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〔惜別〕楽天戦力外2012──有銘兼久。私の中ではスーパーリリーフサウスポーでした。

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2009年5月27日、ナゴヤドームの楽天対中日戦

事態は風雲急を告げていた。

両軍7回まで2点を取り合う試合展開。終盤の8回表、中村紀洋の右前タイムリーで1点の勝ち越しに成功した野村楽天は、その直後の8回裏から継投策に入っていた。3番・森野から始まる恐竜打線のクリーンアップ。7回2失点の先発・田中将大を諦め、頭からベテラン左腕の川井を使ってきていた。

しかし、野球の神様は時として気まぐれなもの、これが思いっきり裏目に出てしまう。

川井は先頭・森野に初球打ちをくらい中前に運ばれると、続いて出てきた三番手・グウィンも4番・ブランコに初球を右中間へ飛ばされてのツーベース。5番・和田には3-1から歩かせてしまう。僅か7球で塁上全て埋まって、あっという間のノーアウト満塁って、後にも先にも、ちょっと、記憶にないのだ。

絶対絶命で、田中の7勝目はもはや風前の灯である。

左の李炳圭をバッターボックスに迎えたこの酷な場面で、四番手としてマウンドに送り出されたのが、本稿の主人公、背番号26、有銘兼久だった。

「内野ホームダブルプレー体制、外野もライト心持ち、宮出が浅くなりました。レフト、センター、センターは少し鉄平、左に詰めています」

緊迫した雰囲気の中、実況アナが楽天内外野の布陣を伝えてくる。

李炳圭は田中から2安打を記録していた。当たっている嫌な打者との対峙になる。

しかし、ボール球で三振を奪うことに、ともあれ成功。解説氏「バッターというのは、やはり打ちたいんでしょうね。全部ボールなんですよね」。

カウント1-2からの4球目。アウトコース低め、ボールゾーンに逃げていく124キロスライダーで泳がせた。及び腰の李炳圭のスイングは追いかけるような空振りとなる。逆球、ボール球も目立ったが、有銘の気持ちが李炳圭の打ち気を上手く誘って奪取できた三振劇だったように思う。

1アウト満塁、ピンチはなお続く。

7番・藤井。「右では2割5分という内容です。今日三振2つですが、3打席目は悔しさを弾き返すようなヒット」と実況アナ。

しかし、3球後、藤井の表情は奥歯をくいしばるような悔しさに変わり果てていた。軍配は有銘に上がったのだ。

初球、インコースを狙ったスライダーを、藤井がひっぱりにいってファウルに。

解説氏「ああいうかたちで藤井がひっぱりにいくとですね、有銘の術中にはまると思います」。

2球目、同様の球も同じようなかたちで藤井がひっぱって3塁側内野席へのフライファウル。

実況アナ「ここまではカウントを整えられたというファウルです」

解説氏「そういうことですね。惜しいじゃなくて、打たされているわけですから、ファウルを。ここまでは有銘のパターンになっていますね」

勝負ありの3球目だった。

膝元に流れていくスライダーに藤井は対応できずにかすりもしない。1、2球目と比べて最も良い所に決まるインコースにくいこむキレのある白眉のスライダーだった。実は外を狙った逆球も、抜群の変化量をみせていた。

8番は谷繁だったが、ここで落合監督が最終兵器を送り込んでくる。代打で立浪。

実況アナ「交流戦は3度打席に立っていますが、フォアボール、ショート内野安打、フォアボール。いずれも代打としては成功という状況です」。中継映像のテロップが.389、18打数7安打、1本塁打、3打点という立浪の成績を映し出す。

その初球、ストライクとれたのが大きい。外いっぱいに速球が決まった。2球目、アウトコース低めに誘うスライダー。ここは乗ってこずにボールに。カウントは1-1。

「田中将大を切り替えてきました野村監督。そのリリーフ、川井を送って失敗、グウィンを送ってさらに火に油を注いで、有銘がここまで2アウトまで漕ぎつけました。39歳22年目の立浪、ワンエンドワン」

