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マリナーズ岩隈、2本の被弾に遭いながらも8回3失点。2試合連続クオリティスタート──4/7●SEA3-4xCWS

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マリナーズは現在、開幕14連戦の真っ最中を戦っている

4/7(日本時間4/8)の昼におこなわれたシカゴ・ホワイトソックス戦は前半のビジター6連戦の最終戦となった。翌8日からは本拠地セーフコフィールドに舞台を移し、後半7連戦がスタートする。

その前半最終戦の先発マウンドに上がったのが岩隈だ。今季2試合目。このカード、1、2戦ともに1点差試合となっていて両軍1勝1敗で迎えていた。

両軍のスターティングラインアップは下記のとおり。セカンドでオリオールズから移籍してきたアンディーノが先発出場。オープン戦打撃好調だったアクリーがまさかの不振。そのためはずされたのだろう。相手先発はクリス・セール。昨年ジャスティン・バーランダーと並ぶ17勝を挙げた若き左腕だ。


マリナーズ=1番・グティエレス(中)、2番・ベイ(左)、3番・モラレス(指)、4番・モース(右)、5番・モンテロ(捕)、6番・スモーク(一)、7番・シーガー(三)、8番・アンディーノ(二)、9番・ライアン(遊)、先発・岩隈(右投)

ホワイトソックス=1番・デアザ(中)、2番・ラミレス(遊)、3番・リオス(右)、4番・ダン(一)、5番・コナーコ(指)、6番・ビシエド(左)、7番・ギラスピー(三)、8番・フラワーズ(捕)、9番・ベッカム(二)、先発・セール(右投)



試合は両軍立ち上がりの1回に本塁打で2点ずつ取り合うかたちでスタートした。その後、中盤まで岩隈、セールの投手戦が続き、スコアボードにゼロが並んでいく。特に岩隈は2回以降6回まで5イニング連続三者凡退に抑えた。1回ダンに2ランを浴びた後から打者16人を連続アウトにした。

中盤、両軍は再びソロホームラン攻勢で1点ずつ分け合っている。結局、3-3の同点で延長戦に突入し、決着がついたのは10回裏だった。ホワイトソックスの6番打者・ビシエドのバットからサヨナラ弾となる2号ソロが生まれ、3-4Xでマリナーズが敗れている。この試合、両軍合計7得点は全てホームランによる得点という珍しいゲームになった。

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■試合日程別 投手成績



8回、打者27人、89球(1回当たり11.12、1人当たり3.30)、被安打4、被本塁打2、奪三振3、与四死球0、失点3、自責点3。

勝敗つかずという結果で2勝目はならなかったものの、先発投手のゲームメイク力を測るクオリティスタートでは2試合連続達成。まずはQSクリアという結果に対しては、朗報だ。シーズンに入ってしまえば、第一に求められるのは内容や過程ではなく結果だ。その点で言えば、点の取られ方に拙さはあったものの、8回3失点は合格点といえる結果になる。このことは率直に喜びたい。

一方で、私は岩隈の投球に戸惑いを隠せない。


はたして好調なのか?
好調ではないのか?
このスタイルが2年目の岩隈が目指していく「かたち」なのか?
そうではないのか?



正直に打ち明ければ、いまだ見きわめがつかず、判断保留状態だ。

今日もコントロールで言えば、コースいっぱいにビシッと決まる「針の穴を通すような球」は少なかった。少々コースはアバウトになっても、ストライクゾーン内の中段から低めにかけて球を集め、思い切って腕を振っていくピッチングだった。

オープン戦で19イニング投げて与四球が僅かに2個だったこと等と合わせて考えると、1年目と比較したときに今年の岩隈は「よりストライクゾーンの中で勝負」することを選択しているのかもしれない。

バットに球が当たりフィールドに飛んで結果が出た全24本の打球のうち、従来のバロメーターであるゴロは7本に止まった。ゴロ率にして29.2%は、今までの判断から言えば「らしくない」。いまひとつなのかな?という判断に落ち着くところなのだ。

フライまたはライナーになった17本のうち、外野に記録されたのが12本と大変多かった。1回ラミレスに打たれた二塁打も左翼線沿い奥深くを襲う当たりとなったし、3回ベッカム、デアザの当たりも後方を襲う中直、左飛になった。きわめつけは8回ベッカムに打たれた左飛。打たれた瞬間いってしまったかな・・・という当たりだったが、かろうじてフェンスギリギリで失速、レフトのグラブに収まった。

しかし、外野に運ばれるケースは多かったものの、完璧に捉えられた当たりは実はそれほど多くはなく、微妙に芯やタイミングをはずして打たせた当たりが多かったかと思う。後方を襲う飛球の中にも、明らかに勢いがなく、外野手が余裕を持って落下点に入ったイージーフライもあった。微妙に芯をはずしていくという点は岩隈が目指している所だろうし、評価できる部分はあるのだろうと考えている。

