【記録】 ホットゾーンを調査セヨ! 楽天 牧田明久選手の2010年ゾーン別コース別打率
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前回vs全投手対戦成績をまとめた牧田明久選手の、今回はゾーン打率をクローズアップしてみたい。
なお、このゾーン打率企画も、主要選手を調べ尽くしたので、今回で最後にしたい。
結果球のゾーン集計を始めたのは5/29広島戦からのため、シーズン全体とは若干異なってくることを御了承頂きたい。(牧田の場合は6/7以降~シーズン終了までが該当期間)
シーズン打率は.291だったが、算出期間の成績は156打数45安打、打率.288であった。
本題に入る前に、下記のように配球図の各コースに便宜上番号を割り振って、この番号をもとに話をすすめていきたい。この配球図は投手側からみた視点のため、牧田は右打者のため、内角は当然向かって右側(4,5,9,10,14,15,19,20,24,25)となる。
ホットゾーンは外角中段12番、ど真中13番。苦手苦手は内角全体と低め全般。
■全体
各コースの上段が打率、中段が打数、下段が安打数

■OPSと二塁打、本塁打
各コースの上段からOPS、中段が二塁打数、下段が本塁打数

今季の牧田はゾーン/コースにおける得意不得意の差がはっきり分かれていた。
ホットゾーンは外角と真中。高さでいえば上段と中段にあたる。7,8,12,13番のコースだ。一方、苦手はインサイド全般と低め全般。
この傾向はOPSベースに置き換えても全く同様で、打率より得意不得意の差が明確に表れているのが判ると思う。
真中13番はOPS2.000という信じられない超値だが(19打数14安打 4二塁打 3本塁打)、苦手の中でも内角中段14番はOPS.313とかなり低い(16打数2安打 1二塁打)。その差は1.687もある。他の得意コース(赤パネル)と不得意(水色)を比較してみても、得意コースのOPSはきわめて高い数値を叩き出しているが、苦手コースでは極端に低い数値となっている。
(昨年のゾーン打率を掲載したいところだが、昨年は僅か23打数のため、意味をなさない。そのため割愛する)
このように全体では打ちまくるコースと全く打てないコースに分かれたが、直球・変化球別にみると、また違ったウィークポイントが出てきた。最初に直球からみていきたいと思うが、先に結論を言えば、直球・変化球別でも変わらないホットゾーン、苦手コースがある。それは、
ホットゾーン・・・外角中段12番、ど真中13番。
苦手ゾーン・・・内角全体、低め全般。
となった。
今季の牧田は、直球ではからっきし、変化球をカモにして好成績に繋げていた。
■直球

シーズン直球打率・・・打率.213、OPS.670 (75打数16安打8打点 9三振 3四死 1犠打 6二塁打 2三塁打 2本塁打)
ゾーン算出期間の直球打率・・・打率.188 (64打数12安打)
ホットゾーンは外角中段12番、ど真中13番の2コースのみにとどまった。
全体ではお得意としていた外角高め7番と真中高め8番が、結果球が直球の場合は一転、苦手コースになっている。
外角高7番・・・全体.308─→直球.000
真中高8番・・・全体.389─→直球.000
上記のように7番8番で1本も安打を打つことができていない。
今まで調べてきた主要選手の中でも牧田のストレート打率は最低値を記録した。
◎楽天イーグルス主要選手 2010年 ストレート打率
内村賢介・・・.302
嶋基宏・・・.261
聖澤諒・・・.323
鉄平・・・.325
渡辺直人・・・.295
高須洋介・・・.239
草野大輔・・・.272
山崎武司・・・.292
■変化球

シーズン直球打率・・・打率.346、OPS.921 (107打数37安打8打点 17三振3四死 1犠飛 9二塁打 1三塁打 4本塁打)
ゾーン算出期間の直球打率・・・打率.359 (92打数33安打)
牧田が今季躍進した最大要因の1つがココにある。変化球をかなり打ちこんでいたのが一目瞭然だ。直球打率ではワーストになったが変化球打率では嶋らと並ぶチームトップクラスの成績になる。
.359と打ち込んだ変化球だが、ゾーン打率を確認すると、ここでも全体・直球同様に得意不得意の差がはっきりつく傾向となった。
ホットゾーンは外角中段12番、ど真中13番真(この2コースは直球でも得意に当たる)、さらに真中高め8番、の3コース。外角高め7番を入れてもよい。
一方、苦手は内角と低め全般のコースといえよう。
ここで球種別打率を確認してみたい。
■牧田明久 2010年 球種別 打撃成績

