〔惜別〕楽天戦力外2012──山村宏樹。「燻し銀」というフレーズが似合うベテラン右腕でした
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楽天を最も知る投手の現役引退
10/7、苦しかった初期楽天を「最も知る」投手が、静かに現役引退を表明している。
背番号16、山村宏樹。今季プロ18年目を迎えていた36歳のベテラン右腕、元・猛牛戦士だ。
報道によると、4月に2軍戦で右手首に打球を受け、その影響もあって1軍登板ゼロとなったという。約2年悩まされた右肩痛から復帰して、2010年は36試合、2011年は21試合を投げていただけに、残念な結末になってしまった。
去る10/2に有銘兼久が戦力外を通告されていたこともあり、分配ドラフトで入団した楽天投手の最後の退団劇となっている。
「燻し銀」
個人的にはそんなイメージが非常に強い。
持ち球は速球の他に、シュート、カーブ、スライダー、フォーク、チェンジアップ、カットボール。落ちる球も投げるが、基本的にはスライダー、シュートのコンビネーションで、ストライクゾーンの左右、コースの出し入れで、打者を揺さぶっていくスタイルが特徴的だった。
高校は山梨県立甲府工業高。夏の甲子園の経験もある。プロ入りは1994年。ドラフト1位で阪神入り。タイガース時代には人には言えない相当な苦労もあったようだ。戦力外を経て近鉄の入団テストを受け、2000年に猛牛戦士の仲間入りを果たす。分配ドラフトで2005年から楽天。
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■山村宏樹 楽天在籍時の年度別投手成績

草創期の3年、先発、救援の両面でチームを良く支えた。2005年は16試合中11試合で先発。
2006年は30試合中22試合に先発、規定投球回をクリアしている。白星は一場、グリンと並んでチームトップタイの7をあげた。最下記に表を掲げたが、ここまで規定投球回をクリアした投手は僅か9人(のべ19人)。山村はその1人となっている。
2007年は3月4月に4勝を挙げると、夏場以降は救援で好成績をあげた。(8月9月の2カ月で22試合防御率2.10)。
2008年、2009年は右肩痛。
苦しいリハビリから完全復活を遂げたのが、2010年、2011年の2シーズンだった。
とりわけ印象に残っているのが昨年だ。夏場に1軍昇格。しばらくビハインドでの起用が続いたが、その好投が認められ、次第に勝ちパターンでの起用が増えていった。
あの球団タイ記録に並ぶ夏場の7連勝。そのうち3試合で貢献した。
8/21ソフトバンク戦では5回で退いた先発・塩見の後を受け、二番手として登板。2イニングを零封。内川、松中といった主軸、この年本塁打を量産した松田を討ち取り、青山、片山、ラズナーの勝利の方程式にバトンをつないでみせた。
8/22日本ハム戦ではピンチに走者を背負いながらも、ニ者を連続三振に抑え、切り抜けてみせた。
ダルビッシュを向こうにまわした8/25、敵地での日本ハム戦は、NPB史上32人目の快挙となった。
先発ヒメネス以下7人の投手をつぎ込み、スコア2-1の1点差勝利をダルビッシュからあげたこの試合、山村はスコア1-1の7回裏2死1死で四番手として登板。4番・中田翔との対決となった。
初球、インコースのシュートをレフト左へ鋭い飛球を飛ばされたものの、中村真人のダイビングキャッチにも助けられ、3アウト、攻守交代とする。直後の8回表に楽天が勝ち越したこともあり、NPB史上32人目の1球勝利となっている。
■規定投球回をクリアした楽天投手
※2012年シーズン終了現在

