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【記録】楽天イーグルス2010年 無死1塁でのバント作戦、強攻作戦の結果 (4)

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昨年シーズン終盤に一度検証してみた「無死1塁からのバント作戦、強攻作戦」。開幕までの時間を使用して、あの時できなかった点から少し突っ込んで再度考えてみる一連エントリの4回目。

なお、何度も繰り返すように、使用できるデータが2010年楽天の記録のみということで、他球団、別年度との比較は行えない。このエントリも全て「2010年のイーグルスではこうだった」という趣旨なので、御了承頂きたい。

(1)~(3)までのエントリで、2010年の楽天は無死1塁でのバント作戦が「必ずしも」有効的な作戦ではなかったということを確認してきた。特に無死1塁で打席が2番打者にまわってきた状況では、バント作戦は「無意味」だった(続く3番4番が揃って仕事できなかった)ことを見てきた。

さて今回は、バント作戦、強攻作戦が、どの打順、どのような試合展開の中で行われているか?を調べてみた。

下記表である。表中の「0-0」はスコアが0-0の意味、「ビ」は楽天がビハインドの状況、「リ」は楽天がリードの状況、例えば「リード1」なら楽天が1点差でリードしている試合展開、を表している。

バント作戦からみてみよう。

■無死1塁でバント作戦(85回):打順別、試合展開別の作戦回数
20110406DATA3.jpg

2010年楽天は無死1塁で85回バント作戦を敢行したが、打順別にみると、2番が最多で36回、次に9番で22回、1番の16回となっており、この2番・9番・1番で合計74回行われていた。クリーンアップ(3~5番)や下位打線に繋がる6~8番ではほとんど行われていない。

ちなみに3番の3回は、鉄平のバント安打が2回、高須の犠打成功(投犠)が1回という内訳。特に3/31ロッテ戦、1点リードで迎えた7回無死1塁で鉄平が鮮やかに決めたバント安打はいまだ印象強い。打球を投手後方に落とす技ありで、これを起点にこの回7点を獲得している。

4番の2回は、4/30の内村、9/9の西村によるもの。いずれも山崎武、ルイーズがお役御免となり、試合終盤に代走や守備固めで起用された両人に打席がまわってきたものだ。

という訳なので、事実上、3番~5番の主軸によるバント作戦は無いと言っても良い。さらに6番はリンデン、中村紀、フィリップス、草野、ルイーズ、山崎武らが起用されており、いわゆるバントをしない人達だから、ゼロなのも理解できる。7番、8番は、もう少し回数があっても良さそうなものだが、昨年どの監督が采配をしたとしても、微増に止まるだろう。1番、2番、9番で多かったバント作戦の意図は妥当と言えそうだ。

次に試合展開別で確認してみる。最多なのがスコア0-0の状況、先制点攻防時に行われたバント回数が32回と多かった。次に同点時の17回、1点ビハインドでの15回と続く。なお、バント作戦は(当然ではあるが)ビハインド3点以上とリード4点以上の場面では1度も行われなかった。

昨シーズン個人的に腑に落ちなかったのは、ブラウン監督が1点リードしている展開ではなく2点3点リードしている状況でバントを多用していた点だ。イーグルスにとって次の1点どちらの場面で必要か?と言えば、1点勝ち越している状況での次の1点ではないか?そんな印象があったのだが、改めて数字で確認してみると、1点リード時で7回、2点以上のリード時では13回となっていた。(この点は理解できない)

85回のバント作戦のうち、スコア0-0、同点時、1点ビハインドの状況で行われたのが64回という数字は、理解できる。バント作戦は手堅く1点をもぎ取っていく時に多用される作戦であるから、どうしても先制点が欲しいスコア0-0や、勝ち越したい同点時、早く追いついておきたい1点ビハインド時に多用された点は妥当だと思う。

さらにマス目の数字を細かくみていくと、最多なのは、スコア0-0で無死1塁、2番打者がバント作戦をした時、であった。24回。ちなみに強攻作戦の下記表を見ていただければわかるが、この試合展開は全36回あり、バント作戦が24回、強攻作戦が12回あった。3回に2回は、手堅く得点圏に走者を進めて3番・4番の主軸で点を上げようという意図が伺える。この状況でのそれぞれの数値を確認すると....

