正念場を迎えた楽天・聖澤諒。背番号23のバッティング復活のための"処方箋"を探る
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梨田新体制1年目の今年、チーム再建を目指す楽天です。2度目の日本一に向けて、揺らぎなき礎を築く元年、あなたが選ぶ、今年活躍を期待する投手、野手は誰でしょうか? 詳細は下記URLにて。1/10朝8時現在、13名の方々から御応募ありました。
http://tan5277.blog104.fc2.com/blog-entry-2947.html
国内FA件を行使せずチーム残留を決めた聖澤。前年1560万円減の推定年俸6240万円で契約更改を終えた後、報道陣に以下のコメントを発表した。
「今年は戦力になれませんでした。この2年は思ったような数字を残せていないので、このオフに正しいバッティングフォームを身につけ、来シーズンは100試合100安打を目標に頑張ります。そして、もう一度日本一を味わいたいのでその準備をしていきたいです」
そこで今回は背番号23がもう1度輝きを取り戻すには、どの課題点を克服すべきなのか?を確認してみたい。
まずは下記表を見て頂きたい。
■楽天・聖澤諒 2011年以降のOPS、打率
聖澤の通算OPSは.682、同打率は.277である。2013年の夏場から、それまでの満足した働きができていない聖澤だが、とはいえ、2014年までは通算成績とほぼ同等のOPS、打率を残してきた。
2015年ほどの深刻なスランプはキャリア初の事態だったことが分かると思う。
次に、2011年以降の球種成績をチェックしてみよう。
(下記へ続く)
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■楽天・聖澤諒 2011年以降の球種成績
上記の球種成績をもっと簡潔にして確認してみよう。
球種成績を速球と変化球の2つに分類してまとめなおしたのが、下記表だ。
上記表を見ると、聖澤は速球成績ではOPS.717以上、打率.275以上を維持し、変化球ではOPS.587以上、同打率.250以上の成績を作ることで、全体の数字、通算成績を作ってきたことが分かる。
不振で成績を落とした2015年でも、速球成績ではゴロ率が6.1%増えたが、それでも、同OPS、同打率は例年どおりの数字だった。
問題は変化球成績だった。速球成績では例年並みを維持した聖澤だったが、変化球ではOPS.501、打率.202。過去4年と比べて数字を急激に落とした。2015年のスランプは、変化球で成績を構築できなかったことが大きかったと言える。
変化球ゴロ率も一気に増えている。2012年の63.5%を皮切りに、2013年58.2%、2014年47.5%と推移していたが、2015年は実に71.9%まで跳ね上がった。ゴロはフライ・ライナーと比べてアウトになりやすい性質がある。いくら聖澤が俊足で、1塁に近い左打者とはいえ、変化球打ちでゴロが全体の打球の70%を超えてしまうようだと、やっぱり、成績は残らなくなってしまう。
さらに踏み込んで調べてみよう。
悪かった変化球成績、中でもどういうシチュエーションの時が悪かったのか?
2球目までに内角攻めを受けて結果球が変化球だった時と、そうでない時。この2つに分けてみた。
早いカウントで内角攻めを受けた時の変化球成績の改善。
表のとおり、早いカウントで内角攻めを受けなかった時の変化球OPS/打率は.684/.286と、実は良好な成績を残していた。
しかし、早いカウントでインコースを攻められた打席での変化球OPS/打率は.308/.113と散々だった。三振も多くなり、四球は減った。空振り率は増え、コンタクト率は下がっていたのだろう。
内角攻めに遭ったことで、聖澤に恐怖心が生まれ、踏み込むことができず、結果、スウィングスピードも弱まり、空振りが目立つようになり、三振も増加した。凡打も増えた。そう言えると思う。
確かに2015年はインコースを攻められた時、特にインハイを突かれた時など、大きくのけぞって驚いた仕草をみせるシーンが目立った。打撃フォームが定まらなかったことで、懐に投げ込まれたことで、かかと体重になり、下半身主導の打撃ができなかった。インパクトのときにしっかり力を球に伝えるバッティングができなかったと言えそうだ。
2016年、聖澤復活の処方箋は、変化球成績の改善、とりわけ、内角を攻められた時の変化球勝負で結果を残すことができるかにかかっている。【終】
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・楽天イーグルスが目指す「知恵の勝負」の正体とは?!
