空振りの取れるサウスポー候補、楽天・濱矢廣大の2015年を振り返る
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本日11時からイーグルスドームで今江敏晃選手の入団会見が実施されました。その質疑応答全文を文字おこししようとはりきったのですが、寒すぎて指先がかじかみ、思うように指が動かず断念... (泣)
さて、2軍選手の成績をまとめていきたいと思います。
濱矢廣大。2013年ドラフト3位でhonda鈴鹿から楽天入り。今年2年目のシーズンを送った22歳左腕の2015年を振り返ってみたい。
1年目の昨年は9/28西武戦が1軍唯一の登板だった。5回2失点の内容で、井坂亮平、塩見貴洋に続く球団史上3人目となるルーキイヤーでのプロ初登板・初先発・初勝利を達成。今年は1軍で8試合(全て救援)、57人の打者相手に10回を投げて被安打19、被本塁打2、奪三振14、与四球9、失点10、自責点8、防御率7.20の成績だった。
細身の長身から繰り出される投球は球速以上に球威があり、打者から空振りを奪うことができる球である。今季のパリーグ平均空振り率(空振り数÷球数)は9.5%になっているが、濱矢の値は平均超えの10.9%。230球を投げ込み、25個の空振りを奪取した。
なにより、真っすぐで空振り奪取できる点にポテンシャルを感じる。1軍では最速143キロ、平均137.7キロとスピード自体は大したことのない数字だが、ストレート空振り率は当ブログ調査で9.0%を計測。『Eagles Magazine』最新号では10.1%と掲載があり、松井裕、クルーズに続き3位にランクインするパーセンテージになっている。
細身の長身から繰り出されるピッチングを春先に見た時には、独特のテイクバックに修正されていた。打者のタイミングと球の出所を隠す意味合いもあったのだろう。身体の真後ろで一瞬タメを作ってから打者に向かって投げ込むスタイルだったが、9月に再度1軍でこのタメはなくなっていた。より良い形を作り上げるべく、投球フォームに試行錯誤を続けている痕跡がうかがえるシーンだった。
さて、下記では2軍の成績を確認してみよう。
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■楽天 濱矢廣大 2軍 年度別 投手成績

年度別成績を振り返ってみよう。
防御率は昨年2.83から今年3.40へ。FIPも昨年3.05から今年3.35に。やや悪化という印象を持つ方もいるだろう。
被本塁打率も昨年0.67から今年1.13に増えた。気になる数字だ。1軍ゴロ率38.2%、昨年0.81、今年0.71を記録したGO/AOが示すように、この人はゴロを打たせるタイプではなく、フライボールピッチャーである。そのため、どうしても被弾の潜在的リスクがある。この課題点をフライからゴロへ投球スタイルを変えることで解決していくか?それとも、被弾リスクを許容しながらも、スタミナをつけたり制球力改善することで、そのリスクを減らしていくのか?どちらを選択するのかは興味深いところだ。
被弾は増えてしまったが、被安打は2年連続で投球回を下回る本数に抑えている。被打率も昨年.229、今年.247。2年連続で.250を下回っている。
与四死球率、奪三振率も改善した。与四死球率は昨年は3.67だったが、今年は3.21まで削減に成功。この人の最大課題も制球力向上になるため、改善傾向に向かっている点は評価したい。奪三振率も上昇した。昨年5.50から今年7.55へ。9イニング換算でちょうど2個増えたイメージになる。対戦打者に占める割合でも、昨年は15.3%を三振で取ったのが、今年は20.0%になっている。
■楽天 濱矢廣大 2015年 2軍 試合別 投手成績

昨年は12試合中、先発で8試合、救援で4試合。先発・救援どちらでも起用されたが、今年も似たような形になった。先発は13試合中7試合、救援では6試合に登板している。
下記に先発、救援別の成績を出したが、防御率は先発のほうが圧倒的に良い。この傾向は1年目の昨年も同じで救援4.66に対し、先発では2.44の好数字を残していた。高校、社会人ではエースとして先発で投げていたこともあり、プロでも先発を得意としていることがデータにも表れている。
1軍でもプロ初登板・初先発で9安打浴びながら5回を2失点にまとめることができたのも、先発経験があり、先発のほうが本人も投げやすいのだろう。実際、先日の契約更改の席上で「開幕から先発ローテーションで回っていきたい」と来季の抱負を口にしていた。
■楽天 濱矢廣大 2015年 2軍 条件別 投手成績