◎スコア0-0で無死1塁、2番打者時の得点確率、得点期待値
バント作戦・・・・・・20.8%、0.417点 (24回のうち5回で得点有。10点)
強攻作戦・・・・・・50.0%、1.250点 (12回のうち6回で得点有。15点)


となり、この状況でも、バント作戦の実績がかんばしくない。

次に強攻作戦を確認してみる。

■無死1塁で強攻作戦(233回):打順別、試合展開別の作戦回数
20110406DATA4.jpg

バント作戦の時のような打順によって顕著な差は見受けられなかった。

上記2つの表をもとに、無死1塁で試合展開別、打順別でどちらの作戦を取ったか?を確認する表が下記である。

■無死1塁でどちらを選択したのか?


次に、打順別、試合展開別に得点確率、得点期待値を確認してみる。

■打順別にみた得点確率、得点期待値


両作戦の比較ができるのは各々まとまった回数がある1番、2番、9番の時だ。上記表に目を移すと、無死1塁で1番打者のときはバント作戦の数値が両方とも上回る結果に、2番と9番では強攻作戦の数値が共に良い結果となった。

無死1塁で1番打者に打順が回った時は、バント作戦を敢行したほうがベターだった、そう言える。
(次の2番打者の打撃成績が、打率.357、14打数5安打3打点、1四球、1犠打、だった)

なお、3番のバント作戦の値が異常値だが、これは前述した鉄平のバント安打から始まった1イニング7得点があったから。

■試合展開別にみた得点確率、得点期待値


これをみると、1点が特に欲しい場面、スコア0-0と同点時のバント作戦の数値がかんばしくない。強攻作戦にダブルスコアの差をつけられて明暗がくっきり分かれる結果となってしまっている。

こんなにくっきり差がつくのは、球史の中でも恐らく滅多にない異常なできごとのはずだ。得点圏に走者を送っても点が取れなかった、この課題は今年解決されるのだろうか?

(ところで得点圏という響きも実に曖昧である。外野守備が向上しているパリーグでは走者2塁時に単打でどれだけの確率で生還できるのだろう?この点は継続課題である)

1点リード時ではバント作戦の数値が目覚ましい好結果を示しているが、これは7回のうち2回が犠打野選、1回がバント安打でいずれも無死2,1塁となり、この3回で合計14得点あげている点が大きく影響している。

昨年の楽天を総評する時、「昨季と比べ盗塁数が103から78に減少。犠打数も121から106に減り、強攻重視の攻撃スタイルが、結果として裏目に出てしまった感は否めない」、そんな表現をしばしばされる。

上記の文は実は『Baseball Times2010プロ野球総集号』34頁から引用したものであるけれど、実際は、強攻作戦ではそれなりに得点が取れていて(とはいっても他球団と比べたら落ちると思われる...)、問題だったのは、得点圏に走者を進めたバント作戦で結果が出ていなかった点にあるのではないか?

先制点が欲しいスコア0-0の時にバント作戦が有効に機能していたら、先制点奪取試合は増え、それに比例して勝ち星も増えたはずである。

(しかし、昨年の楽天は先制点奪取試合の勝率が前年の.690から.578と急落していたのも最下位要因の1つではあるのだが...)

次回(5)は対戦投手別にみていきたい。バント作戦を敢行する時は相手が好投手でなかなかまとまった点が期待できない時に行われるケースが多い。そのため、対戦投手が「優秀の時」と「そうでない時」にバント作戦、強攻作戦の結果がどう出ていたのか?をチェックしてみたい。

(【記録】楽天イーグルス2010年 無死1塁でのバント作戦、強攻作戦の結果 (5)に続く)

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