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マリナーズの岩隈久志、好敵手セスペデスに被弾許すも、7回1失点今季初勝利!!──4月2日 ○SEA7-1OAK

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手に汗握る1日に

日本時間の4月3日(現地4月2日)は、日本の野球ファンにとって「手に汗握る1日」になった。

岩隈が今季初先発のマウンドに登る一足先に、今季からアリーグ西地区に加わったヒューストンアストロズの本拠地ミニッツメイドパークでは、レンジャーズ対アストロズの試合が始まっていた。

レンジャーズの先発は今季初登板のダルビッシュ。

スコアは1-0。中盤までレンジャーズの1点リードという僅差のゲーム展開も、中身を確認するとダルビッシュの独擅場。

安打や四死球、失策など1人の打者の出塁も許さない投球が続く。

8回1死走者なし、5番・アンキールを135キロスライダーで空振り三振に切ってとると、この奪三振が14個目。

メジャー先発初勝利を上げた岩隈が、昨年7/30ブルージェイズ戦で成し遂げた13個を上まわる奪三振ショーとなった。

9回のマウンドに登った時点で、私の中では100%確信していた。私だけでなく多くのファンがそう感じていたはずだ。

ところがだ。26人目の打者を打ち取って2死、あとアウト1つというところで暗転。まさかの9番打者に中前安打を許して、ここで降板する。

う~~~ん、大変もったいない!という気持ちにさせられたものの、すぐさま、これだから野球って面白いという感情も湧き上がってくる。

そういえば、昨年5/30巨人対楽天戦、巨人・杉内の完全試合を阻んだのも9回2死からの27人目の打者・中島のフォアボールだった。他には最近ではノーヒットノーランがかかっていた広島・マエケンがヤクルト打線に9回土壇場で捕まり、逆に逆転負けを喫するというドラマもあった。

もちろん、今季のダルビッシュは相当やってくれるのでは?という期待感はさらに強まる結果になった。

そのダルと岩隈がこのまま中4日でローテがまわるとしたら、ざくろさんに教えて頂いたのだけれど、4/12(日本時間4/13)シアトルでのマリナーズ対レンジャーズ戦で大舞台が早くも用意されることになる。メジャー日本人先発投手通算9度目の投げ合いの実現が濃厚と言えそうだ。


◎お薦めエントリー>>ダルビッシュ、26のアウトと1つの被安打、しびれる!|2013MLBペントレース (野球の記録で話したい)

◎関連エントリー>>〔記録〕岩隈久志vsダルビッシュ有。NPBで7度、メジャーで1度実現している通算対戦成績を御紹介



他には、安楽、安楽、雨、安楽(雨はなかったけど)で信じられない球数を投げ甲子園を湧かしてきた安楽擁する済美が遂に決勝戦で力突き、浦和学院に1-17で大敗したというニュースもあった。


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今季初勝利

さて、岩隈である。


両軍のスターティングラインアップは下記のとおり。


マリナーズ=1番・ソーンダース(中)、2番・シーガー(三)、3番・モラレス(指)、4番・モース(右)、5番・イバニエス(左)、6番・スモーク(一)、7番・モンテロ(捕)、8番・アクリー(二)、9番・ライアン(遊)、先発・岩隈(右投)

アスレチックス=1番・クリスプ(中)、2番・ジェイソ(捕)、3番・レディック(右)、4番・セスペデス(右)、5番・ラウリー(遊)、6番・モス(一)、7番・ドーナルソン(三)、8番・スミス(指)、9番・ソガード(二)、先発・パーカー(右投)



因縁の天敵セスペデスに先制ソロ弾、浴びる...

先手はアスレチックスが取った。2回だ。先頭打者として打席に入った4番・セスペデスに、カウント2-1から投げ込んだアウトコースのスライダーを被弾した。「コースもまずまず、高さもそんなに悪くないですけどね」。NHK BSの解説者・小早川毅彦氏もそのようにコメントする、失投とはいえないスライダー。それをもののみごとなバット一閃で、バックスクリーンへ運ばれてしまう。(SEA0-1OAK) (追記:あ、でも、今、見返したら甘いかもしれない)

4回の第2打席では高めの速球を2度空振りさせて三振を奪い、一矢を報いるかたちになったが、今日もセスペデスは強烈な印象を我々ファンに植え付けたと言えそうだ。ここで通算の対戦成績をざっと確認してみたい。


◎第2回WBC2009年・・・2打数1安打、1四球、1三塁打
◎2012年・・・4打数2安打1打点、1二塁打、1本塁打
◎今日・・・2打数1安打1打点、1三振、1本塁打
◎通算・・・8打数4安打2打点、1三振、1四球、1二塁打、1三塁打、2本塁打