3球目がインハイ寄りの高めに抜けてボール。2-1。逆球だ。
4球目、有銘、再び力んでインハイに抜けてボール。立浪のけぞってカウントは3-1。

5球目だった。もはやボールは投げられないという場面で、スライダーがアウトコースに構えた嶋のミットどおり、良い所に決まって、フルカウントに。

決着がついたのは、6球目を振り遅れのファウルにした直後、第7球だった。外のスライダーに立浪のスイングは合わせにいくような感じ。打たせたバウンドゴロは詰まり気味となって、有銘の正面へ。

実況アナ「スライダー! ピッチャーゴロ、抑えたー!! 有銘、スーパーリリーフ!! ノーアウト満塁のピンチ、しのいで田中将大の7勝目を消しませんでした!」
解説氏「これは、もう、有銘、凄いですわ」
実況アナ「そうですねえ。有銘兼久スーパーリリーフをみせまして、ドラゴンズ三者残塁です」

野村監督のむちゃぶりにもめげず、1点差をみごと守り切ってみせた「有銘の14球」となった。

私の中での有銘兼久といえば、スーパーリリーフ・サウスポー。

このシーン以上の大舞台は思い当たらない。

この試合の後、6/11またしても中日戦の8回裏、ノーアウト満塁のピンチが再びやってきて、青山が犠牲フライの1失点に抑える好投をみせたものの、私の中では、やっぱり、有銘の印象が強烈すぎた。このとき青山には3点リードがあったのだ。


■有銘スーパーリリーフの14球
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10/2、自力CS進出が消滅して一夜明けたこの日、佐竹健太、川岸強、川島亮、下柳剛らと共に球団から戦力外通告を受けた。

分配ドラフトで楽天入り。創設年から楽天を知る数少ない猛牛戦士だった。

戦力のつぎはぎだらけだった草創期を、先発に救援に首脳陣の求められるままに良く投げたという印象が強い。

2005年7/31西武戦では球団初の完封勝利を達成。9回、打者34人に対し僅かヒット5本。3四球、7奪三振のメモリアル勝利を飾っている。

2006年8/25ロッテ戦では延長12回を17奪三振1失点、188球の完投。試合には引き分けたが、有銘の勲章の1つになった。

ハイライトだったのは2008年か。パリーグ最多の66試合に登板し、防御率2.05、WHIP1.14の好成績。

翌2009年も6月までは24試合を投げて防御率2.05、9ホールドと安定した成績。冒頭紹介したスーパーリリーフを始めこの活躍が評価され、自身初のオールスター出場へ。しかし、球宴と前後する7月以降、成績を崩した。与四球率、前年の3.48から5.56に悪化してしまった点も、この年苦しんだ大きな原因の1つとなった。(被打率は前年より良い.210も被出塁率が前年.303から.354へ悪化)

2010年、2011年は登板数が激減。今シーズンはKスタでおこなわれた6/5阪神戦が唯一だった。1点を追う9回表2死満塁で登板、平野に押し出し四球を与えて降板、翌日抹消。結局、このときの「め組のひと」が最後になった。

野村政権が終わった途端に、使われなくなったイメージが強い。

有銘の勲章は、そのまま裏を返せば、酷使といってよい無茶ぶり起用の上に成り立っていたと、今となっては少々気の毒に思えてきてしまう。大きな怪我もなくタフなピッチャーだ。そういう印象が世間に定着しているが、見えないところで徐々にむしばんでいたのではないか。今となってはこのように思えてくる。188球は、やっぱり、ありえない。

あの独特な躍動感あるサイドスローの投球フォームと同様、草創期~初期のイーグルスを支えた「貴重」で「独特」な左腕戦力であったことは、言うをまたない。

イーグルスでの8年間、お疲れ様でした。


■有銘兼久 楽天在籍時の年度別投手成績



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有銘についての追加。楽天で最も本塁打を打たれていない投手。被本塁打数とゴロ/フライ

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楽天市場
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楽天投手陣では一番酒が強い(『週刊ベースボール』7/20号の井坂投手のLOCKER ROOMより)という有銘兼久投手について前回たっぷり書いてみましたが、補足がありました。

