【試合評】 2010年8月8日(日) ○楽天イーグルス7-1日本ハム 二桁勝利到達の田中好投の要因とは──
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打たれたのは決して甘いとはいえない内角高めのシュートでした。4球目以降の布石球として投じられたカウント1-1からの3球目です。
内角の厳しいコースを突かれた直前のシュートを打ちにいきファウルにした中田。それでタイミングがあってしまったのか、それとも、2球目より若干ストライクゾーンの中に入ったのが災いしたのか、中田はこの球を振り抜き、左翼スタンドへ運ぶ、4試合連続の本塁打(8号)となります。
しかし、この日の田中が許した失点は中田のソロ本塁打による1失点だけ。
被弾後もきっちり抑えて、9回を投げて今季7度目の完投で10勝到達です。打者32人に対し球数128、被安打7、被本塁打1、奪三振11、無四球(今季初)、失点1、自責点1、の素晴らしい内容でした。
ダルビッシュ越えとなる「史上4人目となる高卒プロ4年目での通算50勝到達」の大記録へ向けて、また一歩前進、今季このままのローテだと残り7試合の登板が見込まれます。少し厳しい状況かもしれませんが、一歩一歩その階段を昇っていくことを期待したいと思います。
これで、後半戦成績6勝6敗、8月月間成績5勝2敗、対日本ハム戦9勝8敗、通算史跡102試合46勝54敗2分の借金8、5位日本ハムとのゲーム差は1縮まり4.5となりました。
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○楽天イーグルス7-1北海道日本ハムファイターズ

「スライダーを軸にしっかり投げられたので良かったです」
ヒーローインタビューでそう語ってくれたように、この日の田中は、40.6%/52球を投げたスライダーを中心としたピッチングでした。そして、この持ち味のスライダーが抜群に良く、ファイターズ打線を終始苦しめていたように思います。
田中にとって直接不利になったスライダーは、ボールになった17球と安打の1球の合計18球です。その割合は、この日投じたスライダー52球の34.6%、逆な言い方をすれは、65.4%のスライダーが有効球になっていました。状態が良かった伝家の宝刀スライダーを低めに制球できたのも大きかったですね(51.9%が低めに集まっていた) そのため、52球のうち12球で空振りを奪うことに成功しています。これだけスライダーが有効だったのは、久しぶりな気がします。
空振りということで言えば、この日、ファイターズ打線から合計19個の空振りを奪っています。(全球数の14.8%を占める)。これだけ多くの空振りを取ることができたのも久しぶり。今季の中でも(データを調べてはいませんが恐らく)ベスト3に入る高い数値だと思います。
そして、二桁奪三振(今日11個)は、5/16阪神戦(10個)以来となる今季2度目となっています。
メンタルの部分も良好だったのでは?と推測できます。ときおりマウンドで笑みを浮かべる姿がとても印象的でした。ニュートラルな精神状態に、いざという時のために遊び(余裕)の部分を残して、投げている、そんな印象を持ちました。
■楽天・田中のストライク率、球種別割合、配球図
〔ストライク率〕ストライク枠に記録された球の割合
全体48.4%、直球55.6%、変化球45.7%
〔球種別割合〕結果からみる球種別成績

ストライク率をみると48.4%と5割を切る低さだが、結果からみる球種別成績や配球図をあわせてみると、ボールゾーン(特にストライクからボールに変化するスライダー)で多くの勝負ができていた点が浮かび上がってくる。
〔配球図〕各コースの上段は直球、下段は変化球

一方の日本ハムの吉川。プロ4年目となる22歳左腕です。(試合前データで)今季4試合いずれも先発登板し、防御率8.05、0勝3敗、クオリティスタートを記録した試合はなし、被本塁打率も与四球率も高く、まだまだこれからの投手という印象です。
吉川の敗因はボールが全体的にかなり高めに浮いていた、これに突きます。上から26.1%、34.8%でココだけで60.9%。中段のゾーンを入れるとその割合は87%になります。(下記配球図を見て下さい。低めには僅か6球しかいっていません)
球が浮いて甘いコースに入ってきたのを、楽天打線がきっちり捉えた点が吉川攻略の鍵でした。
特に3回の山崎武の適時打となる二塁打が効きました。というのも、、、
その前の攻撃イニング(2回)で高須の適時打で1点先制、牧田も内野安打で続き、なお1アウト3,1塁という追加点の好機に、嶋が緩い変化球をひっかけてセカンド正面の併殺打に倒れてしまったのです。嫌な雰囲気になりかけてもおかしくないそんな試合の流れを、山崎武が再び楽天側に引き戻した、といえそうです。
その後に出てきたファイターズの救援陣からもイニングの先頭打者をきっちり出塁させて追加点を奪うことができ、まさに投打がガッチリ噛み合った理想の試合運び、今日は左団扇で安心して悠々と観戦することができましたね。
■日本ハム・吉川のストライク率、球種別割合、配球図
〔ストライク率〕
全体54.3%、直球53.3%、変化球56.3%
〔球種別割合〕

