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〔検証〕小関順二氏の「右投左打」神話崩壊説を否定する

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先日の「〔記録〕統一球で右投左打のホームランは本当に「激減」したのだろうか?」の続き。

下記に掲げたNumber Webの小関順二氏の2つの記事、氏は統一球で右投左打の神話は崩壊したと書く。


◎「右投げ左打ち」の本塁打が激減。統一球が変えたプロ野球のトレンド。
http://number.bunshun.jp/articles/-/169288


◎今ドラフトは“右投右打”が大人気!! 統一球が変えつつある強打者の条件。
http://number.bunshun.jp/articles/-/294543


利き手で球を押し込めない右投左打のホームランが統一球によって激減。右投左打の神話が崩壊し、今ドラフト戦略にも影響を与え、右投右打野手の指名が多かったという。広島は上位5名が全員右投右打の野手で、DeNAも指名した野手3人全員右投右打だった、というのだ。

確かに右投左打の本塁打の数だけに注目すれば半減した。しかし、先日のエントリで確認したように、打席に占める本塁打の割合、本塁打%で診れば、右投左打のホームランは、右投右打、左投左打と同じく、ほぼ同様の割合を減らしていたのだ。

NPB全体で概観すれば、右投左打は、右投右打、左投左打と同じようにホームランを減らしている、というのが「より正確」なのではないか?という、一応の結論に至った。

今度は、先日は手がまわらなかった単打、二塁打について確認してみたい。

下記に、右投右打、右投左打、左投左打の3タイプのバッターの打席と単打、打席に占める割合(単打%)を表にまとめてみた。両打ちは右投手対戦時は左打に、左投手は右打で算出している。

(※右投両打ちの横浜・大家投手は、左右投手別打撃成績が判らないため、除外した。なお、集計するにあたり、プロ野球ヌルデータ置き場さんを参照した)





上記表で確認すると、統一球前夜の2010年と統一球2年目を迎えた2012年、その単打%の差異を確認すると、右投右打は16.4%から16.0%へ、0.4%減。右投左打は18.1%から17.8%へ0.3%減となった。

ほとんど変わらないと言ってよいかと思う。


次に、二塁打をみてみよう。下記に同様の表を掲載した。

同じように、統一球前夜の2010年と統一球2年目2012年のニ塁打%(打席に占めるニ塁打の割合)をみてみる。

右投右打は4.3%から3.6%へ0.7%減。右投左打は4.1%から3.3%の0.8%減。

これもほとんど変わらない。

Number Webで小関氏が指摘する「右投左打」の神話崩壊。

右投左打の数字だけが極端に大きな落ち込みをするような「誰の目にも明らかなくっきりとした差異」は、少なくとも今回の検証では確認できなかった。

マクロな視点では、右投左打だけが打てなくなったという説は、認められなかった。

では、なぜこのような説が広まったのか?というと、「たまたま」小笠原道大や森野将彦、鉄平など、球界を代表する右投左打の選手の幾人かが、統一球に対応できず、揃って成績を大きく落としたため、私たちの記憶にことさら大きく残ったのではないだろうか?

同様に右投右打で統一球に苦しんだ打者もいたはずである。(楽天で言えば、前年3割を記録したものの.224と低迷した嶋がすぐに思い出される)

しかし、右投左打よりインパクトに欠けたのかもしれない(確かに嶋の成績低迷と、小笠原のそれを比べたら、どうしても後者のほうが話題を集める。楽天の中で比べても、嶋が打てなくなったことより、鉄平のスランプのほうが大きな話題だった)。

これも記憶のバイアスからくる風説の流布なのでは?とも、思ったりもするのだが・・・

そもそも、右投左打がトレンドになっていた時期はあるにせよ、神話という大仰なものがあったかどうか?も確認する必要がある。右投右打より、右投左打が明らかに有利といえるような数字が打撃データから確認されていたのか?も、時間があったら調べてみたいところだが、それはまたの機会ということで。

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◎◎◎関連記事◎◎◎
〔記録〕統一球で右投左打のホームランは本当に「激減」したのだろうか?

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