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【試合評】 2013年5月8日(水) ○楽天イーグルス5-2日本ハム。木佐貫の勝負球を上手く拾ってみせた鉄平、聖澤の巧打。田中ハーラートップ5勝、チームは勝率五割復帰

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エースで4連勝、4月18日以来の勝率五割復帰

ゴールデンウィーク後半の3連休、本拠地でオリックスから見事な同一カード3連勝を収めた楽天は、今日から交流戦前の最後ビジター5連戦。今日明日は札幌で日本ハムと2連戦、明後日からは千葉で絶好調のロッテと3ゲームシリーズが予定されている。

その初戦、エース田中将大を擁し、万全の体制で勝利を飾った。

田中はハーラートップ、負けなしの5勝。チームは今季初の4連勝で4/18以来の勝率五割に復帰し、ソフトバンクが敗れたため、3位浮上となった。一方、日本ハムは今季初の4連敗。

これでチーム成績は32試合16勝16敗。ゲーム差は1位・西武と4.0、2位・ロッテと3.5、4位・ソフトバンクとは1.0となっている。直近10試合は4勝6敗、日本ハム戦は7試合3勝4敗、ビジター戦績15試合7勝8敗、カードの初戦12試合9勝3敗としている。

両軍のスターティングオーダー

楽天=1番・松井(遊)、2番・藤田(二)、3番・聖澤(中)、4番・ジョーンズ(指)、5番・マギー(三)、6番・銀次(一)、7番・島内(左)、8番・嶋(捕)、9番・鉄平(右)、先発・田中(右投)

日本ハム=1番・陽(中)、2番・杉谷(右)、3番・小谷野(三)、4番・中田(左)、5番・稲葉(一)、6番・アブレイユ(指)、7番・鶴岡(捕)、8番・大引(遊)、9番・西川(二)、先発・木佐貫(右投)


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鉄平、聖澤の技あり巧打に酔いしれた2回5点先制劇

今日はなんといっても今季最高のピッチングをみせた田中の好投に尽きるのだが、その前に打線について触れておきたい。

鉄平と聖澤。楽天の新旧センターフィルダーの左打者が、技ありの一打で木佐貫にくらいついてみせた。

2回表の先頭打者は9番・鉄平。僅か2球で追い込まれてしまったものの、ファウルでくらいついた後の4球目だった。木佐貫が投じたウイニングショット、外角低めに落ちていく難しいフォークボールを上手くひろった。右手一本になりながらも巧みなバットコントロールで当ててみせたた飛球は、詰まり気味になりながらも左中間前方に着弾するフライヒットとなった。

この先頭打者の出塁が、立ち上がりからボール先行の場面も目立った木佐貫の投球を、さらに苦しいものに追いたてることに成功した。

バッターボックスは打順が返って1番・松井。今季の対戦成績は7打数3安打1二塁打1三振。凡打に倒れた当たりでもライナー性の飛球があるなど、木佐貫の脳裏には悪いイメージしかなかったはずである。ストライクゾーンの隅を狙おうと慎重に行きすぎるあまり、ボールになってしまうこと合計4度。結局、松井はストレートの四球で1塁に歩くことに成功する。

無死2,1塁、2番・藤田は送りバントの構え。木佐貫の脳裏には楽天の先発が田中であることも念頭にあったことだろう。1点もやるわけにはいかないという思いがプレッシャーとなった。投球と同時にマウンドを駆けおり、チャージをかけていく木佐貫。解説・金村暁氏も指摘していたように、いわゆる投げ走りのような感じになっていて、これでは制球定まらない。藤田はラッキーなことにバントの構えをしているだけで1塁へ歩くことに成功。これで塁上は満塁御礼である。

無死満塁、この絶好の先制機で、もう1つの技あり巧打が生まれている。

主人公は3番・聖澤。鉄平同様、聖澤も僅か2球で追い込まれていた。しかし、自打球ファウルを放った直後のラスト4球、木佐貫が低めに落としてきた勝負球、フォークボールを聖澤も外野へ運んでみせた。

「ノーアウト満塁だったから三振だけはしないようにどんな球でも食らいついて行こうと思ってました。うまく拾うことができました」と語るとおり、体勢を崩されながらもバットですくった当たりは、芯に当たったのだろう、予想外にも打球が伸びていく。背走するライト・杉谷の頭上を超え、ウォーニングゾーンに着弾する当たりは、悠々2者生還の先制二塁打となった。(楽2-0日)

この後、AJは空振り三振に倒れたものの、続くマギーが魅せた。ボール先行2-1から甘く入った木佐貫の速球を料理した。バット一閃で左中間へ運んだ放物線は、センター・陽がほとんど動かなかったほど。推定飛距離125mの一発は3ランとなり、これで2試合連続の本塁打。(楽5-0日)

4回パーフェクトピッチングを見せた今日の田中には、5点の先制点はお腹いっぱい過ぎるほどの援護点となった。4回以降は悠々。こちらも左団扇で余裕を持ちながら観戦することができた。

当たりがなかった銀次、嶋の両人

5/6オリックス戦でアベックホームランを放ったAJとマギーが、この日揃って快音響かせることができたのは、今後へ向けて明るい材料と言えそうだし、聖澤の必死さがみせた好活躍も素晴らしくこれで8試合連続安打としている。その一方、心配されるのが、銀次と嶋の両人だ。

銀次は4の0で打率を.224に下げてしまったが、4/23の1軍復帰以降に限るとさらに悪く、43打数9安打の.209になってしまう。今日は痛烈なライナーがファースト稲葉のジャンピングキャッチで防がれてしまう不運な場面もあるなど、決して絶不調というわけではないように思う。打席に立った時の面構えは何かやってくれそうな雰囲気をいまだ漂わせているし、微妙なボタンのかけ違いで結果が出ていないように思うのだ。

