東北サブマリン、楽天・加藤正志が乗り越えるべき、2年目の課題4箇条とは?!~2015年成績より
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173cm71kgの26歳。JR東日本東北からドラフト6位で楽天入りし、東北サブマリンの期待高まる加藤正志の2015年を振り返りたい。
下手投げに転向したのは東京実業高時代だと言う。当時の同高は同期の右投手が10人在籍する激戦区、「変わったことをやらないとダメと思った」と判断した加藤は迷わずにアンダースローへの転向を決断、元ロッテの渡辺俊介の映像を参考にしながら、独学でアンダースローをマスターしたのだと言う。
下手投げ習得の過程からして、この人、心根は相当肝が据わっている。本来なら、リスクと可能性を両天秤にかけたその間で、それなりの時間を逡巡するのが普通のはずだ。にもかかわらず、加藤はそんなに悩まなかったのだと言う。フットボールアワーの岩尾のようなボヤッとした地味な顔立ちながら、その実、心に秘める探求心は熱いタイプなんだろうと感じた。大学・社会人時代のチームメイトには「カラス」の愛称で呼ばれていた加藤。どういう理由でそのあだ名になったか?は知らないものの、なんとなく合点が行く。「したたかな頭脳派」というイメージは両者の共通項のような気がしてくる。
そんな加藤の、本人自己採点60点だというルーキーイヤーを下で確認してみよう。
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■楽天 加藤正志 2015年 投手成績

2軍では15試合に登板。先発4試合、救援11試合で投げている。
防御率、WHIPはイースタンのリーグ平均値付近を記録した。(同平均は防御率3.61、WHIP1.34だった)
奪三振率は同平均6.45に及ばない5.80。打たせて取るタイプだ。
与四球率は同平均3.44より良い2.78、1軍では1.35と素晴らしい数字を残している。
とはいえ、コントロールが良いと評価するには時期尚早だ。ストライクゾーンの枠内に球を投げ込むことはできる能力があるので、与四球率の数字が良いだけで、狙ったコースや高低にしっかり球を投げ切れているのか?という意味では疑問符がつく。下記の投球マップがそれを如実に示している。
■楽天 加藤正志 2015年 投球マップ
※1軍データ。Baseball Labより。投球コース・高さのデータを基に、対象の投手がどのゾーンに多く投げているかをグラフィックで表現した。赤は多く投げているゾーン、青はあまり投げていないゾーンを表している。

左打者、右打者いずれの対戦時も、ストライクゾーンの真中近辺に球が集まっていて、赤く染まっているのが確認できる。
加藤に限らず、下手投げの投手は、制球力勝負というより、緩急勝負のほうが大切で、優先順位も高くなるのだろうが、それにしても、もう少しコントロールに磨きをかけて欲しいところだ。
プロ入り後、泉犬鷲寮の部屋の壁にもそのポスターを張っているというほど加藤がリスペクトしている西武・牧田明久のそれと比べれば、その差は一目瞭然だ。牧田は左打者にはストライクゾーン外角低め枠内ギリギリに球を集め、右打者対戦時には両サイドに球をしっかり散らしているのが、投球マップでも確認できるのだ。
■西武 牧田明久 2015年 投球マップ

2軍成績を先発、救援の2つに分けると下記の結果になった。
先発・・・防御率5.32、奪三振率5.32、与四球率3.68
救援・・・防御率0.66、奪三振率6.92、与四球率1.32
明暗分かれる結果になった。11試合13.2回を投げたリリーフ登板時では素晴らしい成績を挙げている。恐らくこの結果を踏まえて、球団は加藤をリリーフ投手として起用していくことを決めたのではないか。加藤は既に26歳。即戦力として入団してきている背景もあり、先発の伸びしろを時間をかけて探るという立ち位置ではない。実際、10/27契約更改の席上、加藤本人も来年の目標に「中継ぎで30試合登板を果たして、飛躍したいです」と口にしていた。1軍で投げた9試合も、宮崎フェニックスリーグで投げた6試合も、全て短いイニングだった。
1軍デビューは6/30敵地ロッテ戦(●E0-8M)だった。既に大勢は決しており、8点ビハインドの7回から三番手で登板。マスクも小関から、ファームで加藤と何度もバッテリーを組んできた下妻に交代した。
迎えた打者は、いきなり、4番・デスパイネ。初球123キロの真っすぐが低めにポンと決まり、2球目は一転、87キロの外角高めカーブ。緩急差は実に36キロ。それに待ちきれなかったのだろう。ボールくさい球だったが、デズパイネは強引に打ちにいき、ショート正面の遊ゴに打ち取る。完全に緩急でタイミングをズラし、体勢崩すことに成功した。
そのデスパイネを含む打者8人と対戦し、2本の二塁打を許したが、2イニングを見事にゼロに抑えている。「すごく緊張した。ゼロに抑え、自信になった」と振り返った加藤、「打者一人一人を抑えることを心掛けた」35球のデビュー劇になった。
■楽天 加藤正志 2015年 秋季教育リーグ 投手成績

