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【試合評】 2011年5月31日(火) 〇楽天イーグルス1-0広島カープ。1球の怖さを思い知る広島1回戦。とりあえず鯉を釣り上げました。

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1球の怖さを思い知った試合となった。

楽天の先発は永井怜。

ここ2試合、一発に泣くかたちでの不甲斐ないピッチングが目立っていた。

5/18巨人戦では復帰直後の阿部に通算250号含む2本のソロを被弾。延長戦の末スコア4-6で敗れた楽天にしてみればこの2点が大きいものになってしまった。

5/25横浜戦では2点を追う4回に味方打線が一挙4得点しスコア5-3と2点リードにしてもらったのも束の間、5回に2アウトからスレッジにヒットを打たれ、続くハーパーに低めのストレートをセンターバックスクリーン右に運ばれてしまう一発をくらってしまった。結局、この試合も永井がゲームを作ることができなかったがために、開幕戦以来の6得点をあげるも、引分けに終わっている。

しかし、今日の永井は違った。

「本塁打でやられている感じがあるので気を付ける。勝ってチームに勢いを付けたい」

そう決意を新たにして先発のマウンドに上がった永井は好投をみせる。あの完封劇となった5/11日本ハム戦のような終始安定した投げっぷりを披露。7回1/3、打者28人に110球を投げて被安打は散発の3安打、奪三振4、与四球3、0失点の内容だった。

そう、1球の怖さを思い知ったのは永井ではなく、広島の先発、ルーキーの福井優也だった。

福井も好投していた。7回1失点の好投。与四球は5と多めだったが、打者28人に114球を投げて、ブレないピッチングをしていた。被安打はこちらも散発の3。ただ、福井にとって不運だったのは、その1本が松井稼によるソロ本塁打となってしまった点だ。

楽天はこの虎の子の1点を守り、片山、スパイアーら二番手以下もきっちり仕事をし、スコア1-0で、とりあえず鯉を1匹釣りあげることに成功した。

これでチーム成績は38試合16勝20敗2分、借金4。5月月間成績は7勝14敗2分(借金7)で終えている。交流戦成績は4勝6敗1分、1点差試合は9勝4敗、先制点奪取試合は11勝4敗1分となった。

(下記につづく)

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○楽天イーグルス1-0広島カープ〔1回戦〕


■ハイライト映像


■両軍のスターティングオーダー
広島・・・1番・梵(遊)、2番・東出(ニ)、3番・丸(中)、4番・トレーシー(三)、5番・栗原(一)、6番・岩本(左)、7番・井生(右)、8番・石原(捕)、9番・松山(指)、先発・福井。

楽天・・・1番・聖澤(中)、2番・阿部(遊)、3番・松井稼(ニ)、4番・山崎(指)、5番・中村(左)、6番・草野(三)、7番・横川(右)、8番・大廣(一)、9番・嶋(捕)、先発・永井。


この日、星野監督は、打率.179と悩めるキャプテン・鉄平と阿部、塩川、井野ら1軍控え選手に昼間利府で行われた日本ハムとの2軍戦に出場させた。鉄平は4打数ノーヒット。いずれもフライアウトに倒れたとのことで、その状態を踏まえて、このゲーム、鉄平は今季3度目のベンチである。(鉄平の打撃スランプの件については明日の昼にあげる予定のエントリで再度触れてみたいと思う)

代わって右翼を守ったのは活きの良さをみせている横川。ルーキーの阿部も2番・ショートでプロ2度目のスタメン起用され、開幕スタメンとは約半数の顔が入れ替わり、若手・控え・準レギュラー級が主体となるオーダーだった。

嶋は永井と組むのは5/4ホークス戦以来。ここ2試合での永井─中谷が結果を出せなかったので、流れを変えるべく、嶋に戻した、という判断だろう。

終わってみれば、嶋のリードにも助けられ、永井が今季1,2を争う高いレベルのピッチングをしてみせてくれた。確かに(この試合含めて)35イニングス連続無得点、3試合連続無得点で5連敗となり、遂に借金転落した広島打線の元気の無さ、というのも永井の好投をアシストしていた。この日のフォークは落ちる時とあまり落ちていかない時とばらつきがあり、幾度かヒヤヒヤした球があったが、相手打線の打ち損じに助けられた。

しかし、そんな好条件はあったが、やはり、永井のピッチングが安定していたと言える。終始自身の手の平で広島打線を操ることができていた点が大きいだろう。走っていたストレートを中心に変化球を使う組み立てで、得点圏に走者を置いたのは4回2死2,1塁、岩本の打席のみ。四球を出しても後続をきっちり討ち取る安定感があった。

そんな永井を盛りたてたのが、バックの守備陣。特に3回先頭打者の井生のファースト左を抜こうかというゴロを大廣がダイビングキャッチで取りにいきアウトにした場面や、5回1死で石原の三塁線強襲ゴロを草野が横っ飛びで抑え、すかさず置き上がって隙のない1塁送球でアウトにしてみせた場面は見ごたえがあった。一瞬、今日のサードは誰だっけな???と考えてしまったほど、なのだ(苦笑)