〔配球図〕

■日本ハム・救援陣の球種別割合
榊原(右)31球・・・St10、Sl18、Sh3
加藤(右)13球・・・St4、Sin8、Sl1
山本(左)53球・・・St41、Sl12
■楽天・田中の奪空振り履歴(19球)
1回小谷野1球目・・・Sl(空振り三振) 21
2回二岡2球目・・・Sl 8
2回中田1球目・・・Sh 15
2回中田6球目・・・Fo(空振り三振) 23
3回大野2球目・・・Sl 16
3回大野5球目・・・Sl(空振り三振) 22 ※ハーフスイング
3回森本3球目・・・Sl 7
4回糸井1球目・・・St 7
4回糸井7球目・・・Sl(空振り三振) 22
5回二岡3球目・・・St(空振り三振) 2
5回大野4球目・・・Sh 9
8回陽1球目・・・Cur 22 ※ハーフスイング
8回陽2球目・・・Sl 17
8回陽5球目・・・Sl(空振り三振) 13
8回金子誠3球目・・・Sl 22
8回金子誠4球目・・・Sl(空振り三振) 21
9回森本4球目・・・Sl(空振り三振) 21
9回小谷野7球目・・・Sl(空振り三振) 7
9回糸井6球目・・・Fo(空振り三振) 22
■両軍の打席結果とカウント推移


ストレート・・・St、カーブ・・・Cur、スライダー・・・Sl、カットボール・・・Cut、シュート・・・Sh、フォーク・・・Fo、シンカー・・・Sin、チェンジアップ・・・Ch、パーム・・・Pa、ナックル・・・Kn、ストライク-ボールの順です。カウントの太文字はストレート、太文字ではないのは変化球です。
文中に出てくる番号は配給図のゾーンを示しています。
配給図のマス目に番号を割り当てていきます。向かって一番左上(左打者の内角高めボールゾーン)から右に、折り返して左→右と1,2,3と番号をふると、
1、2、3、4、5
6、7、8、9、10
11、12、13、14、15
16、17、18、19、20
21、22、23、24、25
となります。そのうちストライクゾーンが7、8、9、12、13、14、17、18、19にあたります。
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打たれたのは決して甘いとはいえない内角高めのシュートでした。4球目以降の布石球として投じられたカウント1-1からの3球目です。
内角の厳しいコースを突かれた直前のシュートを打ちにいきファウルにした中田。それでタイミングがあってしまったのか、それとも、2球目より若干ストライクゾーンの中に入ったのが災いしたのか、中田はこの球を振り抜き、左翼スタンドへ運ぶ、4試合連続の本塁打(8号)となります。
しかし、この日の田中が許した失点は中田のソロ本塁打による1失点だけ。
被弾後もきっちり抑えて、9回を投げて今季7度目の完投で10勝到達です。打者32人に対し球数128、被安打7、被本塁打1、奪三振11、無四球(今季初)、失点1、自責点1、の素晴らしい内容でした。
ダルビッシュ越えとなる「史上4人目となる高卒プロ4年目での通算50勝到達」の大記録へ向けて、また一歩前進、今季このままのローテだと残り7試合の登板が見込まれます。少し厳しい状況かもしれませんが、一歩一歩その階段を昇っていくことを期待したいと思います。
これで、後半戦成績6勝6敗、8月月間成績5勝2敗、対日本ハム戦9勝8敗、通算史跡102試合46勝54敗2分の借金8、5位日本ハムとのゲーム差は1縮まり4.5となりました。
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○楽天イーグルス7-1北海道日本ハムファイターズ

「スライダーを軸にしっかり投げられたので良かったです」
ヒーローインタビューでそう語ってくれたように、この日の田中は、40.6%/52球を投げたスライダーを中心としたピッチングでした。そして、この持ち味のスライダーが抜群に良く、ファイターズ打線を終始苦しめていたように思います。
田中にとって直接不利になったスライダーは、ボールになった17球と安打の1球の合計18球です。その割合は、この日投じたスライダー52球の34.6%、逆な言い方をすれは、65.4%のスライダーが有効球になっていました。状態が良かった伝家の宝刀スライダーを低めに制球できたのも大きかったですね(51.9%が低めに集まっていた) そのため、52球のうち12球で空振りを奪うことに成功しています。これだけスライダーが有効だったのは、久しぶりな気がします。
空振りということで言えば、この日、ファイターズ打線から合計19個の空振りを奪っています。(全球数の14.8%を占める)。これだけ多くの空振りを取ることができたのも久しぶり。今季の中でも(データを調べてはいませんが恐らく)ベスト3に入る高い数値だと思います。
そして、二桁奪三振(今日11個)は、5/16阪神戦(10個)以来となる今季2度目となっています。
メンタルの部分も良好だったのでは?と推測できます。ときおりマウンドで笑みを浮かべる姿がとても印象的でした。ニュートラルな精神状態に、いざという時のために遊び(余裕)の部分を残して、投げている、そんな印象を持ちました。
■楽天・田中のストライク率、球種別割合、配球図
〔ストライク率〕ストライク枠に記録された球の割合
全体48.4%、直球55.6%、変化球45.7%
〔球種別割合〕結果からみる球種別成績