こと変化球に関してはどの球種も満遍なく好対応できている。しかし、どの変化球にせよ、インサイドと低めに決まるとなかなか攻略できていない実情がありそうだ。
次に得点圏。
■得点圏

今季の牧田、シーズン打率は.291と好成績を残したが、得点圏になると45打数7安打の打率.156と落ち込んだ。
得点圏の赤色・水色の網掛けはOPSレベルでの得意不得意を示している。それを踏まえると、
赤色・・・打率.286 (14打数4安打)
水色・・・打率.118 (17打数2安打)
得意とするゾーンでも3割を超えることがなかった。その要因は、直球・変化球でも、さらにはOPSでもホットゾーンだった外角中段12番で抑え込まれてしまったからだ。(8打数1安打の打率.125)
これほど得意と苦手がはっきりしていると来季は対戦相手から徹底的にその傾向を突く配球で攻められるに違いない。
しかし、一方でウィークポイントが明確な分、開幕までにどこを修正していけばいいか?も明らかだ。その意味でいえば、さらなる飛躍も期待できる。
どちらにせよ、牧田にとっての真の正念場は2011年シーズンになる。藤井も去り、憲史も去った。チーム草創期を支えてきた近鉄組が僅かになってきた中で、牧田が歯をくいしばることができるかどうか?来季の活躍に期待したい。
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ベースボールタイムズオンライン
のコラム、12/18更新しました。
今回は「【記録/保存版】 楽天イーグルス 牧田明久 2010年 対戦投手別 対戦成績 打撃成績」。
http://www.baseball-times.jp/blog/report/shibakawa/101218
こちらもぜひご一読を。「君を忘れない・・・チームを去った選手~楽天 渡辺直人選手」。
http://www.baseball-times.jp/blog/report/shibakawa/101211
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前回vs全投手対戦成績をまとめた牧田明久選手の、今回はゾーン打率をクローズアップしてみたい。
なお、このゾーン打率企画も、主要選手を調べ尽くしたので、今回で最後にしたい。
結果球のゾーン集計を始めたのは5/29広島戦からのため、シーズン全体とは若干異なってくることを御了承頂きたい。(牧田の場合は6/7以降~シーズン終了までが該当期間)
シーズン打率は.291だったが、算出期間の成績は156打数45安打、打率.288であった。
本題に入る前に、下記のように配球図の各コースに便宜上番号を割り振って、この番号をもとに話をすすめていきたい。この配球図は投手側からみた視点のため、牧田は右打者のため、内角は当然向かって右側(4,5,9,10,14,15,19,20,24,25)となる。
ホットゾーンは外角中段12番、ど真中13番。苦手苦手は内角全体と低め全般。
■全体
各コースの上段が打率、中段が打数、下段が安打数

■OPSと二塁打、本塁打
各コースの上段からOPS、中段が二塁打数、下段が本塁打数

今季の牧田はゾーン/コースにおける得意不得意の差がはっきり分かれていた。
ホットゾーンは外角と真中。高さでいえば上段と中段にあたる。7,8,12,13番のコースだ。一方、苦手はインサイド全般と低め全般。
この傾向はOPSベースに置き換えても全く同様で、打率より得意不得意の差が明確に表れているのが判ると思う。
真中13番はOPS2.000という信じられない超値だが(19打数14安打 4二塁打 3本塁打)、苦手の中でも内角中段14番はOPS.313とかなり低い(16打数2安打 1二塁打)。その差は1.687もある。他の得意コース(赤パネル)と不得意(水色)を比較してみても、得意コースのOPSはきわめて高い数値を叩き出しているが、苦手コースでは極端に低い数値となっている。
(昨年のゾーン打率を掲載したいところだが、昨年は僅か23打数のため、意味をなさない。そのため割愛する)
このように全体では打ちまくるコースと全く打てないコースに分かれたが、直球・変化球別にみると、また違ったウィークポイントが出てきた。最初に直球からみていきたいと思うが、先に結論を言えば、直球・変化球別でも変わらないホットゾーン、苦手コースがある。それは、
ホットゾーン・・・外角中段12番、ど真中13番。
苦手ゾーン・・・内角全体、低め全般。
となった。
今季の牧田は、直球ではからっきし、変化球をカモにして好成績に繋げていた。
■直球