セイバーメトリクスゴロ/フライという指標があります。数値が大きいとゴロで打たせてとるタイプの投手、低いとフライを打たせるタイプの投手となります。

『BASEBALL TIMES』誌6/23号では5/31時点での今季のパリーグ平均値が出ており、1.14となっています。

有銘投手のゴロ/フライは0.70となり、フライでアウトを取る機会が多い投手ということを示しています。

実際数えてみますと、7/5時点で、ゴロでのアウトが19個なのに対し、フライでアウトを獲得したのが27個となります。このフライアウト数は内外野、ファウルゾーン全て含みますので、外野フライのみを抽出すると21個が対象になります。

僕のような野球素人が思うところでは、ゴロを打たせてアウトを取る岩隈投手のようなタイプのほうが、フライが多い投手よりも安心感が生まれるのですが、いつだったかの野球中継での解説者がフライでアウトを取るタイプの投手もいるということを話していました。

一見、外野に飛ぶフライが多く、ホームランの危険性を心配してしまいますが、しかし、有銘投手、実は楽天投手陣で現在まで被本塁打数が0本なのです。

同じく被本塁打数が0本なのが、登板回数5 2/3の藤原紘通投手、登板回数3 1/3の川岸強投手、登板回数2の松本輝投手のみです。

同程度の登板回数である川井貴志投手は2本、朝井秀樹投手は2本(今日2本打たれてしまいましたが…)、青山浩二投手は4本となっています。ちなみにワースト1位は11本の永井怜投手でした。※いずれも7/5時点。

今季、有銘投手の被本塁打数、フライ数にも注目です。外野に大きなフライが飛んでもファンとしては安心して観ていられますね。

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スーパーリリーフサウスポー 楽天 有銘兼久 「宇宙みたいな」オールスター初出場、決定!!

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有銘兼久投手、「宇宙みたいな」オールスター初出場!!

“夏の風物詩”オールスター。東北楽天ゴールデンイーグルスからはファン投票で草野大輔選手、監督推薦で田中将大投手、有銘兼久投手の3人が選出されました。

人気者・マー君や今季才能が開花した天才・草野選手の出場は当然!ですが、有銘投手の監督推薦には有銘投手本人同様びっくりされたファンの方も多いのではないでしょうか? そんな僕もその1人、もっとスター性のある選手が選ばれると思っていました。もっともこんな事言ったら怒られちゃいます。そう有銘投手の今季の活躍ぶりは目覚ましいです。その好成績を下記で記します。

記者会見上、記者からの「オールスターゲームとは?」という質問に、「宇宙みたいなものでした(報道陣・笑)本当にそれぐらいのもので、行けないものだと思ってました。夢も見られないくらいで、全く縁のない話だと思ってました」とユニークたっぷりに自信の喜びを表現してくださいました。

さらに続けて「監督推薦で選んでいただいた渡辺監督に感謝したいと思います。初出場なので、右も左も分かりませんし、凄い選手ばかりだと思いますが、何かを得られるチャンスだと思いますので、何かを掴んできたいです。全国のプロ野球ファンの皆さんに覚えてもらえるように、一暴れしてきたいと思います!」と抱負を述べました。(記者会見の詳細はコチラ)

有銘投手本人も言うように、(僕の目には人気者ばかりですが)恐らく世間一般的でいえば人気選手といったら岩隈・マー君・野村監督ぐらいの楽天イーグルス。その中で有銘投手が本格的に活躍し始めたのが08年からということもあり、恐らく熱心なプロ野球ファンでない限り、有銘投手をご存じない方も多いはずです。

しかし、しかし、中日ファンの方々には今季、有銘投手は強烈な存在感として忘れられない名前になってしまったことでしょう。

オールスターで5/27中日戦のスーパーリリーフのような快投を!!

まだ記憶に鮮やかな交流戦の5/27(水) ナゴヤドームで行われた中日戦でのことです。

楽天の先発はマー君。序盤からロースコアの投手戦で試合は進みました。6回まで2-1で楽天リード、7回に同点とされたものの8回表に中村紀洋選手のタイムリーで3-2と勝ち越しに成功しました。その矢先の8回裏です。楽天はマー君が降板、この回の頭から2番手に川井投手が登板しました。中日は主軸の3番・森野選手から、4番・ブランコ選手、5番・和田選手。

