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威風堂々。マリナーズ岩隈、7回2失点で4勝目。マネーボール打線を合計5イニング三者凡退に退ける!!──5/10SEA6-3OAK

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HANREI.jpg

■ハイライト映像のURL
http://mlb.mlb.com/video/play.jsp?content_id=27015753&topic_id=vtp_head_and_shoulders&c_id=mlb&tcid=vpp_copy_27015753&v=3

両軍のスターティングラインアップ

アスレチックス=1番・ジェイソ(指)、2番・スミス(左)、3番・ラウリー(遊)、4番・セスペデス(中)、5番・モス(ミグ)、6番・ドーナルソン(三)、7番・バートン(一)、8番・ノリス(捕)、9番・ソガード(二)、先発・ストレイリー(右投)

マリナーズ=1番・ソーンダース(中)、2番・シーガー(三)、3番・モラレス(指)、4番・モース(右)、5番・スモーク(一)、6番・イバニエス(左)、7番・モンテロ(捕)、8番・アクリー(二)、9番・ライアン(遊)、先発・岩隈(右投)


岩隈、今季初のタイムリーヒットを浴びる

なぜか今日の岩隈は、左打者の外角を狙う投球が真中やインコースへ逆球になるケースが多かった。

ここでその逆球がアスレチックス打線の餌食になってしまうとは・・・。

痛烈なラインドライヴが無情にもジャンプするファースト上空を越えていく。右翼線へ弾んだ辺りはそのまま外野深くへ。走者2名に悠々ホームインされてしまった。(SEA6-2OAK)

始まりがあれば、いつかは終わりが訪れる。世の条理だが、遂にその時がやってきた。

6回表のこと。この試合初のピンチは、1死後「不運な」2本の安打で背負い込んだ得点圏だった。

9番打者がショートへ放ったイージーゴロ。まさかの人となったのは、メジャー屈指の名手でいつも岩隈を助けてくれるライアンである。グラブで弾き、内野安打にしてしまったのだ。1死1塁、打順が帰って1番ジェイソ。昨年まで同じ釜の飯を食べた元同僚の当たりは、思惑どおり内角球で詰まらせたフライに。しかし、よりによって飛んだコースが悪い。討ち取ったはずの飛球が三塁後方、左翼線沿いの嫌なゾーンにポトリと落ちる。

1死2,1塁はその後、センターフライで二走がタッチアップ三進、一走も岩隈の暴投時に2塁を陥れ、2死3,2塁に変わっていた。バッターボックスはスイッチヒッターのラウリー。1-2と追い込んでみせた岩隈だが、4球目が逆球となった。捕手の構えはアウトコースを指示していたものの、投じた147キロ速球が内角低めに甘く入ってしまう。この球を右翼線へ痛烈に弾き返され、走者2名が悠々生還されたというわけなのだ。

この2点適時二塁打が、岩隈が今シーズン、本塁打以外で初めて許したタイムリーヒットとなっている。

(広義の意味では4/7ホワイトソックス戦の1回2死2塁でダンに浴びた右中間へのホームランが今季初の被適時打になる)


■得点圏での投手成績
※2013年5/10終了時
これで全体の被打率は180打数30安打の.167に。得点圏被打率は19打数4安打の.211になっている。
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5回まで1安打零封、威風堂々

不運な2本の安打から6回に2点を失った岩隈だったが、5回まではさすがのピッチングをみせた。スコアボードに綺麗にゼロを並んでいく。特に2、3、4、5回は4イニング連続の三者凡退劇。近い将来、ダルのみならず岩隈も大記録を成し遂げるのでは?という思いに、胸が大きく膨らんでいく。それほどの好投をみせた。

1回、1番ジェイソに右前に運ばれ出塁を許したものの、後続を3人で退ける。2009年のWBC以来、対戦成績8打数4安打。浴びた4本の安打は全て長打という天敵セスペデスも、空振り三振に打ち取った。


