。あともう一歩でホームランという当たりで味方が1点を先制した直後のできことだった。

この回の先頭打者は右打ちの5番・ヤング。初球、2球と外角低めを狙った投球がはずれ、ボール先行2-0に。直後の第3球だった。外角低めを突いてストライクを取りにいきたかった90マイル速球が、意図に反して真中高めへと、すっと入ってしまう。甘いコースに狙いを絞り待ちかまえていたヤングのバットの餌食になった。完璧なタイミングで振り抜かれた飛球は左翼一直線。レイズのブルペン練習場を超えてバルコニー席へと飛び込んでいく先制ソロ。岩隈は3試合ぶりに一発をくらって、あっさり同点とされてしまった。(SEA1-1TB)

試練の第一幕が先制ソロ被弾とすると、第二幕は、その後にやってきたレイズ期待のプロスペクト、ウィル・マイヤーズとの対戦だった。

僅か2球、外のスライダーでポンポン!!0-2と追い込んだ所までは上々だったが、そこから大変な四苦八苦に遭った。結果球、低めスプリッターを振らせての空振り三振が出るまで、実に9球ファウルで粘られるなど、マイヤーズを打ち取るのに要した球数は実に13球。この13球は今シーズン打者1人当たりに要した最多球数タイとなっている(もう1人は6/21アスレチックス戦の3回ココ・クリスプの二ゴ)。2回だけで22球、1、2回合わせて36球。

翌3回表も苦労した。2死走者なしから満塁のピンチを背負っていた。

2死から上位打線に連打を浴びると、4番・ジョイスにはフルカウントから低め誘い球のスプリッターを見逃されてフォアボール。塁上全て埋まって2死満塁となり、バッターボックスに迎えたのは先ほど一発を打たれたヤングだった。

0-2からの3球目だった。低めに落としたスプリッターがベース盤上でワンバウンド。NPBなら理想のコントロールも、ここはMLBだった。故障から帰ってきた新人捕手ズニーノがこのワンバウンド投球を取ることができず、後逸。岩隈のワイルドピッチで三走に生還され、カウントは1-2となる。

なおもヤングとの対決は続く。4球目、少なくとも岩隈が4度首を振った後、ズニーノのミットはインコースを要求。ところが岩隈が投じた速球は外だった。これは逆球ではなく、岩隈が内角を嫌って故意に外角へと投じたのだろう。どうにかセカンドゴロに切って取り、この回を最少失点に抑える。しかし、3回だけで球数は25。合計で61球。明らかに球数オーバーペースだった。(SEA1-2TB)

追いつき追い越されたマリナーズは、3回裏、2点を獲得。試合をひっくり返すことに成功している。マリナーズの足を絡めた攻撃が見事的中した。

状況は1死1塁だった。一走は凡打1塁生き残りのフランクリン。次打者の初球カーブ時に二盗成功。その後2死3塁、グティエレスの詰まり気味のピッチャー返しが相手二塁手のグラブを弾いて中前へ抜けていった当たりで、ホームイン。試合は再び同点となる。

驚かされたのは、その直後の光景だった。

1塁のグティエレスが二盗を決めてみせたのだった。相手捕手はホセ・モリーナ。WBCプエルトリコ代表捕手としてすっかりおなじみのヤディナ・モリーナの次兄である。今季開幕時の通算盗塁阻止率は39.1%。弟も弟なら兄も兄。強肩で鳴らしていた。そのモリーナから果敢に2塁を盗むことに成功。

本塁から矢のような2塁送球が繰り出されたものの、ベースカバーに入った相手内野手のプレーがお粗末だったことも幸いしてセーフ。2塁到達のグティエレスはその後、シーガーの中前タイムリーで見事生還を果たしている。(SEA3-2TB)

逆転に成功したマリナーズは、岩隈がピンチを6-4-3の併殺打でしのいだ直後の4回裏、さらに1点を追加した。

イバニエスが相手先発の高め失投を料理した。高々舞い上がったフライボールは左翼席へ消えていくソロショット。今季27号は、1960年にテッド・ウィリアムスが29本を放って記録したメジャーの41歳シーズン最多本塁打記録にイーシャンテンとする大きな一撃になった。(SEA4-2TB)

リードを2点差に広げてもらった直後、5回表の岩隈は上々のパフォーマンス。1番から始まる上位打線との対決を12球で綺麗に3人で仕留め、この試合初の三者凡退となる。

序盤過多の球数を4回5回の2イニングで修正。5回まで83球で終えた岩隈は、5戦連続のクオリティスタートを目指して6回のマウンドに登っていた。先頭の4番打者をアウトコースの素晴らしい投球でセカンドゴロに打ち取った後、1死走者無しからのできごとだった。先制弾を打たれたヤングに今度はアウトコース低めのスライダーを上手いこと左中間に運ばれ、これがツーベース。後続を1人アウトにして2死2塁、バッターボックスには13球粘られたマイヤーズ。マリナーズのベンチはここで敬遠作戦を指示して1塁へ歩かせ、2死2,1塁で、モリーナとの勝負を選択した。