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梨田新体制1年目の今年、チーム再建を目指す楽天です。2度目の日本一に向けて、揺らぎなき礎を築く元年、あなたが選ぶ、今年活躍を期待する投手、野手は誰でしょうか? 詳細は下記URLにて。1/10朝8時現在、13名の方々から御応募ありました。
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聖澤諒復活のための"処方箋"を探る
国内FA件を行使せずチーム残留を決めた聖澤。前年1560万円減の推定年俸6240万円で契約更改を終えた後、報道陣に以下のコメントを発表した。
「今年は戦力になれませんでした。この2年は思ったような数字を残せていないので、このオフに正しいバッティングフォームを身につけ、来シーズンは100試合100安打を目標に頑張ります。そして、もう一度日本一を味わいたいのでその準備をしていきたいです」
そこで今回は背番号23がもう1度輝きを取り戻すには、どの課題点を克服すべきなのか?を確認してみたい。
まずは下記表を見て頂きたい。
■楽天・聖澤諒 2011年以降のOPS、打率
聖澤の通算OPSは.682、同打率は.277である。2013年の夏場から、それまでの満足した働きができていない聖澤だが、とはいえ、2014年までは通算成績とほぼ同等のOPS、打率を残してきた。
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楽天イーグルス 2016選手カレンダー(A3)聖澤諒#23 |
■楽天・聖澤諒 2011年以降の球種成績
上記の球種成績をもっと簡潔にして確認してみよう。
球種成績を速球と変化球の2つに分類してまとめなおしたのが、下記表だ。
2015年スランプの最大要因は変化球成績の悪化だった
上記表を見ると、聖澤は速球成績ではOPS.717以上、打率.275以上を維持し、変化球ではOPS.587以上、同打率.250以上の成績を作ることで、全体の数字、通算成績を作ってきたことが分かる。
不振で成績を落とした2015年でも、速球成績ではゴロ率が6.1%増えたが、それでも、同OPS、同打率は例年どおりの数字だった。
問題は変化球成績だった。速球成績では例年並みを維持した聖澤だったが、変化球ではOPS.501、打率.202。過去4年と比べて数字を急激に落とした。2015年のスランプは、変化球で成績を構築できなかったことが大きかったと言える。
変化球ゴロ率も一気に増えている。2012年の63.5%を皮切りに、2013年58.2%、2014年47.5%と推移していたが、2015年は実に71.9%まで跳ね上がった。ゴロはフライ・ライナーと比べてアウトになりやすい性質がある。いくら聖澤が俊足で、1塁に近い左打者とはいえ、変化球打ちでゴロが全体の打球の70%を超えてしまうようだと、やっぱり、成績は残らなくなってしまう。
さらに踏み込んで調べてみよう。
悪かった変化球成績、中でもどういうシチュエーションの時が悪かったのか?
2球目までに内角攻めを受けて結果球が変化球だった時と、そうでない時。この2つに分けてみた。
早いカウントで内角攻めを受けた時の変化球成績の改善。
これこそ、2016年復活の処方箋だ
表のとおり、早いカウントで内角攻めを受けなかった時の変化球OPS/打率は.684/.286と、実は良好な成績を残していた。
しかし、早いカウントでインコースを攻められた打席での変化球OPS/打率は.308/.113と散々だった。三振も多くなり、四球は減った。空振り率は増え、コンタクト率は下がっていたのだろう。
内角攻めに遭ったことで、聖澤に恐怖心が生まれ、踏み込むことができず、結果、スウィングスピードも弱まり、空振りが目立つようになり、三振も増加した。凡打も増えた。そう言えると思う。
確かに2015年はインコースを攻められた時、特にインハイを突かれた時など、大きくのけぞって驚いた仕草をみせるシーンが目立った。打撃フォームが定まらなかったことで、懐に投げ込まれたことで、かかと体重になり、下半身主導の打撃ができなかった。インパクトのときにしっかり力を球に伝えるバッティングができなかったと言えそうだ。
2016年、聖澤復活の処方箋は、変化球成績の改善、とりわけ、内角を攻められた時の変化球勝負で結果を残すことができるかにかかっている。【終】
◎◎◎関連記事◎◎◎
・楽天イーグルスが目指す「知恵の勝負」の正体とは?!
・低迷パイレーツを変えた失点阻止戦略「ゴロ率を意識した投球」を、楽天イーグルスも導入すべきである
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テーマ : 東北楽天ゴールデンイーグルス
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