打率.500もさることながら、4本のヒット全てが長打になっている点から考えても、セスペデスは怖い存在だ。

そう言えば、先日の夜、NHK BSで放送されていたメジャー開幕特番。その中でSHEILAが今年の注目選手として名前を上げていたのがセスペデスだった。なんでも今年お母さんがアメリカにやってくることになり、一緒に住むのだそう。お母さんも若い時にソフトボールをやっていてキューバ五輪代表選手だったとかで、セスペデスの第2の打撃コーチなんだとかで、今季はやるのでは?という見立てだった。

なにはともあれ、この両者の対決のゆくえ、ますます因縁を帯びていきそうで、今後も要チェックだ。

岩隈を救った4番・モースの逆転3ラン

1点を先制されたマリナーズだったが、3回、4番の一振りで逆転に成功している。相手から貰った2四球で好機を得ていたマリナーズ打線は、2死2,1塁から、昨年までナショナルズでプレーし3年半ぶりに古巣復帰となった4番・モースが右翼席へ打球を運ぶ3ラン。終わってみれば、この一撃が試合を決める逆転決勝弾となった。

相手先発パーカーは昨年規定投球回以上でリーグ最少の被本塁打を記録する、最もホームランを打たれにくい投手で、昨年本拠地オードットコーコロシアムで浴びた一発はゼロだっただけに、貴重な3ランとなった。モースには初回先頭クリスプの長打コースの飛球をファインプレーするなど、攻守にわたって助けられるかたちになった。

岩隈はその後4回、5回、6回を三者凡退に退けると、打線は5回以降コンスタントに得点を積み重ねて、結局7-1で快勝。開幕カードのアスレチックス戦を2戦2勝としている。


■岩隈久志 球種別 投球詳細


投球内容は安定さを欠いたものの、7回1失点のQS

6回、打者20人、88球(1回当たり14.67、1人当たり4.40)、被安打2、被本塁打1(セスペデス)、奪三振7(全て空振り)、与四死球0、失点1、自責点1。

この数字だけを見れば、上々の投球だったのでは?という印象になる。打たれたヒットは僅かに2本だし、奪三振もそれなりの数を取ることができた。四死球がゼロという点は高ポイントだ。ホームランを浴びたときセスペデスに一周された以外は、走者の2塁進出を許さない投球は、見事だった。

しかし、中身を細かくみていくと、精彩を欠く内容だったとも判断できるのだ。

安打凡打に関わらず全打球に占めるゴロの割合を診るゴロ率は38.5%。ゴロが少なく外野フライが多かった。それも外野に飛ばされた5本のフライはいずれも外野奥深くを襲うものだった。

1回先頭打者クリスプに快打された右中間への飛球はウォーニングゾーン手前まで飛ばされる大飛球に。この当たりは右翼手モースが背走、球際をジャンプしながらグラブに収めて見せる好守に救われたが、その後も大飛球が続く。

3回にもクリスプにセンター後方へ大飛飛を打たれると、2回モス左飛、4回ラウリー中飛、6回ソガード中飛はフェンスぎりぎり、ウォーニングゾーン内への飛球。ラウリーに高めに抜け気味に入ったシンカーをバット一閃された直後の岩隈のヤバい・・・という表情が苦しさを物語っていた。

カウントの分岐点といえる3球目の状況を診てみよう。3球目2ストライク率は五割を割り込む47.4%。2-1とボール先行になる場面も目立っていたことが数字上でも確認できる。今季の初球、2球、捕手モンテロが外角に構えているにも関わらず内角への逆球になったり、フルカウントまでもつれた対戦も4打席あったり・・・と、コントロールも不安定な状況と言えた。

しかし、結果的に崩れることなく、味方守備の力を借りながらゲームメイクしてみせた点は、メジャーに来てからのタフネスさを物語る好例になったのでは?とも感じている。

コントロールという点では次回に課題を残すかたちにはなったものの、球種別では特に4シームが走っていた。好敵手セスペデスから2球連続4シームで空振りを奪ったり、ジェイソにはど真中といってよい4シームでストライクアウトに討ち取るなど、制球にやや苦しんだ半面、球威はあった。6回ソガードに左中間に飛球を飛ばされたが、フェンス手前で失速したのも、岩隈の球威が勝ったからという見方もできそうだ。

ともあれ、まずは幸先良く投打噛み合っての1勝だ。

今季はオープン戦で良く打った打線に久々に期待ができそうな気配が漂っている。援護点にも恵まれる場面も増えてくるかもしれない。最低ノルマの10勝はもちろんだが、そこからどれくらい上積みできるか、今季も岩隈の投球を追いかけ、一喜一憂楽しむ日々がやってきた。


■岩隈久志 4/2アスレチックス戦 88球の詳細
黄緑色の網掛け=ファウル、紫色の網掛け=ファウル
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