点を取ってもらった直後の守りが重要、チャンスの後にピンチあり、とよく言われます。恐らくここで川井投手が先頭打者・森野選手を抑えていたら、その後の絶対絶命は訪れなかったはず。しかし、ここで初球をセンター前に運ばれ、一番やってはいけない先頭打者を出してしまいます。

楽天は川井投手からグウィン投手に継投。しかしそのグウィンも4番・ブランコに右中間を破る鋭いツーベースを打たれ、さらに5番・和田に四球を与えて、あっという間に暗雲立ち込め、絶対絶命のノーアウト満塁です。

この場面で4番手投手として登板したのが有銘投手でした。

生でCS観戦していた僕の心中穏やかではなく、どう考えてもここから良いシナリオは描けそうもありません。僕が有銘投手ならやってられねーなと心の何処かで思ってしまうかもしれない。せめてもの救いがブランコに逆転本塁打を打たれなかったことかと半ば諦め半ば開き直りの心境。一方、脳裏には好投・岩隈降板の後、中継ぎ陣(有銘-小山-佐竹-グウィン)が打たれ勝ち試合を失った4/25(土)ソフトバンク戦の悪夢がよぎります。アナウンサーの「よくノーアウト満塁は点が入らないっていいますけどねー」という呑気な実況に藁にもすがりたい気持ちでしたが、実際はそんなことはなく『BASEBALL TIMES』誌6/23号によると無死満塁での得点確率は実に88%だそうです。ナゴヤドームはボルテージ最高潮、応援も凄まじく、高校野球でも良く使用される応援曲が緊迫の場面にぴったりで、もはや画面から目を離すことができない状況。

その有銘投手、なっなんと、2安打とこの日当たっていた李炳圭を空振り三振、さらに藤井選手を空振り三振、持ち前のマウンド度胸とキレ味鋭いスライダーを武器に2アウトまで辿りつきます。

実況アナいわく「田中将大を切り替えてきました野村監督。そのリリーフ、川井を送って失敗グウィンを送ってさらに火に油を注いで、有銘がここまで2アウトまで漕ぎつけました」。

ここまでくればどうにか光明も差し込むはずなのですが、落合監督は谷繁選手に変わり、代打の切り札・立浪選手を送ってきました。恐竜打線の最終兵器です。これでまたまた試合模様は判らなくなり、さらにこの後、1-3とカウントを悪くしてしまい、逆転の押し出しというシーンも目の前でちらつくしっちゃかベンベンな悪状況になりました。有銘投手はその状況にも関わらず、攻めの気持ちをきらさず獅子奮迅、2-3に追い込み、最後はピッチャーゴロでこの場面を切り抜け、マー君の勝ち星をつなぎました。

後日これと良く近似した試合があり、6/11(木)奇しくも中日戦。先発・マー君の後を受けた中継ぎ陣が8回裏3-0リードの場面で突如崩れノーアウト満塁、代わった青山投手が4番・ブランコ、5番・和田、6番・デラロサを犠牲フライの1失点で切り抜けたという場面があるのですが、有銘投手のパフォーマンスが凄かったこともあり、この時は3点ある場面だったため、失礼ながら僕の中では青山投手の好投はそれほど強く胸に残っていません。

この一部始終がYouTubeにありますので、未見の方はコチラをどうぞ。

2009年も折り返し地点に近づきつつありますが、僕の中で2009年の現時点でのNo.1ファインプレーは、この8回裏の有銘投手のスーパーリリーフです。

有銘投手 今季成績。交流戦では巨人戦で先発、3回無失点の好投も!!

防御率 2.36 0勝1敗10ホールド2セーブ 試合数 25 投球回数 26 2/3
相手打者数 106(左打者61/右打者40/両打ち5) 被安打 15 被本塁打 0
奪三振 23 与四球 12 与死球 3 冒頭 1 失点 7 自責点 7
奪三振率 7.76
DIPS 2.97
K/BB 1.92
IR% 12.5%
WHIP 1.01
対左打者被打率 .224
対右打者被打率 .111
※09年7/5終了時点のデータです。