初球アウトコース低め際どい誘い球に乗ってこずボール。1-0からの第2球だった。インコースを攻めるべき投球が甘く入ったところを1,2塁間突破の右打ちを浴び、2塁から走者が生還してしまう。リードを1点差にされ、なおもピンチという場面で、岩隈は降板。マウンドを救援陣に託した。(SEA4-3TB)

試合は8回表に同点とされたものの、その裏、スモークの2点二塁打が飛び出し、マリナーズが6-4で勝利を飾っている。

両軍のスターティングラインアップ

レイズ=1番・ジェニングス(中)、2番・ゾブリスト(二)、3番・ロンゴリア(三)、4番・ジョイス(左)、5番・ヤング(指)、6番・ローニー(一)、7番・マイヤーズ(右)、8番・モリーナ(捕)、9番・エスコバー(遊)、先発・コブ(右投)

マリナーズ=1番・ミラー(遊)、2番・グティエレス(右)、3番・シーガー(三)、4番・モラレス(指)、5番・イバニエス(左)、6番・スモーク(一)、7番・ズニーノ(捕)、8番・アクリー(中)、9番・フランクリン(二)、先発・岩隈(右投)


ブログ村投票のお願い。
皆さんの1票が継続運営のエネルギーになります。

にほんブログ村 野球ブログ 東北楽天ゴールデンイーグルスへ
にほんブログ村

BLOGTOPMAILMAGAZINE3.jpg
8月に創刊した当ブログの有料メルマガ「shibakawaの楽天イーグルス応援マガジン」。御好評頂いております。これをお読みのあなたも、さらに深くイーグルスのこと知ってみませんか?
 毎週月曜日発行。月額499円です。購入方法(まぐまぐと直接販売)やメルマガ本文の一部内容など、詳しい御案内は下記エントリーに記しました。1人でも多くの皆さんの読者登録、お待ちしております。
◎shibakawaの楽天イーグルス応援マガジン、読者募集のお知らせとバックナンバー一覧

---------------------------------------------------------------

■岩隈久志 2013年 試合別 投手成績
岩隈久志2013年試合別投手成績

■マリナーズ 岩隈久志 球種別 投球詳細
岩隈久志20130907TB球種別成績

5回2/3、打者26人、98球(1回当たり17.30、1人当たり3.77)、被安打8、被本塁打1、奪三振5、与四球2、失点3、自責点3。

《初球26球》
右打者17球=4Seam2、Sinker4、Slider7、Curveball3、Intent Ball1
左打者9球=Sinker5、Splitter3、Curveball1

《2ストライク以降27球》
右打者20球=4Seam5、Sinker2、Slider7、Splitter6
左打者7球=4Seam3、Sinker1、Slider1、Splitter2

岩隈のコメント「きょうの制球でいけば、楽な投球をしてもおかしくないと思ったが、相手がよく球を見てきた。すごく良い感じで投げられたが、相手はプレーオフを争っているチーム。簡単にはアウトが取れなかった。2点は無駄な点。配球をもう少し考えないと、と思った。(残り試合も)しっかりと自分のやるべきことをやりたい」

ズニーノとの久しぶりコンビで配球傾向に変化あり



岩隈は勝敗つかず。前回防御率を再び2点台にしていたそれは、自責点3ながらも、からくもギリギリ2点台を死守した。QS率は66.7%に下げてしまっている。

岩隈本人の手応えだと制球が良かったという話なのだけれども、見ているこちら側の本音を言えば、ストライクゾーンの真中気味に入っていく球もかなりあって、ヒヤヒヤさせられた。

最も気になるのは右打者へのシンカーだ。中には3回ジェニングス、4回モリーナ等に決めてみせたバックドアの素晴らしい投球もあったが、シンカーはどうしても横変化するため、アウトコースを狙った投球が真中から内角寄りに入るケースも目立ってしまう。

後半戦、故意に球を散らして一発のリスクを避ける戦略を採用していたフシがうかがえる岩隈が、この試合は久しぶりに積極的にストライクゾーンで勝負していた前半戦のようなピッチングをしたのでは?と感じた。

配球についても考えければ・・・と口にしていたという岩隈。女房役は8試合ぶりに新人ズニーノだった。このことが影響しているのだろう。ここ数試合、速球系ではシンカーではなく4シームを多用。変化球ではスライダーの割合を下げていた傾向が、ガラリと変わる。

この試合では4シームやスプリッター、カーブが減って、代わりに増えたのがシンカーとスライダーだった。この配球は、ある程度、奏功したようにも感じる。4シームの割合が減ったのは4シームが走っていないと判断した結果なのかもしれない。結果はシンカーでゴロアウト6個を獲得。スライダーも素晴らしかった。