シーズン直球打率・・・打率.213、OPS.670 (75打数16安打8打点 9三振 3四死 1犠打 6二塁打 2三塁打 2本塁打)
ゾーン算出期間の直球打率・・・打率.188 (64打数12安打)
ホットゾーンは外角中段12番、ど真中13番の2コースのみにとどまった。
全体ではお得意としていた外角高め7番と真中高め8番が、結果球が直球の場合は一転、苦手コースになっている。
外角高7番・・・全体.308─→直球.000
真中高8番・・・全体.389─→直球.000
上記のように7番8番で1本も安打を打つことができていない。
今まで調べてきた主要選手の中でも牧田のストレート打率は最低値を記録した。
◎楽天イーグルス主要選手 2010年 ストレート打率
内村賢介・・・.302
嶋基宏・・・.261
聖澤諒・・・.323
鉄平・・・.325
渡辺直人・・・.295
高須洋介・・・.239
草野大輔・・・.272
山崎武司・・・.292
■変化球

シーズン直球打率・・・打率.346、OPS.921 (107打数37安打8打点 17三振3四死 1犠飛 9二塁打 1三塁打 4本塁打)
ゾーン算出期間の直球打率・・・打率.359 (92打数33安打)
牧田が今季躍進した最大要因の1つがココにある。変化球をかなり打ちこんでいたのが一目瞭然だ。直球打率ではワーストになったが変化球打率では嶋らと並ぶチームトップクラスの成績になる。
.359と打ち込んだ変化球だが、ゾーン打率を確認すると、ここでも全体・直球同様に得意不得意の差がはっきりつく傾向となった。
ホットゾーンは外角中段12番、ど真中13番真(この2コースは直球でも得意に当たる)、さらに真中高め8番、の3コース。外角高め7番を入れてもよい。
一方、苦手は内角と低め全般のコースといえよう。
ここで球種別打率を確認してみたい。
■牧田明久 2010年 球種別 打撃成績

こと変化球に関してはどの球種も満遍なく好対応できている。しかし、どの変化球にせよ、インサイドと低めに決まるとなかなか攻略できていない実情がありそうだ。
次に得点圏。
■得点圏

今季の牧田、シーズン打率は.291と好成績を残したが、得点圏になると45打数7安打の打率.156と落ち込んだ。
得点圏の赤色・水色の網掛けはOPSレベルでの得意不得意を示している。それを踏まえると、
赤色・・・打率.286 (14打数4安打)
水色・・・打率.118 (17打数2安打)
得意とするゾーンでも3割を超えることがなかった。その要因は、直球・変化球でも、さらにはOPSでもホットゾーンだった外角中段12番で抑え込まれてしまったからだ。(8打数1安打の打率.125)
これほど得意と苦手がはっきりしていると来季は対戦相手から徹底的にその傾向を突く配球で攻められるに違いない。
しかし、一方でウィークポイントが明確な分、開幕までにどこを修正していけばいいか?も明らかだ。その意味でいえば、さらなる飛躍も期待できる。
どちらにせよ、牧田にとっての真の正念場は2011年シーズンになる。藤井も去り、憲史も去った。チーム草創期を支えてきた近鉄組が僅かになってきた中で、牧田が歯をくいしばることができるかどうか?来季の活躍に期待したい。
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ベースボールタイムズオンライン
のコラム、12/18更新しました。
今回は「【記録/保存版】 楽天イーグルス 牧田明久 2010年 対戦投手別 対戦成績 打撃成績」。
http://www.baseball-times.jp/blog/report/shibakawa/101218
こちらもぜひご一読を。「君を忘れない・・・チームを去った選手~楽天 渡辺直人選手」。
http://www.baseball-times.jp/blog/report/shibakawa/101211
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