虎の子の1点をつないだ救援陣の活躍も良かった。

8回1死2塁の得点圏で永井からマウンドを託された片山。2塁走者は代走で出た俊足の中東だっただけに単打で本塁に帰ってくる確率が高いピンチのシチュエーションある。嫌な場面だったが、東出に対してはストレートがアウトコースの絶妙なところに立て続けに決まり、最後は当てるだけの平凡なサードゴロに討ち取る。丸にはスライダーが外角のこれまた抜群のコースに決まり、最後は空振り三振に切ってとる。サンチェスからその座を奪い返したスパイアーも、9回相手打線の4番から始まる中軸をきっちり3人で屠る活躍をみせてくれた。

一方、広島の先発・福井も好投をみせた。あの早稲田トリオの中でここまでで最も良い成績をあげているその理由が垣間見れる投球だったが、打線の援護に恵まれずに、7回、被安打3、被本塁打1、奪三振8、与四球5、1失点で、プロ初黒星となった。

制球も序盤から中盤までは非常に安定していた。ストレートはほぼ意図するコースに投げることができていた。数字だけをみれば5四球とかんばしくないように映るが、明らかに制球を乱してのフォアボールはなかった。ストレートの四球は1個もなく、いずれも丁寧にいきすぎクサイところを突いたがための四球であったり、終盤になってスタミナが切れかかった中でのコントロールの若干の乱れから生じたものであったり、一方、楽天の打者がよくみきわめたという側面もある。

直球には伸びがあり、楽天打線が差し込まれる場面、振り遅れたりする場面が多かった。象徴的なのは山崎の第1打席。内角の少々甘めのコースの146キロストレートだったが、詰まったファーストフライに。4回1死2,1塁での草野も外角高めの直球を叩いてレフト方向へ飛球を飛ばすも、ウォーニングゾーン手前で失速するレフトフライに倒れた。

楽天打線にとって厄介だったのは、シュート回転して右打者の内角、左打者のアウトローに落ちていくフォークボールである。この球に山崎は4回無死1塁の場面で空振り三振を喫し、ルーキーの阿部のバットもクルリと回った。ところが、このフォークが回を重ねるうちに、明らかなボール球が増えてきた。高めに抜けてしまったり、低めのワンバウンドの球になってしまったり。フォークの精度はまだまだのようだ。

一方、楽天とすれば、勝つには勝ったが、結局、松井稼の「個」の力のみであげた1得点のみで、打線の状況はまったく変わっていない。2四球を貰った3回や、イニング先頭打者が出塁した4回のチャンスを活かしきれず、チーム安打数はたったの「3」なのだ。

明日から月が変わるが、「6月は連勝街道を行きます!」とは、残念ながら、なかなかいかないだろう。

さて、最後に、昨年は1点差試合をモノにできずに最下位に沈んだと言われるイーグルスだが、今季はここまで9勝4敗。一見すると好成績だが、個人的な実感はほとんどない。

しばしば接戦に強い(または弱い)という文脈でよく1点差試合の勝率が語られるが、接戦に強いのか?どうか?は甚だ疑問のところがある。個人的な感覚とすれば、接戦に強い1点差勝利とはスコア4-3であったり、5-4であったり、というところだろう。ところが今季の楽天は、スコア4-3が1試合、3-2が3試合、2-1が3試合、1-0が2試合、という内容で、ただ単に点が取れないがために結果的に1点差になってしまっているという印象を受ける。そして、そんな状態は非常に危険なのだ。

明日はマー君だ。プロ通算50勝、史上10人目の高卒5年50勝がかかる試合、なにがなんでも勝ってもらいたい!【終】

▼関連URL▼
カープとデータさんの試合レポート(球種別投球詳細表を搭載)
http://carpfangakusei.blog134.fc2.com/blog-entry-223.html

■楽天・永井怜の配球図、ストライク率、球種割合
【配球図】
※各コースの上段は直球、下段は変化球
20110531DATA4.jpg
【ストライク率】
※打席結果に関わらずストライク枠内に入った球の割合
全体44.5%、直球49.1%、変化球39.6%
【球種割合】
球数110>St57、Sl26、Fo15、Cur10、Sh2
vs左打者54球>St25、Sl9、Fo11、Cur8、Sh1
vs右打者56球>St32、Sl17、Fo4、Cur2、Sh1

■広島・福井優也の配球図、ストライク率、球種割合
【配球図】
20110531DATA5.jpg
【ストライク率】
全体39.5%、直球48.3%、変化球29.6%
【球種割合】
球数114>St60、Fo32、Sl22
vs左打者81球>St46、Fo24、Sl11
vs右打者33球>St4、Fo8、Sl11

■両軍の打席結果とカウント推移表

20110531DATA3.jpg
「ボール球」・・・ボールゾーンの球を(打席結果に関わらず)スイングした回数
「球速」・・・結果球の球速
St・・・ストレート、Cur・・・カーブ、Sl・・・スライダー、Cut・・・カットボール、Sh・・・シュート、Fo・・・フォーク、Sin・・・シンカー、Ch・・・チェンジアップ、Pa・・・パーム、Kn・・・ナックル。
カウントの太字はストレートです。
配球図のマス目に番号を割り当てていきます。向かって一番左上(左打者の内角高めボールゾーン)から、
1、2、3、4、5
6、7、8、9、10
11、12、13、14、15
16、17、18、19、20
21、22、23、24、25
となります。そのうちストライクゾーンが、7、8、9、12、13、14、17、18、19になります。
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