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パリーグ盗塁王争い。なぜ楽天・聖沢選手の足はピタリと止まってしまったのか?

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開幕直後から目を見はるペースで盗塁を量産。パリーグでは1978年の福本豊以来記録されていない「年間70盗塁」も成し遂げるのでは?という期待を抱かせてくれた、楽天のスピードキング、聖沢諒選手。

その走りっぷりが話題を集め、『週刊ベースボール』等の専門誌から『フライデー』のような写真週刊誌にまで取り上げられメディア露出が増えたのは、聖澤選手の後援会会員の立場としてもfacebookで応援ページを作っている身としても、喜ばしいできごとだった。

しかし、やはり、プロの世界は一筋縄ではいかない。タイトルは簡単に奪取できるモノではなかった。

交流戦明け、昨年の盗塁王・ソフトバンクの本多選手の本格的な猛追が始まった。

7月は実に13個の盗塁を決めると8月もそのペースは落ちず、遂に8/24、聖澤選手と並ぶ42個を決めて1位タイに。そして8/28の楽天vsソフトバンクの直接対決で2個の盗塁を鮮やかに決めてみせ、聖澤選手を一気に追い抜き「定位置」に返り咲いた。

そして、9/8終了時現在、トップの本多選手と2位の聖澤選手の差はあまりにも大きい4個である。

あれから本多選手は2個の盗塁を決めて46としているのに対し、聖澤選手の盗塁は8/23日本ハム戦以来、1つも記録されていないのだ。


聖澤選手の足が、ピタリと止まってしまったのは、一体どうしたわけか?

やはり、8/28の直接対決が盗塁王争いの流れを変えてしまったのか? 確かに本多選手があっさりと2個の盗塁を決める一方、聖澤選手はチームの敗戦に大きく繋がってしまう牽制死やバント失敗等もあった。追われる立場と追う立場が入れ替わった決定的なゲームでもあり、聖澤選手にとってこの日はまさに厄日となってしまった。

それに、タイトル争いはプロ入り後初のことであり、聖澤選手にとって未体験のプレッシャーになっているのは想像に難くない。目の前でライバルに抜かれてしまったのだから、その精神的なダメージは例え本人が否定しても無意識な閾の下で影響を与えているのは確実だ。プロならその重圧をはねのけてこそと思う反面、プロの中の一流同士の激しい争いでしか生まれえない、ぼくらが想像することもできない緊張感もあるのだろう。これは紛れもない事実だと思う。


聖澤選手の足がピタリと止まったのは8/28の後遺症もあると言えるものの、しかし、そればかりではないのだ。

8/28ソフトバンク戦の翌試合、8/30西武戦以降ここまでの聖澤選手の打撃成績は下記になる。

打率.345、出塁率.406、29打数10安打5打点、5三振、3四球、1犠打、3内野安打、1二塁打。

出塁率も4割を超えているのに1つも盗塁できていないのは何故だろう?という検証をこれからしていく。


8/30以降、聖澤選手が1塁へ出塁した回数は下記表のとおり12回あった。なぜ1塁だけに限定するかというと、盗塁の大半はニ盗が占めているからだ。

なお、この期間、例えば併殺崩れのゴロで1塁に生き残ったという事例はないため、10安打-1二塁打+3四球で12回となっている。

■8/30西武戦以降の聖澤選手の1塁出塁履歴
※2011年9/8終了時
※打席結果の網掛は適時打/打点有
※直後の点差、アウト状況、塁状況は打席結果直後という意味


1塁に12回出塁したが、そのうち全てで盗塁企図できるわけではない。

いろんな条件・場面が盗塁企図を許さないのだ。その条件を1つずつ吟味して、出塁しても盗塁企図できない行を削除していく作業をする。

まず、1塁に出塁しても塁が詰まっていて2,1塁、満塁等の場面は盗塁企図できない。もちろん、ダブルスチールという作戦はあるが、非常に稀なケースである。聖澤選手はグリーンライトを与えられているが、ダブルスチールはベンチサインのため、聖澤選手の力でどうにかなるものではない。そのため、塁が埋まっていて走りたくても走れない状況を削除していく。

上の表だと出塁回数の1、2、3、12がそれに該当する。これを削除すると、、、下記表になる↓↓↓



12回から8回に減った。

さて、盗塁は聖澤選手1人でできるものではない。打者のサポートなしでできる作戦ではない。

例えば、聖澤選手が盗塁する気満々でいるのに、次打者が初球打ちで凡退してしまったら、何の意味もない。初球時にスタートをきっても初球打ちでヒットなり凡打になってしまったら、聖澤選手に盗塁の記録はつかない。