立ち上がりをゼロで抑えると、打線も序盤から岩隈を援護。早い段階から投打がガッチリかみあう理想の展開となった。

直後の裏、味方が幸先良く先取点をプレゼント。2番シーガーが四球で歩くと、3番モラレスが三遊間の守備網をしぶとく破る左前安打でつなぎ、シーガーは一気に3塁へ。1死3,1塁、4番・モースは初球打ち。しっかりセンターへ弾き返して先制打に。その後、5番スモークも粘った末に1塁線を破るタイムリーツーベースを放ち、この回、マリナーズが2点を先制する。(SEA2-0OAK)

3回、先頭シーガーがショート内野安打で出塁。(このゴロはショート正面の当たりだったものの、相手遊撃手が半身の体制で逆シングル捕球にいったもののグラブで弾いて内野安打になった。ライアンといい、今日はショートに「何か」あったのかもしれない) 初回にタイムリーを打ったスモークがフルカウントから1塁へ歩くと、その直後だった。

打率1割台と低迷するイバニエスが大仕事!

相手投手の失投チェンジアップを捉えた一撃は、右翼線へと吸い込まれていく3ラン・ショット。リードを2点差から5点差へと一気に広げることに成功した(SEA5-0OAK)

このホームランはクマの投球を一気に楽にさせた。6回にも1点を追加した味方打線は、結局、クマに6点という力強い援護点をプレゼント。

大量援護に恵まれた岩隈は、球数も少なく4回以降はゴロアウトと奪三振ショーをみせていく。前述のとおり6回にエアポケットにハマり2点を失ったものの、7回もゴロと三振で三者凡退に退けて、95球でお仕事終了となった。

8回はペレス、9回はウィルヘルムセンのリレーでつなぎ、岩隈は今季4勝目。マリナーズは連敗を2でストップさせると、一方のアスレチックスは今季最大の5連敗へ。マリナーズは17勝19敗の借金2とすると、アスレチックスは18勝19敗の借金1へ。マリナーズは岩隈の好好投でアリーグ西地区2位アスレチックスのしっぽを、今まさにつかもうとしている。

打線は、岩隈が新著『感情をコントロールする技術』で一目置くシーガーが好活躍。4打席2安打2四球の全出塁。うち2回はイニング先頭打者として出塁、攻撃の足がかりを作った。他には3番モラレスが3打数2安打1得点1打点、先制打の4番モース、2点目の5番スモーク、3ランの6番イバニエスと打線の中軸が効果的に機能した。

(ボヤき・・・6回2死3,1塁、ラウリーの打席時、その5球目スプリッターがベース上でワンバウンドした。この投球時、一走ジェイソが2塁を陥れたのだが、てっきり盗塁と思っていたら、WPの記録。あれ、どうみても普通にワンバウンドしただけで、ワイルドピッチには見えなかったのだが。盗塁ではなく暴投になってしまうところに、解せないものを感じてしまう。ジェイソはワンバウンドしたのをみてからスタートを切っていたということなのだろうか?)

■試合別 投手成績



クオリティスタート率85.7%へ

これで8試合を投げ終えた岩隈は、4勝1敗、防御率1.74、WHIPに至っては0.74という驚きの数字だ。クオリティスタートは8試合中7試合、率にして87.5%と、こちらも文句ない数字。

マリナーズの球団オフィシャルサイトで「誰がエースだ!?」という特集記事が組まれたのが9日のこと。岩隈をヘルナンデスに匹敵する投手として高い評価を与えており、このまま順調に数試合こなしていけば、2年目にして初のオールスター出場という可能性も、ありえるのかもしれない。


■球種別 投球詳細


7回、打者25人、95球(1回当たり13.57、1人当たり3.80)、被安打4、奪三振9、与四死球0、失点2、自責点2。

初球の入り(25球)=4Seam15、Sinker4、Slider4、Curveball2
2ストライク以降(31球)=4Seam6、Sinker4、Slider4、Splitter17