■楽天 加藤正志 2015年 条件別 投手成績

条件別成績を確認してみよう。
ファームでは1軍通算100打席未満の経験に乏しい打者との対戦では.227/.301/.293、被OPS.595と良く抑えていた。
特に15打席を数えた同じルーキー対決では、相手新人打者を15打数1安打4三振と圧倒した。
経験が少ない打者にとって、アンダースローという特殊性が極めて有効だったことを物語る数字だ。しかし、1軍通算100打席以上の経験豊富な打者との対戦では3割近くの被打率を許す形になっている。
左右打者別の成績では、加藤本人が「通用したのは右バッターを抑えられたことです。逆に、左バッターには打たれたのが課題です」と振り返るように、右打者には上々の数字を、1軍でもそれなりの数字を示すことに成功たが、左打者には1軍2軍どちらでも3割以上を打たれた。
左打者対策はアンダースローピッチャーにとって永遠の課題である。どうしても球が見やすくなるため、左打者に対応され易くなる。
1軍では左打者と25打席で対戦し、合計79球を投げ込んだが、奪った空振りは僅かに1球止まりだった。79球中32球でスイングされ、31球でコンタクトを許し、23球がインプレー打球となり、そのうちの9球が安打になった。バットを振りにいった3割近くがヒットになったその頻度は、やはり多すぎると言わざるをえない。7/29盛岡ではソフトバンク柳田に、8/7敵地札幌では代打・大谷翔平に、いずれも1-0からの甘く入った失投をスタンドに運ばれた。左打者をどのように打ち取るか?は2年目の大きな課題だ。
■楽天 加藤正志 2015年 球種別 投手成績

球種成績を確認してみよう。
ストレートは最速126キロ、平均121.2キロを計測した。これは西武・牧田のファストボールより6キロほど遅い。その球速差も影響しているのだろう、空振り率は僅かに0.8%だった。このストレートがもっと有効活用できれば良いのだが。打者の手元で浮き上がってくる真っすぐを、高め空振りゾーンに狙って投げ込むことができれば、高低差を使って打者と駆け引きもできるようになる。
最遅は85キロ。2球で記録した。いずれもカーブだ。4つある球種の中では空振り率、被打率いずれも素晴らしく、1軍で通用した唯一の球種と言えそうだ。
本人も課題に挙げるシンカーは12球を投げ、空振りゼロ。見逃しストライク2球に対し、ボールカウント5球、打者が5球でバットを振りにきて、2ストライク以降ファウル1球、インプレー打球4球(安打2球、凡打2球)という内訳だった。来年はこの球種の精度を上げていきたい。
最後に、盗塁成績について触れておきたい。
下手投げはどうしてもモーションが大きくなるため、走者に盗塁を盗まれやすくなる。加藤もその対策として1.1秒台、時には1.00秒を切る高速クイックを所持しているが、それでも、走られていたと言える数字が残っている。1軍では13.1回で許した企図は2個(盗塁1盗塁刺1)。35.2回を投げた2軍でも当方が確認した限りで少なくとも打者に5個の盗塁を決められていた。1軍2軍合計で49回投げて少なくとも7個の盗塁企図を許しており、9イニング換算では1.29。この数字、1.00を超えてくると多すぎという印象のため、加藤の場合も多く走られたというイメージなるわけだ。
以上、2年目の課題を挙げると、
◎左打者対策
◎制球力改善
◎球種習得とその向上(ストレートの機能改善とシンカーの完全習得)
◎走者のケア
この辺りになってきそうだ。
一昨年の12/1新入団選手発表会見で、対戦してみたい打者に西武の中村剛也の名前を挙げた加藤。しかし、残念ながら1年目の今年、西武戦での登板はなく、その願いは叶うことはなかった。来年は中村、メヒア、浅村と右の強打者がズラリと並ぶ西武打線との対決は実現するだろうか? そして、快投を演じることができるだろうか? 東北サブマリンの活躍を期待したい。【終】
◎◎◎関連記事◎◎◎
・空振りの取れるサウスポー候補、楽天・濱矢廣大の2015年を振り返る
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東北サブマリンのルーキーイヤーを振り返る
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下手投げに転向したのは東京実業高時代だと言う。当時の同高は同期の右投手が10人在籍する激戦区、「変わったことをやらないとダメと思った」と判断した加藤は迷わずにアンダースローへの転向を決断、元ロッテの渡辺俊介の映像を参考にしながら、独学でアンダースローをマスターしたのだと言う。
下手投げ習得の過程からして、この人、心根は相当肝が据わっている。本来なら、リスクと可能性を両天秤にかけたその間で、それなりの時間を逡巡するのが普通のはずだ。にもかかわらず、加藤はそんなに悩まなかったのだと言う。フットボールアワーの岩尾のようなボヤッとした地味な顔立ちながら、その実、心に秘める探求心は熱いタイプなんだろうと感じた。大学・社会人時代のチームメイトには「カラス」の愛称で呼ばれていた加藤。どういう理由でそのあだ名になったか?は知らないものの、なんとなく合点が行く。「したたかな頭脳派」というイメージは両者の共通項のような気がしてくる。
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■楽天 加藤正志 2015年 投手成績