ストライク率をみると48.4%と5割を切る低さだが、結果からみる球種別成績や配球図をあわせてみると、ボールゾーン(特にストライクからボールに変化するスライダー)で多くの勝負ができていた点が浮かび上がってくる。
〔配球図〕各コースの上段は直球、下段は変化球

一方の日本ハムの吉川。プロ4年目となる22歳左腕です。(試合前データで)今季4試合いずれも先発登板し、防御率8.05、0勝3敗、クオリティスタートを記録した試合はなし、被本塁打率も与四球率も高く、まだまだこれからの投手という印象です。
吉川の敗因はボールが全体的にかなり高めに浮いていた、これに突きます。上から26.1%、34.8%でココだけで60.9%。中段のゾーンを入れるとその割合は87%になります。(下記配球図を見て下さい。低めには僅か6球しかいっていません)
球が浮いて甘いコースに入ってきたのを、楽天打線がきっちり捉えた点が吉川攻略の鍵でした。
特に3回の山崎武の適時打となる二塁打が効きました。というのも、、、
その前の攻撃イニング(2回)で高須の適時打で1点先制、牧田も内野安打で続き、なお1アウト3,1塁という追加点の好機に、嶋が緩い変化球をひっかけてセカンド正面の併殺打に倒れてしまったのです。嫌な雰囲気になりかけてもおかしくないそんな試合の流れを、山崎武が再び楽天側に引き戻した、といえそうです。
その後に出てきたファイターズの救援陣からもイニングの先頭打者をきっちり出塁させて追加点を奪うことができ、まさに投打がガッチリ噛み合った理想の試合運び、今日は左団扇で安心して悠々と観戦することができましたね。
■日本ハム・吉川のストライク率、球種別割合、配球図
〔ストライク率〕
全体54.3%、直球53.3%、変化球56.3%
〔球種別割合〕

〔配球図〕

■日本ハム・救援陣の球種別割合
榊原(右)31球・・・St10、Sl18、Sh3
加藤(右)13球・・・St4、Sin8、Sl1
山本(左)53球・・・St41、Sl12
■楽天・田中の奪空振り履歴(19球)
1回小谷野1球目・・・Sl(空振り三振) 21
2回二岡2球目・・・Sl 8
2回中田1球目・・・Sh 15
2回中田6球目・・・Fo(空振り三振) 23
3回大野2球目・・・Sl 16
3回大野5球目・・・Sl(空振り三振) 22 ※ハーフスイング
3回森本3球目・・・Sl 7
4回糸井1球目・・・St 7
4回糸井7球目・・・Sl(空振り三振) 22
5回二岡3球目・・・St(空振り三振) 2
5回大野4球目・・・Sh 9
8回陽1球目・・・Cur 22 ※ハーフスイング
8回陽2球目・・・Sl 17
8回陽5球目・・・Sl(空振り三振) 13
8回金子誠3球目・・・Sl 22
8回金子誠4球目・・・Sl(空振り三振) 21
9回森本4球目・・・Sl(空振り三振) 21
9回小谷野7球目・・・Sl(空振り三振) 7
9回糸井6球目・・・Fo(空振り三振) 22
■両軍の打席結果とカウント推移


ストレート・・・St、カーブ・・・Cur、スライダー・・・Sl、カットボール・・・Cut、シュート・・・Sh、フォーク・・・Fo、シンカー・・・Sin、チェンジアップ・・・Ch、パーム・・・Pa、ナックル・・・Kn、ストライク-ボールの順です。カウントの太文字はストレート、太文字ではないのは変化球です。
文中に出てくる番号は配給図のゾーンを示しています。
配給図のマス目に番号を割り当てていきます。向かって一番左上(左打者の内角高めボールゾーン)から右に、折り返して左→右と1,2,3と番号をふると、
1、2、3、4、5
6、7、8、9、10
11、12、13、14、15
16、17、18、19、20
21、22、23、24、25
となります。そのうちストライクゾーンが7、8、9、12、13、14、17、18、19にあたります。
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