このケースが2例あった。

9/2ロッテ戦では次打者の松井稼選手が初球を打ってサードフライに倒れた。
9/3ロッテ戦でも次打者の岩村選手が初球の甘い球を一閃、フェンス直撃のタイムリーツーベースとなった。これはチームにとっては朗報だったが、聖澤選手の盗塁という観点で言えば、盗塁企図したくてもできない場面になってしまった。

出塁回数でいうと4、5がそれにあたるため、この2行を削除する。
すると、、、下記表になった↓↓↓



12が8になり、そして6になった。

次に、盗塁成功させても盗塁が記録されない、試合展開によってはそういう特殊な場面も出てくる。

大量点差だ。

9/7オリックス戦の8回、自身のバットで1点を返し8点を追う展開の2アウト1塁。1塁走者の聖澤選手はニ盗を成功させるが、大量点差がついているため、盗塁は記録されなかった。

その前、6点ビハインドの6回2アウト1塁の場面でも聖澤選手はいつものようにリードを大きくとり次の塁を狙っていたが、6点を追いかける展開ということもあり、ベンチの指示で松井稼選手に打撃に専念させるため、リード幅が小さくなっている。この状況も盗塁成功したとしても、記録はつかなかっただろう。

出塁回数でいうと8、9がそれにあたる。この2行を削除すると、、、下記表になる↓↓↓

20110909DATA9.jpg

12が8、6になり、遂に4になった。

この残された4回の機会が盗塁企図できる状況と言えそうだが、腰を落ち着けて盗塁企図できる場面という意味でいうと、9/8オリックス戦の2回2アウト1塁は少々事情が異なってくる。

というのも、相手先発・西投手は聖澤選手の足を相当警戒していた。続く松井稼選手の打席で、まずは1塁へ牽制、その後初球を投げたが、盗塁警戒のため外角にウエスト気味のストレートだった。そして2球目を投げる前にも、1塁へ牽制。聖澤選手は手から帰塁したものの、ところが、この牽制球が悪送球となり、球がファウルゾーンにテンテンテンとする。この間、聖澤選手はすかさず2塁へ進塁している。

つまり、この場面で聖澤選手がニ盗を試みるならば、ウエスト球になった初球時にスタートを切らなければいけなかった。これはちょっと難しい場面である。

ということで、この1例を出塁しても盗塁できない状況として削除する。出塁回数でいうと10。
すると、下記表になった↓↓↓

20110909DATA10.jpg

12が8、6になり、さらに4にまで減って、遂に3になった。

上記表の3回が、事実上「出塁して、かつ、盗塁できる状況」と言えそうだ。

実際、出塁回数の6、9/4ロッテ戦の6回1アウト1塁の場面では、3度の牽制に遭いながらも、ニ盗を企図している。しかし完全に相手バッテリーに読まれウエストされ2塁へストライク送球、完全タッチアウトとなってしまった。

そして9/8オリックス戦での7回1アウト1塁の場面。この場面でも西投手が執拗に聖澤選手の足を警戒。合計6度にわたる再三の牽制を受けて、聖澤選手は1塁に釘付けされてしまう。結局、盗塁企図できず、松井稼選手が打って出るもセカンド正面の併殺ゴロになってしまった。



以上のように、聖澤選手の足がピタリと止まってしまっているようにみえるのは、その元気の無さはその多寡はあれど事実として存在する。しかし、それだけではなく、

本多選手に追い抜かれてしまった翌試合の8/30西武戦以降、物理的・場面的に出塁しても盗塁できない(記録されない)場面が多かった、

ということも言えるのだ。

繰り返すけど、確かに以前と比べると元気の無さが目につくのは事実だろう。しかし、出塁して、かつ、盗塁できる状況が増えれば、聖澤選手は以前のように果敢にトライしてくれるものと信じている。残り約30試合で昨年の盗塁王相手に4個差は正直きついかもしれないが、聖澤選手はやってくれるであろうし、こちらも最後まで諦めずに応援していきたい!【終】

◎◎◎関連記事◎◎◎
〔検証〕楽天・聖澤vsソフトバンク・本多、盗塁作戦での本塁生還率(2011.8/4)
聖澤選手が盗塁を仕掛けるその頻度。ブログ「ピーナッツとクラッカージャック」さんによる西武・片岡選手との比較コラボ記事(2011.6/5)
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