特に右打者のアウトコースに投じられた横変化のスライダーで空振りを多く誘っていた。3回2死1塁からロンゴリアに打たれた結果球、6回1死からヤングに浴びた二塁打の結果球、いずれも右打者のアウトコース低めを突いたスライダーだった。コースは決して甘くない。上手く対応されてしまったというより他はないようにも感じる。

それより、もったいなかったなと感じるのは、6回、敬遠策で2死2,1塁、モリーナとの対決だ。

初球アウトコース低めを際どく着いたスライダーで誘ったものの見逃されてボールになっていた。その直後、インコース要求の速球が甘くなって痛打された。実は前の打席でも内角要求のところ甘く入った速球を右前へクリーンヒットされていたのだった。同じようなコースの同じ球種で2打席連続右前安打を浴びてしまったのは、配球面でどうだったのかな?というイメージになる。初球見逃されていたとはいえ、ここはアウトコースの出し入れで攻めていくべきだったのかもしれない。

もう1つ、2回、マイヤーズとの13球勝負だ。facebookページにGamedayの配球図を上げてみたけど、ストライクゾーンのコースを厳しく突いた投球が少なかった。もっとゾーンいっぱい使って攻めるのか、あるいはもっと緩急差を出して打ち取るのか?していれば、13球(ほぼ1イニング分だ)も費やすハメにはならなかったのかもしれない。

■配球図
マリナーズ岩隈久志20130908TB配球図

■緩急折れ線グラフ■
横軸=球数、縦軸=球速(マイル)
20130908DATA8.jpg

■9/6レイズ戦の球詳細
コースNo.は下記図のとおり。球速はマイル表示

20130908DATA4.jpg
20130908DATA5.jpg
20130908DATA6.jpg



Amazon、楽天イーグルスオフィシャルショップなど楽天市場でのお買いものはこちらからどうぞ。ブログ継続安定運営のモチベー ションになります





◎◎◎関連記事◎◎◎
【書評】 岩隈久志 著『感情をコントロールする技術~未来を切り拓く50の視点』(ワニブックス)
マリナーズ岩隈久志、3試合連続クオリティスタート。ボール先行2-0から崩れた先制直後の2回3失点劇──2013年8/27SEA3-4TEX
マリナーズ岩隈7回無失点投球も報われず。味方打線が新人左腕に完封勝利を献上──2013年9/1SEA0-2HOU

《当ブログのコメントルール》御感想のある方は下記コメント欄でどうぞ。ただし、感情に流された御意見・誹謗・中傷・悪意の類、プロ野球や楽天と関係のないもの、名無しや通りすがりなどハンドルネームがいい加減と私が判断したものは、内容に関わらず、御遠慮申し上げております。頂いても削除の対象となります。

《Twitterやっています》
アカウントは@eagleshibakawaです。ブログ更新のお知らせ、プロ野球、スポーツの話題、時々実況しながら記録などをつぶやきます。

《facebookページを作りました》当ブログのページをfacebookに作成しました。ブログ更新情報やブログに載せない、Twitterでつぶやかない軽い話題などもアップ中。現在いいね!250人突破。
http://www.facebook.com/eagleshibakawa

ブログパーツ
レンタルCGI






このエントリーをはてなブックマークに追加

テーマ : MLB
ジャンル : スポーツ

プロフィール

shibakawa

Author:shibakawa
真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドにみえるそんな信州人による、東北楽天ゴールデンイーグルス応援ブログ。

鷲ブロガーの中で楽天の記録やデータを最も見ている管理人が、各種データや記録、セイバーメトリクス等を用いながらイーグルスの魅力を紹介していきます。

御訪問&閲覧有難うございます。初めての方、当方と連絡希望の方は「はじめに」をお読み頂いた上で、楽しんで頂けたら幸いです。

Twitter
プロ野球、楽天イーグルス、ブログ更新情報を専門的にツイートするアカウントを作成しました。
カレンダー
08 | 2013/09 | 10
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
月別アーカイブ
最新記事
カテゴリ
スポンサーリンク
feedlyへのRSS登録はこちらから
follow us in feedly
検索フォーム
投票御協力のお願い
各種ブログランキングに参加中です。日々の更新の励みになりますので、ポチっと押して頂けたら幸いです。SHIFTキーを押しながらマウスで次々にクリックして頂けるとスピーディーです。お忙しい時はブログ村!でm(_ _)m
このブログのはてなブックマーク数
この日記のはてなブックマーク数
ブログ村PVランキング
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
スポーツ
183位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
野球
31位
アクセスランキングを見る>>
RSSリンクの表示
最新コメント
このページのトップへ
try{ var pageTracker = _gat._getTracker("UA-20192910-1"); pageTracker._trackPageview(); } catch(err) {}