楽天時代の与四球率は2.78。一方、奪三振率4.42。制球に優れていたが、空振りを奪える球種がなく打たせて取るタイプのため、打者に粘られると苦しくなってしまう。
しかし、あの燻し銀の投球術でバッターのバットの芯をはずし、打ち損じを誘うピッチングが決まると、やっぱり、山村ならではだなあ~と感嘆したこと何度あったことか。
復活後の山村の好投を解説席で見つめていた杉山賢人氏は、山村を高く評価していた。御存じのように氏は2006年から2009年まで投手コーチを担当、山村を良く知る1人でもある。山村を先発で使ってみるのも良いのでは?とよく訴えていたこと思い出す。スリーマウンテンズが誕生した2010年には、山村もいますよとフォーマウンテンズだと指摘していたこともあった。
突出した数字は残さなかったと言えるかもしれないが、と同時に数字では表れない玄人好みの投球術は、目の肥えたファンを惚れ惚れさせるのには十分だった。
初期楽天を支えてきたのは、紛れもなく、山村や有銘、川岸のような選手だった。楽天という新興球団がなければ、とうの昔に球界を去っていたかもしれない戦士達。
しかしだ。戦力に乏しい楽天だからこそ活躍の場があったという言い方は、できればしたくない。オリックスを戦力外になってから一花もニ花も大輪を咲かせた山崎武司を始め、時代の流れに翻弄されながらも、清濁併せ呑む経験を積んだこれらの選手の頑張りがなければ、今のイーグルスはなかったと言える。
このことは最近ファンになったイーグルスファンも、このことは決しておろそかにしてはいけないことだと思う。
「18年間やってこれましたから。本当にいい仲間に恵まれました。仙台に来て良かった。皆さんに支えられました。特に(球団からは)何も言われてません。とりあえず、もう体調管理しなくていいんだなと。これからゆっくり寝ます」
現役表明した10/7、記者陣に笑顔でこのように語ったという。
球団からは何も言われていないという点に、少々、残念な思いだ。セカンドキャリアをもし楽天で、仙台の地で関わっていきたいという思いが山村にあるのなら、球団は長年の功労者に対し、それ相応のサポートをしてほしいと思う。
現役生活18年、楽天での8年間、お疲れ様でした。【終】
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報道によると、4月に2軍戦で右手首に打球を受け、その影響もあって1軍登板ゼロとなったという。約2年悩まされた右肩痛から復帰して、2010年は36試合、2011年は21試合を投げていただけに、残念な結末になってしまった。
去る10/2に有銘兼久が戦力外を通告されていたこともあり、分配ドラフトで入団した楽天投手の最後の退団劇となっている。
「燻し銀」
個人的にはそんなイメージが非常に強い。
持ち球は速球の他に、シュート、カーブ、スライダー、フォーク、チェンジアップ、カットボール。落ちる球も投げるが、基本的にはスライダー、シュートのコンビネーションで、ストライクゾーンの左右、コースの出し入れで、打者を揺さぶっていくスタイルが特徴的だった。
高校は山梨県立甲府工業高。夏の甲子園の経験もある。プロ入りは1994年。ドラフト1位で阪神入り。タイガース時代には人には言えない相当な苦労もあったようだ。戦力外を経て近鉄の入団テストを受け、2000年に猛牛戦士の仲間入りを果たす。分配ドラフトで2005年から楽天。
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草創期の3年、先発、救援の両面でチームを良く支えた。2005年は16試合中11試合で先発。
2006年は30試合中22試合に先発、規定投球回をクリアしている。白星は一場、グリンと並んでチームトップタイの7をあげた。最下記に表を掲げたが、ここまで規定投球回をクリアした投手は僅か9人(のべ19人)。山村はその1人となっている。
2007年は3月4月に4勝を挙げると、夏場以降は救援で好成績をあげた。(8月9月の2カ月で22試合防御率2.10)。
2008年、2009年は右肩痛。
苦しいリハビリから完全復活を遂げたのが、2010年、2011年の2シーズンだった。
とりわけ印象に残っているのが昨年だ。夏場に1軍昇格。しばらくビハインドでの起用が続いたが、その好投が認められ、次第に勝ちパターンでの起用が増えていった。
あの球団タイ記録に並ぶ夏場の7連勝。そのうち3試合で貢献した。
8/21ソフトバンク戦では5回で退いた先発・塩見の後を受け、二番手として登板。2イニングを零封。内川、松中といった主軸、この年本塁打を量産した松田を討ち取り、青山、片山、ラズナーの勝利の方程式にバトンをつないでみせた。
8/22日本ハム戦ではピンチに走者を背負いながらも、ニ者を連続三振に抑え、切り抜けてみせた。
ダルビッシュを向こうにまわした8/25、敵地での日本ハム戦は、NPB史上32人目の快挙となった。
先発ヒメネス以下7人の投手をつぎ込み、スコア2-1の1点差勝利をダルビッシュからあげたこの試合、山村はスコア1-1の7回裏2死1死で四番手として登板。4番・中田翔との対決となった。
初球、インコースのシュートをレフト左へ鋭い飛球を飛ばされたものの、中村真人のダイビングキャッチにも助けられ、3アウト、攻守交代とする。直後の8回表に楽天が勝ち越したこともあり、NPB史上32人目の1球勝利となっている。
■規定投球回をクリアした楽天投手
※2012年シーズン終了現在

楽天時代の与四球率は2.78。一方、奪三振率4.42。制球に優れていたが、空振りを奪える球種がなく打たせて取るタイプのため、打者に粘られると苦しくなってしまう。
しかし、あの燻し銀の投球術でバッターのバットの芯をはずし、打ち損じを誘うピッチングが決まると、やっぱり、山村ならではだなあ~と感嘆したこと何度あったことか。
復活後の山村の好投を解説席で見つめていた杉山賢人氏は、山村を高く評価していた。御存じのように氏は2006年から2009年まで投手コーチを担当、山村を良く知る1人でもある。山村を先発で使ってみるのも良いのでは?とよく訴えていたこと思い出す。スリーマウンテンズが誕生した2010年には、山村もいますよとフォーマウンテンズだと指摘していたこともあった。
突出した数字は残さなかったと言えるかもしれないが、と同時に数字では表れない玄人好みの投球術は、目の肥えたファンを惚れ惚れさせるのには十分だった。
初期楽天を支えてきたのは、紛れもなく、山村や有銘、川岸のような選手だった。楽天という新興球団がなければ、とうの昔に球界を去っていたかもしれない戦士達。
しかしだ。戦力に乏しい楽天だからこそ活躍の場があったという言い方は、できればしたくない。オリックスを戦力外になってから一花もニ花も大輪を咲かせた山崎武司を始め、時代の流れに翻弄されながらも、清濁併せ呑む経験を積んだこれらの選手の頑張りがなければ、今のイーグルスはなかったと言える。
このことは最近ファンになったイーグルスファンも、このことは決しておろそかにしてはいけないことだと思う。
「18年間やってこれましたから。本当にいい仲間に恵まれました。仙台に来て良かった。皆さんに支えられました。特に(球団からは)何も言われてません。とりあえず、もう体調管理しなくていいんだなと。これからゆっくり寝ます」
現役表明した10/7、記者陣に笑顔でこのように語ったという。
球団からは何も言われていないという点に、少々、残念な思いだ。セカンドキャリアをもし楽天で、仙台の地で関わっていきたいという思いが山村にあるのなら、球団は長年の功労者に対し、それ相応のサポートをしてほしいと思う。
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