ストライクゾーンの真中近辺に球が集まった
2軍では15試合に登板。先発4試合、救援11試合で投げている。
防御率、WHIPはイースタンのリーグ平均値付近を記録した。(同平均は防御率3.61、WHIP1.34だった)
奪三振率は同平均6.45に及ばない5.80。打たせて取るタイプだ。
与四球率は同平均3.44より良い2.78、1軍では1.35と素晴らしい数字を残している。
とはいえ、コントロールが良いと評価するには時期尚早だ。ストライクゾーンの枠内に球を投げ込むことはできる能力があるので、与四球率の数字が良いだけで、狙ったコースや高低にしっかり球を投げ切れているのか?という意味では疑問符がつく。下記の投球マップがそれを如実に示している。
■楽天 加藤正志 2015年 投球マップ
※1軍データ。Baseball Labより。投球コース・高さのデータを基に、対象の投手がどのゾーンに多く投げているかをグラフィックで表現した。赤は多く投げているゾーン、青はあまり投げていないゾーンを表している。

同じ下手投げの西武・牧田との差は歴然
左打者、右打者いずれの対戦時も、ストライクゾーンの真中近辺に球が集まっていて、赤く染まっているのが確認できる。
加藤に限らず、下手投げの投手は、制球力勝負というより、緩急勝負のほうが大切で、優先順位も高くなるのだろうが、それにしても、もう少しコントロールに磨きをかけて欲しいところだ。
プロ入り後、泉犬鷲寮の部屋の壁にもそのポスターを張っているというほど加藤がリスペクトしている西武・牧田明久のそれと比べれば、その差は一目瞭然だ。牧田は左打者にはストライクゾーン外角低め枠内ギリギリに球を集め、右打者対戦時には両サイドに球をしっかり散らしているのが、投球マップでも確認できるのだ。
■西武 牧田明久 2015年 投球マップ

2軍では救援防御率0.66。リリーフ適性あり
2軍成績を先発、救援の2つに分けると下記の結果になった。
先発・・・防御率5.32、奪三振率5.32、与四球率3.68
救援・・・防御率0.66、奪三振率6.92、与四球率1.32
明暗分かれる結果になった。11試合13.2回を投げたリリーフ登板時では素晴らしい成績を挙げている。恐らくこの結果を踏まえて、球団は加藤をリリーフ投手として起用していくことを決めたのではないか。加藤は既に26歳。即戦力として入団してきている背景もあり、先発の伸びしろを時間をかけて探るという立ち位置ではない。実際、10/27契約更改の席上、加藤本人も来年の目標に「中継ぎで30試合登板を果たして、飛躍したいです」と口にしていた。1軍で投げた9試合も、宮崎フェニックスリーグで投げた6試合も、全て短いイニングだった。
1軍デビューは6/30敵地ロッテ戦。4番・デスパイネを緩急差36キロで翻弄
1軍デビューは6/30敵地ロッテ戦(●E0-8M)だった。既に大勢は決しており、8点ビハインドの7回から三番手で登板。マスクも小関から、ファームで加藤と何度もバッテリーを組んできた下妻に交代した。
迎えた打者は、いきなり、4番・デスパイネ。初球123キロの真っすぐが低めにポンと決まり、2球目は一転、87キロの外角高めカーブ。緩急差は実に36キロ。それに待ちきれなかったのだろう。ボールくさい球だったが、デズパイネは強引に打ちにいき、ショート正面の遊ゴに打ち取る。完全に緩急でタイミングをズラし、体勢崩すことに成功した。
そのデスパイネを含む打者8人と対戦し、2本の二塁打を許したが、2イニングを見事にゼロに抑えている。「すごく緊張した。ゼロに抑え、自信になった」と振り返った加藤、「打者一人一人を抑えることを心掛けた」35球のデビュー劇になった。
■楽天 加藤正志 2015年 秋季教育リーグ 投手成績