そのようにアタマでは理解しつつも、やっぱり、2本のホームランと、心臓に悪すぎるホームラン性の外野フライ1本、ゴロが少ないことなどを合わせると、落ち着いて観戦できない。8回無死1塁でピッチャー前ゴロ、1-6-3の併殺網にかけた所こそ岩隈なのだというイメージになる。

試合展開で言えば、味方打線が得点した直後、翌イニングに同じ点数分だけおつきあいするかっちで失点してしまった点は、もったいなかった。

初回に打たれた2本の長打はいずれもストライクを取りにいく、あるいは打ち損じを狙う変化量の小さいスプリッターだった。ダンは岩隈から2本目のホームランを打った。岩隈が同一打者に2本以上ホームランを許した例は、レンジャーズのキンズラー、アスレチックスのセスペデスに続き、ダンが3人目。

3-2からソロホームランで同点に追いつかれたリオスには、もう少し丁寧にいってほしかったかなと思う。開幕以来5試合連続安打で打率.389と当たっている相手だったからだ。(ちなみに、リオスは今回のWBCのプエルトリコ代表。日本との準決勝戦の7回に2ランを打っている因縁の相手でもある)


■球種別 投球詳細



球種データから確認してみよう。

まず、昨年と今年の明らかな違いは、速球の中に占める4シームの割合が減り、シンカーの割合が上昇している点だ。動く速球で打者の打ち損じを誘発を狙う意識が昨年以上に今年は強いのだ。

一方、初登板の時と比べるとスプリッターの割合が減った。(25.0%→12.4%) かわりにスライダーが増えている。(13.6%→23.6%) 増えたスライダーの出来も良かったみるべきで、スライダーで打たせた7打球は、いずれも良い当たりを許さなかった。

岩隈ファンの方に教えて頂いた情報。以前、岩隈のマイナー登板をツイートしていた女性記者氏が、試合前にカール・ウィリス投手コーチと交わした会話をTwitterで紹介している。下記参照。どうやら岩隈は指にまだ問題を抱えているようで、特にスプリッターを投げる時に影響があるという話なのだ。恐らく3/29オープン戦最終登板で早期降板の原因になった指の豆のことだろう。

この試合、スプリッターの球種割合が少なかったのは、初回に長打を2本打たれたということもあるが、このことも影響していたのだ。(初回1番デアザにスプリッターを4球続けたのは、実戦でどれくらい使えるか確認したかった部分もあるのかもしれない)






カーブの割合。昨年から4%ほど増えている。昨年は6.2%だったが、今年は初登板が10.2%、この試合が10.1%。この試合も低めに決まっていた。初回に二塁打を打たれているラミレスの第2打席、このブレーキングボールを上手く用いて攻め、最後はショート正面のハーフライナーに討ち取っている。


最後に味方打線について少し触れて終わりにしたい。

3番・モラレス、4番・モースのクリーンアップ勢の活躍が光る試合になった。モラレスは3安打、モースは初回の先制2ラン。これが早くも5号だという(驚)。

4回、7回が惜しかった!

4回は先頭・モラレスがセンターフェンスぎりぎりのツーベースで出塁、無死2塁のかたちを作ったが、4番モース以下が凡退した。

7回は先頭打者スモークがレフト左を破りワンバウンドでフェンス到達する当たりを放ち、一気に2塁を狙ったが、相手左翼手ビシエドのクッション処理、送球が素晴らしく2塁であえなく刺されてしまう。ちなみにビシエドは昨年左翼手補殺でアリーグ2位を記録する肩の持ち主である。

さて、次回登板はこのまま中4日でいくなら、現地時間4/12の19:10プレイボールの地元シアトルでのレンジャーズ戦だ。(日本時間4/13の11:10から) 恐らくダルビッシュとのメジャーでの2度目の対決、メジャー日本人先発投手9度目の投げ合いで、もっといえば4/12は岩隈32歳の誕生日に当たる。今から楽しみなのだ!

◎関連エントリー>>〔記録〕岩隈久志vsダルビッシュ有。NPBで7度、メジャーで1度実現している通算対戦成績を御紹介

※追記:今日初めて知ったことなのだが、MLB.TVがyahooウォレットでも決済ができるという。かなり食指が動かされている状況で、近いうちMLB.TVに契約するかもしれない。


■前回3/29アスレチックス戦の球種割合



■本日4/7ホワイトソックス戦の球種割合
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■配球図
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■4/7ホワイトソックス戦、89球の詳細
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