嶋も4の0。5月に入り18打数2安打(そのうち1本は内野安打)の.111という低さになった。嶋もセンター前に抜けようかというピッチャー返しを相手投手の好反応に遭い、1-6-3の併殺打になってしまった打席があった。

だが、嶋の場合は苦手な所を上手く攻められているな・・・という印象を持った。昨日の下記エントリーで確認したように、ストライクゾーンの両サイドいっぱいを上手く使われてしまった。その象徴が今日の9回、外角を攻められた後、インコース低めいっぱいの見逃し三振に倒れた9回第4打席だったように感じるのだ。

◎関連エントリー>>【記録】 ホットゾーンを調査せよ!~~楽天イーグルス主要打者2013年ゾーン・コース打率。聖澤、ジョーンズ、マギー、松井、嶋、藤田 (5/6データ)


■日本ハム 木佐貫洋 球種別 投球詳細
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ボール、ボール、またボールが多かった木佐貫

5回、打者23人、98球(1回当たり19.60、1人当たり4.26)、被安打4、被本塁打1、奪三振4、与四球5、失点5、自責点5。

立ち上がりから制球に苦しむかたちとなった。1回は2死後、粘った聖澤をフルカウントから四球、続くAJは1度もバットを不Rずに3-1から1塁へお散歩。2死から2者連続フォアボールで、楽天は貰ったチャンスを迎えていた。この場面は後続のマギーが打ち損じたかたちとなり、木佐貫は救われていたが、いずれ自ら崩れる可能性高いのでは?と予感させる立ち上がりだった。

ボール球が何球連続続いたか?を調べてみた。

田中と比べてみてほしい。

5四球だから悪いのは自明の理なのだが、こうして改めてみるとその違いが一目瞭然。田中はボール球が続いてしまうケースは2球連続の5回に止めたのに対し、木佐貫は2球連続が6回、3球連続、4球連続、6球連続が各1回と、ボール、ボール、またしてもボールという光景が多かったのだ。

これでは投手有利のカウントはなかなか作ることはできないし、楽天の打者の心理は随分と楽になったはずである。

《田中将大》
◎2球連続・・・5回

《木佐貫洋》
◎2球連続・・・6回
◎3球連続・・・3回
◎4球連続・・・1回
◎6球連続・・・1回


■楽天 田中将大 球種別 投球詳細
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「今年一番の球が行っていたなと思います」

7回、打者25人、95球(1回当たり13.57、1人当たり3.80)、被安打4、被本塁打1、奪三振7、与四死球0、失点2、自責点2。

試合後のヒーローインタビュー。田中にマイクを向ける男性アナが「序盤から圧巻のピッチングでしたね。完全試合もあるのでは?というピッチングでした」とコメントしていたが、まさしくそのとおりの内容だった。

3回辺りから、これはあるかもしれないなと思い、田中ノーヒットノーラン、田中完全試合達成といったTwitter用の予定稿を慌ただしく準備し始めたワタクシ(苦笑)

4回までパーフェクト投球だったが、5回裏だった。直後の表の守備回、マギーの左中間の快飛球をグラブに収め、2塁手前までスタートを切っていたAJを1塁送球で刺してみせた中田に、この試合初のヒットを許してしまった。

結局、大記録は夢に終わったのだけれど、ヒーローインタビューで田中本人が振り返っていたように、今日は特にストレートが走っていた。下記のとおり、今日は平均で149.0キロを計測。最速152キロ。150キロの球が15球も数えるなど、スピードがあった。

制球もすこぶる上々だった。アウトコースいっぱいに構える嶋のミットが全く動かず、白球が吸い込まれていくシーンが何度もあり、あまりにも美しすぎて思わずうっとり溜め息をついてしまうほど。それは立ち上がりの初回、ライトへのイージーフライに討ち取った1番・陽の打席で既にしっかり表れていた。陽は外角の際どい投球に翻弄されるかたちとなっている。(ちなみに、制球の良さといえば、8回零封したラズナーも見事だった)


■田中の今季登板日別ストレート平均球速
4/2オリックス戦(○:7回1失点)・・・144.0キロ
4/9日本ハム戦(○:7回1失点)・・・144.9キロ
4/16ソフトバンク戦(勝敗つかず:7回3失点)・・・145.7キロ
4/23オリックス戦(○:8回3失点)・・・146.6キロ
5/1日本ハム戦(○:8回1失点)・・・143.9キロ
5/8日本ハム戦(○:7回2失点)・・・149.0キロ

ボール先行カウント2-0から今季初めて投じたカーブが、被弾...

それにしても、もったいなかったのは、アブレイユの2ランだ。田中も「最悪」と反省するシーンだったが、あの場面、ボール先行2-0からの投球だった。アウトコース低め、縦割れのカーブをうまくすくい上げられてしまい、バックスクリーンへと飛びこんでいく今季初の被本塁打は2ラン・ショット。今季、田中のカウント2-0からの投球は14球あったが、1度もカーブは使用されていない。お試しで投げた不用意な1球が、まさに最悪の結果になってしまった。

とはいっても、田中が油断をみせたのはあの場面だけだったのではないか。これで日本ハム戦は2011年9/10Kスタでの試合を皮切りに8連勝。札幌ドームでの試合ということになると、プロで初めて札幌ドームで投げた2007年9/26ダルビッシュと投げ合ったあの一戦に負けただけで、以来、連勝街道が続いている。これで数字を5に伸ばしている。


■田中将大 年度別 登板日別 日本ハム戦 投手成績
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