1軍では被打率.396と打たれまくったが、ファームでは1軍通算100打席以上の経験を有するバッターとの対決は被OPS.700、被打率.250と互角の戦いを繰り広げている。
2軍の左投手が1軍に定着するには、左打者を抑えてアピールする道があるが、今季の濱矢は2軍左打者を良く抑えた。左打者に強い傾向は昨年も同じで昨年は.220の被打率だった。
左打者対戦時では全体の11.5%でフォアボールを出してしまう悪癖(右打者時6.5%)はあるものの、23.0%で三振奪取している(右打者時は18.7%)。フライボールピッチャーながらも、左打者にはゴロを打たせることが多く、GO/AOは1.36を記録している。
一方、右打者の対戦成績は被OPS.746とやや分が悪かった。右打者にはフライを打たせる(あるいは。打たれる)ケースが多く、GO/AOは0.56。内野フライは15本。右打者の(バント打球を除く)全打球の14.7%を占めるほど多く打たせていたが、一方で2軍で浴びた被本塁打は全て右打者に打たれていた。この傾向は昨年も同じで、昨年浴びた4本のホームランは全て右打者だった。
濱矢本人が納得できた球を投げ込んだ時には内野ポップフライを打ち上げさせるなど、右打者のバットを差し込ませることができていたのだろう。一方、失投の類をスタンドまで運ばれてしまったということなのだろう。
右打者対戦時でフライが多くなっている背景の1つには、落ちる球を有効利用できていない点がある。年明けの自主トレでは岩隈塾に参加し、岩隈からフォークの投げ方を伝授され、久米島キャンプでは吉田修司投手コーチからチェンジアップの師事も受けた濱矢だが、1軍でも2軍でも思うように操ることができなかったと言えそうだ。
落ちる球は1軍で21球使用し、そのうち20球が右打者対戦時に使ったが、空振り奪取は僅かに2球、13球がボールになるなど、イマイチ機能しなかった。このことは本人が一番良く自覚しており、契約更改の席上でも「三振を取れる変化球として、フォークを磨いていきたい」と濱矢。来年1月の自主トレは引き続き、岩隈塾に参加すると言う。
10月の宮崎フェニックスリーグでは素晴らしい投球を見せている。4試合に登板(先発3試合、救援1試合)、合計24イニングで
実に37個の奪三振を記録した。10/20ハンファイーグルス戦(○E15-0ハンファ)では先発として8回無安打18奪三振の快投。後を引き継いだ横山との継投でノーヒットノーランを達成させ、就任したばかりの平石2軍監督に対外試合初勝利をプレゼントしている。
三振の取れる投手は、内野守備力に不安を残し、来季から本拠地が内外野天然芝に代わるイーグルスにとっては特に価値が大きくなる。その候補の1人が、濱矢になってくる。来季の覚醒を期待したい。【終】
◎◎◎関連記事◎◎◎
・常総学院から2013年ドラフト2位楽天入り。高卒2年目・内田靖人がみせた右の強打者への歩みを振り返る~2015年打撃成績より
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本日11時からイーグルスドームで今江敏晃選手の入団会見が実施されました。その質疑応答全文を文字おこししようとはりきったのですが、寒すぎて指先がかじかみ、思うように指が動かず断念... (泣)
さて、2軍選手の成績をまとめていきたいと思います。
濱矢廣大。2013年ドラフト3位でhonda鈴鹿から楽天入り。今年2年目のシーズンを送った22歳左腕の2015年を振り返ってみたい。
1年目の昨年は9/28西武戦が1軍唯一の登板だった。5回2失点の内容で、井坂亮平、塩見貴洋に続く球団史上3人目となるルーキイヤーでのプロ初登板・初先発・初勝利を達成。今年は1軍で8試合(全て救援)、57人の打者相手に10回を投げて被安打19、被本塁打2、奪三振14、与四球9、失点10、自責点8、防御率7.20の成績だった。
細身の長身から繰り出される投球は球速以上に球威があり、打者から空振りを奪うことができる球である。今季のパリーグ平均空振り率(空振り数÷球数)は9.5%になっているが、濱矢の値は平均超えの10.9%。230球を投げ込み、25個の空振りを奪取した。
なにより、真っすぐで空振り奪取できる点にポテンシャルを感じる。1軍では最速143キロ、平均137.7キロとスピード自体は大したことのない数字だが、ストレート空振り率は当ブログ調査で9.0%を計測。『Eagles Magazine』最新号では10.1%と掲載があり、松井裕、クルーズに続き3位にランクインするパーセンテージになっている。
細身の長身から繰り出されるピッチングを春先に見た時には、独特のテイクバックに修正されていた。打者のタイミングと球の出所を隠す意味合いもあったのだろう。身体の真後ろで一瞬タメを作ってから打者に向かって投げ込むスタイルだったが、9月に再度1軍でこのタメはなくなっていた。より良い形を作り上げるべく、投球フォームに試行錯誤を続けている痕跡がうかがえるシーンだった。
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■楽天 濱矢廣大 2軍 年度別 投手成績