MLBのGamedayで提供されている、球の伸びを表すという指標、PFX。4シームのこの値を確認すると、前々回4/28エンジェルス戦では平均12.00を、前回5/4ブルージェイズ戦では平均10.49を計測。今日は9.33。直近2試合を下まわる数字を示していた。

PFXだけで判断すれば4シームは走っていなかったということになるのかもしれないが、もちろん数字だけで全てを推し量ることはできない。個人的には、それなりに走っていたと判断している。確かに左打者の外角を狙った投球が逆球になるなど、制球がばらつく場面が目についたのは事実だ。しかし、今日の岩隈は、こと4シームに関しては、細かい制球よりも第一に腕を振ることを心掛けていたように思う。

今季の岩隈は1年目と比べて4シームに力強い手応えを感じている。この試合も同様で、それを象徴するシーンが1回にあった。好敵手・セスペデスとの対決だ。

ここまでの対戦成績を振り返ると、追い込む前に痛打を浴びるケースが目立っていた。今日は4球目のスライダーでファウルを打たせ2-2と追い込むことに成功。勝負球は何を使ってくるのか?

打率が低迷しているセスペデスとはいえ、ここまでの圧倒的に分が悪い対戦成績を考えると、立ち上がりの大事な1回に、失点リスクの高い痛打を許すわけにはいかなかった。

普通に考えれば、追い込んだわけだから、スプリッターを使用していきたい。

どういう理由かはっきりしないものの、岩隈は右打者よりも左打者にスプリッターを多く用い、右打者にはあまり投げない傾向がある。試合前時点で、左打者の球種割合、スプリッターは27.6%だったのに対し、右打者は12.4%だった。しかし、全く投げないということではない。少なくとも対決の舞台をメジャーに移してからは、セスペデスにまだ1球も岩隈の看板球を投じていないのだから、ここは落として空振りを誘いたいところだった。

しかしだ。バッテリーが選択したのは4シームだった。

果敢にも外角に148キロ4シームを投げ込み、振り遅れの空振り三振で仕留めてみせた。

4点リードした6回2死2塁での3度目の対決では、追い込んでからスプリッターで空振り三振に抑えているのに、なぜ1回は4シームを選択したのだろう?

幾つか理由は考えられるのかもしれないが、そのうちの1つが、追い込んでからも4シームで押していけるという確信が、岩隈の中にあったのだろう。それだけ、今季は4シームの状態が良好なのだ。実際、4シームの被打率はこの試合終了時で.164を記録、ほとんど打たれていないのだ。(昨年は.287)

◎参照エントリー>>チームが絶賛する岩隈久志(Can I talk about MLB?)
岩隈に対するウェッジ監督のコメント、岩隈、シーガー、イバニエスの試合後のコメントなど。

2ストライク以降の球種割合、モンテロとショパックの比較

モンテロは、追い込んでからスプリッターを要求する頻度が高い。その是非はともかく、その傾向はこの人の特徴になっている。

岩隈も新著でメジャー初先発勝利となった昨年7/30ブルージェイズ戦を振り返り、モンテロについて「いくらなんでも、スプリットを投げすぎじゃないの?」と思っていたと綴っていたが、今季も多くなっている。

この試合も、追い込んでからのスプリッターで、アスレチックス打線から5個の空振り三振を奪い、5個の内野ゴロ(凡打4、安打1)を打たせることに成功していた。2ストライク以降、看板球が面白いように決まった。

2ストライク以降の球種割合を、捕手別に確認してみよう。円グラフで表示してみた。明らかにモンテロの2ストライク以降のスプリット使用頻度が多いことが一目瞭然となっている。


■モンテロ
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■ショパック



■配球図
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■5/10アスレチックス戦の98球詳細
コースNo.は下記図のとおり。球速はマイル表示

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