有銘投手は開幕カードとなった日本ハム3連戦の2戦目4/3に初登板、2回を6人でピシャリと抑えてここまで安定したピッチング内容となっています。主に勝ち試合やビハインドでも接戦の試合の終盤に登板する、不動の左のセットアッパーとして活躍しています。また野村監督が好んで使う左打者対左投手のワンポイント・リリーフとしても重要な戦力で、今季対戦打者数106人に対し、実に左打者は61人を数えます。6/28,6/30,7/2,7/5の登板は全て左打者との対戦です。

確かに有銘投手の“左キラー”はそのとおりで左打者の被打率は.224と安定した成績を残しています。しかし右打者に対しても被打率.111と対戦数こそ少ないものの脅威の数字を叩き出しているため、今後は左右関係なく1イニング以上の登板も増えてくるかもしれません。

奇策を用いる野村監督、今年の6/7の巨人戦には、左の強打者揃いの巨人打線に対抗するため、先発で有銘投手をサプライズ起用。しかし原監督にバレており、ノムさん「奇襲になっていないよ…」。巨人は右打者をずらりと並べてきましたが、有銘投手は3回・被安打4奪三振2という好投をみせてくれました。特に今年の巨人戦は岩隈・永井・長谷部投手など投壊状態でしたので、相当自信になったのではないでしょうか。


■6/7巨人戦 有銘投手の成績
1回
坂本(右) セカンドゴロ
寺内(右) セカンドフライ
小笠原(左) ピッチャー内野安打
ラミレス(右) センターフライ

2回
谷(右) ピッチャーライナー
亀井(左) 三振(空振り)
阿部(左) レフトヒット
大道(右) ライトフライ

3回
東野(右) ライトヒット
坂本(右) レフトヒット
寺内(右) キャッチャーゴロ
小笠原(左) センターフライ
ラミレス(右) 三振(空振り)

今季の有銘投手は危機に強い!! 走者を背負っても帰還許さないIR% 12.5%

リリーフ投手を評価するセイバーメトリクスの指標の1つにIR%(Inherited runners. Runners on base when a relief pitcher enters a game)があります。前の投手が残した塁上の走者をホームに帰還させてしまった割合を指し示す数字です。

『BASEBALL TIMES』誌6/23号によると5/31までのデータでパリーグ平均値27.8(低い数値の方が評価が高い)で救援陣の中で1位・日本ハム・菊地和正投手(7.7%)、2位・日本ハム・谷元圭介投手(12.5%)、3位・阪神・江草仁貴投手(14/3%)、同じく3位・楽天・小山伸一郎投手(14.3%)となっています。有銘投手のIR%は7/5データですが、12.5%は球界でも屈指の優れた数字といえそうです。

今季、有銘投手は25試合に登板、うち先発が1試合、イニングの頭からの登板が9試合、途中からの登板が15試合を数えています。中継ぎ陣が不安定なチーム事情もあり15試合中14試合がランナーを背負っての登板です。さらにそのうち3試合が満塁でのピンチの場面での登板となっており、1つは前述の中日戦で、2つめが5/14日本ハム戦(ビハインドの1死満塁.稲葉選手に走者一掃の三塁打を打たれる)、3つめが6/30日本ハム戦(ビハインドの2死満塁.田中賢介投手をレフトフライに打ち取る)です。さらに走者がいる状況での15試合のうち打たれて失点されてしまったケースはこの5/14の試合のみです。

懸念されるべき点

今季の楽天中継ぎ陣の臆病ぶりは幾度かこのブログでも書きましたが、有銘投手にはその悪い流れを堰き止めることができる投手になってもらえれば、今季のCS進出も現実味を帯びてきそうです。楽天中継ぎ陣の最大の欠点は、四球を出しての「自滅野球(byノムさん)」。好投・先発陣の試合を一気に壊すKYぶりです。有銘投手もその悪い流れを止めることができない時があり、先の岩隈投手の勝ち星を消した4/25の試合は有銘投手の不調が誤算でした。前述の6/11中日戦の8回、小山投手の2連続四球でノーアウト2,1塁のピンチで登板、森野選手に四球を与え満塁としてしまった場面、さらに黒星がついてしまった7/2の稲葉選手への四球があります。こういったここぞ!という時での好投がさらに増えれば、これからのシーズン、有銘投手にさらにスポットが当たる機会も増えてきそうです。



【訂正】上記表6/30日ハム戦は●1-3の誤りです。

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