奪三振率の上昇。対戦打者の20%をドクターKに切って取る!!
年度別成績を振り返ってみよう。
防御率は昨年2.83から今年3.40へ。FIPも昨年3.05から今年3.35に。やや悪化という印象を持つ方もいるだろう。
被本塁打率も昨年0.67から今年1.13に増えた。気になる数字だ。1軍ゴロ率38.2%、昨年0.81、今年0.71を記録したGO/AOが示すように、この人はゴロを打たせるタイプではなく、フライボールピッチャーである。そのため、どうしても被弾の潜在的リスクがある。この課題点をフライからゴロへ投球スタイルを変えることで解決していくか?それとも、被弾リスクを許容しながらも、スタミナをつけたり制球力改善することで、そのリスクを減らしていくのか?どちらを選択するのかは興味深いところだ。
被弾は増えてしまったが、被安打は2年連続で投球回を下回る本数に抑えている。被打率も昨年.229、今年.247。2年連続で.250を下回っている。
与四死球率、奪三振率も改善した。与四死球率は昨年は3.67だったが、今年は3.21まで削減に成功。この人の最大課題も制球力向上になるため、改善傾向に向かっている点は評価したい。奪三振率も上昇した。昨年5.50から今年7.55へ。9イニング換算でちょうど2個増えたイメージになる。対戦打者に占める割合でも、昨年は15.3%を三振で取ったのが、今年は20.0%になっている。
■楽天 濱矢廣大 2015年 2軍 試合別 投手成績

先発適性あり
昨年は12試合中、先発で8試合、救援で4試合。先発・救援どちらでも起用されたが、今年も似たような形になった。先発は13試合中7試合、救援では6試合に登板している。
下記に先発、救援別の成績を出したが、防御率は先発のほうが圧倒的に良い。この傾向は1年目の昨年も同じで救援4.66に対し、先発では2.44の好数字を残していた。高校、社会人ではエースとして先発で投げていたこともあり、プロでも先発を得意としていることがデータにも表れている。
1軍でもプロ初登板・初先発で9安打浴びながら5回を2失点にまとめることができたのも、先発経験があり、先発のほうが本人も投げやすいのだろう。実際、先日の契約更改の席上で「開幕から先発ローテーションで回っていきたい」と来季の抱負を口にしていた。
■楽天 濱矢廣大 2015年 2軍 条件別 投手成績

左打者キラーの濱矢。右打者対戦時にはフライ増
1軍では被打率.396と打たれまくったが、ファームでは1軍通算100打席以上の経験を有するバッターとの対決は被OPS.700、被打率.250と互角の戦いを繰り広げている。
2軍の左投手が1軍に定着するには、左打者を抑えてアピールする道があるが、今季の濱矢は2軍左打者を良く抑えた。左打者に強い傾向は昨年も同じで昨年は.220の被打率だった。
左打者対戦時では全体の11.5%でフォアボールを出してしまう悪癖(右打者時6.5%)はあるものの、23.0%で三振奪取している(右打者時は18.7%)。フライボールピッチャーながらも、左打者にはゴロを打たせることが多く、GO/AOは1.36を記録している。
一方、右打者の対戦成績は被OPS.746とやや分が悪かった。右打者にはフライを打たせる(あるいは。打たれる)ケースが多く、GO/AOは0.56。内野フライは15本。右打者の(バント打球を除く)全打球の14.7%を占めるほど多く打たせていたが、一方で2軍で浴びた被本塁打は全て右打者に打たれていた。この傾向は昨年も同じで、昨年浴びた4本のホームランは全て右打者だった。
濱矢本人が納得できた球を投げ込んだ時には内野ポップフライを打ち上げさせるなど、右打者のバットを差し込ませることができていたのだろう。一方、失投の類をスタンドまで運ばれてしまったということなのだろう。
課題は制球力と落ちる球の完全習得か
右打者対戦時でフライが多くなっている背景の1つには、落ちる球を有効利用できていない点がある。年明けの自主トレでは岩隈塾に参加し、岩隈からフォークの投げ方を伝授され、久米島キャンプでは吉田修司投手コーチからチェンジアップの師事も受けた濱矢だが、1軍でも2軍でも思うように操ることができなかったと言えそうだ。
落ちる球は1軍で21球使用し、そのうち20球が右打者対戦時に使ったが、空振り奪取は僅かに2球、13球がボールになるなど、イマイチ機能しなかった。このことは本人が一番良く自覚しており、契約更改の席上でも「三振を取れる変化球として、フォークを磨いていきたい」と濱矢。来年1月の自主トレは引き続き、岩隈塾に参加すると言う。
10月の宮崎フェニックスリーグでは素晴らしい投球を見せている。4試合に登板(先発3試合、救援1試合)、合計24イニングで
実に37個の奪三振を記録した。10/20ハンファイーグルス戦(○E15-0ハンファ)では先発として8回無安打18奪三振の快投。後を引き継いだ横山との継投でノーヒットノーランを達成させ、就任したばかりの平石2軍監督に対外試合初勝利をプレゼントしている。
三振の取れる投手は、内野守備力に不安を残し、来季から本拠地が内外野天然芝に代わるイーグルスにとっては特に価値が大きくなる。その候補の1人が、濱矢になってくる。来季の覚醒を期待したい。【終】
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