■楽天 加藤正志 2015年 条件別 投手成績

同期の新人対決は15打数1安打と圧倒。加藤に軍配上がる好結果に
条件別成績を確認してみよう。
ファームでは1軍通算100打席未満の経験に乏しい打者との対戦では.227/.301/.293、被OPS.595と良く抑えていた。
特に15打席を数えた同じルーキー対決では、相手新人打者を15打数1安打4三振と圧倒した。
経験が少ない打者にとって、アンダースローという特殊性が極めて有効だったことを物語る数字だ。しかし、1軍通算100打席以上の経験豊富な打者との対戦では3割近くの被打率を許す形になっている。
サブマリンの永遠の宿命、左打者対策をどうするか?!
左右打者別の成績では、加藤本人が「通用したのは右バッターを抑えられたことです。逆に、左バッターには打たれたのが課題です」と振り返るように、右打者には上々の数字を、1軍でもそれなりの数字を示すことに成功たが、左打者には1軍2軍どちらでも3割以上を打たれた。
左打者対策はアンダースローピッチャーにとって永遠の課題である。どうしても球が見やすくなるため、左打者に対応され易くなる。
1軍では左打者と25打席で対戦し、合計79球を投げ込んだが、奪った空振りは僅かに1球止まりだった。79球中32球でスイングされ、31球でコンタクトを許し、23球がインプレー打球となり、そのうちの9球が安打になった。バットを振りにいった3割近くがヒットになったその頻度は、やはり多すぎると言わざるをえない。7/29盛岡ではソフトバンク柳田に、8/7敵地札幌では代打・大谷翔平に、いずれも1-0からの甘く入った失投をスタンドに運ばれた。左打者をどのように打ち取るか?は2年目の大きな課題だ。
■楽天 加藤正志 2015年 球種別 投手成績

1軍では最速126キロ、最遅85キロ
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ストレートは最速126キロ、平均121.2キロを計測した。これは西武・牧田のファストボールより6キロほど遅い。その球速差も影響しているのだろう、空振り率は僅かに0.8%だった。このストレートがもっと有効活用できれば良いのだが。打者の手元で浮き上がってくる真っすぐを、高め空振りゾーンに狙って投げ込むことができれば、高低差を使って打者と駆け引きもできるようになる。
最遅は85キロ。2球で記録した。いずれもカーブだ。4つある球種の中では空振り率、被打率いずれも素晴らしく、1軍で通用した唯一の球種と言えそうだ。
本人も課題に挙げるシンカーは12球を投げ、空振りゼロ。見逃しストライク2球に対し、ボールカウント5球、打者が5球でバットを振りにきて、2ストライク以降ファウル1球、インプレー打球4球(安打2球、凡打2球)という内訳だった。来年はこの球種の精度を上げていきたい。
走者のケアも継続課題だ
最後に、盗塁成績について触れておきたい。
下手投げはどうしてもモーションが大きくなるため、走者に盗塁を盗まれやすくなる。加藤もその対策として1.1秒台、時には1.00秒を切る高速クイックを所持しているが、それでも、走られていたと言える数字が残っている。1軍では13.1回で許した企図は2個(盗塁1盗塁刺1)。35.2回を投げた2軍でも当方が確認した限りで少なくとも打者に5個の盗塁を決められていた。1軍2軍合計で49回投げて少なくとも7個の盗塁企図を許しており、9イニング換算では1.29。この数字、1.00を超えてくると多すぎという印象のため、加藤の場合も多く走られたというイメージなるわけだ。
以上、2年目の課題を挙げると、
◎左打者対策
◎制球力改善
◎球種習得とその向上(ストレートの機能改善とシンカーの完全習得)
◎走者のケア
この辺りになってきそうだ。
一昨年の12/1新入団選手発表会見で、対戦してみたい打者に西武の中村剛也の名前を挙げた加藤。しかし、残念ながら1年目の今年、西武戦での登板はなく、その願いは叶うことはなかった。来年は中村、メヒア、浅村と右の強打者がズラリと並ぶ西武打線との対決は実現するだろうか? そして、快投を演じることができるだろうか? 東北サブマリンの活躍を期待したい。【終】
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